「引け目」の意味とは?仕事や恋愛で引け目を感じる心理と対処法を紹介
何かある毎に自分と他人を比較して、「自分のほうが劣っている」「自分はダメな人間だ」とネガティブになる人がいます。
引け目を感じてしまうと、どんどん自己肯定感が低くなってしまうでしょう。
とくに恋人や好きな人に引け目を感じて苦しい思いもしている人は多いのではないでしょうか。
そこで今回は「引け目」の意味や引け目を感じる心理、対処法について解説していきます。
引け目を感じながら生活している人は、ぜひ本記事の内容を参考にしてください。
Contents
「引け目を感じる」って何?
「引け目」とは、自分と他人を比較して、自分のほうが劣っていると感じることを意味します。
自分が描いた理想を他人が叶えていると、自分の力のなさを痛感して、ネガティブな気持ちに陥ってしまいますが、これこそ引け目を感じている状態です。
また、過去に自分が犯してしまった罪や失敗に対し、劣等感を覚えているケースも引け目を感じている状態といえます。
「負い目を感じる」とは別モノ!「引け目」と「負い目」の違い
日本語には似た表現がたくさんありますが、「引け目を感じる」と「負い目を感じる」の意味は異なります。
「引け目」も「負い目」も、マイナスな印象を感じさせる言葉ですが、どこに視点を置くかという部分に違いがあります。
他人と比較して自分が劣っている感情を表す「引け目」に対し、「負い目」とは自分が人に助けてもらったことや、自分が相手に迷惑を掛けてしまったことを負担に思う気持ちを表します。
つまり「引け目」は自分視点、「負い目」は他人視点であることを考えると、両者の違いが分かりやすいでしょう。
恋愛にも奥手になってしまう引け目を感じる心理
引け目は、好きな人や友人など身近な人に対し、感じやすいものです。
ここでは、引け目を感じる心理について紹介していきます。
卑屈になっている
引け目を感じているときは、卑屈になっている可能性があります。
たとえば、結婚した人を見て「いいなぁ」と思うだけでなく、「どうせ自分はいつまでたっても結婚できない」「自分には魅力がないんだ」とネガティブに捉えてしまう状況が分かりやすいでしょう。
卑屈になっていると、物事をマイナスな方向にしか考えられず、自分に自信がもてなくなり引け目を感じてしまうのです。
周りの目が気になる
周りの目を気にしていると、人は引け目を感じることがあります。
他人からどう見られているかを意識しすぎることで、自分を過小評価するのです。
また、このタイプは人に嫌われたくない気持ちが強いため、うまくコミュニケーションがとれず、自分らしさを封印してしまうこともあります。
プライドが高い
引け目を感じる人は、プライドが高い傾向にあります。
プライドが高いからこそ、現実の評価を受け入れることができず、劣等感を抱くことが多いのでしょう。
このタイプの人は、理想と現実のギャップに、イラつきやストレスを抱えることも少なくありません。
コンプレックスが気になる
コンプレックスが気になると、人は引け目を感じることがあります。
身長が低い・学歴がないなど、自分の欠点ばかりに目を向けていると、引け目を感じることが多くなります。
とくに好きな人がいたり、恋愛がうまくいっていなかったりすると、自分のコンプレックスを過剰に気にしてしまうことも少なくありません。
また、過去のトラウマや失敗から、他人に劣等感を抱きネガティブ思考に陥るケースもあります。
大きな理想を思い描いている
意外かもしれませんが、大きな理想を思い描いているときも、他人に引け目を感じるものです。
自分の目指している理想が大きければ、その理想になかなか追いつくことはできません。
その理想と現実のギャップに対して、引け目を感じることがあるのです。
たとえば、「素敵な恋人もいて、誰にでも好かれる人気者になりたい」という理想をもっている人は、それをすでに叶えている身近な人気者を見て落ち込んでしまいます。
「もっと顔が良かったら好きな人に振り向いてもらえるのに」「もっと仕事ができれば周り見る目も変わるのに」という気持ちが引け目を感じる原因になります。
コミュニケーションが苦手な人ほど、人間関係で悩んだり、恋愛が思うように進まなかったりして、理想とのギャップが大きくなり、苦しみやすいといえるでしょう。
心に余裕がない
引け目を感じるのは、心に余裕がないからです。
心に余裕がないと、たとえ小さな失敗でも自分を許せなかったり、前向きに考えられなかったりして、「自分はダメ人間なんだ…」とマイナスに捉えてしまいます。
努力した結果でも、自らを認めることができず、「自分は劣っている」と決めつけてしまうのです。
どんな人でも、忙しいときや焦りがあるときは、心の余裕がなくなりやすく、他人と比較して落ち込むことがあるでしょう。
完璧にこなしたい
物事を完璧にこなしたいという心理から、引け目を感じるケースもあります。
完璧主義の人は、責任感も強く、何事もパーフェクトでないと気が済みません。
たとえいい結果が残せたとしても完璧でなければ、他の人より劣っていると感じて落ち込んでしまいます。
小さな失敗でも、自分が描いている理想と違えば、現実を受け入れることができません。
完璧にこなしたいという思いから、満足のいく結果が得られなかったときに負の感情が生まれ、引け目を感じてしまうのです。
引け目を感じたときの対処法
誰もが、多かれ少なかれ引け目を感じた経験があるものですが、その対処法を知っていれば、マイナスな感情からプラスの感情へ転換することができます。
ここでは、引け目を感じたときの対処法を紹介していきます。
自分自身を認めて褒める
引け目を感じたときは、自分自身を認めて褒めることがポイントです。
責任感が強い人ほど、ついつい自分を責めて自己嫌悪に陥ってしまいますが、それでは「自分はダメだ」という思いが強まる一方です。
自分を責めるよりも、「自分なりによく頑張った」とまず自分を認めてあげましょう。
たとえ、物事が思うような結果にならなかったとしても、「努力した結果だし、失敗から学べたこともあるから次回につなげよう」「途中で投げ出さずやり遂げた」と自分を認め、褒めてあげることで、自己肯定感も高まっていくでしょう。
「問題」と「自分」を切り離す
引け目を感じたときは、「問題」と「自分」を切り離しましょう。
たとえば、どんな仕事もテキパキこなす同僚に引け目を感じ、「自分は全然ダメだ」と落ち込むケースがありますが、仕事がスムーズに進まないことと自分を切り離して考えるのです。
問題なのは仕事がスムーズに進まないことであって、自分がダメな人間というわけではありません。
このように問題と自分を切り離すと、客観的に見ることができ、引け目を感じず自分のペースで物事に取り組めるようになります。
長所や得意分野を伸ばす
引け目を感じたときの対処法として、自分の長所や得意分野を伸ばすことが効果的です。
自分が苦手とする部分と、相手の優れた部分を比べても、マイナスな感情が湧いてくるだけです。
そんなことに時間を割くより、自分の得意分野を把握して、それを伸ばしていきましょう。
スキルアップに励めば、人がうらやむほどの強みになり、結果として自信につながるはずです。
引け目を感じていると、「自分にいいところなんてない」とネガティブになりがちですが、他人から「〇〇さんのこういうところ、すごいなぁ」と思われている部分が必ず1つはあります。
信頼できる身近な人に自分の長所を聞いてみると、自分では気付けなかった長所を発見できるかもしれません。
自分の理想と向き合ってみる
引け目を感じたときは、自分の理想と向き合ってみることも大切です。
理想とすることが、果たして本当に自分が望んでいることなのか、今一度考えてみましょう。
「人からこう見られたい」という他人軸に流されたものや高すぎる理想なら、その理想を見直す必要があります。
自分軸での理想や目標を掲げ、達成するまでの過程を1つずつクリアしていくことで、自分に自信をもつことができ、引け目を感じることもなくなるはずです。
思い切って弱みを見せる
引け目を感じたときは、思い切って弱みを見せることも、ときには必要です。
何事も完璧な人はすばらしいですが、どこか近寄りがたく感じてしまうものです。
相手に思い切って弱みを見せることで、自然と親近感が湧くきっかけにもなります。
自分を認めてくれるような深い人間関係を築くことができれば、いちいち人と比べることもなくなるはずです。
弱みを見せることは、引け目を感じる機会を減らすことにもつながるため、信頼できる人にはありのままの自分を見せられるといいでしょう。
どんなことに引け目を感じるか自分を知ろう
どんなことに引け目を感じるのか、しっかり自己分析することで、今の自分を脱却できる可能性があります。
自己分析したあとは「自分ってダメだな」と卑屈になるのをやめて、「どうすれば成長できるのか」と前向きに考えてみましょう。
また、自分の長所をもっと伸ばすことで、自己肯定感を高めることができます。
そうすれば自分のことを好きになり、より豊かな人生が送れるはずです。