「既成事実」ってどういう意味?恋愛における意味や具体的な使い方を解説

「既成事実」という言葉をご存知ですか?
既成事実とは、「すでに現実になっていて誰もが認める物事のこと」「誰もが認めるのが当たり前の物事のこと」を指す言葉です。
この記事では、既成事実の言葉の意味や具体的な使い方などを解説していきます。
例文を交えて解説するので、この機会にぜひ既成事実という言葉を身につけてみてください。
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既成事実とは
既成事実という言葉は、具体的にどのような意味で用いられるのでしょうか。
ここでは、既成事実の正しい意味と恋愛やビジネスシーンにおける使い方を紹介します。
シチュエーションによっては、重要なことを表すこともあります。
意味や使い方を把握しておきましょう。
既成事実の意味
既成事実とは、「すでに現実になっていて誰もが認める物事のこと」「誰もが認めるのが当たり前の物事のこと」を指す言葉です。
一般的には、「認めざるを得ない事実」や「認めざるを得ない事柄」を表す際に使われます。
また、「認めたくない人でも認めるしかない」というニュアンスが含まれる表現でもあります。
既成事実の恋愛における意味
既成事実は、恋愛においても使われることが多い言葉です。
たとえば、「周囲に結婚を反対されているので婚姻届を出して既成事実を作った」のように、交際や結婚などに対して使用されることが多いでしょう。
婚姻届を提出してしまえば、2人が結婚している事実は誰もが認めざるを得ない事柄となります。
まずは既成事実を作って、半ば強引に恋愛を進めるというケースも少なくないでしょう。
既成事実のビジネスシーンにおける意味
既成事実は、ビジネスシーンにおいても使われることが多い言葉です。
具体的には、書類に印鑑を押したり署名をしたりする場面を想像してもらえればわかりやすいでしょう。
ビジネスにおいて捺印や署名は、相手から承諾を得たことの重要な証拠となります。
すでに承諾されたという事実があれば、いくら反対しても認めざるを得なくなるのです。
このように、しっかりと既成事実を作って仕事を進めていくというやり方は、ビジネスシーンにおいて一般的だといえるでしょう。
【例文付き】既成事実の使い方
既成事実という言葉の使い方は、大きく2つに分けられます。
1つ目は「既成事実を作る」というもの。
これは、認めざる得ない状況を作ることを指しています。
2つ目は「既成事実化する」というものです。
正式に認められていない事柄を、「周囲が認めることでようやく周知の事実となる」といった意味で使用されます。
「既成事実を作る」
既成事実は、「作る」とセットで使われることが多い言葉です。
「誰もが認めざるを得ない事実を作る」というニュアンスで、「既成事実を作る」という言い方をする場合があります。
- 「婚姻届けを出して既成事実を作ることで、両親に結婚を認めてもらおう」
- 「同期がプロジェクトを取り仕切って、プロジェクトリーダーであるという既成事実を作った」
「既成事実化する」
既成事実は「既成事実化する」という言葉でも使われます。
「既成事実を作る」が「ゼロの状態から事実を生み出す」という意味で使われるのに対して、「既成事実化」は「すでにある事柄を事実として受け入れる(変化させる)」という意味です。
すでにその事柄は存在しているので、あとは周囲の人の意識を変えるだけという状況となります。
- 「上司から『この仕組みを我が社のオリジナルとして既成事実化させろ』という指示が出た」
- 「このことを周囲の人にしっかり教えてあげて既成事実化させましょう」
既成事実の言い換え表現
既成事実と似た意味で使われている言葉は、いくつかあります。
既成事実とは異なるニュアンスが含まれている場合もあるので、しっかりとそれぞれの意味を把握して、使い分けられるようにしておきましょう。
事後承諾
事後承諾とは、「事前の承諾なしになされた行為に対して、事が済んでから関係者が承諾を与えること」という意味の言葉です。
先に行動をしてから事後報告をするので、すでに動き始めていて相手は承諾せざるを得ない状況になります。
認めざるを得ないという点では、既成事実と似ているといえるでしょう。
しかし、事後承諾は強制的な手段なので、やり方によっては周囲のひんしゅくを買い、信頼を失う可能性もあります。
さまざまなリスクがあるので、極力避けるべき手段といえるでしょう。
恒常化
恒常化とは、「望ましい状態を維持しており、特段、変化がない様子」を表している言葉です。
この言葉のポイントは、「その様子が当たり前」という共通認識があること。
「誰もが当たり前のこととして受け入れている」というニュアンスが、既成事実に似ているといえるでしょう。
現状追認
現状追認とは、「特定の物事が進行中であることを踏まえて承認すること」を意味する言葉です。
事実を受け入れるといった点では、既成事実と似ているといえるでしょう。
しかし、現状追認の場合は、進行中である物事がどのように受け入れられるかも重要といえます。
既成事実は恋愛やビジネスシーンで使える言葉
今回は既成事実という言葉について解説しました。
「認めざるを得ない」というニュアンスを含むので、ネガティブなことに対して使われることが多いでしょう。
しかし、時には既成事実が必要な場合もあります。
本記事の内容を参考に、本当に既成事実化しなければならないのかどうか見極めながら、賢く使ってみてくださいね。
- 既成事実とは「すでに現実になっていて誰もが認める物事のこと」「誰もが認めるのが当たり前の物事のこと」を指す言葉
- 「既成事実を作る」という言い方は「誰もが認めざるを得ない事実を作り上げる」という意味
- 「既成事実化」という言い方は「すでにある事柄を事実として受け入れる」という意味
- 既成事実の言い換え表現には「事後承諾」「恒常化」「現状追認」がある