「がめつい」の意味とは?当てはまる人の特徴や対処法をわかりやすく解説

「がめつい人」と聞いて、どんな人物を思い浮かべますか?
お金やモノに執着する、ケチでセコい人物を思い浮かべる人も多いかもしれません。
しかし、「がめつい」という言葉には、単なる金銭的な執着だけでなく、もっと広い意味が込められているのです。
本記事では、「がめつい」という言葉の本来の意味と、がめつい人の特徴や対処法について詳しく解説していきます。
「がめつい」とは
まずは、「がめつい」の言葉の意味について紹介します。
例文とともに使い方も説明していきますので参考にしてみてください。
「がめつい」の意味
「がめつい」とは、「自分の利益に貪欲」「欲深い」ことを指す言葉です。
そのため、「がめつい人」というと、ガツガツしていて押しが強く、図々しい印象を与えることが多く、基本的にはネガティブな表現とされています。
「がめつい」は方言?
「がめつい」の語源は諸説ありますが、関西の方言である「がみつい」が由来になったといわれることが多いようです。
昭和30年代に戯曲家・菊田一夫の「がめつい奴」という作品が、世間で大ヒットしました。
この戯曲のタイトル「がめつい奴」は、麻雀用語で「大きな手で上がろうと無理をすること」を意味する「がめる」と、関西の方言で「抜け目ないこと」を意味する「がみつい」をつないだものだとされています。
つまり、「がめつい」は麻雀用語と関西の方言を無理矢理つないでできた造語だといわれているのです。
「がめつい」の使い方
「がめつい」は、基本的に相手を否定的に表現する際に使われるので、使い方には注意が必要です。
- 「彼女は割り勘のとき1円単位までしっかり計算するほどがめつい」
- 「がめつい父は絶対にクーポンが使える店しか選ばない」
といったように、目先の利益やお金に細かくてケチな印象を与える場面で使われることが多いです。
もし誰かに「がめつい」と言われたら、自分の言動が周囲にどのように映っていたのか、一度見直してみるのもよいかもしれません。
がめつい人の特徴7選
がめつい人とは具体的にどのような人なのでしょうか。
ここからは、がめつい人の特徴を解説していきます。
周りに当てはまる人はいないかチェックしてみてください。
ケチでお金に厳しい
がめつい人は、ケチでお金に厳しい特徴があります。
お金への執着が異常で、「1円たりとも損したくない」と考える人が多いです。
食事では1円単位まできっちり割り勘したり、買い物では値札を見比べて長時間悩んだりすることもあります。
ルールやマナーを守らない
がめつい人は、ルールやマナーを守らない傾向があります。
自分の利益を最優先に考えるあまり、「少しぐらいならいいよね」とルール違反を犯してしまうことがあるのです。
たとえば、商品を手に入れるために列に割り込むといった行動が挙げられます。
ただし、すべてのがめつい人が無礼というわけではありません。
中には節度を守りつつ、自分の利益を追求している人もいます。
すぐに金銭的な見返りを求める
がめつい人には、すぐに金銭的な見返りを求めるという共通点もあります。
ちょっとした手伝いややり取りに対しても、「それっていくらもらえるの?」とすぐに対価を求めてくることもあるでしょう。
もちろん、見返りを求めること自体は悪いことではありません。
しかし、目の前の利益ばかりにこだわりすぎると、信頼や人間関係を損ねるリスクがあります。
無償の親切はしない
無償の親切はしないのも、がめつい人の特徴です。
理由は単純で、「自分の時間や労力が減るのがもったいない」と感じてしまうからです。
たとえ他人のために動く場面があっても、どこかで見返りを期待していることが多く、「タダ働きは絶対にしない」というスタンスを貫いています。
そうした姿勢は、「冷たい」「優しくない」と周囲の人に受け取られてしまうこともあるでしょう。
家に物を溜め込んでしまう
がめつい人は、家に物を溜め込みがちです。
「まだ使えるかもしれない」「捨てるのはもったいない」と、物を捨てることに強い抵抗があり、自然と物が増えていってしまうのです。
片付けが苦手というよりも、手放せない気持ちから結果として物を溜め込んでしまうのでしょう。
部屋の中には、使う予定のない「いつか使うかもしれない物」が溢れかえっているかもしれません。
利益のためなら人の目を気にしない
がめつい人は、利益のためなら人の目を気にしません。
「恥ずかしい」という気持ちよりも「得したい」という気持ちが勝っており、自分のスタンスを迷いなく貫くことができます。
たとえば、スーパーの詰め放題などでは、周囲が「さすがにやりすぎでは」と感じるほど詰め込むこともあるでしょう。
袋が破れてしまうほど無理をしてでも、最大限のリターンを狙うのです。
周囲の目よりも自分の得を優先するその姿勢は、ある意味で分かりやすい特徴といえるでしょう。
面倒なことは人に押し付ける
がめつい人は、面倒なことを人に押し付ける傾向もあります。
根底に「できるだけ楽をして得をしたい」という考えがあるので、たとえ職場の同僚や友人であっても、自分の利益のためなら利用しようとします。
「面倒だけどやるか」と腹をくくることは少なく、うまく人に任せたり逃げ道を探して回避しようとしたりするのが特徴です。
がめつい人の心理や原因
ここまで、がめつい人の特徴を説明してきましたが、なぜそういう行動をとってしまうのでしょうか。
ここからは、がめつい人の心理や原因を解説していきます。
自分の利益や得を最優先したい
がめつい人は、自分の利益や得を最優先したいと考える傾向があります。
「誰よりも得をしたい」「絶対に損はしたくない」といった意識が強く、自分の利益を最優先に考えるあまり、他人の感情や立場への配慮が後回しになってしまうのです。
「これをやると誰かが困るかも」といった想像力よりも、「自分が得するならやるべきだ」という考えが先に立ってしまうのでしょう。
家庭環境に影響を受けている
がめつい人は、家庭環境に影響を受けている場合もあります。
「お金は絶対に無駄にするな」という考えが当たり前のような家庭で育つと、自然とその価値観が身についてしまいます。
家庭の雰囲気や親の姿勢は、子供の人格に大きな影響を与えてしまうのです。
愛情に飢えている
がめつい人は、愛情に飢えている可能性もあります。
利己的に見える人ほど、実は他人を信頼したり誰かから信頼されたりした経験が少ない傾向があるのです。
そうした環境のなかで育つと、「信じられるのはお金や目に見える利益だけ」という価値観に傾いてしまうことがあります。
つまり、がめつさの裏には、本当は愛情を求めている心の欠乏が隠れているのかもしれません。
がめつい人への対処法
周りにがめつい人がいると、どのように対応すればいいかわからないものですよね。
そのがめつさに、ついついイライラしてしまうこともあるでしょう。
ここからは、がめつい人への対処法を解説していきます。
「がめつい人と、どう接したらいいかわからない」という人は参考にしてみてください。
お金が絡むときは関わらないようにする
がめつい人とは、お金が絡むときは関わらないようにしてみてください。
がめつい人は金銭への執着が強いので、少しのやり取りでもトラブルに発展する可能性があります。
「貸して」と言われたらやんわり断る、「奢る」と言われてもきちんと割り勘にするなど、金銭面では距離を保つことが人間関係をこじらせないコツです。
約束をきちんと記録して残しておく
がめつい人との約束は、きちんと記録して残しておきましょう。
がめつい人は、自分に都合よく話をすり替えたり、平気で嘘をついたりするので、「言った・言ってない」のトラブルになりがちです。
とくにお金や約束ごとが絡む場面では、やり取りは必ず記録に残すことを忘れないでください。
メモやメール、LINEなど、あとから確認できる形で残しておけば、相手に言い逃れをさせず、自分を守ることにつながります。
自分のスタンスをはっきりと示しておく
がめつい人には、自分のスタンスをはっきりと示しておきましょう。
がめつい人は「ダメ元で言ってみる」感覚で交渉してくるので、こちらも気負わず毅然と断ってください。
がめつい人には断られても気にしないタイプが多いので、遠慮は不要です。
自分のスタンスをはっきりと示すことで、相手の無理な要求を防ぐことができるでしょう。
ある程度割り切って接する
がめつい人とは、ある程度割り切って接するようにしてください。
がめつい人の言動は、育った環境や価値観の積み重ねによるものです。
注意しても変わらないことが多いので、「あの人はそういう人」と割り切ってみてください。
無理に合わせず、一定の距離を保ちつつ広い心で接するようにしましょう。
がめつい人に振り回されないように気をつけよう
がめつい人に振り回されて疲れてしまうこともあるかもしれません。
しかし、大切なのは「他人を変えることはできなくても、自分の対応は変えられる」ということです。
がめつい人の特徴や行動パターンを理解し、自分がどう振る舞うべきかを意識することで、ストレスはぐっと軽減されますよ。
相手に期待しすぎず、自分を守る行動を選びましょう。
それが、がめつい人とうまく付き合うための第一歩です。
- がめついとは「自分の利益に貪欲」「欲深い」という意味の言葉
- がめつい人の特徴には「ケチでお金に厳しい」「ルールやマナーを守らない」「すぐに金銭的な見返りを求める」などがある
- がめつい人の心理や原因には「自分の利益や得を最優先したい」「家庭環境に影響を受けている」「愛情に飢えている」がある
- がめつい人対処法には「お金が絡むときは関わらないようにする」「約束をきちんと記録して残しておく」「自分のスタンスをはっきりと示しておく」などがある