「かたじけない」の意味とは？ビジネスシーンでの使い方や返し方を例文付きで紹介

ビジネストークでは、普段の会話であまり使うことのない言葉が登場することも少なくありません。

今回の記事では、「かたじけない」の意味と使い方、返し方を例文とともに紹介します。

「時代劇で聞いたことがある」という人もいるかもしれませんが、ビジネスシーンではどのように使われているのでしょうか。

「かたじけない」の意味

「かたじけない」は、主に「感謝」と「謙遜」を表す際に使われる言葉です。

相手に親切にされてありがたいと思う気持ちや、身に余る厚意をもったいないと謙遜する気持ちを表します。

かつては「恥ずかしい」という意味もあったのですが、今はその意味で使われることは滅多にありません。

「かたじけない」の語源

「かたじけなし」の語源については諸説あり、その一つに「かたし」「かたしけ」に由来するという説があります。

「恐れ多い」という意味の古語で、これが「申し訳ない」「ありがたい」という意味に転じたと言われています。

「かたじけない」は、漢字では「辱い」「忝い」と表記します。

「はずかしめる」「はじ」とも読み、「辱」は「屈辱」「雪辱」といった熟語でもお馴染みの漢字です。

漢字を見ると、「恥ずかしい」という意味で使われていたのも納得できますね。

「かたじけない」の使い方【例文付き】

続いては、「かたじけない」の使い方を紹介します。

目上の人への使い方

目上の人にお礼を言う際、「ありがたい」とだけ言うことはありませんよね。

「かたじけない」も「かたじけない」とだけ言うのではなく、「かたじけなく存じます」と言いましょう。

また、「かたじけない」は「かたじけなくも」という言い回しもできます。

親しい相手への使い方

親しい相手へ使う場合は、「かたじけないです」「かたじけない」でも問題はありません。

「かたじけない」の類語

「かたじけない」は別の言葉に言い換えることができます。

ここでは、「かたじけない」の類語表現について紹介します。

ありがたい

「かたじけない」は感謝を表す言葉なので、「ありがたい」に言い換えることができます。

感謝の気持ちを伝える際のもっともポピュラーな表現なので、日常会話でもよく使われる表現ですよね。

ビジネスシーンなど改まった場では、敬語表現と合わせて「ありがとうございます」「ありがたく存じます」といった形で使うようにしましょう。

恩に着る

「恩に着る」も感謝の意味の類語と言えます。

「恩に着る」とは、「人から受けた恩をありがたく思う」という意味の言葉です。

「恩に着せる」という言い回しもありますが、こちらは自分が親切にした相手に感謝を要求することを言います。

恐れ多い

謙遜を表すときは、「恐れ多い」に言い換えることができます。

相手の厚意や親切が自分にはもったいないとへりくだる表現で、「かたじけない」とよく似たニュアンスを持っています。

ごめんなさい

自らを謙遜する気持ちが強まると、感謝の気持ちは謝罪のニュアンスを帯びてきます。

そのため、「かたじけない」の代わりに「ごめんなさい」と言い換えることもできます。

ただし、さほど敬意の高い表現とは言えません。

改まった場では「申し訳ありません」「申し訳ございません」と言うようにしましょう。

「申し訳」とは「言い訳」のことなので、「申し訳ありません」は「言い訳のしようもありません」という意味になります。

「かたじけない」と言われたときの返し方【例文付き】

「かたじけない」が会話の中に突然出てくると、どう返せばいいか戸惑ってしまいますよね。

最後に、「かたじけない」と言われたときの返し方を紹介します。

感謝の意味で使われた場合

感謝の意味で使われた場合は、「力になれて良かった」というニュアンスの返答をしましょう。

謙遜や謝罪の意味で使われた場合

「かたじけない」が謙遜や謝罪の意味で使われた場合には、相手の恐縮する思いを緩和できる言葉を返しましょう。

恋愛でも感謝を伝えることは大切！

「かたじけない」のように相手に感謝を伝えるのは恋愛のシーンでも大切です。

日頃の感謝を言葉にして伝えることで、良好な関係を続けられます。

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「かたじけない」の意味を理解して使いこなそう

「かたじけない」には「感謝」と「謙遜」の意味があります。

日常生活で使う場面は少ないですが、改まった席では今でも使われます。

相手の言いたいことが理解できれば、どう返せばいいかも自然とわかってくるはずです。

知らない言葉があれば、普段から辞書で調べるなどして、日本語の語彙を増やしておくよう心がけましょう。