TPOに合わせた服装とは？会社や結婚式、デートなどTPO別コーデ紹介

「TPO(ティー・ピー・オー)」とは、Time（時間）、Place（場所）、Occasion（場合）の頭文字をとった言葉で「時と場所、場合に適した服装と態度の使い分け」を意味します。

近年はファッション雑誌やファッションブランドから発信される象徴的な言葉の1つになり、知っている人も多いのではないでしょうか。

この言葉はビジネスシーンや冠婚葬祭の場での、社会人としての一般教養という意味合いでよく使われます。

 

TPOをわきまえた服装をすることで、相手に敬意をあらわしたり、その場にふさわしい人として扱ってもらうことができるでしょう。

この記事ではTPOにあわせた服装をシーン別に分けて紹介します。

 

【女性版】TPOをわきまえた服装例

その場にふさわしい着こなしを意識してコーディネートを組んだはずなのに、オフィスや冠婚葬祭の場で浮いてしまった経験はありませんか？

TPOに合わせた服装には、使用するアイテムや着こなしにしっかりとしたルールや線引きがない場合があり、定義がとても曖昧なのが難しいところ。

TPOをわきまえていないと「常識のない人だな」と思われる可能性がありますよ。

シーン別の服装の使い分けと、おすすめのコーディネートを紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。

 

会社～クイズ：オフィカジとビジカジの違い～

いきなりですがクイズです！

「オフィカジ」と「ビジカジ」という言葉を聞きますが、違いはわかりますか？

 

答えは以下の通りです。

「オフィスカジュアル」

ビジネスパーソンとして、周囲の人に不快感を与えない服装。

スーツのセットアップほどフォーマルではないけれど、社内の会議でも通用するきちんとした服装を指す。

 

「ビジネスカジュアル」

基本的に社内外でのビジネスシーンを意識した服装。

 

どちらも「カジュアル」とついていますが、普段着レベルの緩い雰囲気にならないよう注意する必要があります。

おすすめのオフィスカジュアルコーディネートは、レーヨンなどの落ち感がある素材のブラウスに、きれいめのパンツを合わせるスタイル。

ほかにも、シンプルなニット素材のトップスに、スーツ生地のスカートやパンツを合わせるスタイルもいいでしょう。

 

カット素材のトップスはカジュアル感が強く出てしまうため、オフィスでは避けるのが無難です。

また、簡単なワンピースにジャケットをあわせるスタイルもおすすめ。

少しカジュアルなワンピースでも、ジャケットを羽織ることでメリハリのあるスタイリングに仕上がります。

 

高級レストラン

格式高いサービスが提供される高級レストランの中には、ドレスコードを用意しているお店もあります。

質の高いサービスに合った雰囲気を演出するために、お客様の服装も重要視されるのです。

お店のグレードによって、フォーマル、セミフォーマル、インフォーマルの服装の使い分けが求められます。

 

「公的な」「正式の」を意味するフォーマルは、最上級のきちんとした服装のこと。

超高級ホテルの中に入っているレストランや、世界的に有名なワンランク上のレストランに行くと、フォーマルスタイルがドレスコードとして指定されているはずです。

このような場所に行くときは、膝が自然に隠れるミモレ丈のワンピースを選びましょう。

下品に見える可能性があるため、胸元や腕の露出は避けてください。

デザイン上どうしても出てしまうときは、ショールやボレロで隠すのがマナーです。

 

一方で「非公式の」「略式の」などの意味をもつインフォーマルは、フォーマルを少し着くずしたスタイルのこと。

女性はカジュアル感が少ないきれいめのワンピースや、スーツであれば問題ありません。

フォーマルとインフォーマルの間の服装であるセミフォーマルは、高級レストランだけではなくて、カジノやクルーズ船でもドレスコードとして求められる服装です。

ワンピースはミディ丈でもOKですが、上品なデザインを選ぶようにしてください。

 

結婚式

結婚式に参列するときに、全身黒・全身白のファッションで行くのは絶対にNGです。

肩や胸元、脚の露出が極端に激しい服装もフォーマルな場にふさわしくないので、やめておきましょう。

アクセサリーとバッグは小ぶりで上品なものがベター。

結婚式の主役は新郎新婦なので、派手すぎるデザインや悪いイメージを連想させるものを取り入れないように配慮が必要です。

 

ここで、年代別に結婚式のお呼ばれにおすすめのコーディネートをご紹介しましょう。

フレッシュな20代は、季節感のあるカラーや華やかなカラーのドレスを選ぶのがおすすめです。

最低限のマナーを守って主役を引き立てることをお忘れなく。

 

30代は、自分に合うものをセンス良く選ぶことを意識してみてくださいね。

どうしても暗いカラーに偏ってしまう場合は、手首やデコルテなど自然な肌見せで大人の余裕を演出してみてください。

40代の女性はマナーや上品さを大切にするために、ドレスやアクセサリーの品質にこだわって選びましょう。

そこまで高級な物ではなくても、高見えするファッションを選ぶなど工夫してみてくださいね。

 

お葬式

女性がお葬式に参列する際には、準喪服を着用します。

亡くなった方の親族よりも格上とならないスタイルです。

ブラックスーツのセットアップ、またはブラックのワンピースに羽織のスタイルが一般的。

レースをたっぷり使っていたり、パールのボタンになっていたりと華美な装飾のスーツはやめておきましょう。

 

ジェルネイルなどすぐに外せない装飾に困ったときは、ブラックのグローブをして隠す方法がおすすめ。

ちなみに正礼服は、喪主や親族側（基本的に三親等まで）が着用するものです。

略喪服は、急な弔問やお通夜の際に着用します。

黒や濃紺、グレーなどの地味なワンピース、スーツ、アンサンブルなどを着てください。

 

【男性版】TPOをわきまえた服装例

TPOに合わせた服装を選ぶことは男性にも求められます。

男性の方がビジネスシーン、社内外の人のお葬式、高級店で接待など時と場合に合わせてさまざまな服装を使い分ける機会が多いでしょう。

いざというときに困らないように、服装選びのポイントをチェックしながら読み進めてくださいね。

 

会社

男性のオフィスカジュアルは、ビジネスの場で周囲に不快感を与えない服装であるか、会社が認める服装であるか、の2つにも配慮できるとベストです。

ビジネスカジュアルは、基本的には社内外でのビジネスシーンを意識した服装のこと。

社外のお客様対応をする可能性を考えて動きやすく、さらにフォーマル感を忘れない服装を心がけましょう。

 

入社2年目くらいまでのフレッシャーズ期間は、特に会社からの指定がなければ、シンプルな柄のシャツにネイビーや黒のスーツスタイルがおすすめ。

職種にもよりますが、先輩社員の服装を真似して少しずつカジュアルダウンしてみてください。

 

徐々に大人の男性と呼ばれるゾーンに突入していく入社3年目以降は、仕事にも服装にもセンスの良さが求められます。

ビジネスマナーに配慮することは忘れずに、自分のこだわりを出してもいい年代です。

センスに自信のない人は、オーダースーツ専門店でスーツを作ってもらうのもおすすめですよ。

あくまでもビジネスの場であるため、仕事相手に清潔感や信頼感を持ってもらえる服装を心がけましょう。

 

高級レストラン

高級レストランでの男性のドレスコードは、スマートカジュアルです。

スマートカジュアルとはドレスコードの一種で、インフォーマルよりもさらにカジュアルな服装のこと。

春〜秋には、カーキやベージュなどカジュアル感のある色のジャケットがおすすめです。

夏は襟のついたシャツにきれいめのパンツを合わせれば、爽やかで上品なサマーコーデが完成します。

 

結婚式

男性のフォーマルウェアには、正礼服、準礼服、略礼服があります。

結婚式に参列する際は、ブラックスーツなどの準礼服、もしくはネイビーやグレーといったダークスーツの略礼服を選びましょう。

素材や色はビジネススーツとは異なり、ウール100％モヘア混素材の上品な印象のタイプを。

また、冠婚葬祭用のスーツジャケットは、ポケットにフタがなく背面に切れ目がないタイプを選ぶのが一般的です。

 

ポケットにフタが付いているジャケットの場合は、フタを隠すことがマナーとされているので気を付けてください。

コーディネートとしては、ブラックスーツの中に白シャツ、淡い黄色のネクタイに光沢感のあるライトグレーのベストを合わせるのがおすすめ。

自分の顔に合うなら、ネクタイをピンクやライトブルーに変えても、お祝いの場にふさわしい華やかさを演出することができますよ。

 

お葬式

お葬式では男性は準礼服であるブラックスーツの着用が基本で、シングルボタン、ダブルボタンどちらでも構いません。

光沢や艶感のある素材のスーツは、お葬式にふさわしくないため気を付けましょう。

 

礼服の中で最も格式が高いとされる正喪服は、喪主のみが着ます。

ジャケットとベストは黒で、パンツは黒かグレーに黒の細いストライプ（コール縞）が入ったものが一般的です。

ワイシャツは白の無地、ネクタイは黒の無地と決まっているので覚えておきましょう。

 

略喪服は喪主側から「平服」を指定された場合にのみ着用します。

黒や濃紺、グレーなどのダークスーツが基本です。

 

【デートシーン別】TPOに合わせた服装のポイント

気になる人とやっとデートができることになったのに、TPOをわきまえない服装で行けば、相手に冷められてしまうかもしれません。

デートの内容に合わない服装をすると恥ずかしい思いをするだけでなく、機能面でも過ごしにくいことがあります。

シーン別におさえておきたい服装選びのポイントをまとめました。

 

映画館

長時間座って作品を鑑賞する映画館デートは、疲れにくいゆったりとした服装がおすすめ。

大きくてかさばる鞄やアウターは邪魔になるので避けましょう。

カーディガンなど温度調節ができる服装であれば、より快適に過ごせるだけでなく、相手を気遣って羽織ものを貸してあげることもできますよ。

 

遊園地

遊園地でデートのときは、冬は暖かく、夏は涼しい服装で行きましょう。

また、アクティブなシーンが多いことが予測されるので、ストレッチの効いたパンツやスニーカーなど動きやすい服装がベター。

バッグを肩掛けのポシェットやリュックにすれば、両手が開くので便利です。

好きな人と手を繋げるかもしれないので、せっかくなら左右どちらも開けておきましょう。

 

ピクニック

ピクニックに行くなら、女性はオーバーオールタイプの服や、ロング丈のワンピースがおすすめです。

気温や風の具合が読めないこともありますし、虫に刺される可能性もあるため露出度が高い服装は避けましょう。

男性はカジュアルなシャツや、デニムスタイルがおすすめです。

過ごしやすさと、ピクニックというシーンに合ったワーク感を演出することができます。

 

大学生におすすめのTPOファッション

大学内のイベントや学校外でのコンパなど、大学生にもTPOを意識したいシーンはたくさん訪れます。

初めて参加するイベントも多くドキドキするかもしれませんが、TPOに配慮して自信を持って臨みたいですよね。

大学生におすすめのファッションスタイルをご紹介します。

 

入学式

大学の入学式の服装については、明確な規定を設けていない学校がほとんどです。

しかし「入学初日から悪目立ちするのは避けたい」と、服装に悩んでしまう人も多いはず。

その場合、女子はブラック・ネイビー・グレーのいずれかから、スーツのセットアップを選びましょう。

スカートスタイルが一般的で無難です。

 

男子も同様に、この3色からスーツを選ぶことをおすすめします。

また、男女ともにシャツの色は明るいカラーを選び、入学の喜びや春の季節を表現しましょう。

男子のネクタイはシャツの色味と合わせて、バランスを取るようにしてみてくださいね。

 

新歓コンパ

新入生が入ってくると盛大に開催される新歓コンパは、大学生にとっての一大イベントですよね。

良い印象を持ってもらうために最も大切なのは清潔感です。

くたびれたジャージや、毛玉だらけの服を新歓コンパに着ていけば「だらしない人だな」「友達になりたくない」と思われる可能性があるので絶対にやめましょう。

 

清潔感を出したいなら、男性は白のシャツに明るめのジャケットや、カーディガンを羽織るのがおすすめ。

女性は丈が長めのワンピースを選んでおけば、まず浮くことはないでしょう。

 

卒業式

大学の卒業式での女子の服装といえば袴。

日本人らしい服装であるため、親や先生ウケを狙うことができます。

華やかで可愛らしいため、一つの大きな節目である卒業の日にふさわしい服装といえるでしょう。

 

男子はフォーマルスーツを着るのが一般的です。

決まりはとくにないので、華やかな柄が入ったスーツやシャツにチャレンジしてみてもいいですね。

蝶ネクタイをしたりヘアスタイリングを施したりと、カジュアルな要素をプラスしてこなれ感を出すスタイルも近年ではトレンドです。

 

恋愛でもTPOに合わせた服装は重要

TPOに合わせた服装ができる人は、気遣いができる大人な印象を与えるので、異性からモテること間違いなし。

とはいえ、身近に出会いがなければ、恋愛は始まりません。

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TPOをわきまえた服装は大切！

イベントの内容だけではなくて、季節感や相手との関係性も、TPOに合った服装を選ぶときの大切な要素ということが、お分かりいただけたのではないでしょうか。

とくに冠婚葬祭の際には細かいルールがたくさんあります。

礼節のある服装と振る舞いを心がけて、恥をかくことがないようにしたいですね。

デートなどのカジュアルな場でもTPOを意識することで、より相手の信頼を得たり純粋にその時間を楽しんだりと、充実した時間を過ごすことができるでしょう。