【竜胆(リンドウ)の花言葉】怖い意味も?敬老の日に贈る由来・特徴など
品位と威厳を感じる紫の花が咲く「竜胆(リンドウ)」。
敬老の日の贈りものとして知られていますが、そこには3つの由来があります。
この記事では、日本人にとって馴染み深い竜胆の花言葉や特徴、敬老の日に贈る由来まで徹底解説します。
ぜひ祖父母・尊敬する人へ心を込めてプレゼントしましょう。
Contents
竜胆の花言葉とは?
竜胆の花言葉は、「勝利」「正義」「誠実」「寂しい愛情」「悲しんでいるあなたを愛する」です。
「勝利」「正義」という花言葉は、竜胆の根に薬効があることに由来します。
「病気に打ち勝つ」そんなイメージと思いを背負った花言葉なのです。
また、空に向けて一直線に伸びる竜胆の咲き姿が「勝利を確信しているように見える」ことに由来しているともいわれています。
「寂しい愛情」「悲しんでいるあなたを愛する」という花言葉は、群生を好まない竜胆の特性に由来し、「誠実」は竜胆の花色にちなんだものです。
怖い意味もある?
竜胆の花に「怖い」といわれるような花言葉はありません。
しかし、「寂しい愛情」「悲しんでいるあなたを愛する」という花言葉からは深い哀しみが伝わってくるのではないでしょうか。
また、単独で咲く竜胆の『孤高の姿』に恐怖心を抱く人もいるのかもしれません。
実際のところ、竜胆の花言葉は元気が出るものばかりなので、ためらわずに贈りましょう。
竜胆が敬老の日に贈られる由来とは?
竜胆といえば『敬老の日に贈る花』という印象をもつ人も多いでしょう。
なぜ、竜胆が敬老の日に贈られるようになったのか、3つの由来を紹介します。
開花時期が敬老の日と近い
竜胆の開花時期は秋(9月〜11月ごろ)とされ、敬老の日を迎える9月中旬ごろと近いことから「敬老の日に贈る花」というイメージが広がりました。
日本では、竜胆は九州・四国・本州に自生しており、さまざまなルートから手に入れやすいことも、敬老の日におすすめされる花になった理由のひとつだと考えられます。
漢方の生薬として使われている
竜胆の根には解毒・解熱・整腸・下痢止め・膨満感の軽減などの薬効が認められています。
そのため、古くから漢方の生薬として、中世ヨーロッパや中国の人々に愛用されてきました。
ちなみに、竜胆の別名である『疫病草(エヤミグサ)』も同様の由来をもち、『疫病を治す草』という意味を込めて命名されたものです。
大切な祖父・祖母の末永い健康を祈って、ぜひ敬老の日には竜胆を贈りたいものですね。
竜胆の色が高貴なものだから
竜胆の定番の花色は紫色です。
紫というのは、古くから高貴な色と印象づけられており、日本で初めて制定された位制度である『冠位十二階制度』において最高位を表す色でした。
国内・海外を問わず、竜胆をシンボルとした事例は他にもあります。
- 平安時代の皇族を示す源氏の家紋
- 長野・熊本の県花
- アルプス三大名花のひとつ
(エーデルワイス・アルペンローゼ・リンドウ)
高貴な色を持つ竜胆は、人生の先輩にあたる祖父・祖母へのプレゼントにふさわしい花といえますね。
【色別】竜胆の花言葉
竜胆は紫以外にも白の花びらのものもあり、花言葉は異なります。
また西洋での花言葉もちがうので、それぞれ詳しく見ていきましょう。
紫の竜胆の花言葉
紫の竜胆には「満ちた自信」という花言葉が託されています。
群生を好まず単独で咲く竜胆の自立した咲き姿にちなんでつけられたものです。
歴史上の人物・国家をおさめる者など、高位の人々に好まれた色であったことも関係していると考えられます。
白い竜胆の花言葉
白い竜胆に託された花言葉は「貞操」です。
竜胆は曇り・雨・夜には咲かず太陽に向かって満開に咲くことから、その花姿に誠実さを感じ、花言葉がつけられました。
純白の美しさがより健気さを引き立ててくれるでしょう。
西洋での花言葉
西洋における竜胆の花言葉には、日本に共通するもの・独自のものがあります。
竜胆の花色や咲き方、効果など由来もさまざまなので順に紹介します。
花言葉(英語) | 由来 |
固有の価値 (intrinsic worth) |
群生を好まない竜胆の咲き姿に由来する |
愛らしさ・情愛 (loveliness) |
ピンク色の竜胆の花姿に由来する |
勝利の花 (flower of victory) |
竜胆が薬効のある花であることに由来する |
悲しんでいるあなたを愛する (I love you best when you are sad) |
青紫色が悲しみを表すことに由来する |
情熱 (passion) |
他の植物に巻きついて咲くツルリンドウの咲き姿に由来する |
魅力 (allure) |
竜胆の花姿に由来する |
甘さ (sweetness) |
ピンクの竜胆の花姿に由来する |
竜胆の詳しい情報まとめ
最後に、汎用性の高い花「竜胆」の基本情報を紹介します。
科・属 | リンドウ科・リンドウ属 |
和名 | 竜胆 |
英名 | Gentian |
別名 |
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原産地 | 日本、中国、韓国、シベリア |
開花期 | 9月~11月ごろ |
花色 | 青、青紫、紫、水色、白、ピンク、複色 |
竜胆の特徴
竜胆は、秋に開花する寒さに強い多年草(山野草)です。
花径は2cm〜5cm以内におさまる紫色(青・青紫)の花を咲かせ、草丈は15cm~1mまで品種によって変わる特徴があります。
また、竜胆は、切り花・アレンジメントフラワー・鉢植え・香水といったギフト商品として取り扱われるほか、生薬・茶花などの食にも活用されています。
鉢植えの竜胆を上手に育てるコツは、
- 水はけのいい土(赤玉土3割・腐葉土7割または山野用の培養土)に植える
- 真夏の直射日光を除き、日当たり・風通しのいい場所で管理する
- どの季節にも水やりのタイミングは『土の表面が乾いたら』
上記3点を心がけて上手に竜胆を育てましょう。
竜胆の種類
海外にも原産国が多く、竜胆の種類は数え切れないほど存在します。
そこで日本で確認されている竜胆の品種に絞って紹介するので、購入するときの参考にしてくださいね。
竜胆の種類(品種) | 特徴・花色 |
笹竜胆・笹葉竜胆 (ササリンドウ) |
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春竜胆 (ハルリンドウ) |
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苔竜胆 (コケリンドウ) |
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蝦夷竜胆 (エゾリンドウ) |
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竜胆の種類(咲き方) | 特徴 |
花がひらかない | つぼみに近い咲き姿を保つ |
花がひらく | 鐘・ラッパのような筒状花を咲かせる |
ちなみに、竜胆と同じくリンドウ科でも属名が違う植物・花の代表品種はトルコキキョウ・アケボノノウ・センブリなどです。
竜胆の花束やアレンジメントフラワーに同科の花を合わせると、より華やかでバランスのいい印象になりますよ。
竜胆の花名の由来
「竜胆」という漢字名は、古代中国の人々によって命名されました。
中国は漢方薬の発祥地として有名ですが、実は竜胆の根も漢方薬の原料だったのです。
漢方薬に用いられた品種は「竜胆草(リュウタンソウ)」と呼ばれ、厳密には『当薬竜胆(トウヤクリンドウ)』という品種を指します。
そんな竜胆の根に含まれるゲンチオピクリン、スエルチオシド、トリフロシドといった成分は苦みが非常に強く、「竜の胆(肝)のように苦い」と例えられたことが花名の由来です。
竜胆の誕生花
竜胆の誕生花は、以下の通りです。
- 8月31日
- 9月16日
- 10月1日
- 10月20日
敬老の日に贈るのが定番の「竜胆」ですが、尊敬する相手にプレゼントするのも良いでしょう。
ぜひ誕生日に合わせて、贈ってみてはいかがでしょうか。
敬老の日に竜胆の花束を贈ろう!
病気に打ち勝つ意味を持つ「勝利」「正義」は、敬老の日にぴったりの花言葉です。
いつまでも元気に過ごしてほしい、そんな思いを込めて贈ってみてはいかがでしょうか。
竜胆といえば鉢植えのイメージがありますが、花束やブーケもあるので祖父母の自宅環境に合わせてプレゼントしましょう。
毎年9月の第3月曜日の敬老の日には、忘れずに竜胆と一緒に元気な姿を見せてあげてくださいね。
- 竜胆の花言葉は「勝利」「正義」「誠実」「寂しい愛情」「悲しんでいるあなたを愛する」
- 竜胆には白もあり花言葉は「貞操」
- 西洋の花言葉も参考にしよう