「つきましては」の意味と使い方とは?ビジネスシーンの例文や類語を解説
ビジネスシーンにおいて「つきましては」という言葉はよく使われる傾向にあります。
しかし、日常生活ではあまり使われない言葉なので、意味や使い方を理解していないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「つきましては」の意味や使い方をビジネス例文とともに解説していきます。
この記事を読んで、「つきましては」を使いこなせるようになりましょう!
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「つきましては」の意味と使い方
まずは、「つきましては」の意味や使い方について解説していきます。
「つきましては」の意味
「つきましては」は、先に述べた話題から次の話題に移る際に使う言葉です。
「したがって」「〜に関して」と似た意味を持っています。
「つきましては」は「ついては」を丁寧にした言い方であり、漢字では「就きましては」と書きます。
「つきましては」が使われる際、「つきましては」の後に続く言葉が本題となることが多いです。
「つきましては」の使い方
「つきましては」の使い方には、文頭の接続詞として使うパターンと文中の連語として使うパターンの二つあります。
それぞれの使い方を確認していきましょう。
接続詞としての使い方
まず一つ目が、「つきましては」を文頭の接続詞として使うパターンです。
先に述べた話題から次の話題に移る際に使われます。
例えば、「ここ最近、従業員の遅刻が目立ちます。つきましては遅刻にペナルティを設けます」といった使い方です。
前の文章の「遅刻が多い」という事実を、「つきましては」を使って次の文章の「ペナルティを設ける」という結果に繋げています。
連語としての使い方
二つ目が、文中の連語として使うパターンです。
これは「ついては」を丁寧にした言い方で「詳細なデータにつきましては、以下の資料をご覧ください」といったように、ビジネスシーンにおいてよく使われます。
連語として使う場合は、「〜に」をつけて「〜につきましては」という形になります。
「つきましては」は目上の人に使っても失礼にならない
「つきましては」を目上の相手に使っても問題ありません。
「つきましては」は丁寧な言い回しであるため、適切に使えば相手に好印象を与えることができるでしょう。
ただし、会話のなかで「つきましては」を頻繁に使用すると、相手に「くどい」と思われてしまいます。
頻繁に話題が変わる場面でも、「つきましては」に頼りきりにならないようにしましょう。
「つきましては」を使った例文
「つきましては」は、具体的にどのような使い方をするのでしょうか。
ここでは、「つきましては」を使った例文を紹介します。
案内するときの例文
「つきましては」は、お客様や取引先などに案内をする際にも使われます。
【例文】
- 来月都内に新店舗がオープンします。つきましては、開店キャンペーンを開催しますので是非ともお越しください。
案内の際には、接続詞として「つきましては」を使いましょう。
説明するときの例文
「つきましては」は事柄の内容を説明する際にも使うことができます。
【例文】
- データの詳細につきましては、資料の右側をご覧ください。
文中で使用する場合は、「〜に」をつけて「〜につきましては」という形で使いましょう。
謝罪するときの例文
なにかトラブルが起きたときの謝罪で、「つきましては」を使うこともあります。
【例文】
- この度は、新商品の内容に不備がありましたことを深くお詫び申し上げます。 つきましては、早急に新しい商品とお取替えさせていただきます。
謝罪するときに「つきましては」を使えば、丁寧な言い回しで対処法を案内することができます。
ビジネスメールにおいての例文
「つきましては」はビジネスメールでも使うことが可能です。
【例文】
- 本プロジェクトのトラブルにつきましては、現在確認を行っております。
一般的に、主題を「つきましては」の前に書き、本題を「つきましては」の後に書きます。
「つきましては」の言い換え表現
「つきましては」は、使う相手や場面によっては別の言い方に変える必要があります。
ここでは、「つきましては」の言い換え表現、類語を解説していきます。
「そういうわけで」
「そういうわけで」は、「つきましては」と同じ意味の言葉です。
家族や友人、同僚などが相手のときには、「つきましては」よりも「そういうわけで」の方が適しています。
ただし、「そういうわけで」はくだけた言い方なので、かしこまった場面では「つきましては」を使うようにしましょう。
「従いましては」
「つきましては」は、「従いましては」にも言い換えられます。
「従いましては」は「従って」を丁寧にした言い方なので、目上の相手に使うことも可能です。
「従いまして」は、明確な根拠や十分な情報に基づいているのかを確認してから使うようにしましょう。
「関しましては」
「関しましては」も、「つきましては」の言い換え表現の一つです。
「その件に関しましては」「今回のプロジェクトに関しましては」といった使い方をします。
「つきましては」と違い、「関しましては」は文頭で使うことができない点に注意しましょう。
「おかれましては」との違い
「つきましては」と「おかれましては」は、似ている言葉ですが使い方が異なります。
「つきましては」は物事や事柄に使う言葉ですが、「おかれましては」は人や会社に対して使う言葉です。
そのため、「皆様につきましては」「今回のプロジェクトにおかれましては」といった使い方は誤りになります。
対象が物事なのか、人や会社なのかを判断して適切に使い分けましょう。
ビジネスで「つきましては」を使いこなそう
ビジネスでは「つきましては」を使う場面が多くあります。
適切な使い方ができていないと、ビジネスマンとしての評価を落とす原因にもなりかねません。
正しく「つきましては」を使えば、相手に丁寧な印象を与えることができるはずです。
この記事を参考に「つきましては」の使い方をマスターし、ビジネスで活用していきましょう!
- 「つきましては」は、先に述べた話題から次の話題に移る際に使う言葉
- 「つきましては」の使い方には、文頭で接続詞的に使うパターンと文中に連語として使う二つのパターンがある
- 「つきましては」は目上の人に使っても失礼にならない
- 「つきましては」は、「案内するとき」「説明するとき」「謝罪するとき」によく使われる
- 「つきましては」の言い換え表現は、「そういうわけで」「従いましては」「関しましては」
- 「つきましては」は物事や事柄に使う言葉で、「おかれましては」は人や会社に対して使う言葉