エンレイソウ(延齢草)の花言葉は怖い?意味・由来・毒性の有無も解説
「エンレイソウ」という植物をご存知ですか?
漢字だと「延齢草」と表すこともあり「怖い花言葉がありそう」と思う方も多いかもしれませんね。
そこでこの記事では、エンレイソウの花言葉について詳しく解説します。
エンレイソウの特徴や名前の由来、毒の有無にも併せて紹介しますので、エンレイソウについて知りたい方はぜひチェックしてみてください。
Contents
エンレイソウ(延齢草)の花言葉は?怖い意味はある?
結論から言うと、エンレイソウに怖い花言葉はありません。
エンレイソウには「奥ゆかしい美しさ」「落ち着いた美しさ」というポジティブな花言葉が込められています。
諸説ありますが、この花言葉はエンレイソウの花姿に由来するもの。
白い小さな花が、大きな葉のドレスをまとった美しい姿に見えることから、見た目を賞賛する花言葉がつけられました。
また、その姿が神々しく見えることに由来し「叡智」という花言葉も込められています。
エンレイソウ(延齢草)とはどんな花?
- 和名:延齢草
- 英名:Wake robin
- 開花時期:4月〜5月
- 誕生花:7月24日
「エンレイソウ(延齢草)」は春から夏にかけて咲くユリ科の花です。
名前だけを知っている人は「一体どんな花なの?」と疑問に思うかもしれませんね。
そこでこの項目では、エンレイソウについてより詳しく解説します。
エンレイソウの名前の由来
エンレイソウの名前の由来はいくつかありますが、そのうちの一つが胃腸薬として使われていたこと。
エンレイソウによって一命を取り留めた人が多くいたことから「年齢が延びる草」と書いて「エンレイソウ」と呼ばれるようになりました。
また、花の寿命が15年ほどあることが、名前の由来になったという説もあります。
ちなみに、エンレイソウの学名である「Trillium(トリリウム)」はギリシア語の「tri=3つ」「liliumu=ユリ」から成り立っており、こちらは葉・ガク・花びらを3枚ずつつける花姿に由来するもの。
エンレイソウは「森の貴婦人」と呼ばれることもありますが、こちらもドレスのような大きな葉をつける見た目に由来していると言われています。
エンレイソウの特徴
エンレイソウの最大の特徴は、学名「Trillium」や別名「森の貴婦人」の由来でもある独特な見た目。
葉・ガク・花びらをそれぞれ3枚ずつつけ、葉に対して花が極端に小さいのが特徴的です。
また、一口に「エンレイソウ」と言ってもたくさん品種があり、花の色も白・紫・茶色・ピンクとさまざま。
いずれも東アジア、日本では北海道〜東北を中心に、湿り気のある森林の中で花を咲かせます。
エンレイソウは種類によっては花が咲くまでに10年前後かかり、その後の寿命は15年前後もある点も特徴的です。
漢方の一種
エンレイソウは漢方薬の一種でもあり、中国では「延齢草根(エンレイソウコン)」という名前で古くから胃腸薬として用いられてきました。
特に食あたりに効くとされ、根の部分を煎じて飲むのが一般的です。
しかし、エンレイソウにはタキシンやトリリンといった有毒成分も含まれており、過剰摂取すると下痢や嘔吐、酩酊などの症状を引き起こすことがわかっています。
そのため自己判断で服用することは危険で、日本では漢方薬として販売されているものを服用することが推奨されています。
校章に使う学校も
北海道大学では、エンレイソウの一種である「オオバナノエンレイソウ」を校章のデザインに取り入れています。
大学の敷地内に自生していることもあり、平成8年ごろから正式にシンボルマークとして使われ始めました。
花びらとガクがそれぞれ東・西・南・北・天・地の六方へと広がっており、北海道大学から日本や世界に向けてさまざまな情報が発信されていくことをイメージしたと言われています。
エンレイソウ(延齢草)と似た花言葉を持つ花
実は、エンレイソウの花言葉「奥ゆかしい美しさ」に似た花言葉を持つ花は他にもあります。
季節の関係でエンレイソウを贈ることができない時は、代わりに次の花を贈るのもおすすめですよ。
エーデルワイス
「エーデルワイス」は、エンレイソウと同じ「奥ゆかしい美しさ」という花言葉を持つ花です。
ヨーロッパを原産とし、標高の高い山の崖などに咲くのが特徴的。
ひっそりと咲く姿や真っ白な花が美しいことから「奥ゆかしい美しさ」や「純潔」という花言葉がつけられました。
エーデルワイスは日本には自生しておらず、同じウスユキソウ属の植物である「ハヤチネウスユキソウ」や「ヒナウスユキソウ」が日本のエーデルワイスと呼ばれています。
ロウバイ
「ロウバイ(蝋梅)」は「奥ゆかしさ」「慈しみ」という花言葉を持つ花です。
中国を原産とする植物で、蝋でコーティングしたような黄色い花をつけることから「蝋梅」という名前がつけられました。
ちなみに、名前に「梅」が入っており、枝の様子や蕾・花の様子も梅と似ていますが、ロウバイはウメ科ではなくロウバイ科の植物です。
寒い冬に花を咲かせるため、新年の挨拶やお祝いに送られることがあります。
ニオイスミレ
「ニオイスミレ」は「奥ゆかしさ」「控えめな美しさ」という花言葉を持つ花です。
その名の通り香りが豊かなのが特徴的で、マリーアントワネットが使用していた香水の原料として知られています。
現在でも香水の原料として使用されていますが、華やかな香りに対して花は少し地味なのが印象的。
そのため「控えめな美しさ」や「奥ゆかしさ」という花言葉がつけられたと言われています。
ガーベラ
花束にして贈ることが多い「ガーベラ」も、エンレイソウの花言葉に似た「神秘的な美しさ」という花言葉があります。
ガーベラには赤やオレンジ、黄色やピンクなどさまざまな色がありますが、これは全部の色に共通する花言葉。
さらに、赤には「神秘的な魅力」、黄色には「究極美」など、色別でそれぞれの花言葉が込められています。
また、ガーベラは贈る本数によっても花言葉が変わるため、大切な人に贈る時は色や本数にこだわると良いでしょう。
エンレイソウに怖い花言葉はなし!美しさを表す花言葉を持つ花
「延齢草」という独特な漢字が印象的なエンレイソウですが、怖い花言葉はありません。
むしろ「奥ゆかしい美しさ」という素敵な花言葉が込められている花です。
日本で自生している花なので、本物を見てみたいと思った方は季節を合わせて見に行ってみるのも良いかもしれませんね。
また、エンレイソウは鉢植えで販売されていることもあるため、ガーデニングもできます。
エンレイソウの美しい花言葉を気に入った方は、ぜひこれを機にエンレイソウを見たり育てたりして楽しんでくださいね。
- エンレイソウの花言葉は「奥ゆかしい美しさ」で、怖い意味はない
- 古くから胃腸薬として用いられており、命を救われた人がいることが名前の由来
- 大きな葉がドレスのように見えることから「森の貴婦人」と呼ばれることもある
- 北海道大学の校章になっている
- エーデルワイス・ロウバイ・ニオイスミレ・ガーベラにはエンレイソウと似た花言葉がある