「つきましては」の意味は?ビジネスでの使い方・言い換え表現を紹介
なにかを説明するとき「つきましては」はよく使われます。
しかし、正しい意味や使い方を知らない人もいるはず。
ビジネスシーンでよく使われる表現ですし、社会人として間違った日本語の使い方は避けたいものですよね。
この記事では、「つきましては」について解説します。
シーン別の使い方や言い換え表現も紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
Contents
「つきましては」の2つの意味
「つきましては」という言葉には、2パターンの使い方があります。
場面に応じて使い分けましょう。
文頭で使う「つきましては」
1つは「つきましては」を文頭で使うパターンです。
「なので」「だから」と同じような意味合いで、前後の文をつなぐ役割を持ちます。
1つ前の文章の内容を受けて次の事柄に進む言葉なので、一文で使うことはありません。
文中で使う「つきましては」
「つきましては」は文中で使うこともできます。
文中で使う場合は、「〜につきましては」という使い方をします。
「〜については」「〜に関しては」の丁寧な表現で、話題から重要な部分だけを取り上げるときに使われます。
ビジネスシーンでは、会議で発表したり、報告書を作成したりするときに使われることが多いです。
「つきましては」を目上の相手に使うのは失礼?
「つきましては」は目上の相手に使っても失礼にはなりません。
「ついては」の敬語表現なので、取引先との商談や結婚式の招待状など、かしこまった場面でよく使われます。
丁寧な表現なので悪い印象を与えることはありません。
ただし、一度に何度も使うと文章がくどくなるので多用は禁物です。
「つきましては」のビジネスでの使い方・例文
「つきましては」の具体的な使い方を見ていきましょう。
ここでは、「つきましては」のビジネスでの使い方を例文付きで紹介します。
依頼や案内をするとき
接続詞の「つきましては」は、依頼や案内をするときに使われます。
たとえば、顧客にアンケートへの回答をお願いするときや、社内で歓送迎会の案内を知らせるときなどです。
前文で経緯を説明してから、「つきましては」と本題に入りましょう。
<例文>
7月25日に定例会議を行います。つきましては、8階会議室に15時にお越しください。
謝罪をするとき
「つきましては」は、謝罪をするときにも使われます。
ビジネスシーンで取引先やお客様に謝罪するときは、お詫びをするだけでなく、具体的な対応を示すことが重要です。
お詫びの上、「つきましては」を使って今後の対応を説明しましょう。
<例文>
この度は当社発行の請求書に誤りがあり、大変申し訳ありませんでした。つきましては、訂正した請求書を改めてお送りさせていただきます。
説明をするとき
何かを説明するときにも「つきましては」を使うことができます。
取引先との商談や社内でのプレゼンなど、重要なことを補足したり、根拠を示したりするときに使える表現です。
この場合は、「~につきましては」の形で使いましょう。
<例文>
今期の事業計画につきましては、各部署と相談のうえ進めてまいります。
「つきましては」の言い換え表現
最後に「つきましては」の言い換え表現を紹介します。
状況に合わせて使い分けましょう。
従いましては
「従いましては」も、「つきましては」と同じような意味合いの接続詞です。
文頭で使うと、前文と結論をつなげることができます。
「従いましては」の方がかしこまった表現なので、より丁寧な印象を与えられるでしょう。
上司への報告書はもちろん、社外に向けたビジネス文書でも使える表現です。
そういうわけで
「そういうわけで」も、「つきましては」と同じように文頭で使える接続詞です。
「つきましては」よりも堅苦しくない言い方なので、カジュアルな場面で使えます。
目上の相手に使うと失礼にあたってしまうので注意しましょう。
関しましては
文中で使う「~につきましては」は、「〜に関しましては」に置き換えることができます。
話題に焦点を当てて、関連する話をするときに使われる表現です。
「〜に関して」よりも丁寧な表現なので、目上の相手にも使うことができます。
あたりましては
「~にあたりましては」も、文中で使う「~につきましては」と似た意味を持ちます。
「〜にあたって」の丁寧語で、「ご利用にあたりましては同意書にサインをお願いします」のように、何かをする前の準備を伝えるときに使われる表現です。
2つの使い方がある「つきましては」をビジネスシーンで活用しよう!
「つきましては」はビジネスシーンで頻繁に登場します。
案内、謝罪、説明など使用する場面は多岐に渡ります。
文頭で使うパターンと文中で使うパターンを、正しく使い分けられるようになりましょう。
また、多用してくどい文章にならないようにすることも忘れずに。
「つきましては」をビジネスシーンで活用して、案内や説明をスムーズに行っていきましょう!
- 「つきましては」には、2つの使い方がある
- 接続詞としての「つきましては」は、前文と結論をつなげる役割がある
- 連語としての「つきましては」は、話題から重要な部分を取り上げる役割がある
- 「つきましては」は「依頼や案内をするとき」「謝罪をするとき」「説明をするとき」に使える
- 「つきましては」の類語は「従いましては」「関しましては」など