オミナエシ(女郎花)の花言葉は怖い?意味・由来・特徴を解説
黄色い可憐な花を咲かす「オミナエシ(女郎花)」。
何科の植物でいつ頃が開花時期なのかなど、オミナエシはどのような花なのでしょうか。
この記事では、オミナエシが持つ花言葉や特徴、贈り物にぴったりのシーンを紹介します。
Contents
オミナエシの花言葉は素敵な意味合いばかり!
花々を象徴する雰囲気や意味を表す花言葉。
ひとつの花に対して複数の花言葉があるケースも存在します。
オミナエシにも花言葉がいくつかあるため、ここでは代表的なものを4つピックアップして紹介しましょう。
美人
美しい仕草や容姿、その人の魅力などを表す「美人」という言葉。
その美しさや魅力を磨くための日々の努力や手間なども含まれ、内面からの美しさも象徴するワードです。
オミナエシの細い茎がすらっとした美しい姿として連想できることから、美人という花言葉になったのかもしれません。
はかない恋
「はかない恋」は、短い期間の恋や切ない想いをした恋を指す言葉です。
また「はかない恋」は、成就しなかった恋を思い浮かべるでしょう。
オミナエシの姿に由来している花言葉で、風に揺れるオミナエシの様子がまるで恋に破れた女性を想起させたのかもしれません。
約束を守る
「約束を守る」は、誠実さや信頼性を表す言葉です。
夏に黄色い花を咲かせることから、希望や勇気の象徴ともいえるオミナエシ。
能の演目のひとつ「女郎花」に由来してつけられた花言葉として語り継がれています。
この演目の内容は、もともと愛し合っていた夫婦の心が離れていく悲劇の物語。
徐々に夫が別の女性に心移りしてしまい、妻が身投げしてしまうお話です。
亡くなった妻の塚からオミナエシの花が咲き、それを見て悲しみに暮れた夫も妻の後を追います。
もう二度と約束は破らないという、後悔の思いを含んだ花言葉なのかもしれません。
親切
優しさや心の温かさを表す「親切」という言葉。
オミナエシの雰囲気や温かみのある花の色から連想してつけられた花言葉なのでしょう。
また、万葉集が成立した奈良時代末期、オミナエシの花は美人の例えとして用いられることもありました。
当時の理想的な女性像を表す言葉のひとつとして「親切」があったことも、オミナエシの花言葉に由来しているという説があります。
オミナエシの花言葉の由来を知って怖いと感じる人もいる?
オミナエシの花言葉は、怖い意味を持っていません。
ほとんどが女性の美しさや人としての優しさなどを示した、素敵なものばかり。
むしろ、ポジティブな印象を受ける言葉が多いです。
「約束を守る」の由来とされる能の演目「女郎花」の話を怖いと感じる人が多いのかもしれません。
オミナエシとはどんな特徴を持った花?
素敵な花言葉を持つオミナエシ。
いったいどのような花なのでしょうか。
ここからは、オミナエシがどのような特徴を持った花なのかを紹介します。
開花時期やオミナエシによく似た花についても解説しましょう。
オミナエシ科の植物
オミナエシは、オミナエシ科・オミナエシ属に分類される花です。
別名「血目草(チメグサ)」と呼ばれることもあり、原産国は中国、東シベリア、日本。
なかでも東アジアに広く分布しており、日本では、九州から北海道までのほぼ全域で見られます。
日当たりが良い場所を好み、草原や丘陵地帯を中心に生息する多年草です。
やや乾燥した環境を好み、繁殖力も強いため、園芸用としても育てやすいでしょう。
直立した細い茎に、4㎜ほどの小さな細花を多数つけ、散房状に咲くのが特徴です。
花色はイエロー、葉は対生で、下部は羽状に分裂します。
成長すると草丈が1m以上にもなる、比較的背の高い花です。
オミナエシは、キキョウやなでしこ、ススキといった植物に並ぶ秋の七草にも含まれており、日本でも古くから親しまれている花のひとつ。
「万葉集」「古今和歌集」「源氏物語」など、歴史的な書物にもたびたび取り上げられており、古くから日本人が好んできた花ということがうかがえます。
漢字で書くと「女郎花」になるのはなぜ?
オミナエシは、美しく可憐な花です。
その女性らしい花姿になぞらえて命名されたといわれることもあります。
「オミナ」は女性を意味し「エシ」は「へし(圧し)」という古語に由来しているのだとか。
つまり、周りを圧倒するほどの美しさという意味が込められ「女郎花」という漢字が使われたのかもしれません。
また「栗花」と呼ばれることもあるため「女飯」から由来しているという説もあります。
その昔、男性はもち米を炊いた白いご飯を、女性は黄色い粟のご飯を食べていたそう。
もち米を炊いたものを男飯、粟を炊いたものを女飯と呼んでいました。
その女飯がオミナエシによく似ていたことから、花の名前がつけられたといわれているのです。
オミナエシはいつ頃開花するのか
オミナエシにはいくつか種類がありますが、だいたい6月~10月にかけて花を咲かせ、見頃は8月~9月辺り。
黄色く可憐な花が咲き誇る姿は美しく、圧倒されるでしょう。
切り花としても楽しめるため、花瓶などに飾るのもおすすめです。
ただし、独特な香りを持っているため要注意。
受け入れられる香りかどうか、切る前にチェックしてみると良いでしょう。
オミナエシに似た花
オミナエシによく似た花として代表的なのが「オトコエシ(男郎花)」です。
太い茎をもち、その逞しい立ち姿から力強い印象を与えます。
オミナエシの花が黄色に対し、オトコエシは白い花を咲かせるのが大きな違いです。
オトコエシはオミナエシ科に分類される多年草。
中国や朝鮮半島、日本などに分布しており、開花時期はオミナエシとほとんど同じ7月~10月頃です。
秋に採取したオトコエシの根を乾燥させ煎じると、解毒や解熱に効果的とされる「白花敗腐」という漢方薬になります。
オミナエシを贈り物として贈るのにぴったりなシーン!
女性の美しさや心の温かさ、優しさなどを表す花言葉を持ったオミナエシは、贈り物にもぴったりな植物です。
華奢な花をつけ、茎もスッキリと長いことから、生け花や花束、ガーデニングにも取り入れやすいでしょう。
黄色く小さな花を咲かせるため、ピンクやブルーといった他の花々や観葉植物などと一緒にフラワーアレンジメントにも向いています。
そんなオミナエシをプレゼントとして贈るのに、特におすすめのシーンをご紹介します。
花言葉にマッチするシーン
オミナエシには「美人」「はかない恋」「約束を守る」「親切」といった花言葉があります。
これらになぞらえたシーンに贈るのもおすすめです。
例えば、尊敬する先輩に贈ったり、思いを寄せる人への贈り物にするのも良いでしょう。
また「約束を守る」という花言葉から、大切な家族や友人に、その気持ちを伝える際にもぴったりです。
誕生日や見頃の時期に渡すのもあり
オミナエシは、8月16日・9月5日・10月6日・10月9日の誕生花です。
これらの日が誕生日の人にお祝いとして贈るのもおすすめ。
オミナエシと一緒に、花言葉を添えたメッセージカードを贈るのもロマンチックで素敵ですよね。
ほかにも、きれいな花を楽しめる時期にプレゼントするのもおすすめ。
オミナエシが見頃を迎える8月~9月頃にかけて、何かプレゼントするシーンがある人は、ぜひオミナエシを選んでみてください。
オミナエシの花言葉を理解したうえで大切な人にギフトを贈ってみよう!
日本で古くから親しまれてきたオミナエシ。
「美人」「はかない恋」「親切」「約束を守る」など、素敵な花言葉が多数あります。
オミナエシの可憐で美しい姿から、こういった心惹かれる花言葉が生まれたのかもしれません。
これらの花言葉を参考に、プレゼントするシーンを選ぶのもおすすめです。
夏から秋の季節にかけて見頃を迎えるため、旬の時期に花を楽しんだりギフトにするのも良いでしょう。
プレゼントするシーンに配慮しつつ、相手を思う気持ちを込めてオミナエシを贈ってみてくださいね。
- オミナエシは「美しい」「はかない恋」「約束を守る」「親切」といった花言葉が代表的
- 日本全域で見られる花で、日当たりの良いやや乾燥した場所を好む
- オミナエシの開花時期は6月~10月頃で、見頃は8月~9月辺り
- 美しいと思う相手や思いを寄せる相手、大切な人に贈るのがおすすめ
- オミナエシが誕生花である日は8月16日・9月5日・10月6日・10月9日