ハナミズキの花言葉にはどんな意味がある?由来となったエピソードも紹介
春に色とりどりの花を咲かせるハナミズキ。
ハナミズキの花言葉には、友好や感謝の気持ちが込められたエピソードがあります。
こちらの記事では、ハナミズキの花言葉や品種・特徴について詳しくご紹介。
プレゼントとしてハナミズキを選ぶ際の、おすすめシチュエーションについても触れるので、気になる方はぜひ最後まで目を通してみてくださいね。
Contents
ハナミズキの花言葉は何?
ハナミズキは、日本に限らず、西洋など世界中で愛されている花です。
特にアメリカでは、バージニアとノースカロライナの2つが州の花に採用しています。
ハナミズキの花言葉は日本において、
- 永続性
- 返礼
- 想いを受け取ってください
などとされていますが、アメリカでは異なります。
ここでは花言葉と由来になったエピソードを紹介しましょう。
花言葉の由来
日本で「返礼」と「想いを受け取ってください」という2つの花言葉の由来となったのは、日米間の友情に関するエピソードが関係します。
1912 (大正1)年、東京がまだ市だった時代に、当時の東京市長・尾崎行雄氏がワシントンへ友好の気持ちとして桜の苗木を贈りました。
桜の苗木を受け取ったアメリカは、桜の返礼にハナミズキを日本に寄贈。
お互いに大切な花を贈り合ったというエピソードをふまえ、ハナミズキには「返礼」「想いを受け取ってください」との花言葉が付けられたのです。
今でも、アメリカに寄贈した桜はワシントン州のポトマック川のほとりで、日本に寄贈されたハナミズキは都立園芸高等学校で、美しく咲き続けています。
また「永続性」という花言葉は、ハナミズキの植物としての特徴を表すものです。
ハナミズキは比較的ゆっくりと成長していきますが、着実に大きく育つ植物。
その特徴を踏まえて「永続性」の花言葉が付いたといわれています。
ハナミズキの花言葉|英語
一方、ハナミズキの英語の花言葉には、
- durability (永続性)
- love undiminished by adversity (逆境に耐える愛)
- Am I indifferent to you? (あなたに無関心だと思うの?)
などがあります。
「durability (永続性)」や「love undiminished by adversity (逆境に耐える愛)」は、日本と同様にハナミズキの特徴を表した花言葉です。
ゆっくりと確実に花を咲かせることで、逆境にも負けずに育つハナミズキの強さが表現されています。
ハナミズキの花言葉に怖い意味はある?
結論からいうと、ハナミズキの花言葉に怖い意味は含まれていません。
ですが、一部では「durability (永続性)」に関する花言葉が怖いといわれてしまうこともあるようです。
その理由には、イエス・キリストとハナミズキのとある言い伝えが関与しています。
ハナミズキは太くて頑丈な幹を育てることから、かつてキリストが磔(はりつけ)の刑に処された際、使われた木だそうです。
ハナミズキは、十字架として使われた境遇に罪悪感や強い悲しみを抱くようになります。
そんなハナミズキを見て磔の刑から復活したキリストは、これ以上磔の材料として使われることがないよう、ハナミズキを細くて曲がりくねった姿に変えたそう。
以降、ハナミズキが十字架の材料として使われることはなくなりましたが、さらにキリストはハナミズキの悲しみを人々が忘れないよう、花にとある工夫を凝らします。
それは、十字架を連想させる4枚の花びらにしたことと、磔で使った釘の跡のようなくぼみを花びらの先端に残したこと。
このような悲しい言い伝えが、ハナミズキの花言葉から怖い意味を感じさせてしまうようです。
実際のところ「durability (永続性)」が意味するのは「つらいことを耐え忍ぼう」という強い気持ち。
怖い意味ではなく、気持ちを奮い立たせるための願いが込められているのです。
ハナミズキの特徴は?
ハナミズキはミズキ科ミズキ属に分類される、落葉樹の植物です。
開花時期は4月~5月頃。
ヤマボウシに姿が似ているため、アメリカヤマボウシと呼ばれることもあります。
花びらのように見える部分は、実は花ではなく葉っぱが変形した総苞(そうほう)。
花弁は総苞に包まれるようにして密集しているため、ハナミズキは長く観賞できます。
ハナミズキの名前の由来
ハナミズキは漢字で「花水木」と表します。
ハナミズキの枝には多くの水が含まれていることから元々「水木」と呼ばれていました。
しかしミズキ科の植物の中でも特別美しく咲く花であるため、その後「花」が付け加えられて「ハナミズキ」となりました。
ちなみにハナミズキの英語名は「Dogwood (犬の木)」。
ハナミズキの樹皮の煮汁を犬の皮膚病治療に使った過去が、由来となっています。
ハナミズキの品種や種類
ハナミズキは、世界中にさまざまな品種がある植物です。
薄紅色を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、その色合いは濃いものや薄いもの、鮮やかな赤など種類はさまざま。
ここでは、ハナミズキの代表的な品種や特徴について説明しましょう。
チェロキーチーフ
チェロキーチーフは、古くから人々に親しまれているハナミズキの代表的な品種です。
淡紅色をしており街路樹で見かけることも多いため、その姿を見たことがある人も多いはず。
花付きが良く、初心者でも比較的栽培しやすいのが特徴です。
チェロキー・サンセット
季節の移り変わりに合わせるように、さまざまな表情を楽しませてくれる品種です。
鮮やかな赤の色合いが特徴ですが、咲き終わる5月から夏にかけて総苞のふちが黄金色に色づきます。
さらに夏が終わり、秋が深まってきたタイミングで赤く紅葉するのです。
四季折々で魅せる表情の変化が、街路樹や庭の雰囲気を明るくします。
ジュニアミス
中心部は白っぽく外側にかけてピンク色に変化しますが、色合いは年によって異なるのが特徴。
温度や湿度によりピンクの濃さが変化するため、毎年違った表情を見せてくれる品種です。
桜が散る頃に咲きはじめますが、秋になっても葉が落ちにくく、長く人々の目を楽しませます。
レッドジャイアント
遠くからでも目を引く濃い赤色が特徴のレッドジャイアントは、日本を原産国とする品種。
明るくポップな印象のレッドジャイアントは、庭のシンボルツリーとしても人気を集めます。
秋の紅葉と合わせて、1年中赤く染まる姿が特徴的です。
フェアリークラウン
クラウンの名前が付いている通り、王冠のようなユニークな花姿の品種です。
総苞の先端がくっ付いた状態で開花するため、他の品種とは違った個性的な姿になります。
別名をメキシコハナミズキと言い、秋になると真っ赤に熟した実を確認できます。
クラウドナイン
白い色のハナミズキとして代表的な品種。
全体的に小ぶりで、かわいらしく可憐な印象を与えます。
寒冷地でも育ちやすく北海道などでも人気を集めますが、毎年必ず咲くわけではありません。
そのため、咲いた年にはより一層うれしさがこみ上げるでしょう。
ハナミズキが誕生花になる日にち
ハナミズキが誕生花になるのは、3月18日と4月23日、5月9日です。
4月~5月が見頃になるため、ハナミズキをプレゼントとして選ぶなら4月23日と5月9日の誕生日の人がおすすめ。
満開に咲き誇るハナミズキを、きっと喜んでもらえるでしょう。
ハナミズキの花言葉を贈るおすすめシチュエーション5つ!
「永続性」「返礼」「想いを受け取ってください」の花言葉を持つハナミズキは、贈り物にもぴったりの花。
花言葉を添えたハナミズキは、きっと相手の心に響く大切なプレゼントになるはずです。
ここでは、ハナミズキを贈るのにおすすめのシチュエーションを5つ紹介しましょう。
日頃の感謝を伝えたい相手に
「返礼」の花言葉は、親など日頃の感謝を伝えたい相手へのプレゼントにぴったりです。
たっぷりの愛情で育ててくれたことに対するお返しとして、母の日に選ばれることも多いそう。
ハナミズキの開花が4月~5月であることを考えると、母の日には見頃を迎えており時期的にも適しています。
母の日と言えばカーネーションを思い浮かべる方も多いかもしれませんが、今年はぜひ花言葉を添えてハナミズキを贈ってみてくださいね。
開店や開業祝いに
「永続性」は永遠に続くことを願う花言葉です。
そのため、開店や開業祝いなど、商売を始める方の贈り物に適しています。
少しでも花持ちさせるために新鮮なものを選んだり、豪華なイメージを与えるブーケに仕立てたりして、商売繁盛を願う気持ちを込めると良いでしょう。
遠くに引っ越す友人に
遠くに引っ越す友人がいる場合は「想いを受け取ってください」の花言葉を添えてプレゼントするのがおすすめ。
感謝や長年言えなかった気持ち、離れても友達でいたいという想いを大切な友人に花と共に伝えましょう。
また、ハナミズキには永遠を表す「永続性」の花言葉があります。
これから先も長く続く友情を願って、相手の好きな色のハナミズキを選んで贈ってみては?
お世話になっている年配の方に
ハナミズキは春の代表的な花です。
年配の方にとっても好まれることが多いため、お世話になっている恩師などへの贈り物として選ぶときっと喜んでもらえるはずです。
「返礼」の花言葉を添えて、普段言葉にできない感謝の気持ちを伝えてみてくださいね。
プロポーズしたい恋人に
プロポーズというとバラが定番ですが「想いを受け取ってください」の花言葉を持つハナミズキも、恋愛中の相手にぴったりの花です。
また、自分の気持ちが変わらないことを「永続性」の花言葉でも示せます。
ただしハナミズキは、枝に咲く植物のため注意が必要。
花束としてプレゼントする場合は、ハナミズキに他の花を添えることをおすすめします。
センスの良い花束に、きっと恋人はプロポーズを受けてくれるはずです。
ハナミズキはプレゼントにもおすすめ!花言葉と共に大切な人へ贈ろう
「永続性」「返礼」「想いを受け取ってください」といった花言葉を持つハナミズキは、自分の観賞用としてだけでなく、プレゼントにもぴったりの花です。
加えて、品種が豊富にあり色づきもさまざまなので、相手の好みに合わせて選ぶことが可能。
花言葉を添えて贈ることで、きっとあなたの想いを伝えられるはずです。
溢れんばかりの愛情や感謝の気持ちを、ぜひハナミズキで表現してみてくださいね。
- 日本でのハナミズキの花言葉は「永続性」「返礼」「想いを受け取ってください」の3つ
- イエス・キリストに関する言い伝えもあるが、ハナミズキの花言葉自体に怖い意味は含まれていない
- ハナミズキは4~5月に見頃を迎えるが、色づきは品種によって異なる
- ハナミズキは感謝の気持ちや愛情を表すプレゼントとしてぴったりの花