二枚舌の意味とは?嘘ばかりつく二枚舌な人の特徴・見分け方・対処法まとめ
「あの人は二枚舌だ」という言葉を聞いたことがある人は、ネガティブなイメージをもっている場合が多いはずです。
実際に学校や職場などで二枚舌な人がいると、良好な人間関係を築きにくいものです。
相手の矛盾した発言に困惑させられた経験がある人は、とくに警戒心を抱くことでしょう。
今回の記事では、「二枚舌」の意味や二枚舌な人の特徴、見分け方、対処法を解説していきます。
周りに嘘ばかりつく人がいて困っていたら、ぜひ参考にしてくださいね!
二枚舌とは
まずは「二枚舌」という言葉の意味や語源を解説します。
言葉の意味・語源
「二枚舌」とは「嘘をつく」や「矛盾したことを言う」といった意味がある言葉です。
語源は、仏教用語として使われている「両舌(りょうぜつ)」からきています。
両舌とは「口による悪さ」のことで、それぞれの人に異なる言葉を言い、他人の仲を引き裂くことを意味します。
「二枚舌」も「両舌」もポジティブな意味で使用されることはないでしょう。
類語表現
二枚舌の類語表現には、下記のような言葉が挙げられます。
- 人を騙すような嘘を表す「虚言(きょげん)」
- 自分の意見を持たずに周囲の意見や態度に流される「風見鶏(かざみどり)」
- 口先だけ適当にうまいことを言う「舌先三寸(したさきさんずん)」
いずれも、その場に合わせて都合のいいことしか言わないイメージがある言葉です。
二枚舌とダブルスタンダードの違いは?
「二枚舌」と似た言葉に「ダブルスタンダード」がありますが、実は少しニュアンスが異なります。
「ダブルスタンダード」とは、基準が2つあるということです。
対象によって異なる対応を取るため「二枚舌」と混同しがちですが、「ダブルスタンダート」には悪意がありません。
二枚舌な人の特徴
次は二枚舌な人の特徴を紹介します。
これらの特徴に多く当てはまる人は、無意識的に二枚舌を使っている可能性大なので要注意です。
他人の目を気にしている
二枚舌な人は、他人の目を気にしている傾向があります。
周りの目なんてどうでもいいかのように振る舞っていたとしても、実は全ての人から好かれたいと思っています。
そうでなければ嘘なんてつかないでしょう。
生活していれば多かれ少なかれ他人の目を気にするのは当たり前ですが、二枚舌の人は普通よりもはるかに周囲の評価を気にして、自分を良く見せようとするのです。
目立ちたがり屋
目立ちたがり屋なのも、二枚舌な人の特徴として挙げられます。
「自分を見てほしい!」「こっちに注目して!」といった心理が大きく、人から注目されるためならば平気で嘘をつくことも少なくありません。
このタイプの中には、「演技性パーソナリティ障害」といって、注目を集めたいがために過剰な行動をとってしまいます。
感情の大げさな表現が目立つ人や、注目を浴びていないと不快感を感じる人は、演技性パーソナリティ障害を疑ったほうがいいかもしれません。
人当たりの良い八方美人
二枚舌な人は、誰にでも人当たりの良い八方美人であることも少なくありません。
誰からも好かれたいと思っているので、その人その人によって意見がコロコロ変わり、一貫性に欠ける一面があります。
1人目に話した人・2人目に話した人の両者と同じ内容について話したとしても、意見が180度違うなんてことはしょっちゅうです。
演技がうまい
二枚舌な人の多くは演技がうまいです。
本当の自分以上に他人からよく思われたいという気持ちが強いので、評価されるために常に演技をしています。
つまり、「いい人」を演じることに長けているのです。
俳優さんのように自然に演技ができるので、周りから見ればそれが本当なのか演技なのかわからずに、二枚舌な人とバレていないこともあるでしょう。
虚言癖がある
二枚舌を使う人の中には虚言癖がある人もいます。
虚言癖とは、罪悪感なく嘘をつく癖で、その発言があまりに自然で嘘をつかれたほうも気づけないことが多いです。
虚言癖は、幼少期の親との関わりや家庭環境などでコンプレックス、トラウマなどが原因とされています。
あまりに酷い場合は、専門医からのケアを受けないと改善しないかもしれません。
二枚舌な人の見分け方
二枚舌な人の中には演技がうまい人もいるので、見分けるのは難しいものです。
しかし、いくつかのポイントをチェックすれば、相手が二枚舌な人かどうか確認できます。
さっそく二枚舌な人の見分け方を解説していきましょう。
話の辻褄が合うかどうか
二枚舌かどうかを見分けるには、話の辻褄が合うかどうかをチェックするとわかります。
たとえば、「とても可愛い韓国人の女性とお付き合いしている」とある男性が言ったとき、言葉の問題や文化の違いなどを質問しても答えられない場合、「付き合ってるのはウソかも?」と思いますよね。
二枚舌を使う人は、話に一貫性がなく矛盾点が生じるため、「あれ?この間言ってたことと違くない?」と話の辻褄が合わなくなります。
嘘をつきすぎて自分でもそれが本当だと思い込む妄想癖がある人もいますが、所詮妄想なので話があべこべになるのです。
人によって態度を変えるかどうか
二枚舌な人かどうかを見極めるには、それぞれの人に対する態度をチェックする方法もあります。
誠実な人は、人を見て振る舞いを変えたりしません。
取引先や上司など自分にとって利益のある人たちに対しては媚びるのに、後輩や部下には横暴な態度を取る人は、二枚舌の可能性が高いでしょう。
話を盛りすぎていないかどうか
話を盛りすぎていないかどうかも、二枚舌の人を見分けるポイントです。
二枚舌の人は自分に対する周囲の評価を気にするので、スケールの大きい自慢話をしたり、昔の実績を誇張したりすることがあります。
話を脚色することは誰でも大なり小なりあると思いますが、あまりにも大げさな場合は二枚舌な人として警戒したほうがいいでしょう。
話しているときの挙動を観察する
話しているときの挙動を観察すると、二枚舌かどうか見分けることができます。
二枚舌の人は、自分の嘘がバレないように心の底では緊張しているので、相手の目を見て話せなかったり、人の顔色をずっとうかがいながら話したりすることが多いです。
また、話しているときに挙動不審な態度が見受けられたら、二枚舌の可能性があります。
繰り返し質問して反応を見る
二枚舌かどうか見抜きたいときは、繰り返し質問して反応を見るのもひとつの手です。
相手の話に対して、2回、3回と質問していくうちに最初と言っていることが違ったり、曖昧に答えたりすることがあります。
なぜなら日常的に嘘をつく人は、誰に何を言ったかハッキリ覚えていないからです。
相手が二枚舌であれば、深堀りして質問することでボロがでるので、会話をしていく中で見極めることができます。
二枚舌な人の対処法
二枚舌な人と一緒に仕事をしている場合、関わりを持たなくてはならないため、いろいろと厄介ですよね。
最後に二枚舌な人の対処法を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください!
極力関わらない
二枚舌な人とは極力関わらないことが大切です。
二枚舌の人は挨拶をするかのように嘘をつくので、こちらも何が嘘で何が本当なのかわからなくなることも少なくありません。
そうなると、自分がなんらかの被害を受けてしまうことにもなりかねません。
トラブルに巻き込まれないためには、可能な限り距離を置くことが大切です。
相手の話に同調しない
二枚舌の人の話を聞くときは、相手の話に同調しないことがポイントです。
嘘をつく人に同調すると、結果的に嘘が止まらなくなることもあります。
基本的に「そうなんだー」と右から左に流すスタンスで話を聞くようにしましょう。
接点をなくしていく
二枚舌な人とは接点をなくしていくことが大切です。
今の自分の生活圏に二枚舌の人がいる場合は、少しずつでいいので確実にフェードアウトしていきましょう。
「徐々に連絡を減らす」「会話は挨拶だけにする」などと、自分から積極的に接点をなくしていくことがポイントです。
その結果、あることないこと言われて周囲から敬遠されたとしても、二枚舌を使う人の化けの皮が剝がれれば、必ず周りに人が戻ってくるはずです。
共通の知り合いから情報を得る
二枚舌の人が周りにいる場合は、共通の知り合いから情報を得るのもひとつの手です。
二枚舌の人はその場しのぎで嘘をついていることが多いので、同じ話でも人によっては全然違うように話していることもあります。
共通の知り合いと話の内容をすり合わせていくと、必ず矛盾点が出てくるはずです。
情報をしっかりインプットして共有することで、信じられる話なのか間に受けなくていい話なのかが見えてきます。
二枚舌な人は信用しないほうが吉
二枚舌という言葉は政治の世界でも使われることがあります。
国の代表となる大統領や政治家たちが二枚舌な場合は、何を信じればいいのかわからなくなってしまいますが、もしかしたら世界にはそういう国もあるかもしれませんね。
しかし身近なところでは、自分が気をつけていればトラブルを回避することができます。
自分がどう頑張っても、嘘ばかりつく二枚舌の人とは良好な人間関係を構築することが難しいので、彼らのことは信用しないほうがいいでしょう。
自分の周りに二枚舌な人がいる場合は、距離を置くことをおすすめします。