燃え尽き症候群(バーンアウト)とは?具体的な症状や予防法を徹底解説!

今まで仕事にエネルギーを注いできたのに、ある日突然やる気を失ってしまい、頑張る意欲をなくしてしまうことってありますよね。
このようなケースは「燃え尽き症候群」の可能性が考えられます。
この記事では、「燃え尽き症候群って子どもだけしかならないんじゃないの?」「これが燃え尽き症候群?」とまだ燃え尽き症候群について理解を深めきれていない人に向けて、燃え尽き症候群の具体的な症状や予防法などをお伝えしていきます。
ただの疲れだと思って放っておくと状態が悪化する危険性があるため、無気力な症状に心当たりがある人は、この記事の情報を参考に改善していきましょう。
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燃え尽き症候群(バーンアウト)とは?
燃え尽き症候群とは、仕事の辛さが原因で心身のエネルギーを失い、快活だった人が急に労働意欲をなくして無気力状態になることです。
英語で「燃え尽きる」をバーンアウトというので、日本でもそのように呼ばれることがあります。
- 働くことに疲れ果てる
- 無気力になって何もしたくない
- 仕事に対して手抜きをする
- 欠勤が増える
これらの状態が続く人は燃え尽き症候群の可能性が高く、一般的に仕事に対して真面目で熱意のある人ほどなりやすいといわれています。
また、子どもが運動会のあと熱を出して無気力になってしまうことが多いので、子どもが陥りやすいとされていますが、案外大人や社会人のバーンアウトも目立っているのが実情です。
燃え尽き症候群の代表的な症状
燃え尽き症候群になると、仕事だけでなく私生活にも影響を及ぼします。
燃え尽き症候群の代表的な症状に以下の3つが挙げられるので、自身の実生活と照らし合わせましょう。
情緒的消耗感
仕事では相手と信頼関係を築くことが欠かせないため、情緒的エネルギーが大きく費やされていきます。
- 医療現場で医師が患者に思いやりのある対応をする
- 商品のクレーム対応で社員が顧客に誠実に対応する
- 企業の管理職で常に部下やチームメンバーの気持ちに配慮して接する
- 生活相談員として利用者の気持ちに寄り添って接する
- 営業の業務で取引先に誠意ある対応を見せる
- 人事担当者として周囲の評価業務を遂行する
- 研究グループでチームワークを大切にする
いずれも仕事をこなす上で欠かせないポイントですが、このように仕事で情緒的エネルギーを注いで、帰宅時には消耗してしまうのです。
こんな毎日が続くことで疲弊感を強く感じるようになります。
また、コロナ禍において日々コロナ対応に追われる医師や看護師などの医療従事者も、その多すぎる業務量から知らず知らずに心に負担を重ねて、いつの間にか燃え尽き症候群になってしまうという人もいるのです。
脱人格化
情緒的エネルギーが枯渇した状態になると起こる症状で、情緒のさらなる消耗を防ぐための防衛反応が見られるようになります。
- 介護職員が患者に冷たい対応をとる
- 従業員が顧客に事務的な態度をとる
- 教師が生徒の相談に対して親身にならずに回答する
- 相手に対して攻撃的になる
- 助けを求めてきた人を突き放す
人に親身になれていたのに突如、相手の人格を無視したり思いやりのない対応をとったりするようになってしまうのです。
このようなことを脱人格化といい、燃え尽き症候群の症状のひとつとされています。
個人的達成感の低下
「情緒的消耗感」「脱人格化」の症状が起こることで、仕事の完成度が下がってしまうのは当然のこと。
しかし、そのまま放置していれば次のような状況に陥ります。
- サービスの質の低下を実感する
- 思うような結果が出ない
- 周囲や顧客から評価されない
- 職場環境や人間関係が悪くなる
- 労働環境や仕事生活が充実しない
こうなれば、ますます燃え尽き症候群に深く陥ってしまい負の連鎖が起こります。
仕事で達成感が得られなくなり喪失感を感じて、自信喪失になったり欠勤になったり、酷い場合は職場復帰できなくなったりというケースもあるので要注意です。
学生(中学生・高校生)も必見!燃え尽き症候群になりやすい人の特徴
燃え尽き症候群は環境要因によって起こるとは限らず、性格が原因で起こるケースもあります。
これは、学生にとっても無関係ではありません。
燃え尽き症候群になりやすい人の特徴を以下で解説するので、自分の生活する環境や性格と照らし合わせてみましょう。
完璧を求める人
何事に対しても完璧を求める性格の人は、燃え尽き症候群になりやすいです。
なぜなら自分自身を追い込みすぎて重圧をかけてしまう傾向があるからです。
完璧な結果を出した瞬間は達成感を得られるものの、同時に次の目標が高く設定されるため自ら自分を追い詰めてしまいます。
高く、高く目標設定し続けた結果、いずれ達成できなくなり大きな壁にぶちあたるでしょう。
「どうして自分はできないんだ」「仕事が向いていないのかもしれない」「良い資料が作れない」と、仕事への意欲が失われ、燃え尽き症候群になってしまいます。
感情労働をしている人
感情労働とは、サービスや商品を提供するときに笑顔や明るい声など、決まった感情表現を作り出すことが業務の中で必要とされる仕事です。
- コールセンター
- 医療・福祉・教育関係などの専門職
- 販売店員
このような仕事では、嫌な相手に対しても本心を隠して笑顔を作り出さなければなりません。
腹が立っても我慢し、ストレスが溜まることは目に見えています。
そんな毎日の積み重ねで余裕がなくなるとともに心理的安全性が損なわれ、「もう笑えない…」と燃え尽き症候群に陥ってしまうのです。
周囲に助けを求められない
自分がピンチに陥ったときに周囲に助けを求められない人は、すべて自分で抱え込んでしまいます。
たとえば、「自分の代わりは誰もいない」と思って仕事に励む中小企業経営者は、従業員から見て責任感が強くて頼もしい社長にうつるでしょう。
しかし、そんな責任感の強さや期待がプレッシャーへと変化してしまい、燃え尽き症候群の要因になりやすい環境を作り出してしまうのです。
仕事とプライベートの境界線がない人
仕事とプライベートの境界線がない人は、常に仕事のことを考えていなければならないため、個人要因を抱えた状態になっています。
- 時間問わず精神疾患のある相談者から連絡がくる精神心理学者
- いつ会社に呼び出されるか分からない従業員
- 休日でも部下から仕事の相談をされる上司・管理者
このような状況ではプライベートどころではないですよね。
「いつ電話がくるかわからない…」と常に緊張状態が張り詰めているのですから、心が休まるときがありません。
疲れを取り、心を癒されることなく365日過ごしていれば、疲労感から燃え尽き症候群になるのも当然です。
頑張りすぎる人
何事に対しても頑張りすぎてしまう人は燃え尽き症候群になりやすい傾向にあります。
その理由として次のことが挙げられます。
- 自分の限界を超えても頑張り続けてしまう
- すべてのことに対して全力で頑張ってしまう
- 失敗すると「頑張りが足りない」と自分を責めてしまう
これらの行為はいずれも自分を追い込むことになります。
もともと頑張りすぎる性格のため、手を抜くことを知らないのでしょう。
無自覚であっても自分を追い込み続けた結果、燃え尽き症候群に陥ってしまいます。
【必見】燃え尽き症候群から回復するには?予防法も解説!
燃え尽き症候群から回復するには、2つの対策を考える必要があります。
ひとつ目に燃え尽き症候群になってしまった場合の回復方法、2つ目に燃え尽き症候群にならないための予防方法です。
すぐに実践できるものなので、無気力で今の状態を放置せず取り組んでいきましょう。
なにかあれば周囲に相談するようにする
ひとりで苦しんでいると燃え尽き症候群が悪化する可能性があります。
なにかあったときには必ず周囲に相談するようにしましょう。そして遠慮せずに支援を求めて精神的サポートを受けてください。
ただし、信頼関係のない相手に相談しても状況の改善が見込めないため、相談するときは慎重に相手を選ぶ必要があります。
信頼できる友人、家族に相談すれば今の状況から抜け出せるようストレス発散に付き合ってくれたり休まる環境を作ってくれたりするでしょう。
また、信頼できる上司に相談すれば対策を考えてくれるかもしれませんし、身近に相談できる人がいない場合はカウンセラーなどの専門家に相談して医学的診断を受けるのもおすすめです。
兎にも角にも人を頼れる人間になりましょう。
十分な休養をとるように心がける
燃え尽き症候群になったときには、症状が起こる原因となった環境から距離を置き、十分な休養をとるように心がけましょう。
自分自身の体と心を守るために徹底したセルフケアが大切です。
理想は、期間を限定せず気力が回復するまで休養すること。職業によっては難しいかもしれないので、長期休暇を取れるかどうか相談してみてくださいね。
休養中は、ストレスの原因となるパソコンやスマホなどを使うのは控え、心身のリフレッシュを図りましょう。
新しいことにチャレンジして気分をリフレッシュさせる
新しいことにチャレンジすれば、気分をリフレッシュさせることができるため、燃え尽き症候群の回復と予防に効果的です。
この場合の挑戦はあくまでリフレッシュが目的ですから、自己啓発やビジネスに活かすことを考えず、楽しんで取り組めるものを選択しましょう。
「挑戦」「技術や経験の獲得」などと難しく考えず、新しく趣味を始めてみたり運動して身体を動かす習慣をつけたりするのがおすすめです。
仕事だけでなく恋愛にもエネルギーを注ごう
仕事に一生懸命で頑張り屋さんなのは燃え尽き症候群になりやすい人の特徴です。
仕事以外見えなくなっていて、悩みを1人で抱え込んでしまってはいませんか?
そんな人は仕事だけでなく恋愛にもエネルギーを注ぐことをおすすめします。
恋人がいれば、悩みを聞いてもらえたり、疲れた心を癒してもらえたりします。
そこでおすすめなのがマッチングアプリ「ハッピメール」。
累計会員登録者数が2,700万を突破しているので、きっとあなたにぴったりの相手が見つかります。
仕事も恋愛も頑張って、心身ともに充実させましょう!
燃え尽き症候群の疑いがある人は溜め込まないように気をつけて!
燃え尽き症候群の疑いがある人は、さまざまなことを我慢し続けていたり過度に気を遣ったりする傾向にあります。
そのまま自分に無理をさせてしまえば状況は悪化。
そうならないためにも、無理や辛い感情を溜め込まないようにしましょう。
このストレス社会で、ノーストレスで生きていくのはほぼ不可能です。
ストレスとうまく付き合い、溜め込まないことがポイント!
燃え尽き症候群は誰にでも陥る可能性があるので「自分は大丈夫!」と思わず最善の注意を図りましょう。
- 燃え尽き症候群とは、仕事の辛さが原因で心身のエネルギーを失い、快活だった人が急に労働意欲をなくして無気力状態になること
- 燃え尽き症候群の症状として、「情緒的消耗感」「脱人格化」「個人的達成感の低下」の3つが挙げられる
- 完璧主義者、感情労働、頑張り屋さんなどの特徴がある人は燃え尽き症候群になりやすい
- 燃え尽き症候群の予防・回復の方法として、「周囲に相談する」「充分な休養をとる」などが効果的
- 燃え尽き症候群は誰でも陥る可能性があるため、日常的に自分をケアしよう!