生理中に温泉は入ってOK?入浴マナー&生理を移動させる方法を解説
温泉旅行の日程と生理予定日が重なると、誰もが憂鬱になるものです。
その場合、温泉に入ってもいいか気になる人は多いことでしょう。
基本的には入らない方がいいですが、どうしても入りたい場合は工夫する必要があります。
この記事では、生理中の入浴マナーや生理日を移動させる方法を解説します。
自分勝手な行動をとって、他の温泉利用者を不快にさせないよう十分注意しましょう。
Contents
生理中は温泉に浸からない女性が多数
お風呂レシピのアンケート調査によると「生理中に温泉や銭湯などの公衆浴場を利用したことはありますか?」という質問にYESと回答した人の割合は22%でした。
温泉を楽しみたいという気持ちが強かったり、出血が少なかったりすることが公衆浴場を利用する理由として挙げられています。
しかし、大多数の人は「周りを不快にさせる」「マナーとしてNG」といった考えから、利用を控えているようです。
掛け湯・シャワーのみで湯船に浸からない人もいますが、不快になる人がいる以上、生理中の温泉利用は控えたほうがいいでしょう。
参考元:お風呂レシピ「生理中の温泉はOK?みんなの意見と専門家による解説」
生理中に温泉に入る3つのリスク
温泉旅行の日に生理が重なると、入るか諦めるか悩む女性は多いでしょう。
せっかく温泉に行ったのですから入りたい気持ちが強いでしょうが、生理中に入ることはマナーの問題だけでなく自分自身の体にとってもリスクがあります。
生理中に温泉に入る3つのリスクを把握しておきましょう。
感染症にかかりやすい
温泉は不特定多数の人が入浴するため、自宅のお風呂の湯船より雑菌が多いものです。
生理中は血液を排出するために通常より子宮口が緩んでおり、雑菌が入る可能性があります。
女性ホルモンの影響で生理前から免疫力が低下しているので、温泉に入ると感染症にかかりやすいというリスクがあるのです。
また、経血が漏れた場合、他の利用者の粘膜や傷口に入ると感染症をうつしてしまうリスクもあります。
自分だけでなく、周りの人の健康を脅かすかもしれないので、生理中の温泉利用は注意が必要です。
貧血になりやすい
生理中に温泉入浴すると体調が悪くなる可能性があります。
生理中は血液が失われるため、貧血気味になりやすいからです。
温泉に入ると体が温まって末梢の血管が広がります。
血液は膨張した血管の方に集まるため、脳に運ばれる酸素が不足して貧血の症状を起こす可能性があるのです。
生理中の温泉入浴には気分が悪くなったり、めまいを起こして転倒したりするリスクがあることを知っておきましょう。
脱衣所や浴場を汚しやすい
入浴中は水圧により経血が漏れにくいのですが、湯船から外に出ようと立ち上がったときに漏れてしまう可能性があります。
温泉が生理の血で赤く染まれば、嫌な気分になる人がほとんどでしょう。
また、出血量が多いときは脱衣所で着替える際に床やタオルを血液で汚してしまうかもしれません。
生理中の温泉入浴では自分が気まずい思いをするだけでなく、他の利用者を不快にさせてしまうリスクがあるのです。
生理中に温泉に入りたいときの入浴マナー
生理中でも温泉に入りたいときは、入浴マナーを守って入りましょう。
注意点を5つ挙げますので衛生面に配慮して、マナー違反にならないよう気をつけてください。
ビデを使って膣内を洗浄する
生理中に温泉入浴したいなら、まずは使い捨てのビデを使って膣内を洗浄しましょう。
使い捨てのビデはノズル付きの容器に精製水が入ったものです。
温水洗浄トイレのビデ機能とは異なり、ノズルを膣内に入れて使用するため、膣内に残っている経血を洗い流すことができます。
温泉利用中の血液が漏れるリスクを軽減することが可能です。
タンポン・月経カップを使う
経血が漏れてしまうと周りの人を不快にしてしまいます。
ビデを使って膣内を洗浄したら、タンポンや月経カップを使って血液が漏れないようにしておきましょう。
タンポンを使う場合は注意点があります。
周りの人にタンポンの紐が見えると、「生理中に利用するのはマナー違反」と不快にさせてしまうかもしれません。
紐が見えてしまわないように絆創膏などで内股に貼っておきましょう。
月経カップは膣の中に挿入するシリコン製のカップです。
こちらは紐がついていないので、使用していても周りに気づかれることはありません。
脱衣所や浴場を汚さないためのエチケットとして、どちらかを挿入しておきましょう。
人が少ない時間に入る
生理中の温泉入浴では、できるだけ人が少ない時間帯を選びましょう。
人が多いと当然、脱衣所も洗い場も混みますので、何をするにも時間がかかります。
その分、経血が漏れるリスクが高まりますし、脱衣所を汚してしまえば多くの人に見られてしまいます。
生理中の温泉利用に不快感を覚える人は少なくありません。
できるだけ空いているときに入ることで、自分も周りも快適に利用できます。
温泉に浸かる前にシャワーを浴びる
生理中でなくても温泉に浸かる前に体を洗うのは当然のマナーです。
生理中はとくにデリケートゾーンをシャワーでしっかり洗い流してから温泉に浸かりましょう。
温泉から出たあとは、脱衣場を汚さないようすばやく体をタオルで拭くのがポイントです。
最後まで気を抜かないように注意しましょう。
貸切風呂を予約して足湯を楽しむ
生理中は自分のためにも他の利用者のためにも、できれば温泉を利用しない方が望ましいものです。
しかし温泉に来たからには、楽しみたいというのが本音でしょう。
足湯であれば生理中であることを気にせずに利用できます。
貸切風呂を予約して、服を着たまま足湯で体を温めてはいかがでしょうか。
10分程度足湯を楽しんだら、のぼせ予防のために水分補給をしておきましょう。
温泉旅行とかぶりそうな生理を移動させる方法
低用量ピル・中用量ピルを服用すれば生理を移動させることができます。
旅行や大切なイベントが生理と重なりそうなときは、クリニックに相談すれば処方してもらえます。
生理を移動させることで、思う存分温泉を楽しむことができるでしょう。
生理用品を持って行かなくてすむため、荷物を減らせるのもメリットです。
生理を遅らせる方法には、次の2通りがあります。
ピルを服用して生理を遅らせる
生理予定日の4〜5日前から月経を遅らせたい日の最終日までピルを服用します。
この方法では、最大10日ほど生理を遅らせることが可能です。
ピルの服用をやめたら2〜4日後に生理がはじまります。
毎月の生理周期がはっきりしていない人は、遅らせる方法を取ることが多いです。
生理を遅らせる場合、より確実にコントロールできるため、安心感があることがメリットといえるでしょう。
ただし、旅行中にピルを服用する必要があり、頭痛や吐き気などの副作用が起こる可能性があります。
ピルを服用して生理を早める
旅行までの日程に余裕がある場合はクリニックに相談して、生理を早めることも可能です。
月経開始後2〜3日目から生理を避けたい日程の10日前までピルを服用します。
服用をやめてから2〜4日目には生理がはじまります。
約14日間服用する必要がありますが、生理を早めることで旅行中にピルを飲まなくてすむというのがメリットです。
ただし、遅らせる場合に比べて確実性がやや低いことや、旅行前に余裕を持ってクリニックに行かなくてはいけないなどのデメリットもありますので注意しておきましょう。
生理終わりかけでも温泉には入らないのがベター
楽しみにしていた温泉旅行と生理が重なれば、少しくらい入りたいと思うものでしょうが、基本的には入らないのがベターです。
血液が漏れないように細心の注意を払ったとしても、生理中の温泉利用に反対派の人は少なくありません。
不快な気持ちになる人がいることを考えると、たとえ経血量が少ない生理終わりかけでも温泉には入らない方がよいでしょう。
どうしても入りたい場合は、入浴マナーを守ることが必須です。
ただし、生理中の利用NGと記載されている天然温泉施設もありますので、事前にホームページなどで情報収集しておくことをおすすめします。
できるだけ生理を移動させたり、生理中は足湯を楽しむなどの対処法をとったりすることで、温泉を楽しみましょう。
- 生理中は温泉に浸からない女性が多数である
- 生理中に温泉に入ると「感染症にかかりやすい」「貧血になりやすい」「脱衣所や浴場を汚しやすい」というリスクがある
- 生理中に温泉に入りたいときは「ビデを使って膣内を洗浄する」「タンポン・月経カップを使う」「人が少ない時間に入る」などの入浴マナーを守ろう
- 温泉旅行とかぶりそうな生理を移動させるには、ピルを使用して生理を遅らせる方法と早める方法がある