日本の憎き歴史「男尊女卑」を現代でも感じる瞬間や男の特徴、対処法とは
男女平等やジェンダーによる差別撤廃を目指すことは今や世界のスタンダードです。
しかし、残念ながら令和の今も「男尊女卑」な考えはなくなっていません。
普段の生活でも、他人の何気ない発言や態度から男尊女卑を感じる人は少なくないでしょう。
そこで今回の記事では、男尊女卑を感じる瞬間やそうした差別への適切な対処法について解説していきます。
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「男尊女卑」の読み方・意味とは?
「男尊女卑」は「だんそんじょひ」と読み、男性を優遇し女性を低い立場のものとして扱うことを意味する日本語です。
男女平等や多様化を目指す社会とは逆行した考えであり、現代でもこうした差別的な考えのせいで経済的・文化的・社会的に冷遇される女性は少なくありません。
日本の古き「男尊女卑」の歴史
男女平等が叫ばれてしばらく経つにも関わらず、今でも相変わらず「男尊女卑」の考えが根付いている日本。
世界経済フォーラムが2021年に発表した「ジェンダーギャップ指数」でも、日本は156か国中120位という低い水準であり、まだまだ男性優位の社会であることは否定できません。
なぜこうした「男尊女卑」の考え方から脱却できないのでしょうか。
それには長くつづいてきた日本の「男尊女卑」の歴史が関係しています。
日本において「男性が偉く、女性は男性に尽くすものである」という考え方が広まったのは江戸時代だと言われています。
そもそも戦国時代より家を継ぐのは「男子」であり、武家の女子は家と家をつなぐための存在として扱われてきました。
さらに江戸時代に入ると、儒学者である貝原益軒が『和俗童子訓』の中で、主人や舅姑に尽くす・子供が産める・男の言うことを聞く、などを良い女性の条件として挙げるなど、より女性蔑視かつ男性優遇の考え方が広まっていきました。
この考えは明治に入っても続き、基本的に男性の長子が決定権を持つ家族制度である「家制度」や高度経済成長期の性別役割分業の奨励につながっていったのです。
現在はどうなっている?
とうの昔に家制度も廃止され、共働き世帯が専業主婦世帯を上回る現在、「男尊女卑」は果たして古い考えになったと言えるのでしょうか。
表向きは学校でも会社でも男女平等であることが当然だという考えが広まってはいます。
にもかかわらず、女性活躍に苦い顔をする人がいたり、子育てや介護といったケア的な役割をすべて女性たちに任せたりと、社会構造そのものが男尊女卑から抜けきっていないのも事実です。
ちなみに、こうした女性性への社会からの押し付けを、精神科医の斉藤章佳氏は「男尊女卑依存症社会」と名づけています。
表面ではきれいごとを言ってはいても、労働面でも教育面でも女性の負担で成り立っているような社会や政府はまるで男尊女卑に依存している「依存症」のようなものだ、ということを指摘した言葉であり、ある意味日本の現状を鋭く言い表したものといえるでしょう。
家庭でも企業でも「女性は家事をやるべき」「出世は男性優遇」といった暗黙のルールは払拭されておらず、完全に男尊女卑的考えをなくすにはまだまだ課題が山積みと言わざるを得ません。
男尊女卑されていると感じる瞬間
続いては、女性が「男尊女卑されている」と感じる瞬間を紹介していきます。
「女性は」とピックアップされる
「女性警察官」「理系女子」など、わざわざ女性をピックアップされることに、多くの女性が男尊女卑を感じています。
とくに女性の数が少ない(偏見も含めて)職種や趣味だと、わざわざ「女性」という冠を付けられがちです。
お茶汲みなどの雑用をさせられる
お茶汲みや雑用といった、誰でもできることを女性にだけさせるのは男尊女卑と思われても仕方ありません。
これは、お茶汲みや仕事のサポートといったケア的な役割を女性に押し付けていることの現れです。
新人ゆえにサブ的な役割を与えられているならまだしも、社歴や立場の変わらない人に「女性だから」という理由で雑用を任せられたら、誰でも男尊女卑を感じずにはいられないでしょう。
会社での昇進が明らかに遅い
残念ながら、今でも多くの会社では昇進は男性のほうが優遇されがちです。
同じくらい努力している、あるいはそれ以上の成果をあげているにも関わらず、同期の男性の方が出世が早いと「男尊女卑かも…」と違和感を覚えてしまうでしょう。
料理は女性がするものと決められている
男女混合の集団ではなぜか女性が料理を任されたり、料理をしないと言うと必要以上に責められたりと、「料理は女性の役割」という押し付けも男尊女卑を感じやすいです。
逆に男性の場合はやたら珍しがられるなど、いまだに「料理=女性のもの」といった固定観念は根強いのです。
女子力を求められる
料理のとりわけを任されたり、いつでもキレイでいることを求められたりと、女子力を押し付けられることに苦痛を感じている女性は多いです。
一方、男性は女性ほどケア的な役割を求められることはなく、やはり根っこには男尊女卑があると言わざるを得ません。
女性社員のことを女の子と呼ぶ
会社での「うちの社の女の子」といった、十把一絡げの呼称に男尊女卑を感じる人は少なくありません。
女性社員が女の子程度の役割しかないように感じられるだけでなく、女性への年齢差別的考えも見え隠れする言い回しです。
男尊女卑してくる男性の特徴
今は男性だから、女性だからといった考えに縛られている人は減りつつありますが、中には古き男尊女卑から抜け切れない人も存在します。
そうした人たちからの被害にあわないためには、とりあえず避けるのが得策でしょう。
そこで、注意すべき男尊女卑してくる男性の特徴を見ていきます。
家事・育児は女性がすると思っている
家事・育児は女性がするのが常識、と思っている男性は要注意です。
こうした男性は、家事・育児をすべて母親が担ってきた家庭で育っている可能性が高く、自分の妻にも同じことを求めてきます。
亭主関白で男尊女卑な傾向が強いタイプなので、結婚相手としてはよく考えたほうが良いでしょう。
恋愛面で女性にリードされたくない
恋愛面で女性にリードされたくない、と考えている男性も男尊女卑的な傾向が強いです。
一見頼りがいのある男性に見えますが「女性はリードされるもの、男性の言うことを聞くもの」といった考えが根底にあるので、女性が意思を見せると途端に不機嫌になってしまうでしょう。
女性に対して「お前」と呼ぶ
女性に対して「お前」呼びする男性にはくれぐれも注意したほうが良いでしょう。
そもそも他人を「お前」呼びすることが失礼ですが、それを平気でできるのは女性を軽んじている証拠です。
男性性を誇りに思っており、自信家で女性を下に見ているタイプなので、できれば近寄らないことをおすすめします。
男尊女卑されたときの対処法
最後に男尊女卑されたときの対処法を紹介します。
本当は根底から男尊女卑的な考えがなくなるのが理想ですが、現段階ではなかなか難しいでしょう。
そこで、周囲に男尊女卑な男性がいて困ってる、という人はぜひ以下の対処法を活用してみてください。
失礼な態度をし返す
男尊女卑的な相手は無視できればいいですが、親しい間柄だとそういうわけにもいきませんよね。
そこでおすすめなのが、同じように失礼な態度をし返すことです。
「女のくせに」と言われたら「男のくせに」と言い返すなど、同じような態度を取られたらどんな気持ちになるかをわからせましょう。
自分は男尊女卑にとらわれている、とそこで初めて気づく人も多いです。
いかに失礼だったかを理解すれば、次第に態度を改めてくれるかもしれません。
嫌な気持ちを伝える
男尊女卑がどのくらい女性を傷つけているかを理解していない男性は多いです。
話し合いができる相手であれば、しっかりと嫌な気持ちを伝えましょう。
その場合はくれぐれも感情的にならず、嫌な部分について冷静に話すのがベスト。
また、1回では諦めずに根気強く伝えることが大切です。
考え方を正してあげる
男性は性別による差別に対して鈍感であることが多いです。
とはいえ、世界的にもジェンダーによる差別撤廃が叫ばれている今、男尊女卑的な考え方を無視するわけにはいかないでしょう。
そうした差別意識をもったままでは、本人にも不利益になる可能性があります。
男尊女卑は許されない考えであること、そうした考えや態度はあらゆる女性を傷つけるということを教えることも必要です。
悪気なく気づいていなかった、というタイプであれば徐々に改善も見込めるでしょう。
相手にしないのも得策
同僚や同級生など、身近ではあるものの…という相手であれば、いっそ相手にしないのも得策です。
それほど親しくもない人といちいち男尊女卑について話し合うのも面倒でしょう。
他人の考えを正すのは骨が折れるので、いちいち相手にしてストレスになるくらいなら適当に聞き流して距離をおくのがおすすめです。
仕事の成果で見返す
会社に男尊女卑な空気が蔓延している場合は厄介です。
そうした環境では、なかなか男尊女卑を覆すのは難しいかもしれません。
しかし、圧倒的な仕事の成果を出しさえすれば、周囲の人も「女だから…」「女のくせに…」といった文句をつけづらくなるでしょう。
仕事に自信があるのなら、成果によって見返す方法を目指してもよいかもしれません。
自分らしい恋を叶えよう
恋愛では女性らしさを求められることが多いかもしれません。
本当に幸せな恋がしたいなら、自分らしく付き合えるパートナーと出会いましょう。
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理不尽な男尊女卑に負けずに自分らしく生きよう!
昔より男尊女卑的考えの人が少なくなったとはいうものの、ちょっとした瞬間に男尊女卑を感じてしまうことはあるでしょう。
完全に女性差別をなくし、男女平等社会を築くにはまだまだ課題が多いのが現状です。
今を自分らしく過ごすには、夫婦関係や人間関係の中での男尊女卑に負けず、時には相手に意見することも必要です。
しかし、言っても仕方ない相手であれば真面目に向き合わないのも1つの手です。
完全に男尊女卑をなくすにはまだ時間がかかるかもしれません。
しかし、男性・女性関係なくお互いを思いやれる社会を目指すことが、今の私たちにとって重要な課題なのです。
- 「男尊女卑」とは、男性を優遇し女性を一段低い立場のものとして扱うこと
- 日本において男尊女卑の考えが根付いていったのは江戸時代。それゆえに今でも男尊女卑の影響がさまざまな形で残っている
- 料理は女性がするものといった考えや女子力を求めるような発言に、男尊女卑を感じる女性は多い
- 恋愛面でリードしたがる男性や女性を「お前」呼びするタイプの人は男尊女卑の傾向が強い
- もし他人から男尊女卑されたら、率直に嫌な気持ちを伝えることも大切