ロミオとジュリエット効果とは?心理学的な意味や具体例を知って恋愛上手に
シェイクスピアの有名な戯曲「ロミオとジュリエット」。
ロミオとジュリエット効果とはまさに、敵対同士の許されない恋を描いた2人と同じ様な状態になる心理効果を意味します。
この記事では、ロミオとジュリエット効果の意味や影響を及ぼしやすい恋愛関係について、恋愛に活かす方法やポイントを紹介します。
Contents
ロミオとジュリエット効果とは
主に恋愛において使われるロミオとジュリエット効果ですが、具体的にはどのような状況のことを指すのでしょうか。
まずは、ロミオとジュリエット効果の意味や類似する心理効果との違いについて解説します。
恋愛心理学におけるロミオとジュリエット効果の意味
恋愛心理学においてロミオとジュリエット効果とは、恋愛の障害となる物事があるほど、2人の恋が燃え上がる心理現象のことを指します。
劇作家であるウィリアム・シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」にちなんで名付けられました。
敵対する家のもとに生まれた2人が、家柄や親の反対といった障害にも負けず愛を成し遂げる作品は、知っている人も多いでしょう。
ロミオとジュリエット効果とはシェイクスピアの作品通り、障害を乗り越えようと感情が高まっていく状況を意味しているのです。
ロミオとジュリエット効果の論文/実験例
ロミオとジュリエット効果の提唱者は、アメリカの心理学者リチャード・ドリスコールです。
彼らは140組のカップルを対象にした調査・実験で、妨害度と熱愛度の関係を分析しました。
実験内容はカップルの両親たちが2人の恋愛・結婚に対してどのような感情や態度をとっているかを分析するというもので、妨害度が高いほど熱愛度が高いという結果が得られています。
しかし、ロミオとジュリエット効果の再検証をした論文が2014年に発表され、心理効果に根拠のない部分があることが判明しました。
ドリスコールの実験の再現にプラスして、家族や友人など周囲からの承認について対象の396人に対して調査したという内容です。
その結果、親の干渉と熱愛度の増加には関係ないことが分かりました。
しかし、家族や友人など周囲の承認がある方が、カップルの関係性が深まることも、論文では明らかにされています。
カリギュラ効果・吊り橋効果との違い
ロミオとジュリエット効果と類似した心理効果に、カリギュラ効果と吊り橋効果があります。
ダメと言われるほど興味が湧いてしまい逆の行動をしてしまう心理効果で、ローマ皇帝カリグラを題材としたアメリカの映画「カリギュラ」が名前の由来です。
障害による心理効果に対してカリギュラ効果では禁止することで感情を高めているため、上級者向きの心理効果と言えるでしょう。
吊り橋効果は、不安や恐怖を共に体験した人に恋愛感情を抱きやすくなる心理効果です。
親の反対などの障害を共に体験している、ロミオとジュリエット効果とも通じるものがあります。
2人の関係を認められていないと、隠れて連絡を取ったり夜中にこっそり会ったりと、ドキドキを感じながら恋愛が進みます。
そのため、障害のある恋愛は吊り橋効果によって気持ちが加速され、お互い恋愛にのめり込んでいくのです。
ロミオとジュリエット効果の影響を受けやすい恋愛関係
ここまで、ロミオとジュリエット効果による心理効果を解説しました。
では、ロミオとジュリエット効果の影響を受けやすい恋愛関係にはどの様なケースがあるのでしょうか。
こちらでは、ロミオとジュリエット効果の影響を受けやすい恋愛関係の具体例をいくつかピックアップしました。
社内恋愛
社内恋愛の場合、周囲にバレないように愛を育む必要があります。
社内恋愛禁止である場合は、その障害を2人で乗り越えようとすることで、より2人の親密度が増していくのです。
また、バレてしまうと最悪退職しなければならない状況になるかもしれないという、そんなスリルや不安も2人の気持ちをどんどん高める理由の1つでしょう。
浮気(不倫)
浮気や不倫といった周囲に歓迎されない関係性も、ロミオとジュリエット効果の影響を受けやすいです。
恋人や夫・妻がいるという立場でありながら他の人と恋愛するのは、世間的にも許される行為ではありません。
しかし、ロミオとジュリエットのように周りに祝福されることのない関係だからこそ、恋愛の熱が加速していくのです。
離婚や相手の旦那や妻から慰謝料を請求されるリスクも、2人の関係性を深めている要因となってしまいます。
遠距離恋愛
遠距離恋愛は会いたい時にすぐに会えない、距離による障害が恋愛を盛り上げます。
会えない時間を我慢すればするほど、会った時に感じる幸せが大きくなるのです。
遠距離恋愛が長引き、会える期間が開くほど恋愛感情は高まります。
しかし、ロミオとジュリエット効果による恋愛感情は、障害がなくなると一気に感情が冷める場合も少なくありません。
障害による不安やストレスを相手への愛の強さと勘違いし、一時的に気持ちが高ぶっているだけということも多いのです。
ロミオとジュリエット効果を恋愛に活かす方法
好きな人を振り向かせたくて恋愛に悩んでいる人は、ロミオとジュリエット効果を活用してみましょう。
実は、ロミオとジュリエット効果を活かした恋愛テクニックは、好きな人との連絡や会話、デートの中で手軽に実践できるものばかり。
好きな女性・男性を振り向かせたい人は、こちらで紹介する方法をぜひ参考にしてみてくださいね。
LINEはあえて直ぐに返信しない
手軽にできる方法の1つにLINEを直ぐに返信しないようにするというものがあります。
LINEを直ぐに返してしまうと、自分から行動しなくても相手が来てくれる「追われる立場」にあると感じるのです。
相手が追っている立場であると錯覚させるために、あえてLINEを直ぐに返信しないようにしましょう。
自分が追っている状況をつくることで、恋愛関係の構築にやる気になり気持ちも高まりやすいです。
デートや食事の誘いは一旦断る
好きな人とのデートや食事の誘いは二つ返事でオッケーしたくなるもの。
しかし、あえて一旦断ることで相手の誘いたいという気持ちを高めます。
今までデートの誘いを断ったことがない場合におすすめの方法で、付き合うまでのハードルを高く感じさせることができるのです。
簡単に手に入らない相手だからこそ、より一層手に入れようと頑張ってくれるでしょう。
門限など会える時間を制限する
会える時間を制限することも効果的な方法の1つ。
ロミオとジュリエットのように限られた時間、限られた場所でしか会えないもどかしさを演出することができます。
いつでも会えるわけじゃない存在であることを伝えることで、会える時間を特別に感じてくれるようになるのです。
門限が厳しい、仕事が忙しいなど会える時間を制限するのも恋愛においては有効なテクニックといえるでしょう。
心理学を活用して恋愛上手になろう
恋愛心理学には色んな種類があり、上手く活用することで恋愛を有利に運ぶことができます。
恋愛が上手くいかないと悩んでいる人や、意中の相手を落としたい人は心理学を活用するといいでしょう。
しかし、あくまでも心理学はテクニックの1つ。
自分や相手の気持ちを尊重しながら、心理学を活用して恋愛上手を目指しましょう。
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