お調子者ってどんな人?当てはまる人の特徴や上手な付き合い方を解説

職場でも友達関係でも、その場のノリで適当なことばかり言っている人は「お調子者」と呼ばれます。
いつも明るく元気で、誰に対しても愛想が良い彼らですが、少し軽はずみなところもあるので苦手意識を持っている人も少なくないでしょう。
では、身近にいるお調子者とは、一体どのように付き合っていけばいいのでしょうか。
今回の記事では、お調子者に当てはまる人の特徴と上手な付き合い方を解説します。
お調子者とは
そもそもお調子者とは、どのような意味なのでしょうか。
まずは、お調子者の意味について見てみましょう。
お調子者の意味
お調子者とは、他人のおだてに乗って得意になったり、軽はずみなことをしたりする人のことを言います。
相手の言葉に合わせて、調子のいいことばかりしているから、お調子者と呼ばれるわけです。
お調子者は、もともとは「お」を付けず「調子者」と呼ばれていました。
そんな「調子者」に、丁寧な接頭辞である「お」をつけて「お調子者」と表現されるようになったといわれています。
いい意味で使われる場合
一般的には、お調子者という言葉に対して、ネガティブな印象を受けることが多いでしょう。
しかし、お調子者はいい意味で使われる場合もあるのです。
お調子者は、以下のような言葉で言い換えられることがあります。
- 「社交的な人」
- 「ムードメーカー」
- 「面白い人」
お調子者には「その場の空気に配慮して、ユーモアや冗談で周囲の緊張を解く社交性の高い人」といった、ポジティブなニュアンスが含まれることがあるのです。
悪い意味で使われる場合
いい意味で使われることもあるお調子者ですが、もともとは調子に乗って軽はずみな言動をする人を指す言葉です。
それだけに、やはり悪い意味で使われる場合も少なくありません。
お調子者は、以下のような言葉で言い換えられることがあります。
- 「不真面目な人」
- 「芯のない人」
- 「チャラい人」
お調子者という言葉には、不真面目さや信頼性に欠けるイメージがあります。
真面目さや信頼性が評価される社会で、お調子者が悪い意味で使われることが多いのは当然かもしれませんね。
お調子者の特徴5選
では、どのような人がお調子者と呼ばれてしまうのでしょうか。
ここでは、お調子者の特徴5選を紹介します。
初対面の人と簡単に仲良くなれる
お調子者は、初対面の人と簡単に仲良くなることができます。
出会ってすぐに相手の懐に飛び込んでは、自分のペースに巻き込み、まるで旧知の友であるかのように親しげなおしゃべりを始めてしまうのです。
とても馴れ馴れしい態度なのですが、恥ずかしがりやな人にとっては、その距離の近さを有難く感じることもあるでしょう。
周りの意見や空気に自分を合わせる
お調子者は、周りの意見や空気に自分を合わせようとする傾向があります。
お調子者は「自分の意見よりもその場の空気の方が大事だ」と考える傾向があります。
そのため、周りがどんな意見を言っても「いいと思います!」と、深く考えずすぐに合わせてしまうのです。
また、その場の空気を大切にするので、つまらなそうな人がいると気になって、冗談を言ったりふざけたりして笑わせようすることもあるでしょう。
できないことでも簡単に約束してしまう
お調子者は、常にその場のノリ優先です。
その場が盛り上がりさえすればいいと考え、自分ができないことでも簡単に約束してしまいます。
彼らは注目を浴びて場を沸かせたいだけなので、その場で感謝されたり賞賛されたりすれば、それで満足なのです。
自分の発言にあまり責任を感じていないことも多く、周りの人は「本当に大丈夫?」と困惑してしまうこともあるでしょう。
自分が話した内容を覚えていない
お調子者は、自分が話した内容を覚えていないことが多いです。
お調子者は、目の前の相手の調子に合わせて発言してしまう傾向があります。
彼らの発言は、あくまで相手やその場の空気への同調に過ぎないのです。
その場限りの無責任な発言が原因で、周りの信頼を失ってしまうことも少なくないでしょう。
喋ってはいけない秘密をバラしてしまう
お調子者は、その場を盛り上げるために、喋ってはいけない秘密をバラしてしまうこともあります。
喋ってはいけない秘密をバラすときの、「注目を集める感じ」と「周りが期待する感じ」が、お調子者にとってはたまらないのです。
それが原因で後からどんなトラブルが起きるかまで、考えが及びません。
今この瞬間に自分の自己顕示欲を満たすことが、何よりも重要だからです。
お調子者の心理
お調子者は、なぜ周囲の人を戸惑わせる言動をしてしまうのでしょうか。
ここでは、お調子者の心理について解説していきます。
重たい空気が嫌い
お調子者は重たい空気が嫌いです。
彼らは、職場や仲間内で意見が衝突したときなどに漂う「張りつめた空気」に耐えられません。
そのため、何とか場を和ませようと、必死に口から出まかせを並べ立てたり、できもしない約束事で相手を喜ばせたりしようとするのです。
その場しのぎのやり方で後にトラブルになることも少なくありませんが、彼らにその後のことまで考える余裕はないでしょう。
周りの注目を集めたい
お調子者は「常に周りの注目を集めたい」と思っています。
いつも人に見ていてほしいし、かまってほしいと感じているのでしょう。
お調子者には、実はさみしがりやの一面が隠されていることがあります。
一見、社交的で明るい性格に見える彼らですが、思いもよらない弱みを抱えていることもあるでしょう。
本当の自分を見せたくない
「本当の自分を見せたくない」という思いで冗談を言ったりおどけたりして、お調子者を振る舞っている場合もあります。
本当の彼らはシャイで、本音が言えない性格なのかもしれません。
友達は多くても親友は少ない、というパターンのお調子者も少なくないでしょう。
あまり深く考えていない
お調子者はその場を丸く収めようと必死に頑張りますが、それ以外のことはあまり深く考えていないこともあるでしょう。
そのときを楽しく過ごせればいいので、その場のノリに合わせて適当なことを口にしているだけなのです。
そのため、後になって話を蒸し返されると、戸惑ってしまうことも少なくないでしょう。
お調子者との上手な付き合い方
ノリで生きているお調子者の言動には、一貫性がないことが多いです。
そのため、周りの人が振り回されてしまうことも少なくないでしょう。
では、彼らとは一体どのように接していくのがいいのでしょうか。
最後に、お調子者との上手な付き合い方について解説します。
大事なことはきちんと確認する
お調子者は相手に合わせて適当なことを言います。
そのため、彼らがYESと言っても、額面通りに受け取るのは危険です。
大事なことはきちんと確認するようにしましょう。
重要な案件であれば、万が一に備え、彼らの代理を引き受けてくれる人を見つけておいた方が無難です。
おだてて上手く活用する
何事もノリ優先のお調子者は、おだてて上手く活用するのが得策です。
彼らが調子のいいことを言い出したときも、頭から否定せず、おだてて調子に乗せておくといいでしょう。
「すごい!」「期待してますよ!」と褒め称えれば、注目されるのが大好きな彼らは、きっと頑張ってやりぬいてくれるはずですよ。
相手の話を真に受けないようにする
その場のノリで思ってもいないことを口にするので、お調子者の話は真に受けないようにしましょう。
彼らは、その場の空気を和ませようと、相手に迎合したり話を盛ったりしているだけなのです。
「そういう人なんだ」と割り切って、まともに相手にしない方が心穏やかでいられますよ。
適度な距離をおいて接する
お調子者は、空気が重たいと感じたらふざけて場を和ませようとしますし、目立ちたいと思ったら口から出まかせを言って注目を集めようとします。
彼らには主体性がなく、目の前の相手に合わせているだけなので、言動に一貫性がありません。
そんなお調子者とは、適度な距離をおいて接するようにしましょう。
まともに付き合わず、上手に受け流していくようにしてください。
お調子者の特徴を理解して上手に付き合おう
他人の言葉に乗って軽はずみな言動を繰り返す「お調子者」。
しかし、なかには自分が目立ちたいだけでなく、おどけた言動で周囲を笑わせ、その場の空気を和ませたいと思っている人もいます。
彼らのおかげで、深刻な対立を避けられることもあるでしょう。
お調子者のいい加減さに呆れながらも、どこか憎めないのは、彼らの言動の裏に悪意がないからかもしれません。
なので、お調子者の特徴を理解して上手に付き合っていくことをおすすめします。
身近なお調子者に悩まされないよう、その心理を把握して、適度な距離感を見つけていってくださいね。
- お調子者とは、他人のおだてに乗って得意になったり、軽はずみなことをしたりする人のことをいう
- お調子者の特徴には、初対面の人と簡単に仲良くなれる・周りの意見や空気に自分を合わせる・できないことでも簡単に約束してしまう、などがある
- お調子者の心理には、重たい空気が嫌い・周りの注目を集めたい・本当の自分を見せたくない、などがある
- お調子者との上手な付き合い方には、大事なことはきちんと確認する・おだてて上手く活用する・相手の話を真に受けない、などがある