おひとりさま女性の老後が心配?老後一人暮らしで楽しく生活するための知識
なかなか婚活がうまくいかないと「このまま老後もひとりかもしれない…」と不安になるものです。
未来のことはわかりませんが、もしものためにおひとりさま老後についての知識を付けておくことは誰にとっても大切なこと。
そこで、今回の記事では「おひとりさま女性の老後」の現状や、老後の一人暮らしを楽しむために必要なことについて解説していきます。
Contents
特に多い女性の老後一人暮らしの現状
過去の内閣府の調査によれば、2010年における高齢者の一人暮らしは男性が約139万人、女性が約341万人という結果でした。
高齢者女性の一人暮らしは、男性に比べ2倍以上も多いことがわかります。
これは、現在も進む高齢化はもちろん、核家族世帯が多いことや女性の方が寿命が長いということも関係しているといえるでしょう。
しかし、これだけ高齢女性の一人暮らしが多いにも関わらず、彼女たちの経済状況は安定していません。
短期雇用や非正規雇用の割合が多い女性の場合、男性に比べ一旦仕事をリタイアすると再就職が難しく、老後も収入的に苦しいという人の割合が多いのが現状です。
今後老後を迎える若い世代においては、年金受給額が減少する可能性もあり、長い老後生活を見据えた対策を一人ひとりが考えておく必要があるのかもしれません。
老後一人暮らしの平均生活費はどのくらい?
老後のためのお金、とはいうものの一体どれだけ必要か知っていますか?
つづいて、高齢単身者に必要な平均生活費について見ていきましょう。
内訳:賃貸マンションに住んでいる場合
老後の主な収入源は公的年金です。
現役時代の職種や収入額によっても変わりますが、一般的な会社員として考えると、老齢基礎年金と老齢厚生年金を合わせた月額14万7,000円程度が平均的な年金額となっています(※平成28年度厚生年金保険・国民年金事業の概況による)。
しかし、女性の場合、男性よりも収入が低いケースが多いため、実際にもらえる額はこれよりも少ない人がほとんどでしょう。
将来的にもらえる年金額を13万円と見積もった場合、おひとりさまで老後を暮らしていく上で十分な額なのでしょうか。
- 賃貸マンションに住んでいる場合の生活費の内訳
60歳以上の単身者世帯の平均消費支出は、月14万8,358円です(※総務省 家計調査報告(家計収支編)平成29年による)。
賃貸住まいの場合は、この金額にさらに月々の家賃が必要となります。
仮に家賃を6万円とすると、女性の一般的な年金額13万円では、月に年金プラス7万円程度を用意しなければなりません。
女性が老後一人暮らしするのに必要な貯金は目安いくら?
平均的な年金額を受給する女性の場合、老後の生活費用として月7万円程度必要になることがわかりました。
それに加え老後は、介護が必要になってくる可能性も考えなければなりません。
老後の一人暮らしを続けていくためには、生活費と介護費用を今から準備しておく必要があるといえるでしょう。
では、その持ち出し分を補完するためにはどの程度貯蓄すればよいのでしょうか。
・介護費用 月78,000円×54か月(平均的な介護期間)=4,212,000円
・介護費用一時金 690,000円
とすると、介護費用として必要な全体額はおおよそ500万円程度です。
さらに普段の生活費の持ち出し分が必要なので、
・70,000円×12か月=840,000円(年間必要な生活費)
・840,000円×22年(65歳から87歳までを老後とした場合)=18,480,000円
生活費と介護費用を合わせて、最低でも2,350万円程度は必要ということになるでしょう。
ただしこれは最低ラインの生活で定めた場合なので、老後も余裕のある生活を送りたい人は3,400万円程度(※賃貸物件での一人暮らしのケース)準備しておく必要があります。
老後に必要な資金は、持ち家か賃貸住宅か、あるいは何歳まで現役を続けるのかなど、その人のライフスタイルによっても左右されます。
仮に家を購入した場合でも、住宅ローンの支払いがいつまで続くかなど、老後の支出について今から算定しておくことをおすすめします。
また、老人ホームに入る可能性や、病気や怪我などの不測の事態も想定しておいた方が良いでしょう。
将来おひとりさまの可能性があるから、というよりは、どんな形になっても対応できるよう備えておくことが大切です。
年金制度にあまり頼れないこれからの時代は、個人型確定拠出年金(iDeCo)や年金保険などの商品を活用するのもおすすめです。
今から必要な貯蓄額を見極めて、上手に老後の資金を準備しておきましょう。
老後一人暮らしのために備えておくこと
平均寿命が延びたことによって、20年以上はあると思われる老後の生活。
せっかくなら健康的に楽しく充実した日々を過ごしたいものです。
また、おひとりさまの場合は、老後起こりうるさまざまなリスクに備えておく必要もあります。
最後に、老後一人暮らしを順調に過ごすための備えについて解説していきます。
第一に健康を保つ
どの世代においても健康は大切ですが、特に老後は健康面が生活を大きく左右します。
医療費に生活を圧迫されないためにも、若いうちから健康面に気をつけることが大切です。
今はまだ若いからと不規則な生活を繰り返したり、過度な喫煙・飲酒を繰り返していては、老後病院にかかりっきりになってしまうかもしれません。
規則正しい生活やバランスのとれた食事を心掛け、適度な運動をするなど、日ごろから健康的な生活を送るようにしましょう。
生活基準を低くする
現役時代と比べ、老後はどうしても使えるお金が少なくなってしまいます。
そのため、今のうちから生活水準を低く抑えておくことをおすすめします。
若い頃から生活コストの高い人は、老後破産する傾向が高いです。
ローンに頼った買い物、身に着けるものはブランド品のみ、食事は外食ばかり、などの贅沢な暮らしを長く続けていると、いざ老後に入った時に生活水準を下げることができません。
また、そのようなハイコストの生活では貯蓄も難しくなります。
安心して老後を過ごすためにも、今のうちからローコストの生活を心掛けることが大切です。
貯金をしておく
生活水準を抑え、過度な贅沢をしなければ貯蓄を増やすことができます。
貯蓄のコツとして、毎月決まった額を必ず貯める「先取り型の貯蓄」がおすすめです。
また、現在は少額投資信託や個人年金保険など、おひとりさまにもピッタリな資産運用の方法があります。
通常の貯蓄では目標額到達が難しいという場合は、資産運用を併用するのも良いでしょう。
また、貯蓄ではありませんが、現役世代は年金保険料をきちんと支払うことをおすすめします。
年金を納めることで65歳以上が受け取れる老齢年金だけでなく、万が一の時に障害年金や遺族年金の保障を受けられるようになるからです。
ご近所や友人付き合いを大切に
おひとりさま老後の生活において、お金と同じくらい重要なのが人間関係です。
おひとりさまは気楽な面もありますが、その分孤独にならないよう気をつける必要があります。
一人暮らしの老人にとって、何かあった時に頼りになるのはご近所の人や友人たちです。
また、周囲に悩みを相談できる人がいるというのは心強い支えとなるでしょう。
助けられるばかりではなく、普段からお互い助け合えるような関係性を築いておくことが大切です。
まだ老後1人だと決まったわけじゃない!資金計画を立てながら恋人も見つけちゃおう
仕事が忙しかったり良い縁がなかったりと、なかなか結婚のチャンスに恵まれない場合、おひとりさまの老後を覚悟する人もいるかもしれません。
ひとりで老後を過ごすとなると、やはりある程度の準備は必要です。
今から必要な貯蓄額や健康面、さらには周囲の人間関係をしっかり築いておくことが大切です。
とはいえ、将来確実に老後は1人と決めつけてしまうのも早計です。
今後素敵な出会いがないとも限りません。
そして、しっかりとした老後準備は2人であっても必要なものなのです。
1人でも2人でも大丈夫なように、資産計画を立てながら恋活・婚活を続けていくことをおすすめします。