ザイアンス効果(単純接触効果)とは?ビジネス・恋愛で活用する方法9選
ザイアンス効果とは、接触回数を増やすことで興味を持たせることができる心理的な効果のことです。
ザイアンス効果はさまざまなマーケティングやサービスにも用いられており、ビジネスシーンや恋愛においても活用することが可能です。
この記事では、そんな「ザイアンス効果」の活用法や注意点について解説していきます。
Contents
ザイアンス効果とは?
ザイアンス効果(ザイオンス効果)はアメリカの心理学者、ロバート・ザイアンスが提唱した理論です。
単純接触効果とも呼ばれ、接触回数が多い対象や人物には興味を持ちやすいという人間の心理傾向を意味します。
CMでよく見かける商品が気になったり、よく会うコンビニの店員に親しみを感じたりといった経験は誰にでもあるのではないでしょうか。
こうした接触回数の多いモノや人に興味を持つのは、典型的なザイアンス効果の表れです。
ちなみに「サブリミナル効果」も情報との接触回数を増やすことで興味を引く心理学テクニックですが、この場合は当人が認識できないレベルでの刺激を与えるためザイアンス効果とは似て非なるものといえるでしょう。
ザイアンス効果はブランド広告やデジタルマーケティングといったビジネスシーンはもちろん、異性からの好感度を上げたりといった対人関係でも活用することが可能です。
ぜひザイアンス効果を知って、自身の仕事や恋愛面で活用することをおすすめします。
【営業ビジネス】ザイアンス効果を活用する方法
ザイアンス効果がもっとも使われているのが、営業や広告といった集客が必要な場面です。
まずは営業ビジネスでのザイアンス効果の活用法を見ていきましょう。
短い時間で接触する
営業のような場面でザイアンス効果を発揮するには、短い時間で集中的に接触することが大事です。
例えば「期間限定キャンペーン」のような、区切られた時間での集中的な広告はザイアンス効果を生かしやすいでしょう。
たくさん接触機会を設ける
ザイアンス効果を発揮するには、たくさん接触機会を設けることが重要です。
営業マンであれば長さよりも顧客と会う回数を増やす、広告やチラシの案内を増やすなど、ターゲットにたくさん接触することで「気になる存在」になることができるのです。
リターゲティング広告を用いる
近年よく用いられる「リターゲティング広告」もザイアンス効果を期待したものです。
リターゲティング広告とは、サイトを訪れたことのある人を追跡し離脱後に再び広告を出す手法。
ゼロからの接触よりも、一度は興味を持ってくれた相手に絞って広告を出したほうが効果が得られる可能性が高まります。
何度も目に留まらせる
ザイアンス効果は単純接触効果と呼ばれるとおり、何度も目に留まらせることでその効力を発揮します。
私たちの身近なところでは、CMやWEB広告、ポスターなど、接触回数を増やすことで興味を引くことを狙ったものは多いでしょう。
見る機会の多いものは、知らず知らずのうちに興味関心が高まってしまうものです。
以下、ザイアンス効果の心理学テクニックを活用した具体例を紹介します。
メルマガ
通販サイトなどを利用すると、必ずと言っていいほど付随しているのが「メールマガジン」の存在です。
メルマガを見ることで一度使ったサイトを定期的に思い出し、「また使ってみようかな」と考える人は多いでしょう。
メルマガはサイトや新商品の情報を提供するだけでなく、ザイアンス効果を期待することもできるのです。
テレビCM
テレビCMは典型的なザイアンス効果を期待したものです。
CMは自分の興味関心に関係なく、商品やサービスの情報が提供されます。
くりかえし同じCMを見る機会も多く、結果的に「CMでやってたアレ」に興味を持つ人も多いでしょう。
商品を売り出したいときに、多くの人にたくさん接触させられるテレビCMは非常に有効だといえます。
SNS
ツイッターやInstagramといったSNSの投稿もザイアンス効果を活用することが可能です。
投稿を増やせばSNS上での接触回数が増え、認知度や人気を獲得しやすくなります。
また、企業SNSは「広告」という形で一般ユーザーのタイムラインに現れることもあり、何度も見かけることでザイアンス効果を得ることができるでしょう。
アプリ通知
アプリのプッシュ通知にもザイアンス効果が期待できます。
何度も通知を受け取ることで、アプリへの興味や関心を惹きつけたままにしておけるのです。
YouTube広告
YouTube広告は今やテレビCMと同じくらいのザイアンス効果があります。
動画を見るときに付随してくる広告との接触回数が多ければ多いほど、そのサービスや商品への興味関心が高まる可能性に期待できます。
また、テレビをそれほど視聴しない若年層にはYouTube広告のほうが効果的といえるでしょう。
【恋愛テクニック】ザイアンス効果を活用する方法
ザイアンス効果を上手に取り入れることで、恋愛を進展させることも可能です。
ここでは、気になる異性と親しくなるためのザイアンス効果の活用法を紹介します。
会う機会を増やす
恋愛でザイアンス効果を活用するなら、まずは会う機会を増やすことからはじめましょう。
単純接触効果の名のとおり、よく顔を合わせる相手には興味が湧きやすくなります。
職場の人なら休憩所やランチなどで接触回数を増やし、よく会うパターンを作ることが大切です。
常に笑顔で接する
ザイアンス効果は接触回数を増やすことで効力を発揮しますが、恋愛の場合それだけでは進展は難しいです。
「よく見かける人」で終わらないよう、相手には常に笑顔で接するようにしましょう。
顔を合わせた時には笑顔を見せる、手を振るといったアクションを起こすことで、自分の好感度を高めつつ印象付けることができます。
好意を匂わせる
気になる異性とある程度親しい関係性になったら、好意を匂わせることをおすすめします。
話すときは常に嬉しそうにする、相手のプライベートに興味を持つなど、それとなく好意を匂わせることで相手もまんざらではなくなってくるはずです。
手書きラブレターを送る
接触回数を増やす手段として、手書きのラブレターを送ることも効果的です。
ラブレターといっても重い内容ではなく、お礼のメッセージや仕事へのねぎらいなど、簡単なメッセージの手紙でOKです。
何度も手書きのメッセージを送ることで、相手はあなたを思い出す回数が増え興味を引くことが期待できます。
プレゼントを贈るときなども、手書きのメッセージを添えるとよいでしょう。
SNSでも接点を持つ
ザイアンス効果を狙うには、SNSでも接点を持つことをおすすめします。
遠方で直接会えない相手や、何度も接触するのが難しい状況の場合はSNSを活用するとよいでしょう。
マメに投稿したり、相手の投稿にいいねをつけたりすることで、自分の存在を意識させることができます。
ただし、重い内容の投稿や相手への長文メッセージは逆効果なのでくれぐれも注意しましょう。
ビジネス・恋愛でザイアンス効果を活用する注意点
最後に、ザイアンス効果を活用する際の注意点やポイントを紹介します。
ザイアンス効果を使う回数に気をつける
ザイアンス効果を使う場合は、回数に気をつけることが大事です。
いくら接触頻度を増やすことが必要とはいえ、多すぎる接触は相手に「しつこい」と思われてしまいます。
一定期間での接触回数は10回程度が限度です。
それ以上接触回数を増やしてしまうと、せっかくのザイアンス効果が期待できなくなるのでくれぐれも注意しましょう。
しつこい接触は危険・犯罪につながる
いくらザイアンス効果のためとはいえ、しつこい接触は危険・犯罪につながるということは肝に銘じておきましょう。
相手の家の近所や行きつけの店にまで現れるなど、必要以上の接触はストーカー扱いされても仕方ありません。
また、相手が断っているのにしつこく誘うのも逆効果です。
くれぐれも常識の範囲内で接触回数を増やすことを心がけてください。
いい印象を抱かれていない時はやめる
ザイアンス効果はどんな相手にも有効というわけではありません。
そもそも、相手にあまりいい印象を抱かれていない場合は逆効果です。
もしマイナスからの出発ならば、ザイアンス効果を試すよりも自身の印象回復に努めるのが先でしょう。
話す時間より会う回数を意識する
ザイアンス効果を活用したいなら、話す時間よりも会う回数を意識しましょう。
話す時間が長い程相手との距離が縮んだと錯覚しがちですが、まず親しくなりたいなら会う回数を増やしたほうが効果的です。
長時間のデートよりも、ちょこちょこと会う機会を増やすほうが恋心を刺激できますよ。
接する機会が増えたら距離を置く
一定期間ザイアンス効果を試したあとは、一旦距離を置くことをおすすめします。
接する機会が急に減ったことで、相手はあなたのことが気になってくるはずです。
もし距離を置いたあとに相手からの接触があれば、ある程度興味を持たれている証拠だと期待してOKです。
ザイアンス効果を使って自分を上手にアピールしよう!
接触回数を増やすことで興味関心をアップさせられるザイアンス効果は、ビジネスや恋愛に役立てることが可能です。
自身の仕事や人間関係に上手くザイアンス効果を活用すれば、もっと人生がうまくいくかもしれません。
もしアピールの仕方に悩んでいるのであれば、ぜひザイアンス効果を試してみることをおすすめします。
ただし、やりすぎは逆効果を招くため、相手の反応を見ながら適度に行うことが大切です。
ザイアンス効果を上手に使って、ビジネスや恋愛のステップアップを目指してくださいね!
- ザイアンス効果とは、接触回数の多い対象には興味を抱きやすいという心理的現象のこと
- ザイアンス効果はテレビCMやYouTube広告、リターゲティング広告などで活用されやすい
- 恋愛テクニックとしてザイアンス効果を活用するなら、会う機会やSNS、手紙などで接点を増やすことが大事
- ビジネスや恋愛でザイアンス効果を使うときは、相手の反応に注意しつつしつこくし過ぎないことが大事