自己表現が下手な人へ|苦手な心理、原因から表現力の高め方を導き出そう
「もう少し自分らしく振る舞えたらいいのに…」と、後悔したり苦しくなったりすることはありませんか?
そんな方は自己表現が苦手なのかもしれません。
自分をうまく表に出せるようになると、より充実した毎日を送ることができますよ。
この記事では、自己表現が苦手な理由や、自己表現力を高める方法を解説します。
Contents
「自己表現」の意味とは?
「自己表現」とは自分の内側にある気持ちや考えを、何らかの方法で外側に表すこと。
一番イメージしやすいのが“言葉にして伝える”という方法ですが、表現方法はそれだけではありません。
たとえば自分の思いをダンスで表現したり、絵や歌にして伝えたりするのも「自己表現」の1つです。
また、このように自分を表現する力を「自己表現力」や「自己表現能力」という言葉で表現します。
自己主張との違い
自分の意見を伝えるという点では「自己主張」と似ていますが、この2つは似て非なるもの。
「自己表現」は特定の誰かに向けて自分を表現するものではありませんが、「自己主張」は誰かに向けて意見や欲求を伝えることを指します。
つまりオーディションなど自己アピールの場で必要とされるのが「自己表現」で、会議やディベートなど自分の意見を求められる場で必要なのが「自己主張」なのです。
自己表現が苦手な人の特徴や心理
いろいろな方法に挑戦してみたけれど、自分自身をうまく表現できないという人は少なくありません。
自己表現の仕方を模索する前に、まずはなぜ自己表現が苦手なのか心理や特徴を把握しましょう。
代表的なものを紹介するので、心当たりがないか確認してみてくださいね。
自信がない
自己表現が苦手な理由としてまず挙げられるのが、自信がないという特徴です。
「どうせ自分なんて大したことがない」というネガティブな気持ちがあると、自分の感情や意見を表に出すことに抵抗を感じてしまいます。
逆に自己表現が上手な人は、自分に自信があるということ。
自己肯定感が高いからこそ、自分の内に秘めたものを表現できるのです。
この場合は表現方法うんぬんではなく、まずは自分に自信を持つことで自己表現のスキルを高めることができます。
警戒心が強い
他人に対しての警戒心の強さも、自己表現がうまくできない人の特徴として挙げられます。
「こんなこと言ったら嫌われるんじゃないか」「みんなにバカにされたどうしよう」と周囲の目を気にしてしまい、素直に自分を表に出すことができないのです。
過去に人間関係に関するトラウマがある、愛情を注がれた経験がないなど理由はさまざまですが、どれも「傷つきたくない」という思いが元凶。
この場合もまずは自己肯定感を高めることが、自己表現能力を高める鍵となります。
自分を発信する機会が少ない
これまで自分についてあれこれ発信する機会が少なかったという人も、自己表現が苦手な傾向にあります。
自己表現の方法は友人・知人とのコミュニケーションや習い事の発表会など、さまざまなシチュエーションを通して学んでいくもの。
しかし、その機会が少なければ自己表現を磨くことができず、結果的に苦手意識を持ってしまうこともあるでしょう。
この場合は単純に場数を踏むことで改善される可能性が高いです。
人と交流することに興味がない
自己表現能力は他人とのコミュニケーションの中で磨かれることが多いため、他人に興味がない人は自分を表現するのが苦手でしょう。
他人よりも自分への興味関心が強い場合は、独特な世界観を築き上げていることも多いです。
他の人が声をかけにくい状態が、さらに孤独な状態を生み出している可能性もあります。
この場合は他者とのコミュニケーションを増やすのが、自己表現力を高めるなによりのポイント。
表現技術を磨けば独自の世界観を芸術面などで表現できるようになり、何らかの才能を発揮する可能性も高いです。
自己表現が上手にできない原因
生まれながらに自己表現が苦手という人間は少ないもの。
いずれのケースも何らかの原因がある可能性が高いです。
自己表現が上手にできないという方は、次のような原因に心当たりがないか確認してみてください。
過去の失敗からトラウマがある
幼少期に発表会で恥ずかしい思いをした、長年付き合っていた恋人に振られたなど、過去の失敗が原因となり、自己表現がうまくできなくなってしまった可能性があります。
「また同じ失敗をするのではないか」という不安から、自分の意見や思いを表現することができないのです。
過去を変えることはできないため、うまく自己表現するには少しずつ克服していくことがベスト。
小さなことでもいいので「自分を表現できた」という成功体験を積むことが大切です。
他人の目を必要以上に気にしてしまう
「こんなこと言ったら変な人だと思われるかな」と、他人の目を気にしてしまうのも原因の1つ。
こちらも過去にいじめられたり仲間外れにされたりした経験など、人間関係にまつわるトラブルが関係している可能性が高いです。
それにより自分に対する自信をなくしてしまっているので、まずは自分を信じられるよう自己肯定感を高めるのがポイント。
自己表現に関係しないものでもいいので、なんらかの成功体験を重ねていくと良いでしょう。
他人と違うのが怖い
友人や同僚と意見の食い違いを恐れているのも、自己表現が苦手な原因の1つとして挙げられます。
周りと意見を合わせていれば大きなトラブルになることはないため、自分の気持ちを押さえ込んででも周りに合わせようとしてしまうのです。
この場合も根っこには過去の人間関係のトラブルによる、トラウマが隠れていることが多いでしょう。
克服するためには、自分だけでなく周囲の人のことを信じる気持ちも必要になります。
親が厳しい環境で育った
必要以上に厳しい親の元で育つと、自己表現がうまくできなくなる傾向があります。
というのも「こんなことをしたら怒られるかもしれない」「捨てられないようにいい子にしてなくちゃ」という思いから、自分を押し殺す癖がついてしまうのです。
何らかのきっかけで改善しない限り、自分を表に出そうとしない癖はそのまま。
結果的に自己表現ができない大人になってしまうのです。
自己肯定感が低い可能性も高いので、ちょっとした成功体験を重ねつつ、自分を表現する機会を増やすことが大切といえるでしょう。
自己表現することのメリット
正直なところ、自己表現をしなくても生きていくことはできます。
しかし、自分の思いをうちに秘めながら過ごし続けるのはなかなか辛いもの。
逆にしっかりと自分を表現すれば、次のようなメリットを感じることができますよ。
信頼関係を築けるようになる
自分の気持ちや個性を表現することで、相手と信頼関係を深めることができます。
何を考えているか読めない人やいつも無表情の人には、話しかけにくいですし、どんな話題でどう声をかけたらいいかもわかりませんよね。
それではコミュニケーションが生まれないため、信頼関係どころかそもそも関係を築くこと自体が難しいです。
自分を表現することができれば、相手が自分のことを理解してくれますし、同時に相手も自己表現しやすくなりお互いに理解が深まります。
つまり自己表現は他人を理解し、関係を築くうえで欠かせないものなのです。
思いを人に伝えられるようになる
文章表現や言語表現など自己表現にはさまざまな方法がありますが、何かしらできるようになることで、自分の思いを人に伝えられるようになります。
自分の思いを外に発信できるようになれば、それに共感してくれる人やもっと聞きたがる人が現れ、新たなコミュニケーションが生まれる可能性も大。
それを機に他人との関わりを増やせばさらに自己表現能力が磨かれ、芸術的な才能が開花したり人脈が増えたり、今よりずっと充実した人生を送れるようになりますよ。
まだ知らない分野を知ることができる
少しでも自己表現ができるようになったら、それを突き詰めていくと新しい世界に出会うことができます。
たとえば自分の気持ちを絵で表すことを始めたなら、画材や色調、名画など絵にまつわるものを詳しく調べてみましょう。
すると今まで知らなかった道具や色、歴史などに出会うことができ、見識が広がりますよ。
また、そこからさらに別のものに興味を持ちはじめる可能性も。
つまり、自分の思いは閉じ込めておくよりも外に出したほうが有意義なのです。
自分らしく過ごすことができる
自己表現ができるということは、他人や常識など自分以外のものにとらわれ過ぎていないということ。
つまり、ありのままの自分でいられているということです。
周りの目を気にしたり他人と意見を合わせたりしていては、いつも肩身が狭くて心苦しいもの。
自分らしく過ごしていれば、必要以上のストレスに悩むことがなくなります。
さらに心にゆとりが生まれることで、新たな出会いや挑戦に恵まれることも期待できるのです。
自分を開示していくということは、人生を豊かにすることでもあるでしょう。
自己表現力を高める方法
自己表現をすることのメリットがわかったら、自分を表現して生きたくなったという人も多いはず。
そこでこの項目では、自己表現力を高める方法について解説します。
ぜひ、できるところから取り入れてくださいね。
多くの本を読む
まずは一番身近な自己表現である“言葉”をうまく使いこなせるよう、本をたくさん読むのがおすすめです。
本の内容はミステリー小説でも自己啓発本でもなんでもOK。
たくさんの言葉に触れることで語彙力を増やせば、自然に言語表現が豊かになります。
また、もう少し学びを深めたければ自己表現に関する本を読むのもおすすめ。
自己表現ワークが載っている本や、臨床心理士がトラウマの克服方法を解説している本などもあるため、ぜひチェックしてみてくださいね。
積極的に人と話す・スピーチする
語彙力を増やすだけでなく、実際に自己表現をする場を多く設けるのも大切です。
もし今あまり人と関わることがないのであれば、誰かとコミュニケーションをとる機会を増やしましょう。
会社や学校などで発言する場があるのなら、積極的に名乗り出てスピーチをしてみるのも効果的。
最初はなかなかうまくいかないかもしれませんが、どうすべきか考えながらめげずに場数を踏み続けるうちに、うまく自己表現できるようになりますよ。
他人の目は気にしない
他人の目や周囲の評価を気にしてしまう人は、その意識を捨てるよう努力しましょう。
確かに評価や評判も大切なものではありますが、自分の価値を決めるのは自分自身です。
「どうせ私なんか」と自分を蔑んだり「嫌われたらどうしよう」と怯えたりせず、堂々と自分の気持ちや考えを表に出してみてくださいね。
ポイントは最初から全員が賛同してくれると思わないこと。
中には否定してくる人もいるかもしれませんが、賛成してくれる人や認めてくれる人も必ずいます。
その人たちを大切にすることで、自分に自信を持つことができるようになりますよ。
自分の思いを言葉にする
誰かとコミュニケーションをとったり、大勢の前でスピーチしたりするのが怖いという方は、まず自分の思いを言葉にする癖をつけましょう。
ニュースを見ているとき、本を読んでいるとき、ゲームをしているときなど、どんなシチュエーションでもかまいません。
何かを感じたらそのまま受け流すのではなく、あえて言葉にしてみましょう。
もちろん周りに誰もいない状態でOKです。
思ったことを言葉にする練習を重ねていけば、いつか誰かの前でも自分の思いを言葉にできるようになりますよ。
芸術・音楽など他の表現法を見つける
どうしても言葉にするのが苦手だという人は、他の表現方法を模索してみましょう。
言葉や文章がすべてではありません。
何か思うことがあったらそれを音楽にしてみたり、またはファッションで表してみたりと、ツールはなんでもOKです。
抱いた思いを自分の趣味を通して発信していけば、上手に自己表現できるかもしれません。
言葉にとらわれ過ぎず、自分の好きな趣味・ジャンルでの自己表現にもチャレンジしてみてくださいね。
好きな人に告白するのも自己表現
好きな人に告白するのは勇気のいることですよね。
「失敗したらどうしよう」「どうせ無理だ」と告白する前に諦めてしまうこともあるでしょう。
しかしきちんと相手に伝えなければ何も始まりません。
自己表現ができるようになれば、好きな人に想いを伝えることもできるようになるでしょう。
今好きな人がいないときにおすすめなのがマッチングアプリ「ハッピーメール」。
サービス開始22年の老舗アプリなので安心して出会いを探すことができます。
自己表現できるようになれば、恋人を作るチャンスも増えますよ!
自己表現が下手でも伝えようとする努力は伝わる!
自己表現が上手な人を見ると、自信をなくしてしまうかもしれませんが、たとえ下手でも自分を表現しようとすればある程度相手に気持ちは伝わります。
仮に内容が伝わらなかったとしても、伝えようとしている努力は伝わるもの。
すると相手も理解しようとしてくれるため、一歩前に進むことができますよ。
まずは怖がらずに自己表現をする癖をつけるよう心がけてくださいね。
それでも自分を表現することに恐怖を感じるという方は、過去のトラウマを克服するためにカウンセリングや自己表現の講座に通ってみるのもおすすめ。
思いを秘め続けるよりも外に出した方がずっと有意義な人生になります。
ぜひ今日から自己表現能力を磨いていきましょう!
- 「自己表現」とは、言葉や絵、歌などなんらかの方法で自分の気持ちや個性を表すこと
- 自分に自信がない、他人に興味がない人は自己表現が苦手
- 自己表現が苦手な原因は、過去のトラウマや他人の目を気にし過ぎることにある
- 自己表現ができるようになると、他人と信頼関係を築けたりありのままでいられたりするというメリットがある
- 自己表現力を高めるには本を読んだり、他人とのコミュニケーションを増やしたりすると良い