【話題】リフレーミングの意味とは?簡単に行える方法やおすすめの本も紹介
突然ですが、「リフレーミング」というものを知っていますか?
リフレーミングはもともと心理学用語のひとつで、物事の捉え方を意識的に変えること。
リフレーミングの考え方を身に着ければ、ピンチをチャンスにすることができるかもしれません。
そこで、今回の記事では「リフレーミング」の詳しい意味や場面別のリフレーミングの活かし方について解説していきます。
Contents
「リフレーミング」という言葉の意味とは?
リフレーミングとは、ある物事の枠組み(フレーム)を一旦はずし、他の視点からみてみること(リフレーム)を意味します。
今まで当たり前に捉えていた事象を改めて見直すことで、新しい観点や解釈が得られるようになり、停滞した思考を健全化したりすることを目的としています。
リフレーミングの能力を身に着ければ、自分自身の世界をより前向きなものに変えられる心理効果が期待できるのです。
リフレーミングの種類と事例
リフレーミングの方法は大きく2種類に分けられます。
【状況のリフレーミング】
困った人や事態に直面した時、これが他の場面での状況なら?と視点を変えてみることを「状況のリフレーミング」といいます。
例えば、神経質で細かいことまであれこれ指摘してくる人は嫌なものですよね。
しかし、そうした人は慎重で細やかな作業を要するような場面では、きっと役に立ってくれるでしょう。
状況を変えることで役立つこと、有用になる場面がある、と発想を転換させることが状況のリフレーミングです。
【内容のリフレーミング】
内容のリフレーミングは、物事の意味を問い直し別な意味を見出すことです。
急に恋人から振られてしまったとしたら、普通なら落ち込んでしまうでしょう。
しかし、恋人がいなくなってフリーになったということは、以下のような利点もあるわけです。
- ひとりの時間を自由につかうことができる
- 相手のわがままや浮気に振り回されることがなくなった
- 今後、より良い出会いがあるかもしれない
一見不幸に思える出来事であっても、視点を変えることで別な意味を見出すのが内容のリフレーミング。
後で振り返ってみれば、あの出来事が良いきっかけだったなんてことは珍しくありません。
ひとつの不幸やトラブルとして見ずに、今後の人生のための分岐点として捉えることが大切なのです。
リフレーミングしたほうが良いとき
続いては、日常生活のなかでリフレーミングをしたほうが良い、おすすめのタイミングを紹介します。
モチベーションを上げたいとき
しなければならないことがあるのに、なかなか気持ちが上がらない時ってありますよね。
リフレーミングは自身のモチベーションをアップさせたいときに有効です。
例えばみんなの前でプレゼンをしなければならない場合、緊張でガチガチになってしまう人もいるでしょう。
しかし見方を変えれば、みんなはあなたの話を聞くために集まってくれています。
また、今感じている緊張だって、あなた自身のやる気の表れともいえるでしょう。
こんな風に別視点から物事を見る「リフレーミング」をするだけで、モチベーションアップ効果が期待できるでしょう。
苦手な人がいるとき
苦手な人、面倒な人とはあまり関わりたくないもの。
しかし、どうしても付き合わざるを得ない場面もあるでしょう。
そんな時こそリフレーミングが役立ってくれます。
厳しい意見は本音を言ってくれているからこそ、馴れ馴れしさも仲間意識が強く情に厚い性格だから、といったように短所を長所として評価することが大切です。
苦手な人にも案外いいところがあるということに気づければ、その後の人間関係にも良い影響を与えてくれます。
自分に自信をもちたいとき
自分はダメだ、と何もかもに自信がもてないときもあると思います。
自尊心が傷ついたときこそぜひ、リフレーミングしてみてください。
まずは自分のダメだと思う部分を具体的に挙げてみます。
なかなか決断できない優柔不断なところが嫌という人は、その欠点を別な側面から分析してみましょう。
なかなか決断できないというのは慎重で丁寧だということ。
注意深さが求められる場面では非常に有用です。
悪い面に思えることも、場合によっては役立つことがあるとわかれば、自己肯定感をアップさせることができるかもしれません。
チャレンジして失敗したとき
せっかくチャレンジしたのに失敗してしまった場合、もう嫌だと投げやりな気持ちになってしまうかもしれません。
しかし、そのチャレンジした経験は本当に無駄だったのでしょうか。
成果が残せなくても、その行動によって学べたことはありませんでしたか。
また、次へのチャレンジのヒントになったのではないでしょうか。
失敗したという結果にばかり目を向けず、これからのためのステップになったはずだとリフレーミングすることが自分の成長につながるのです。
プレッシャーを感じているとき
重要な仕事を任されたときなど、強いプレッシャーを感じたときにもリフレーミングが役立ちます。
プレッシャーや緊張は誰しも感じるものです。
そうした緊張感があるからこそ、物事としっかり向き合い成果が出せるともいえます。
プレッシャーは自分を奮い立たせる味方だと考えることで、より良いパフォーマンスが発揮できるかもしれません。
【ケース別】簡単!リフレーミングの方法
続いては、具体的なリフレーミングの方法をケース別に解説します。
自分の性格をリフレーミングする方法
自己嫌悪に陥ったり、自分の性格をネガティブに感じたりするときのリフレーミング方法は以下の通りです。
- 自分の性格の嫌な部分を具体的に挙げ、その特徴を分析する
(例:飽きっぽく根気がない→物事に執着しない、切り替えが早い、など)
- 特徴の中でもプラスになりそうな部分を考える
(切り替えが早い、ということは見極めが早く無駄な行動が少ない)
- さらに、そのプラス面が役立つ場面を挙げてみる
(早めの決断を迫られる場面では、この見極め力が役立つかも)
以上のような作業をすることで、マイナスに思えていた自分の性格をプラスに捉えられるようになり、自尊心をアップさせることができるでしょう。
嫌な状況をリフレーミングする方法
上司から責された、理不尽なクレームを受けたなど、嫌な状況に陥ったときにもリフレーミングが有効です。
- 現在の行動の中で良かった点を挙げてみる
(例:クレームを受けた→真摯に対応している、解決の糸口を探している)
- 自分の中にある前向きな動機を見つける
(相手の不満をなるべく解消したい、責任感をもって対応したい気持ち)
- 現在の状況から、チャンスに変えられる可能性を考える
(このクレームに対処できれば、今後同じような問題にも上手く対応できる)
嫌な状況であっても、今後に活かせる可能性を考えることで気分を切り替えやすくなります。
失敗をリフレーミングする方法
失敗してしまうと、ネガティブな気持ちしか湧いてこないかもしれません。
そんな時こそリフレーミングで解消しましょう。
- 失敗前の自分の気持ちを慮る
(例:失敗しようと思ってチャレンジしたわけではない、自分なりに努力した)
- この失敗によって得られたメリットを考える
(今回の失敗によって慎重さの重要性や注意点を理解した、など)
- 失敗の影響を長期的な視点から捉えてみる
(今回の失敗が未来に大きく影響することはない、今後の参考になるかも)
失敗という結果だけでなく、未来に目を向けることで落ち込んだ気分も解消しやすくなるでしょう。
ぜひ、さまざまな場面でリフレーミングを実践してみることをおすすめします。
詳しく勉強したい!おすすめのリフレーミング関連本
もっとリフレーミングを知りたい、と思った人はぜひ専門書籍で情報を深めてみてはいかがでしょうか。
そこで最後に、おすすめのリフレーミング関連本をいくつか紹介します。
『リフレーミング―心理的枠組の変換をもたらすもの』著|リチャード バンドラー・ジョン グリンダー
出典:http://www.seiwa-pb.co.jp/search/bo05/bn225.html
神経言語学プログラミング(NLP)の創始者である著者による、リフレーミングの古典本。
リフレーミングのスキルだけでなく、心理療法としての扱い方や心得という深い部分まで学ぶことができる一冊です。
専門書ゆえにページ量も多く読み応えがありますが、コミュニケーション心理学NLPの研究分野を知りたい人にはぜひおすすめです。
『悩まない!技術 人生を変えるリフレーミング思考』著|堀 公俊
出典:https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=13885
リフレーミングの使い方を具体例とともに紹介した、実践的な一冊です。
著名人が実際に行っていたリフレーミング的思考法が紹介されています。
どんなときにリフレーミングを行えばよいのかを理解することで、自己肯定力の上げ方や組織内での振舞いなど、さまざまな悩みへのヒントが得られるでしょう。
「物事の捉え方ひとつで気持ちは変えられる!」
仕事や人間関係でつまづいてしまうと、なかなか気持ちが切り替えられないという人も多いと思います。
そんな時に役立つのが「リフレーミング」の考え方です。
同じ物事であっても、リフレーミングすることで自身の受け止め方を変えることができます。
落ち込んだ時、嫌な目に合った時、あるいは自信を持ちたい時など、ぜひリフレーミングを実践してポジティブな思考を手に入れてください。
リフレーミングを身に着ければ、仕事や人間関係ともっと肯定的に向き合うことができるようになりますよ。
- リフレーミングという手法は、これまでの枠組みを外し別な枠組みから物事を見てみること
- モチベーションを上げたい時や、苦手な人と行動しなければならない時など、感情を切り替えるのにリフレーミングは有効
- 自己嫌悪に陥った時や嫌な状況から抜け出したいとき、リフレーミングすれば自分の気持ちを前向きに変えられる!