キリ(桐)の花言葉は怖い?意味の由来や特徴も解説
初夏に美しい薄紫色の花を咲かせる「キリ(桐)」は、日本でも古くから愛されている植物。
そんな日本人になじみのあるキリ(桐)にはどんな花言葉が込められているのでしょうか。
この記事では、キリ(桐)の花言葉や意味の由来を解説します。
桐の特徴や日本の風習も紹介しているのでぜひチェックしてくださいね。
Contents
キリ(桐)の花言葉は?怖い意味はある?
キリの花言葉は「高尚」。
中国神話に登場する伝説の鳥「鳳凰(ホウオウ)」はキリの木だけにとまるとされ、神話での神聖なイメージが花言葉の由来となっています。
キリの樹皮は手触りが滑らかで白っぽい色をしており「高尚」という花言葉に相応しい見た目です。
怖い意味の花言葉もなく、むしろポジティブなイメージの強いキリ。
しかし、海外では「傍若無人」と少しネガティブな花言葉がつけられています。
キリはアメリカのノースカロライナ州でキリは侵略種として登録されており、あまりいいイメージがもたれていません。
しかしながら、全体的には高尚・神聖などポジティブな印象を持つキリなので、贈り物にもぴったりですよ。
キリ(桐)とはどんな特徴の花?
- 和名:桐
- 英名:Empress tree・Princess tree・Foxglove tree
- 開花時期:5~6月頃
- 誕生花:5月9日
キリは、シソ目のキリ科キリ属に分類される落葉広葉樹です。
中国中部が原産で、日本では北海道南部から九州の広い地域に分類しています。
日本へ渡来した経緯は不明ですが、古くから日本人にとって馴染みのある植物です。
こちらでは、キリの特徴や日本との関わりについて紹介します。
キリの和名・英名の由来
和名であるキリの由来は、切ってもすぐ芽を出して成長するキリの特性が由来です。
ほかにも、木理(キリ)が美しいことが由来という説もあります。
英名の「Princess tree」は、キリの属名であるPaulowniaの語源であるアンナ・パヴロヴナがロシアの大公女であったことが由来。
ほかにも海外ではEmpress tree(女帝・皇后の木)やFoxglove tree(狐の手袋の木)など、さまざまな名前で呼ばれています。
初夏に薄紫色の花を咲かせる
木材のイメージが強いキリですが、可憐で美しい花も魅力的です。
キリの花は薄紫色で円錐状の花姿をしており、鈴なりに花を咲かせるのが特徴的。
春の終わりから初夏にかけて花を咲かせ、季節の移り変わりを感じさせます。
薄紫色のキリの花以外にも、突然変異で白い花を咲かせるシロバナノキリという品種もありますよ。
高級木材としてタンスなどの家具に用いられる
キリの樹木である木材は丈夫で扱いやすく、断熱性に優れています。
また、水を通しにくく虫や菌を退ける成分も含まれており、タンスや下駄箱、楽器の箏(こと)などに用いられる人気の木材です。
透湿性・通気性にも優れているため、高温多湿の日本の気候に適した木材としてキリは重宝されています。
家紋や紋章のモチーフに使われる
神聖な植物として中国から渡来したキリは、日本でも神聖な樹木として扱われています。
キリをモチーフとした家紋は格式の高い特別なものとして存在しており、鎌倉時代になると天皇家が着用する衣に桐紋が使われるようになりました。
歴史上で有名な豊臣秀吉が使用しているのも「五山桐」「五七桐」というキリをモチーフにしたものです。
また、明治以降から使われている日本政府の紋章も桐をモチーフとした「桐紋」が使われています。
桐にまつわる日本の風習
家紋や紋章のモチーフに採用されたりと、日本とも深いかかわりをもつ桐。
かつての日本では、女の子が生まれたら桐の木を植えるという風習も存在していました。
お嫁に行くときに植えた木で桐箪笥を作り、嫁入り道具とするという風習までつくられるほど。
日本にとって桐は神聖な木であり、風習としても大切な存在として扱われています。
現代の日本で桐箪笥を嫁入り道具として持ち込むことは減りましたが、今でも桐箪笥は高品質で高級な存在として日本で人気がありますよ。
キリ(桐)に似た花「緋桐(ヒギリ)」の花言葉
キリに似た花に緋桐(ヒギリ)という植物があります。
名前にも桐という文字が入っていますが、緋桐はシソ科クサギ属に分類されキリとは違う種類です。
緋色の花を咲かせることやキリの葉と似ていることが名前の由来で「アカバナヒギリ」という別名で呼ばれることもあります。
花言葉は「幸せ」「幸せになりなさい」と、とてもポジティブな花言葉なのでお祝いや大切な人へのプレゼントにもぴったりな植物です。
キリ(桐)と同じ5月9日が誕生花の花と花言葉
キリは5月9日の誕生花となっているため、5月生まれの人へのプレゼントにキリを使ったグッズをプレゼントするのも素敵ですよね。
また、5月9日の誕生日花はキリだけではありません。
贈る相手やシチュエーションに合わせて、好きな花や花言葉を組み合わせるのも楽しいですよ。
クレマチス:高潔
大きく鮮やかな花を咲かせるクレマチスの花言葉は「高潔」「策略」「精神の美」「旅人の喜び」。
バラエティ豊かな品種があり、鉢植えやガーデンプランツ、切り花などさまざまな用途で楽しめる花です。
「旅人の喜び」という花言葉は、ヨーロッパの宿の玄関にクレマチスの花が飾られており、旅人の疲れを癒してくれたことが由来となっています。
旅行が好きな人へのプレゼントにぴったりな花です。
クローバー:幸福・約束
クローバーの花言葉は「幸福」「約束」と、とても素敵な意味が込められています。
キリスト教で三つ葉のクローバーは父・子・聖霊の三位一体の象徴です。
聖パトリックがアイルランドを訪れた際に、三位一体の説明をクローバーの葉を使いました。
その後、いくつもの奇跡を起こしたことから、クローバーは「幸福」の象徴として広まり、さらにアイルランドの国花となったのです。
また、クローバーは色や葉の数によっても意味が変わるので、贈りたい相手にぴったりの花言葉を選びましょう。
- 四葉のクローバー:幸福・私のものになって
- 白いクローバー:約束・私を想って
- 赤いクローバー:勤勉・実直
八重桜:淑やか
フリルのように重なった花びらが愛らしい八重桜の花言葉は「淑やか」「理知」「豊かな教養」。
幾重にも重なる花びらを知性になぞらえて、知的な花言葉がたくさんつけられています。
八重桜とは桜の品種名ではなく、一般的な桜の花びらよりも多く6枚以上の花弁をもつ桜の総称です。
鈴なりに花を咲かせるのが特徴なので、卒業や入学祝い、誕生日祝いに八重桜が咲き誇るスポットへ訪れてみてはいかがでしょうか。
カサブランカ:優しさ
清楚で優美な印象があるカサブランカには「優しさ」「威厳」「雄大な愛」「純粋」「祝福」など、素敵な花言葉がたくさんあります。
花言葉の多くが優美な花姿や甘くスパイシーな香りが由来です。
白いカサブランカが一般的ですが、最近では品種改良によりピンク・赤・黄色などさまざまな花色があります。
アレンジメントや花束にしても素敵なカサブランカですが、色によってはネガティブな花言葉がつけられているので注意しましょう。
- ピンク色のカサブランカ:富と繁栄
- 赤色のカサブランカ:優しさ・虚栄心
- オレンジ色のカサブランカ:陽気
- 黄色のカサブランカ:陽気・裏切り
- 紫色のカサブランカ:恋・復讐
キリ(桐)の花言葉は「高尚」!日本でも馴染み深い神聖な木をたくさん愛でよう
神聖な木として古来より愛されているキリは、日本でも馴染み深い植物です。
花言葉は高貴な印象のあるキリにぴったりな「高尚」。
鈴なりに咲いた淡い紫色の花びらも可愛らしく、夏の訪れを知らせてくれます。
滑らかで白っぽい樹皮は美しく、高級木材としてタンスや下駄箱などさまざまな家具に使われていますね。
キリは家紋や紋章など日本と関わりの深く、花言葉もポジティブなので大切な人へのプレゼントにぴったりですよ。
- キリの花言葉は「高尚」という素敵な花言葉がつけられている
- キリの和名は切ってもすぐに成長する特性が由来
- キリと葉が似ている緋桐の花言葉は「幸せ」「幸せになりなさい」
- キリと同じ5月9日の誕生日花にはクローバーやカサブランカなどがある