カタバミの花言葉には怖い意味がある?由来や花の特徴も詳しく解説
ピンク色や黄色といった色味の花を咲かせる野花カタバミ。
花言葉を検索すると、可憐な見た目とは裏腹に「怖い」というワードが出てくることがあります。
この記事では、カタバミの花言葉の由来や怖いと言われる理由、花の特徴について詳しく解説します。
Contents
カタバミの主な花言葉はこの4つ!
カタバミの花言葉は、主に「喜び」「輝く心」「母の優しさ」「あなたと共に」の4つです。
魅力的な意味合いばかりなので、大切な誰かへのプレゼントにぴったり。
ここからは、興味深い花言葉の由来と併せて詳しくご紹介しましょう。
喜び
カタバミの花言葉のひとつが「喜び」。
喜びという花言葉は、キリスト教の復活祭が開催される季節にカタバミの花が開花することに由来しています。
キリスト教では宗教行為の中で「ハレルヤ」と唱える習慣があり、ハレルヤは日本語で「主(神)を褒めたたえよ」という感謝を表す言葉です。
そのため、西洋でカタバミは「ハレルヤ」という別名が付けられています。
輝く心
カタバミの花言葉「輝く心」の由来は、カタバミに含まれるシュウ酸という成分です。
黒ずんだ10円玉をカタバミの葉で磨くと、シュウ酸が酸化銅を溶かしてピカピカになります。
古くから真鍮の鏡や仏具を磨くために使用されていたことから、輝く心という花言葉が付けられたそうです。
母の優しさ
カタバミの持つ「母の優しさ」という花言葉も「喜び」と同様にキリスト教と関連があります。
3つに分かれたカタバミの葉の形はシャムロックと呼ばれ、キリスト教の三位一体の教えと結び付けられているのです。
そのため、聖母マリアに由来して「母の優しさ」という花言葉が生まれました。
あなたと共に
「あなたと共に」という花言葉は、カタバミの強い繁殖力や群生する性質から連想されます。
また、ほかの花言葉がキリスト教に由来するのと同様に、イエス・キリストと共に歩んでいくという思想から付けられたという説もあるそうです。
カタバミの花言葉が「怖い」と言われる理由は?
カタバミの主な花言葉は、先ほどご紹介した「喜び」「輝く心」「母の優しさ」「あなたと共に」の4つです。
この中には「怖い」と感じる花言葉はありません。
では、なぜカタバミの花言葉は「怖い」と言われているのでしょうか。
カタバミの花言葉が「怖い」は嘘
カタバミの花言葉に、恐怖を抱かせるものは見当たりません。
つまり、カタバミの花言葉が「怖い」というのは嘘ということになります。
実際はカタバミの花言葉ではなく、カタバミという植物自体に「怖い」と言われる理由が隠されているようです。
カタバミの毒性
カタバミの花言葉が「怖い」と言われる理由のひとつに、カタバミが持つ毒性が考えられます。
過剰に摂取すると体に害を及ぼす可能性がある、カタバミに含まれるオキサール酸という成分。
一般的には無害とされるカタバミですが、腎臓の病気を患っている方や子どもは注意が必要です。
このカタバミが持つ毒性から「怖い」と言われている可能性があります。
「怖い」と言われる理由は繁殖力や咲く場所が関係する
カタバミは繁殖力が強く、抜いただけでは消えてくれないため、厄介な存在として扱われることがあります。
また、一部の品種は山の奥深くに生息しており、ひっそりと咲く様子から怖い印象を持たれているのかもしれません。
カタバミの特徴とは?クローバーとの見分け方も紹介!
ここまでカタバミの花言葉や由来を紹介しましたが、そもそもカタバミはどのような植物なのでしょうか。
まずは、その葉の形や生息する場所から、クローバーと間違えられるカタバミの特徴とクローバーとカタバミを見分ける方法を解説します。
カタバミの特徴
カタバミは、カタバミ科カタバミ属の多年草で、カタバミ属の植物は世界中に約850種存在し、日本では農地や空き地でよく見られます。
カタバミという名前は漢字で「片喰」や「傍食」と表記され、夜に水分の蒸発を防ぐために葉を閉じた姿が食べられたり、半分になったように見えたりすることが由来です。
ほかにも「酢漿」と表記されたり「酸葉(すいば)」や「スイモグサ」と呼ばれたりします。
その理由は、花言葉「輝く心」でも触れたようにカタバミにはシュウ酸という強い酸味がある成分を含有しているためです。
カタバミの葉は長さ約1cm、幅約0.5~2cmの大きさで、ハート型が3枚集まって形を形成しています。
花はピンク色や白色、黄色など種類によってさまざまです。
茎は地上を這うようにして伸びて地表を覆い、地下には太くて長い根を伸ばします。
引き抜こうとすると柔らかい茎がちぎれてしまうため、根絶が難しいのが特徴。
また、実が熟すとはじけて多くの種子を飛ばすほど、繁殖力が強いことも特徴のひとつです。
この繁殖力が強く根絶が難しいという特徴から、子孫繁栄し、家が断絶することがないとして、江戸時代にはカタバミを図案化した家紋「片喰(かたばみ)紋」が武家の間で人気を博しました。
カタバミの種類
世界中には、約850種ものカタバミ属の植物が生息しています。
種類によって葉の形が異なり、花の色も黄色やピンク色、白色などさまざまです。
ここからは、日本に生息する主なカタバミの種類について詳しくご紹介しましょう。
ムラサキカタバミ
「ムラサキカタバミ」は南アメリカ原産で、日本には江戸時代末期に入ってきました。
ハート型の葉の裏には、黄色の腺点があるのが特徴。
草丈は約30cmで、淡い紫色やピンク色の花を咲かせ、夜になると花びらを閉じます。
その花の色から「キキョウカタバミ」とも呼ばれ、観賞用としても人気がある品種です。
オオキバナカタバミ
南アフリカのケープタウン周辺が原産の「オオキバナカタバミ」は、ハート型の3枚葉に紫色の斑点が特徴です。
オオキバナカタバミは鮮やかな黄色い花を咲かせることから、別名「キイロハナカタバミ」とも呼ばれます。
鮮やかで大きい黄色い花と、成長著しく広がりが速いことから公園や庭のグランドカバーとして人気がありますが、農作物に対して強い競争力を持っているため注意が必要です。
コミヤマカタバミ
「コミヤマカタバミ」は、ヨーロッパとアジアに自生しています。
山奥(みやま)に咲くカタバミであることが、名前の由来です。
コミヤマカタバミは口にすると酸味があり、かつてはシュウ酸カルシウムの抽出に利用していた過去もありますが、若干の毒性を持つため安易に触れてはいけません。
葉の幅は1~3cm、茎の先にピンク色がかった白く小さな花をひとつ咲かせます。
イモカタバミ
南アフリカ原産の「イモカタバミ」は、肉厚な葉と濃いピンク色の花が特徴です。
別名「フシネカタバミ」とも呼ばれています。
イモカタバミは通路で見かける雑草のようなイメージがあるかもしれませんが、育てやすいため観賞用としても親しまれている品種。
日当たりがよく乾燥した場所を好みますが、半日陰でも栽培可能です。
アカカタバミ
カタバミの変種である「アカカタバミ」は、花や葉の形はカタバミと同一ですが葉や茎が紫色の品種。
カタバミよりも濃い黄色の花を咲かせ、花の中心部が赤みを帯びているのも特徴です。
アカカタバミは、砂利道やアスファルトの隙間など、日光がよく当たる気温が高い乾燥した場所に生息しています。
反対に、日陰や湿度が高い場所では生息しにくいようです。
夜になると葉を小さくたたむ容姿から「雀の袴」とも呼ばれています。
クローバーとの見分け方
カタバミは一見するとクローバーと似ていますが、よく見ると違いが分かります。
見た目で分類するには、葉の形や模様に着目しましょう。
楕円形のクローバーの葉の先端には小さなくぼみがあるのに対し、カタバミの葉のほとんどがハート型です。
また、クローバーの葉には白い線状の模様が入っていますが、カタバミにはありません。
さらに、クローバーは幸せの象徴として知られる四葉が時々見られますが、カタバミが四葉になることは極めて少なく、葉は3枚であることがほとんどです。
見た目以外でカタバミを断定する方法として、夜になるとクローバーもカタバミも葉を閉じますが、クローバーは内側に、カタバミは外側に向かって閉じます。
カタバミと同じ5月20日が誕生花の花
カタバミは5月20日の誕生花としても知られています。
カタバミ以外に「デルフィニウム」「シャスタ・デージー」「オダマキ」も同じ誕生花です。
デルフィニウムは「寛大」、シャスタ・デージーは「忍耐」、オダマキは「勝利」といった花言葉を持ちます。
素敵な花言葉を持つカタバミに想いをのせて大切な人にプレゼントしよう
可憐に咲く小さな花と、幸せを連想させるハート型の葉を持つカタバミ。
花言葉も「喜び」「輝く心」「あなたと共に」など素敵なものばかりです。
この素敵な花言葉に想いをのせて、カタバミの鉢植えをプレゼントしてみてはいかがでしょうか。
5月20日の誕生花でもあるため、誕生日プレゼントとして贈るのもおすすめです。
- カタバミの主な花言葉は「喜び」「輝く心」「母の優しさ」「あなたと共に」の4つ
- カタバミの花言葉に怖い意味はない
- 花言葉が怖いと言われている理由はカタバミの持つ毒性や生息地にあると推測される
- カタバミはクローバーと似ているが葉の形や模様で見分けられる
- カタバミは5月20日の誕生花