「人が怖い…」その心理とは?人に対する恐怖心を克服する方法を徹底解説!

あなたは人に対する恐怖心を感じたことはありますか?
もし人への恐怖心を感じているなら、日常生活において人付き合いを続けていくのはとても大変なことでしょう。
そこでこの記事では「人が怖い…」と思う心理や、人に対する恐怖心を克服するための方法を解説します。
もし人への恐怖心が原因で生活に支障が出ているなら、その恐怖の感情を克服できるように、ぜひ参考にしてみてくださいね。
人への恐怖心とは
まずは「人への恐怖心」について理解を深めていきましょう。
イメージしやすいようにシチュエーションも交えて解説していきます。
学校・バイト・仕事…あらゆる面で弊害が生じる
人に対する恐怖心は、さまざまな場面において弊害が生じることがあります。
たとえば、
- 「見られている」と極度の緊張で授業中に発表ができない
- 臨機応変な対応が求められる接客のバイトは失敗しないかと恐怖になる
- 電話対応の内容を職場の人たちに聞かれているのではないかと不安になる
などの状況が挙げられます。
このような不安や恐怖から、登校拒否になったり退職せざるを得ない状況になったりと、あらゆる面で支障をきたすことがあります。
周りの人は何の問題もなくこなしていることでも、人への恐怖心を感じている人にはとてもハードルが高いものに感じられるのです。
精神病の可能性は?
「人が怖い…」と感じて日常生活で支障が出てしまう場合、精神病の可能性もあります。
精神科や心療内科での認知行動療法やカウンセリングによる治療が必要な「対人恐怖症」や「社交不安症」の可能性があり、適切な対処法で症状が改善されることがあります。
「人前で失敗したら恥ずかしい」と極端な緊張を感じ、それが恐怖心へと変化することで大きなストレスとなり、人とのコミュニケーションが取れないなどの弊害が生じるのです。
このような精神状態に対して即効性のある改善方法があるわけではないので、専門家に頼りながら、環境を整えるなどゆっくり治療していくほかありません。
人が怖いと感じる心理
「人が怖い」と感じる心理とは、一体どのようなものなのでしょうか。
本当の自分を知られて嫌われたくない
人が怖いと感じる人は、本当の自分の姿を他人に知られることで嫌われるのではないかと恐れています。
他人からすればとくに気にならないことであっても、人に対して恐怖心がある人は自己肯定感が低いため「人から嫌われたくない」と過敏に反応してしまうのです。
そのため、本来の自分を人前で出せず、苦しんでいることも少なくありません。
「この人、変…」と思われたくない
人に対する恐怖心を抱える人には、「この人、変…」と周りから思われたくないという心理があります。
過去に周りと違う言動をしたことによって、「変だ」「おかしいんじゃない?」と言われて、恥ずかしい経験をしたことがトラウマになってしまうことがあります。
「そんなことは気にしない」と流せる人はいいのですが、何気ない言葉も深刻に受け止めてしまう人は、人に対する恐怖心を抱えてしまいがちです。
迷惑をかけるのではないかと不安
人が怖いと感じている人は、「他人に迷惑をかけるのではないか」と不安を感じています。
たとえば「不快感を与えてしまったらどうしよう」とか「こんなことをしたら相手に迷惑じゃないか」と、常に頭の中が不安な気持ちで支配された状態です。
「相手との距離感の取り方は適切かな?迷惑かな?」などと人付き合いにおいて強いストレスを抱えています。
期待に応えられなかったらどうしようと緊張している
「期待に応えられなかったらどうしよう」と過度な緊張をしていることも、人が怖いと感じる人の特徴的な心理です。
重要な場面において、人は「周りの期待に応えられるかな」「成果が出せなかったらどうしよう」と一時的なプレッシャーを感じることがあります。
しかし人への恐怖心をもっている人は、そのような心理的な緊張状態が日常生活においても続いているのです。
過去のトラウマから無条件に恐怖心が湧く
人への恐怖心を感じる人は、過去のトラウマから無条件に恐怖心が湧いてしまいます。
自身の何気ない行動で否定されたり非難を浴びたりした経験がトラウマとなり、同じような場面に遭遇すると反射的に恐怖心が湧いてくるのです。
そのような症状については認知行動療法という治療法で、過去のトラウマ経験に対する捉え方を変えられるようにすることが必要になってきます。
なぜ人が怖いの?その原因とは
ここでは人が怖いと感じる原因について解説します。
育ってきた家庭環境
人が怖いと感じる原因に、育ってきた家庭環境が大きく影響していることが考えられます。
親から日常的に虐待を受けていた場合、子どもは「自分は悪い子なんだ」とか「生まれてきてはいけなかったんだ」と自分に対して否定的な気持ちを抱えがちです。
さらに親からの愛情を十分に受けてこなかった場合も同様で、自己肯定感が低いがゆえに、適切なコミュニケーションがとれないなどの原因となります。
その結果、人への恐怖心へと発展してしまうのです。
いじめられた経験
過去にいじめられた経験も、人が怖いと感じる原因のひとつです。
いじめられた辛い経験があると、人付き合いに恐怖心を感じるのは当然のことでしょう。
無視されたり悪口を言われたりして人間不信に陥ると、「また裏切られたらどうしよう」とか「他人を信じることが怖い」と自分を守るために恐怖心をもつのです。
自分に自信がなさすぎる
自分に自信がなさすぎるというのも、人への恐怖心を抱く原因です。
自分に自信がないために、
- 「人前で失敗するんじゃないか」
- 「上手に会話できないかもしれない」
- 「相手に嫌われてしまったらどうしよう」
などと恐怖感でいっぱいになり、人とのコミュニケーションを避けようとしてしまいます。
自分に自信がありすぎて高飛車な態度をとるのも考えものですが、自信がなさすぎてコミュ二ケーションがとれないとなると、日常生活において悪影響を及ぼすことがあります。
人目を異常に気にしてしまう
人が怖いと思う理由に、人目を異常に気にしてしまうということが挙げられます。
- 会社では上司から「悪い評価をされないだろうか」
- 電車内で「他人から見られている」と異常に緊張してしまう
- 美容室に行くと美容師に鏡越しでずっと見られている気がする
など極端に他人の目を意識しすぎてしまうあまり、人が怖くなってしまうのです。
社会人でも、酷いときには出社できなくなったり、電車に乗れなくなったりすることもあります。
「他人は人のことを意外と気にしていない」と頭ではわかっているつもりでも、無意識のうちに過敏になり、緊張状態に陥っていることが少なくありません。
人に対する恐怖心を克服する方法
人が怖いと感じる人は、日常生活にまで大きな影響を及ぼしてしまいます。
そのような人に対する恐怖心を克服するにはどうすればよいのか、具体的な克服方法を紹介しましょう。
「人が怖い」と思う自分を受け入れる
人に対する恐怖心を克服するには、まず「人が怖い」と思う自分を受け入れることが大事です。
自分自身を受け入れられるのは、結局自分しかいません。
人が怖いと感じる自分を受け入れ、「それも自分である」と認めてあげることが恐怖心克服に繋がる大きな一歩となります。
笑顔で挨拶してみる
人に対する恐怖心を克服するための簡単な方法として、笑顔で挨拶するのを心がけることをおすすめします。
待つだけではなく、自分から笑顔で挨拶することで、相手も笑顔で返してくれるかもしれません。
そうすれば人とのコミュニケーションが「怖いものではないのかも」と感じて、よい循環が生まれるきっかけになります。
また「笑顔で挨拶できた」とか「挨拶を返してもらえた」という成功体験の積み重ねが、自己肯定感を高めるきっかけにもなるのです。
1人の時間を大切にする
人への恐怖心を克服するには、1人の時間を大切にすることも対処法として有効です。
恐怖心を抱えている状態では、人といるだけで緊張して疲れてしまいます。
ですから今よりも酷い恐怖心を感じないようにするためにも、1人の時間をとることで疲れや緊張をほぐすことがおすすめです。
とくに人付き合いでダメージを受けたときには、積極的に「人間も充電する時間が必要なんだ」と1人になり、心地よい空間に身を置いてくださいね。
特定の怖い人物と距離を置く
特定の怖い人物がいる場合は、距離を置くことも人への恐怖心を改善する克服法のひとつです。
たとえば、職場の上司が怖いなら異動願いを出したり、転職や在宅の仕事を視野に入れたりすることも有効な方法といえます。
距離を置くのが難しい場合は、「体調がよくない」とか「外せない用事がある」と理由をつけて、その人と会う頻度を減らす努力をしてみてください。
ときには小さな嘘も自分を守るためには必要です。
専門家に相談してカウンセリングを受ける
人に対する恐怖心を克服するには、心理カウンセラーなどの専門家に相談してカウンセリングを受けることも重要です。
人に対する恐怖感を我慢して生活し続けることには限界があり、恐怖心の克服には専門家に正しく診断してもらうことが必要なケースもあります。
どうしても人への恐怖心を払拭したい場合は、病院で治療・カウンセリングを受ける勇気を出してみてください。今のあなたに必要な言葉をくれるかもしれません。
人が怖い気持ちとはマイペースに向き合おう
過去の経験や自己肯定感の低さなどから「人が怖い…」と感じたら、コミュニケーションの取り方に大変深く悩み、苦しむでしょう。
人への恐怖心によって、負のループに陥ることは決して珍しいことではありません。
だからこそ、まずは「人が怖い自分」を受け入れることからはじめ、焦らずマイペースに向き合いましょう。
紹介した克服方法の中から、できそうなことを少しずつ試してみてください。
きっと徐々に不安な気持ちから脱却できますよ。
- 人に対する恐怖心は日常生活のあらゆる場面で弊害が生じる
- 「迷惑になっていないか」とか「嫌われたくない」という不安な心理が人への恐怖心に変わる
- 家庭環境やいじめられた過去は人への恐怖心を抱く原因となる場合がある
- 人への恐怖心を克服するには「人が怖い自分」を受け入れることが大切
- 深刻な場合は専門家の力を借りることを検討する