ハンドサインとは?日本や海外で使われるサインの種類と意味を解説
ハンドサインとは手の動きや指の形によって、自分の感情や意志を表現することです。
言葉が通じなくてもすぐに自分の気持ちを伝えられるのが、ハンドサインの最大のメリットといえるでしょう。
ただし、同じハンドサインでも、国によって意味が異なるケースがあります。
この事実を理解しておかないと、思わぬ誤解を招く恐れがあるので十分注意しましょう。
この記事では、日本や海外で使われるハンドサインの意味や種類について解説します。
Contents
日本で使われるハンドサインの種類と意味
日常生活の中で何気なく使っているハンドサインには、どのような種類や意味があるのでしょうか?
ここでは、日本で使われるハンドサインの種類と意味7選を紹介します。
日本と海外では意味が異なるハンドサインもあるので、ぜひ覚えておきましょう。
OKサイン
親指と人差し指で円を作るOKサインは「了解」をあらわします。
日本だけでなく、アメリカでも同じ意味合いで使われることが多いです。
しかし、一部の南米やヨーロッパ地域では「無能」という意味合いで、相手を誹謗するときに使われます。
そのため、旅行先ではOKサインを使わないように心がけた方がいいかもしれません。
ピースサイン
人差し指と中指でVサインを作るピースサインは「平和」や「勝利」といった肯定的な意味を持ちます。
英語圏でも同じ意味で使われますが、日本のように写真を撮るときには使用しません。
ただし、ギリシャでは「くたばれ」など、相手を卑下するネガティブな意味になってしまいます。
ピースサインは一部の地域において、ネガティブな意味合いになるということを覚えておきましょう。
グッドサイン
拳を握って親指を立てるグッドサインは「いいね」や「了解」をあらわします。
日本に限らず欧米諸国でも、同じように肯定的な意味で使われることが多いです。
ただし、中東やアフリカ地域でグッドサインを使ってしまうと、相手を誹謗する行為と見なされてしまうので注意してください。
また、グッドサインは親指を下に向けるだけで「ダメ」や「悪い」といった真逆の意味になることも、合わせて覚えておきましょう。
いらないサイン
手のひらを相手に向けて左右に振るいらないサインは「いらないです」や「違います」という意味です。
このジェスチャーは日本特有のものであり、アメリカなどでは「臭い」という意味で使われます。
アメリカで日本のいらないサインと同じ意味を伝えたいなら、手ではなく首を左右に振りましょう。
そうすれば、ハンドサインだけでも相手の申し出を断ることができますよ。
ガッツポーズのサイン
手で拳を作り、片手もしくは両手を上に突き上げるガッツポーズのサインは「喜び」をあらわします。
うれしいときや興奮したときに、よく使われるハンドサインです。
しかし、このジェスチャーはフランスやブラジル、パキスタンなどでは相手を侮辱する悪い意味になります。
非常に危険なハンドサインなので、海外では絶対にやらないようにしましょう。
合掌のサイン
両手を合わせて胸の前に置く合掌のサインは、神様や仏様に祈るという意味で使われます。
誰かにお願いするときも、合掌のハンドサインを使うことが多いでしょう。
また、インドやタイなどのアジア諸国では、合掌をしながら軽く頭を下げて挨拶をします。
インドやタイへ旅行に行った際は、ぜひ合掌のサインを使ってコミュニケーションを取ってみてください。
手招きのサイン
手のひらを相手側に向け、前に差し出した状態で上下に動かす手招きのサインは「こっちに来て」を意味します。
しかし、欧米諸国で日本と同じサインをしてしまうと「あっちにいけ」という真逆の意味で伝わってしまうので注意しましょう。
欧米諸国では手のひらの向きが逆で、前後に振るのが一般的です。
このようにハンドサインは、少し手の動きが違うだけでも全く異なる意味合いを持ちます。
海外で使われるハンドサインの種類と意味
海外のドラマや映画を見ていると、よくハンドサインを使っている姿を見かけますよね。
そのハンドサインの中には、どんな意味なのかわからないものもあるでしょう。
ここでは、海外で使われるハンドサインの種類や意味7選を紹介します。
幸運を祈るサイン
両手の人差し指と中指をクロスさせる幸運を祈るサインは、相手の幸運を祈るときに使われます。
日本では馴染みのないハンドサインですが、海外では一般的です。
また、幸運を祈るサインは「嘘でした」とジョークのように使われることもあります。
ただし、ベトナムでは卑猥な表現として伝わってしまうので注意しましょう。
so-soサイン
手のひらを下に向けながらひらひらと手を振るso-soサインは「普通」や「まあまあです」という意味です。
こちらも日本ではあまり馴染みのない表現ですが、欧米諸国では日常生活でよく使われます。
so-soサインを使うときは、口に出さずに表情を曇らせながらジェスチャーをしましょう。
見ているからねサイン
人差し指と中指でVラインを作り、自分の目を指した後に相手を指すサインは「ちゃんと見ているよ」や「下手な真似はするなよ」という意味です。
英語で表現すると「I’m watching you」となります。
見ているからねサインはシチュエーションによって「見張っている」や「見守っている」などと意味合いが異なるため、状況に合わせて使用しましょう。
自分を指すサイン
拳を握って親指を立て、自分の胸に向ける自分を指すサインは「自分ですか?」という意味合いで使われます。
日本では人差し指を自分に向けて指すことが多いですが、海外では一般的ではありません。
また、手のひらを広げた状態で自分の胸の前に手を置くハンドサインも、自分を表現する際に使用されます。
ありがとうのサイン
手をグーにして、親指と小指を伸ばすサインは「ありがとう」などの感謝の気持ちを伝えたいときや挨拶のときに使われます。
手のひらを相手に向けると「ハングルース」と呼ばれ、反対に手のひらを自分に向けると「シャカサイン」と呼ばれているようです。
ハングルースはありがとうや挨拶をあらわし、シャカサインは「何とかなる」や「大丈夫」など相手を激励する意味合いで使われます。
どちらにしてもポジティブな意味を表現しているので、積極的に使ってみましょう。
相手を止めるサイン
手のひらを大きく開いて相手に向けるサインは「止まってほしい」という意味をあらわします。
日本ではあまりネガティブな意味で表現しないですが、ギリシャでは強い軽蔑を意味することが多いため、極力使わない方がいいです。
また、人の話を遮る場合にも使われるので、相手の気分を害する可能性もあります。
裏側のピースサイン
手の甲を相手に向けてピースサインをする裏ピースサインは、相手を性的に誹謗する意味合いで使われます。
海外では侮蔑する表現として代表的な中指を立てるジェスチャーと、同じくらいネガティブな意味合いを持つので、絶対に使わないようにしましょう。
相手の機嫌を損ねるどころか、乱闘に発展する可能性もあるので要注意です。
助けて!SOSの意味で使われるハンドサイン
自分が辛いときに、周囲に助けを求めたくてもなかなか勇気が出ず、1人で抱え込んでしまう人は少なくありません。
そんなときは「助けてほしい」という意味のハンドサインを使ってSOSを出しましょう。
最後に、SOSの意味で使われるハンドサインを2つ紹介します。
シグナル・フォー・ヘルプ
シグナル・フォー・ヘルプとは、今世界中に広まり始めている「助けて」を伝えるサインです。
このハンドサインは、DV被害者のためにカナダの女性財団が発案しました。
シグナル・フォー・ヘルプのやり方はシンプルで、まずは片方の手のひらを相手に向けます。
次に親指を手のひらに押し込み、最後に残りの4本の指を親指の上に折りたたむだけです。
辛いときは1人で抱え込まずに、勇気を出して誰かに助けを求めましょう。
ヘルプサイン
ヘルプサインも「助けて」を伝えるサインとして有名です。
ヘルプサインのやり方は、まず片手でグッドサインを作ります。
そして、もう片方の手は、手のひらを上にした状態で胸の前に置き、先ほど作ったグッドサインをもう片方の手のひらに置くだけです。
危険が迫っている場合は、SOSのハンドサインを上手く活用しましょう。
ハンドサインは日本と海外で意味が異なるかも!トラブルにならないように注意しよう
ハンドサインは声を出さずに自分の意志を伝えられる、とても便利なコミュニケーションツールです。
しかし、国や地域によって、同じハンドサインでも解釈が異なるケースがあります。
そのため、自分の住んでいる地域ではないところでハンドサインを使うときは、十分注意しましょう。
すべてのハンドサインの意味を覚える必要はありませんが、普段から自分がよく使うハンドサインの意味は、しっかりと把握しておく方がいいかもしれません。
- ハンドサインは手の動きや指の形によって、自分の気持ちや意志を伝えられる便利なコミュニケーションツール
- ハンドサインは国や地域、グループによって、全く異なる意味合いになることが多い
- 辛くて危険が迫っている場合は、SOSのハンドサインを上手く活用することが大切