一蓮托生(いちれんたくしょう)の意味とは?使い方や類語をわかりやすく解説
一蓮托生とは、「事の善悪に関わらず、行動や運命をともにすること」という意味の言葉です。
いい意味でも悪い意味でも使われる言葉なので、きちんと意味を理解して使う必要があります。
この記事では、一蓮托生の意味と使い方を例文つきで紹介します。
類義語についても解説するので、一蓮托生に関する知識を深めたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
一蓮托生の意味
一蓮托生(いちれんたくしょう)は、「事の善悪に関わらず、行動や運命をともにすること」という意味の言葉です。
運命をともにする事象がいいことでも悪いことでも使えるため、文脈によって意味合いが変化します。
元は仏教用語
一蓮托生は、元々は仏教用語として使われていました。
一蓮托生は「一蓮」と「托生」という二つの熟語が組み合わさってできています。
「一蓮」は「一つの蓮の花」という意味で、「托生」は「身を寄せ合って生きる」という意味です。
元々は「極楽浄土で一つの蓮の花の上に生まれること」を意味しています。
「生まれ変わっても相手と一緒にいたい」という意味が転じて、「何があっても運命をともにする」という意味で使われるようになりました。
【例文つき】一蓮托生の使い方
一蓮托生はいい意味でも悪い意味でも使うことができるため、きちんと使い方を理解しておきましょう。
ここでは、一蓮托生の使い方を例文つきで紹介するので、自分で使うときの参考にしてみてください。
一蓮托生のいい意味での使い方
「運命をともにする」という意味から、一蓮托生は結婚式のスピーチなどで使われることがあります。
一蓮托生をいい意味で使うときの例文は以下の通りです。
【例文】
- どんな困難も二人で乗り越えられる、一蓮托生な夫婦を目指します。
- 結婚指輪には、運命をともにする一蓮托生の誓いが込められている。
- ここから頑張れば逆転できる!一蓮托生で乗り越えてみせよう!
- 私と彼は子供の頃からいつも一緒で、一蓮托生の仲だ。
一蓮托生は例文のようにいい意味で使うことができますが、「生まれ変わっても一緒になりたい」という元々の意味もあるため、使う相手によっては重たく感じられることがあるので、気をつけましょう。
一蓮托生の悪い意味での使い方
一蓮托生は、相手を悪いことに引き込んだり、悪い結果が待っていることがわかっていたりするときにも使われます。
一蓮托生を悪い意味で使うときの例文は以下の通りです。
【例文】
- 俺はお前が今までどんな悪事を働いてきたかよく知ってる。俺とお前は一蓮托生なんだよ。
- 私たちには破滅の道しか残されていないが、ここまできたら一蓮托生だ。
- 俺をおいて逃げたりしないよな?俺達一蓮托生だろ?
- 彼が失敗すれば私も責任を取らされる一蓮托生の間柄だ。
一蓮托生の類語
一蓮托生には、似た意味の言葉がいくつか存在します。
最後に一蓮托生の類語について紹介するので、一蓮托生を言い換えたいときに使ってみてください。
運命共同体
一蓮托生の類語として、運命共同体(うんめいきょうどうたい)が挙げられます。
運命共同体は、運命をともにする人や集団を指します。
国家や会社などの大きな集団に対して使われることが多いので、個人で使う場合は強い繋がりや信頼関係が求められるでしょう。
【例文】
- A国とB国は密接な繋がりがあるため、運命共同体だ。
- 私達は何があっても家族であり、運命共同体だ。
一心同体
一心同体(いっしんどうたい)も、一蓮托生の類語表現といえます。
一心同体は、「二人以上の人の心と心が結ばれて、まるで一人の人間のように行動すること」という意味の日本語です。
文字通り、心と体が一つになって協力し合う関係や状態を指します。
チームや集団の息のあった状態を指すだけなので、一蓮托生のように「運命をともにする」という意味は含まれないことに注意しましょう。
【例文】
- 二人の息ぴったりのプレーは、まさに一心同体だ。
- 私達のチームは一心同体かのように動けるところが長所だ。
死なば諸共
一蓮托生の類語として、死なば諸共(しなばもろとも)も挙げられます。
死なば諸共は、「死ぬときは一緒だ」と言いたいときに用いられる定型句です。
味方に対して誓いの言葉として使ったり、敵への脅しとして使ったりします。
日常会話で使われることはめったにありませんが、戦争映画や小説といった作品の中でよく使われることがあります。
【例文】
- 死なば諸共だ。無理かもしれないが一緒に最後までやりきろう。
- 敵味方まとめて爆破してやる!死なば諸共だ!
一蓮托生の意味を理解して、正しく使おう
一蓮托生は「事の善悪に関わらず、行動や運命をともにすること」という意味の言葉です。
いい意味でも悪い意味でも使うことができる言葉なので、様々な場面で使われることがあります。
一蓮托生は文脈によってニュアンスが変化するため、言葉の意味や使い方をきちんと理解しましょう。
紹介した例文や類語を参考にして、一蓮托生を自分で使ったり言い換えたりしてみてくださいね。
- 一蓮托生は「事の善悪に関わらず、行動や運命をともにすること」という意味
- 一蓮托生にはいい意味でも悪い意味でも使うことができる
- 一蓮托生の類語は「運命共同体」「一心同体」「死なば諸共」