御朱印集めは危険?よくないとされる理由・マナー・集めてどうするか解説

神社仏閣を訪れた際、旅の思い出や記念としていただける御朱印。
近年では若い女性だけでなく、外国人観光客の間でも御朱印集めが話題になっています。
しかし、その一方で御朱印集めは危険という噂があるのです。
この記事では、なぜ危険なのかについて解説していきます。
また、御朱印集めの際のマナーも記載しているので、参考にしてください。
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御朱印とは?集める目的は?
そもそも御朱印とは、神社やお寺を参拝した際にいただける印章印影(いんしょういんえい)のことです。
印章とは、一般的に印鑑と呼ばれる、いわゆるハンコのこと。
印影とは、印章を押したあと、紙に残る朱肉の跡のことをいい、いわば神社仏閣への参拝証明、あるいは神仏にお会いした記録のようなものです。
では、なぜ御朱印を集めるのか目的を見ていきましょう。
神社仏閣巡りの思い出
まずは、神社仏閣巡りの思い出としてです。
神社やお寺に参拝する際、とくに遠方に赴く場合は旅の記録を残したいですよね。
その際、写真を撮るのはもちろんですが、御朱印をいただいて旅の思い出にする人も増えています。
書き置きもありますが、その場で記入してくれる参拝日・ご本尊の名前・霊山名などは、写真にはない情緒を感じられるのです。
「そういえばここに行ったなあ」「すごく雰囲気のいい神社だった」など、手書きの文字から想いを馳せられます。
ご利益をいただくため
神仏からご利益をいただくために、御朱印集めをしている人もいるでしょう。
御朱印には、寺社それぞれに祀られているご本尊や御祭神の名前が書かれていることがあります。
あるいは、複数祀られている中から自分が信仰しているものを選んで書いてもらう場合も。
いずれにしても、参拝し御朱印をいただくのは神仏からご利益を賜り、ご縁を結ぶという意味合いがあります。
繋がった縁があなたの人生を明るく照らしてくれるかもしれません。
コレクション
コレクションとして、御朱印をいただいている人もいるかもしれませんね。
一口に御朱印といっても、日本全国にはさまざまな種類の御朱印があります。
たとえば、切り絵・刺繍・大判サイズ・箔押し・色つき和紙などです。
ほかにも、印影(朱肉の跡)と日付のみのシンプルなものもあれば、紙いっぱいのダイナミックなものもあります。
唯一無二ともいえるため、御朱印は収集物としても人気が高いのです。
十人十色な字体で御朱印帳が埋まっていくのも、楽しみのひとつといえるでしょう。
御朱印集めは危険・よくないのは本当?
「御朱印ガール」という言葉ができるほど、女性の間でブームとなっている御朱印集め。
最近では、夫婦やカップルで巡ったり、男性が御朱印帳を持っていたりすることも珍しくありません。
ですが、一部では御朱印集めが危険・よくないという噂があります。
それだけでなく御朱印ガールやそれに似た人たちを蔑視する人も一定数います。
しかし、御朱印集めをしてはいけないというのは誤解です。
では、なぜこのような噂があるのか、次の見出しで詳しく説明します。
御朱印集めが危険・よくないとされる理由は?
御朱印集めが危険・よくないとされる理由には、以下の要因があると考えられます。
危険な場所に行く人がいるから
まず、御朱印を求めて危険な場所に行く人がいるからです。
御朱印は多くの寺社でいただけますが、中には山奥や人里離れた場所にあることも。
その場合、大抵は道路が舗装されておらず、ハイキング感覚で登るには険しすぎる山道であったり、熊や鹿などの野生動物に遭遇したりすることもあります。
マイナーなパワースポットや、珍しい御朱印を授与している場所であれば行きたくなるもの。
しかしそのせいで迷子になったり、遭難・怪我をしたりしては元も子もありません。
そのため、行くまでの道のりや本当に安全なのかしっかり考えてから行動しましょう。
収集感覚でもらう人がいるから
収集感覚で御朱印をいただく人がいるのも、よくないとされる理由のひとつ。
御朱印集めをする目的は人それぞれなので収集するもよし、観光のついでにいただくのもよしです。
しかし、中には参拝せず御朱印をいただくためだけに行く人も。
コレクションするのは悪いことではありませんが、御朱印集めはスタンプラリーではありません。
ご本尊や御祭神に参拝(挨拶)したうえで、ご縁の証としていただくものです。
そのため、御朱印だけもらって帰ろうという考えはNG。
神仏や寺社に失礼にあたるため、御朱印は参拝のあとにもらうのがマナーです。
参拝マナーの悪い人がいるから
参拝マナーの悪い人がいるのも、御朱印集めに影を落としている原因です。
神社やお寺は、神様・仏様が祀られている神聖な場所であり、御朱印は参拝の記録としていただくもの。
つまり、いい加減に参拝したり、御朱印を粗末に扱ったりするのは言語道断です。
ですが、残念なことに参拝マナーを守らず騒いだり、ほかの参拝客や寺社の人に迷惑をかけたりする人がいます。
そのせいで、マナーを守って集めている人が悪い印象を持たれることも。
マナーがよくない一部の人のせいで噂があるのも事実です。
御朱印ブームに辟易している人がいるから
御朱印ブームに辟易している人がいるのも理由のひとつです。
近年では、期間限定や枚数限定など、レアな御朱印がたくさんあります。
それらを求め、御朱印集めをしている人が寺社を訪れることも多くなりました。
加えて、限定の御朱印を自慢したり、SNSに投稿したりするなど、神仏とご縁を結ぶ者としてふさわしくない行為をしている人も。
このような人が反感を買ってしまい、御朱印ブームにうんざりする人もいるでしょう。
御朱印集めでやってはいけないことやマナーは?
御朱印集めは危険でも、してはいけないことでもありません。
しかし、ただ御朱印をいただくだけでは、寺社や神仏に対して失礼にあたります。
御朱印集めをする際は、いくつかの注意点を知っておきましょう。
参拝せずいただくのはNG
まず、御朱印をいただく際は、必ず本殿または本堂へ参拝しましょう。
もともと御朱印は、読経や写経を納めた人への証明書でしたが、現代では神仏へご挨拶したことを証明するものです。
そのため、参拝せずに御朱印だけいただくのはマナー違反。
人気の神社仏閣はお賽銭を入れるのに並びますが、だからといって「御朱印だけもらっていこう!」という考え方はNGです。
御祭神やご本尊へしっかり挨拶を済ませたうえで、御朱印をいただきましょう。
御朱印を代行・転売してはいけない
御朱印集めをするうえで、代行や転売は絶対にしてはいけません。
御朱印は本人が自分の足で参拝したという証明書です。
自ら寺社へ赴き、いただくことに意味があるため、誰かに頼んだりフリマサイトで買ったりするのは絶対にやめてください。
とくに、遠方の神社仏閣だと買ったほうが早いと思いますよね。
「御朱印くらいいいだろ」と思うかもしれませんが、御朱印はとても神聖なもの。
冒涜にあたるため、買うのはもちろんですが、売るのもしてはいけないことです。
必ず御朱印帳を準備する
御朱印をいただく際は、必ず御朱印帳を準備しましょう。
御朱印集めはスタンプラリーとは違い、神様や仏様とお会いした記録といえます。
そのため、普通のノートやメモ帳に書いてもらうのはNG。
参拝した寺社で拝受するか、ネットでも購入できるため、もし持っていない人は事前に準備しておいてください。
また、神社とお寺で御朱印帳を分けましょう。
神仏が喧嘩することはありませんが、寺社によっては断られる場合があるからです。
書いてほしいページを開いておく
御朱印をいただく際は、書いてほしい御朱印帳のページを開いて渡しましょう。
絶対厳守というわけではありませんが、あらかじめ開いておけば、神主さんや巫女さんがどこに書けばいいか迷う時間を省けます。
行列ができる神社仏閣の場合、少しの思いやりで混雑緩和にもつながりますよ。
もし、自分なりに書いてほしいページを開いておけば、思ったのと違う場所に書かれる心配もありません。
小銭を用意しておく
御朱印をいただくのなら、小銭を用意しておくことをおすすめします。
なぜなら、ほとんどの御朱印は300〜500円のものが多いからです。
大判サイズやデザインが凝ったものだと、1,000円以上する場合もありますが、もしそうでないのなら小銭があると安心。
寺社側としても、お釣りを返す手間がありません。
また、初穂料がわからず「いくらですか?」と金額を尋ねるのはマナー違反です。
御朱印は「買う」のではなく「拝受」するものであり、お金は寺社に納めるもの。
そのため、もし金額を知りたい場合は初穂料・志納金といった言葉を使うようにしましょう。
いただける時間を知っておく
御朱印をいただく際は、必ず参拝時間を守りましょう。
社務所や寺務所の受付時間外にもかかわらず、御朱印をいただこうとするのはとても失礼です。
集める側はあくまで拝受する立場でありわがままを言えるわけではありません。
そのため、御朱印をいただくときは受付時間を調べておきましょう。
多くの寺社は16時・17時頃といった夕方には受付が終了するため、午前中かお昼くらいがおすすめです。
書き終わるまで静かに待つ
御朱印帳を渡したら、書き終わるまで静かに待ちましょう。
本来、神社仏閣は神聖な場所であり、ガヤガヤと騒いでいいところではありません。
それは、社務所や寺務所でも同じです。
そのため、書き手やほかの参拝客に迷惑にならないよう、私語は慎んでください。
また、書いている様子を撮影するのもNGです。
近年は外国人観光客が増え、物珍しさに撮影する人を見かけますが、これも迷惑行為にあたります。
注意書きがなく、どうしても撮影したい場合は一言尋ねてからにしましょう。
御朱印帳を集めた後はどうするの?
御朱印帳がすべて埋まったら、ホコリや湿気の心配がない場所で保管しましょう。
可能であれば仏壇や神棚に置いておくのが理想です。
どうしても御朱印帳を手放す場合は、お焚き上げをしましょう。
遠方であれば郵送で受け付けてくれるところもあります。
ただし、すべての神社仏閣が対応しているわけではないため、事前に確認しておきましょう。
お焚き上げする際は、ご縁を結べたことに感謝の気持ちをもってお願いしましょう。
また、御朱印帳は副葬品として扱われます。
もし自分と一緒に棺桶に入れてほしいのなら、しっかり保管したうえで家族に御朱印帳を入れてほしいと伝えておくと安心ですよ。
御朱印集めは危険ではない!マナーを守って正しく集めよう
御朱印集めについて、危険・よくないとされる噂があるのは本当です。
しかし、それはあくまでマナーを守らなかったり、危険を冒してまで御朱印をいただこうとする一部の人のせい。
御朱印を集めること自体は、まったく危険なことではありません。
そのため、これから御朱印集めをしようとしている人は安心して楽しんでください。
マナーを守って正しく集めれば、神仏とのご縁がたくさん結ばれますよ。
- 御朱印集めは危険・よくないとされるのは嘘
- ただ、そういう噂があるのは本当
- マナーやルールをしっかり守れば楽しく集められる
- 御朱印帳を手放す際は、お焚き上げするのがベター
- 神仏への感謝の気持ちを忘れないようにする