自己承認欲求とは?自己承認欲求が強くなる原因や満たす方法を徹底解説

「自己承認欲求」という言葉を聞いたことがある人は多いと思います。
しかし、「自己承認欲求」の正式な意味や、「他者承認欲求」「自己顕示欲」との意味の違いとなると、詳しく説明できる人はおそらく少なくなるでしょう。
この記事では、自己承認欲求の意味や、自己承認欲求が強くなる原因、満たす方法について解説します。
曖昧な理解で間違った言葉を使うことがないように、意味をしっかりと押さえておきましょう。
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自己承認欲求とは
まずは、自己承認欲求の意味を解説します。
きちんと意味を理解し、正しい使い方ができるようになりましょう。
自己承認欲求の意味
自己承認欲求とは、「自分で自分自身のことを認めたい」という欲求のことをいいます。
似た言葉に他者承認欲求という言葉がありますが、これは「人から自分自身を認められたい」という欲求のことなので、自己承認欲求とは少し意味が異なります。
自己承認欲求は自分に対する自分自身の評価が基準であり、他者承認欲求は自分に対する他人からの評価が基準となっているのです。
自己承認欲求と自己顕示欲の違い
自己顕示欲もまた、自己承認欲求と似ている言葉です。
自己顕示欲とは、「自分の存在を他人にアピールしたい」という欲求のことをいいます。
「自分が目立ちたい」「他人に自分をアピールしたい」という人は、「自己顕示欲が強い」といえます。
自己顕示欲は、どちらかというと自己承認欲求よりも、他者承認欲求の方が意味合いとして近いでしょう。
自己承認欲求が高い人の特徴4選
「自分で自分自身を認めたい!」という欲求が強い、自己承認欲求が高い人。
ここでは、そんな自己承認欲求が高い人の特徴を4つ解説します。
人の意見を聞こうとしない
自己承認欲求が高い人は、人の意見を聞こうとしない傾向があります。
自分で自分の基準を満たせるかどうかが大切なので、「他人の意見は関係ない」と考えているのです。
そのため、チームの意見と自分の意見が違っていたとしても1人で突っ走り、輪を乱してしまうこともあるでしょう。
自分と他人を比較して評価する
自己承認欲求が高い人は、自分と他人を比較して評価します。
「自分が他人よりも優れているかどうか」を基準に、自分の価値を確認しているからです。
常に「自分は誰より上か?」「全体の中でどれくらい評価されているか?」を比べているので、心理的なストレスがかかりやすくなる傾向があります。
辛くても限界まで頑張る
辛くても限界まで頑張るのも、自己承認欲求が高い人の特徴です。
自己承認欲求が高い人は、自分が他人より劣っていたりできていなかったりすることが、何よりも許せないのです。
どれほど困難が続いても頑張り続けてしまうので、体や心を壊してしまうこともあるでしょう。
人の上に立ちたがる
自己承認欲求が高い人は、人の上に立ちたがる傾向があります。
グループの中心に自分がいることで、自己承認欲求を満たそうとするのです。
彼らの中には「影響力のある存在になれた方が価値が高い」という考え方が根本にあるのでしょう。
自己承認欲求が高くなってしまう原因
自己承認欲求が高くなってしまう原因としては、主に3つ考えられます。
ここでは、自己承認欲求が高くなってしまう原因を解説します。
幼少期に褒められた経験がないから
幼少期に褒められた経験がないと、自己承認欲求が高くなる傾向があります。
褒められた経験が少ないために自己評価が低く、「もっと自分の価値を高めないと」と考えてしまいがちだからです。
その結果、自分に課すハードルがどんどん高くなり、自らを追い込んでしまうことになってしまいます
SNSで自分の価値を知ろうとしてしまうから
今の時代、SNSによる影響力は非常に大きいといえます。
そのため、SNSに影響されて自己承認欲求が高まってしまうケースも少なくありません。
いいねやコメント数などは、まるで人の価値がそのまま反映されているかのような錯覚を引き起こすことがあります。
SNSに囚われすぎた結果、自分の評価を上げることに躍起になり、自己承認欲求が高まってしまうのです。
自己評価が低くて自信がないから
自己評価が低くて自信がない人も、自己承認欲求が高くなる傾向があります。
「自分の価値を上げなければいけない」という、ある種の強迫観念のようなものが植え付けられてしまうのでしょう。
その結果、他者承認欲求も同時に高まってしまい「他人から認められたい!」という気持ちも強くなることが多いです。
自己承認欲求が満たされないと発生するデメリット
自己承認欲求が満たされないと、さまざまなデメリットが発生する可能性があります。
ここでは、自己承認欲求が満たされないとどのようなデメリットが発生するか、解説していきます。
自信がなくなって自己否定してしまう
自己承認欲求が満たされていないと、自己否定に走ってしまうことがあります。
自分に求めるハードルがどんどん高くなっていくせいで達成困難なことが生まれ、自分を認めることが難しくなってしまうのです。
その結果、「自分はこんなこともできないなんてダメな人間だ」と、自己嫌悪や自信喪失に陥ってしまいます。
他人の評価を求めて依存してしまう
自己承認欲求が満たされないままだと、そのうち他者承認欲求に移行してしまう可能性があります。
自分では満たせない承認欲求を、他者からの評価で満たそうとするのです。
他者からの評価を強く望むうちに「人から必要とされたい」という欲が強くなり、身近な人に依存してしまう人も少なくありません。
周囲の人から距離を置かれてしまう
自己承認欲求が満たされていない人は、周囲から距離を置かれてしまうことも多いです。
自己承認欲求が他者承認欲求に移行すると、他人への依存心が生まれたり自分本位な行動をとったりすることがあります。
その結果、「面倒臭い人」「鬱陶しい人」というレッテルを貼られ、いつの間にか距離を置かれるようになるのです。
自己承認欲求を満たす方法
最後に、自己承認欲求を満たす方法を解説します。
これまで記事を読んできて「自分は自己承認欲求が高いのかもしれない」と思った人は、是非とも実践してみてください。
自分で自分を褒めてあげる
自分で自分を褒めてあげるクセをつければ、自己承認欲求を満たすことができます。
過去の自分の行動を思い返し、これまでできたことを褒めるようにしましょう。
たとえば、「受験勉強を頑張ってきたのはすごいことだ」「入社1年目の大変な時期を乗り越えられた自分は偉い」といったように、今の自分を作り上げた過去を大事にしてください。
そうすれば、自分で自分を認めてあげられるようになりますよ。
親しい人からの愛を実感する
親しい人からの愛を実感すれば、自己承認欲求を満たすことができます。
家族やパートナーにかけてもらった言葉やしてもらったことを思い出して、「自分は愛されている」ということを実感するようにしてください。
「親しい人が愛してくれているなら自分には価値があるはずだ」と思えれば、自己承認欲求を満たせるようになるでしょう。
自分を大切にして労ってあげる
自己承認欲求を満たすためには、自分を大切にして労ってあげることも大事です。
限界を感じたら休憩を取ったり、自分を追い込みすぎないように気をつけたりして、心の健康を保つようにしましょう。
また、ファッションやヘアケアなどのおしゃれにお金を使って、自分の見た目を好きになるように心がけるのも効果的です。
そうすれば、自分を受け入れられるようになり、自己肯定感も自然と上がっていくでしょう。
小さな成功体験を大事にする
小さな成功体験を積み重ねていって、自己承認欲求を満たしていくのもいいでしょう。
朝早く起きれたら「早起きができて偉い」と褒めたり、部屋の掃除をしたら「掃除ができて偉い」と褒めたりして、自己肯定感を徐々に上げてください。
どんなに小さな成功体験でも、積み重ねていくことが大切になります。
自己承認欲求を自分で上手に満たせるようになろう
自己承認欲求を満たせないままだと、自己嫌悪に陥ったり他者への依存心が強くなったりしてしまいます。
そうなる前に、自己承認欲求を自分で上手に満たしてあげて、フラストレーションを溜めないようにすることが大事です。
もっとも大切なのは、自分で自分を認めてあげること。
自分の頑張りを認め、こまめに自分を褒めてあげることで、自己承認欲求を満たしていくことができるでしょう。
- 自己承認欲求とは「自分で自分自身のことを認めたい」という欲求のこと
- 自己承認欲求が高い人の特徴は「人の意見を聞こうとしない」「自分と他人を比較して評価する」「人の上に立ちたがる」など
- 自己承認欲求が高くなってしまう原因は「幼少期に褒められた経験がないから」「SNSで自分の価値を知ろうとしてしまうから」「自己評価が低くて自信がないから」
- 自己承認欲求が満たされないと発生するデメリットは「自信がなくなって自己否定してしまう」「他人の評価を求めて依存してしまう」「周囲の人から距離を置かれてしまう」
- 自己承認欲求を満たす方法は「自分で自分を褒めてあげる」「親しい人からの愛を実感する」「小さな成功体験を大事にする」など