お地蔵さんに手を合わせてはいけないのはなぜ?地蔵の意味や拝み方を解説
お地蔵さんを見かけた時、手を合わせようとする人もいますよね。
しかし、実は手を合わせてはいけないお地蔵さんも存在します。
「そもそもお地蔵さんって何?」
「なぜお地蔵さんには手を合わせてはいけないの?」
このような疑問をお持ちの人もいるでしょう。
この記事では、お地蔵さんとは何かや、手を合わせてはいけないお地蔵さんの種類について徹底解説します。
気になる人はぜひ最後までご覧いただき、参考にしてみてくださいね。
Contents
お地蔵さんの意味や由来とは?
お地蔵さんとは、ズバリ仏様のこと。
お地蔵さんはいわゆる愛称で、本当の名前は「地蔵菩薩(じぞうぼさつ)」です。
菩薩とは、如来に次ぐ高位の仏様でありながら現世に留まり、私たちを身近で見守ってくれている仏様のこと。
つまり、お地蔵様とは近くで私たちを見守り、深い愛情で包みこんでくれる存在ということですね。
お地蔵様の由来は、古代インドまで遡ります。
お地蔵様はサンスクリット語で「クシティ・ガルバ」と呼ばれていました。
これは日本語で「大地の胎内」という意味。
お母さんのお腹の中のように、優しく包み込み守ってくれる存在だからそう呼ばれていたのでしょう。
お地蔵さんに手を合わせてはいけないのはなぜ?
基本的に、お地蔵さんには手を合わせても問題はありません。
しかし、一部には手を合わせるべきではないお地蔵さんが存在するのも事実です。
以下のお地蔵さんには、手を合わせるのを控えましょう。
順に説明します。
供養するためのお地蔵さん
手を合わせてはいけないお地蔵さんのひとつに、供養するためのお地蔵さんが挙げられます。
このお地蔵さんは、交通事故で亡くなった人や、幼くして亡くなった子どもの安寧を願うために置かれるものです。
あくまで亡くなった人への供養に置かれたお地蔵さんのため、私たちを守る力はないのです。
もし供養のために置かれたお地蔵さんに手を合わせると、成仏しきれない魂が取り憑いてしまう可能性もあります。
そのため、供養するためのお地蔵さんに手を合わせるのは控えましょう。
お墓の近くにあるお地蔵さん
お墓の近くにあるお地蔵さんに対しても、手を合わせないほうがいいでしょう。
誰かを供養するためのお地蔵さんで、既に亡くなった人に向けて置かれた可能性が高いためです。
また、誰のために置かれたお地蔵さんか分からない場合は、より一層注意が必要です。
お墓には霊が集まりやすいため、お墓の近くにあるお地蔵さんに手を合わせると、それらの成仏しきれていない霊が憑く可能性があります。
管理者が分からないお地蔵さん
管理者が分からないお地蔵さんも、手を合わせないほうがいいです。
管理者不明の場合、日頃から丁寧に手入れされることなく放置されている可能性が高いです。
そのため、悪い霊が集まりやすい状態になっているのです。
悪い霊が集まっている状態のお地蔵さんに手を合わせると、そのまま霊が憑いてきて自分や身近な人に悪いことが起こる可能性もあります。
お地蔵さんが酷く汚れていたり、周りが雑草だらけだったりする場合、管理者がいない可能性が高いため要注意です。
赤いよだれかけをつけたお地蔵さん
赤いよだれかけをつけたお地蔵さんにも、手を合わせるのは控えたほうがいいでしょう。
こういったお地蔵さんは子どもたちを守るために置かれるものです。
特にこれからの子どもの成長を願ったり、幼くして亡くなった子どもの安寧を願ったりするために置かれる、大きな想いが込められたお地蔵さんなのです。
また、水子を供養するためでもあります。
そのため、道端で見かけたからといって気軽な気持ちで手を合わせるのは控えましょう。
道端やほこらにあるお地蔵さん
道端やほこらに設置されているお地蔵さんにも、手を合わせるのはやめましょう。
これは交通事故で亡くなった人や、水難事故で亡くなった子どもの魂を落ち着かせるために設置されたお地蔵さんの可能性が高いものです。
特に、人気のないところにポツンと置かれているお地蔵さんには注意しましょう。
悪い霊が集まっている可能性が高いため、気軽な気持ちで手を合わせると憑いてきてしまうかもしれませんよ。
手を合わせてもいいお地蔵さん
それでは逆に、手を合わせてもいいお地蔵さんとはどのようなお地蔵さんでしょうか?
以下で紹介しますので、参考にしてみてください。
手入れされているお地蔵さん
手入れされているお地蔵さんには、手を合わせても悪いことはありません。
お地蔵さんの状態がよく、周辺の雑草などもきちんと整備されていれば安心していいでしょう。
たとえ道端にあっても、お地蔵さんへの手入れが行き届いているようであれば手を合わせて大丈夫です。
管理者がいるお地蔵さん
手を合わせてもいいお地蔵さんのひとつに、管理者が明確なお地蔵さんも挙げられます。
先述の通り、お墓や道端にポツンと設置されているお地蔵さんには手を合わせないほうがいいです。
ただ、管理者が存在しておりきちんと手入れが行き届いているようであれば、手を合わせても問題ありません。
お地蔵さんの状態をよく見て、管理者がいるかどうか判断できたら拝みましょう。
神社・お寺にあるお地蔵さん
神社やお寺にあるお地蔵さんには手を合わせて問題ありません。
神社仏閣は清められた聖なる場所。
そこに祀られているお地蔵さんであれば、しっかりと神仏に守られているため安心して手を合わせてくださいね。
安産や家庭円満など、さまざまなご利益を得られると言われているため、日頃の感謝をお伝えしましょう。
お地蔵さんの拝み方
お地蔵さんを拝むと言っても、ただ手を合わせるだけでいいのか気になる人もいますよね。
お地蔵さんに手を合わせる際にはいくつかの拝み方が存在します。
以下で解説しますね。
手を合わせる
日本に住んでいればなんとなく知っているかもしれませんが、手を合わせるのが一般的な拝み方です。
目を瞑りながら手を合わせ、日頃の感謝や仏様への敬意を込めて参拝するのが正しい方法です。
心を込めてお参りしましょう。
真言を唱える
真言を唱えるのも、お地蔵さんへの参拝方法のひとつ。
真言とは「偽りのない真実の言葉」という意味で、仏様や菩薩の働きを指す言葉です。
お地蔵様に唱えるべき真言は、「おん かかか びさんまえい そわか」。
これを3回唱えながらお地蔵さんにお参りすることで、願い事が叶いやすくなると言われているのです。
手を合わせてもいいお地蔵さんに出会った際にはぜひ真言を唱え、スピリチュアルな効果を期待しましょう。
神社・お寺にある場合はそこの作法に従う
神社やお寺にあるお地蔵さんの場合、その場所の参拝ルールに従うべきです。
たとえば、お賽銭をする際に二礼二拍手一礼すると思いますが、お地蔵さんに対してもそのようにお参りするといいでしょう。
宗派にもよるため、その場所にお参りする前に作法を調べておくといいですね。
お地蔵さんには手を合わせてはいけないものもある!意味を知って失礼にならないように拝もう
お地蔵さんには、一部手を合わせてはいけないものが存在します
手を合わせる前に、何の目的で置かれたお地蔵さんなのか、理由をきちんと考える必要がありますね。
手を合わせる際は、しっかりと管理されたお地蔵さんに対して行うようにしましょう。
お参りする際はただ手を合わせるだけでもいいですが、真言を唱えるのも効果的です。
神社やお寺にいるお地蔵さんの場合は、その場所の参拝ルールに従ってお参りしましょう。
- お地蔵さんの由来は古代インドまで遡る
- 中には手を合わせてはいけないお地蔵さんもいる
- 手を合わせる時はお地蔵さんの状態や場所をしっかり確認してからにしよう
- お参りする際は真言を唱えるのもおすすめ
- 神社やお寺にあるお地蔵さんの場合はその場所の参拝ルールに従おう