アザミの花言葉は怖いって本当?色別の意味や名前の由来などを解説
春が過ぎたころ、あちらこちらで目にするようになるアザミ。
見かける機会も多いため、その花が意味する花言葉が気になる人もいるのではないでしょうか。
今回は、そんなアザミの花言葉について解説していきます。
特徴的なトゲに由来する花言葉の意味など詳しく紹介するので、アザミの花言葉が気になっている人は必見です。
Contents
まずはアザミの基本情報をチェック
初夏から夏の終わりにかけて、道端や土手などで見かけることの多いアザミですが、そもそもどのような植物なのでしょうか。
まずは、アザミの特徴や名前の由来、おすすめの飾り方などを解説していきます。
花言葉をチェックする前に、アザミについて基本情報をおさらいしていきましょう。
アザミの特徴や同じ月日の誕生花について
科・属名 | キク科・アザミ属 |
学名 | Cirsium japonicum |
和名 | アザミ(薊) |
英名 | thistle |
原産地 | 北半球のあたたかな地域 |
開花時期 | 4月~10月 |
誕生花 | 3月19日、4月19日、4月22日、 9月14日、9月18日、10月21日 |
アザミは、一度植えれば翌年も花をつける多年草。
ギザギザと深い切り込みの入った葉とトゲに加えて、針のように細い花びらが筒状に咲くのが特徴的です。
花が終わると綿毛になり、タンポポのように遠くまで種を飛ばします。
また、利尿作用や止血・解毒作用がある生薬として、すりつぶして患部に当てたりお茶にしたりして利用されることも。
アザミの誕生花は複数ありますが、4月19日が代表的でしょう。
4月19日の誕生花は、アザミの他にもヤグルマギクやデルフィニウムなどがあります。
和名・英名ともにアザミのトゲに由来する
アザミの名前の由来も、トゲに由来するといわれています。
和名の「アザミ(薊)」は、トゲに触れて興ざめしたことを意味する「あざむ」という言葉に由来するのだとか。
沖縄の一部地域でトゲのことを「アザ」と呼ぶことから「アザミ」と呼ばれるようになったという説もあります。
英名の「thistle」もアザミの見た目どおり「トゲのある植物」という意味です。
スコットランドでは、かつてアザミのトゲがきっかけとなり、スコットランド軍の勝利を導いたとして、国花にもなっています。
ドライフラワーにして飾るのも人気
アザミの花は独特の美しさがあり、ハンカチなど刺繍のモチーフとして扱われることも。
花の形が丸く立体的で鮮やかな花を咲かせる品種も多いため、観葉植物よりも花束やスタンド花など、アレンジメントのアクセントとして好まれています。
花束として楽しんだ後は、ドライフラワーにして飾るのもおすすめです。
アザミの花言葉には「触れないで」などの怖い意味がある
それでは、アザミ全般の花言葉を一覧でチェックしてみましょう。
- 安心
- 独立
- 厳格
- 高潔
- 報復
- 触れないで
アザミには、その特徴的なトゲに由来した花言葉がたくさんあります。
「安心」や「独立」は、アザミのトゲによって敵軍の侵入を防ぎ、スコットランド軍の勝利に導いた逸話に由来しています。
このように、アザミにはポジティブな意味の花言葉がある一方で「報復」や「触れないで」といった怖い意味の花言葉も。
ネガティブな花言葉も、アザミの特徴である鋭いトゲに由来しています。
アザミを踏むとトゲが足に刺さることから「報復」という花言葉がつけられたという説もあります。
アザミの色別の花言葉もチェックしよう
アザミの花は、濃いピンクのような紫色のイメージが強いかもしれません。
しかし、青や白のアザミなどバリエーションは豊かで、色によっても花言葉の意味が異なります。
ここからは、アザミの色別の花言葉も確認していきましょう。
【紫のアザミ】厳格・気品
一般的に紫の花には、その高貴なイメージからエレガントな意味のある花言葉が多くつけられています。
紫のアザミの花言葉も「厳格」や「気品」といった品のある言葉です。
落ち着いた大人っぽい印象を抱かせ、きりっとした佇まいで咲く深い紫色のアザミにぴったりな花言葉といえるでしょう。
【白のアザミ】独り立ち・自立心
白い花は純白をイメージさせるため、誠実さを意味する花言葉が多くあります。
白いアザミの場合も「独り立ち」や「自立心」など、自信を持って自分の足で立つことの大切さを伝えるメッセージがあります。
新社会人や、開店・開業のお祝いのギフトにもおすすめの花言葉です。
【青のアザミ】安心・満足
青色は、冷静な印象を抱かせる色。
深い青色のアザミも、落ち着いたやさしい印象を抱かせます。
そのような青いアザミのイメージから、人の心を静める効果があるとして「安心」や「満足」といった花言葉がつけられたといわれています。
また、アザミのトゲによって動物から身を守るという意味合いも込められているようです。
【赤のアザミ】権威・復讐
赤い花の花言葉は、愛や活力など情熱的なイメージを持つものが多くあります。
鮮烈な色が特徴的な赤色のアザミは、力強さや情熱を象徴して「権威」や「報復」といった花言葉がつけられています。
一見ネガティブな意味合いが強いように思われがちですが、強い熱意や力強さを感じさせる花言葉であるため、決断力のある自信に満ちた人へのプレゼントにはぴったりかもしれません。
アザミは種類によっても花言葉が異なる
北半球の広範囲に自生するアザミは、日本国内の野生種だけでも150種。
世界的に見ると250種から300種にものぼる野生種が分布するとされています。
そんなアザミは、種類によっても花言葉が異なります。
最後に、種類ごとの花言葉をチェックしていきましょう。
【ノアザミ】素直になれない恋
ノアザミは、日本で見るアザミの中でも、特に目にすることが多い身近な花です。
河川敷や公園、草原などに生えていることが多く、繁殖力の強さから雑草として扱われてしまうことも。
ノアザミには、アザミ全般の花言葉の「独立」や「触れないで」といった花言葉もありますが「素直になれない恋」といった、しおらしい意味もあります。
美しい見た目とは裏腹に鋭いトゲを持つ姿から、素直に思いを伝えられないいじらしい姿を連想させているのかもしれません。
【チョウセンアザミ】傷つく心
チョウセンアザミというと、聞きなじみがないかもしれませんが、イタリア料理などで使われる「アーティチョーク」という野菜の名前なら、耳にしたことのある人もいるでしょう。
チョウセンアザミはアーティチョークの和名です。
野生のアザミを改良して現在の品種が作られており、若いつぼみを食用とします。
青みがかった紫色の花は、個性的な姿から観賞用としても人気があります。
そんなチョウセンアザミの花言葉は「傷つく心」です。
鋭いトゲと対照的な柔らかなつぼみのコントラストが、感情豊かで傷つきやすい心を表しています。
【ルリタマアザミ】鋭敏・豊かな感情
丸くかわいい球体が特徴的なルリタマアザミ。
ユニークな姿から人気があり、切り花やドライフラワーとしても使われることが多くあります。
ルリタマアザミの花言葉は「豊かな感情」や「権威」といった意味がある一方で、かわいらしい姿とは裏腹に「鋭敏」といった意味も。
近くで見ると、とげとげしいその姿から花言葉の意味がつけられているのでしょう。
【キツネアザミ】嘘は嫌い
キツネアザミは、眉についたおしろいを落とす刷毛に似ているため「キツネノマユハケ」という名前から転じて、その名前がつけられたという説があります。
そんな刷毛のような面白い形をしているキツネアザミは「アザミ」という名がつくものの、アザミの特徴的なトゲがありません。
実際に属性もアザミ属ではなく、キツネアザミ属に分類されます。
アザミに似ているけれど、アザミではないという姿から「嘘は嫌い」といった花言葉がつけられているのです。
アザミの花言葉には怖い意味も!プレゼントには要注意
幻想的な花の姿と鋭いトゲが特徴的なアザミには、花言葉の意味から名前に至るまで、そのトゲに由来しているものが多々あります。
周りのものを近づけないトゲを持つがゆえに「報復」や「触れないで」といった怖い意味を持つ花言葉もあるため、プレゼントをするときには注意が必要です。
しかしその一方で、トゲがあるからこそ大切なものを守れる「安心」や「独立」といったポジティブな意味を持つ花言葉もあります。
プレゼントに不向きな花ではありませんが、人にアザミを贈るときには、花の種類や色に気をつけて選ぶようにしてください。
- アザミは特徴的なトゲから花言葉や名前がつけられているといわれている
- トゲの持つイメージから「触れないで」や「報復」などの怖い花言葉がつけられた
- 色や種類によっては「安心」や「独立」「高潔」などポジティブな花言葉もある
- プレゼントで贈るときには花の色や種類に気をつけて選ぶのがおすすめ