共依存夫婦になってしまう原因とは?共依存夫婦の特徴、克服方法を解説
相手の欠点を補って、お互い支え合いながら生きるというのが理想の夫婦関係ですよね。
しかし、それが度を超えると共依存夫婦になってしまう可能性があります。
共依存夫婦になると、「相手がいないと生きていけない」という状態になり、離れることができなくなってしまうことも…。
共依存の被害者にならないためにもこの記事では、共依存夫婦の特徴や、共依存夫婦になってしまったときの克服方法を紹介します。
すでに共依存夫婦になっている人はパートナーから自立して、健全な関係性を保ちましょう。
Contents
「共依存夫婦」とは?
そもそも共依存夫婦とはどのようなものなのでしょうか。
「共依存」という言葉を辞書で引くと
特定の人間関係に依存する状態。
自己の存在意義を認めてもらおうとして過剰な献身をくり返すなどの行為がみられる。
引用元:https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E5%85%B1%E4%BE%9D%E5%AD%98/
とあります。
つまり、共依存夫婦とは夫と妻がそれぞれ依存している状態のことです。
自分を認めてもらうために相手に尽くしすぎてしまったり、相手に対して気を使いすぎて自分の意見が言えなかったりと離れられない関係性を指します。
お互いに依存関係にあるので、「モラハラ夫(モラ夫)からDVを受けても、別居や離婚という選択が取れずに人間関係が解消できない」という厄介な問題が起こってしまうのが共依存夫婦の恐ろしいところです。
共依存になっている夫婦の特徴
ここからは、共依存になってしまっている夫婦の実態を詳しく解説していきます。
自分たちに当てはまっているものはないか、または自分に以下のような特徴はないかチェックしてみましょう。
干渉・束縛は当たり前
共依存夫婦にとって必要以上に相手を干渉したり、強く束縛したりするのは当たり前の日常です。
依存関係にある夫婦は、相手の行動を全て把握して管理したいという気持ちから、普通ではありえないような細かいことにまで干渉します。
自分より相手を優先する
パートナーに尽くしすぎるあまり、自分より相手を優先してしまうのも共依存夫婦の特徴です。
相手に嫌われたくないという気持ちが強いので、自分の予定をすっぽかしてまで相手の都合に合わせたり、嫌なことを我慢して相手の望みを叶えたりします。
常に自分がどう思うかではなく、相手がどう思うかで物事を決めているのです。
依存し合ったまま結婚している
共依存の夫婦は、そもそもお互いに依存心の強いカップルがそのまま結婚したパターンが多いです。
もともとが依存体質のため、適切な距離感がわからずに、結婚してからも依存しあって生活しているので共依存に陥ります。
周りから見ると依存状態でも、自分たちではそれが普通の関係性だと思い込んでいるため、改善することは難しいでしょう。
一人で判断したり行動したりできない
共依存の夫婦は「パートナーがいなければ生きていけない」と思っているので、一人で行動することができません。
自分一人で判断するということに強い不安を感じ、どんなに些細なことでも夫婦間で共有して二人で決めようとします。
正しい判断をすることではなく、二人で判断することに重きをおいているのです。
24時間パートナーのことを考えている
24時間パートナーのことを考えているというのも、共依存夫婦ならではの特徴です。
たとえ夫婦であっても、常に相手のことを考えるのは無理がありますよね。
仕事中や友人と会っているときなど、パートナーのことは忘れて集中しているのが当たり前です。
しかし共依存夫婦は、どんなときであってもパートナーのことを考えており、急に不安な気持ちになったり、かまってほしくなったりするので、必然的にカップルより一緒にいる時間が長くなります。
常に疑心暗鬼な気持ちに苛まれている
共依存の夫婦は被害妄想が強く、常に疑心暗鬼な気持ちに苛まれています。
依存体質の人は、自己肯定感が低く自分に自信がないので、「浮気されるのではないか」という不安を抱えています。
そのため、少しでも気になることがあれば問い詰めたり、相手の行動を過度に制限したりと歪んだ愛情を見せることも珍しくありません。
パートナーから依存されていることが幸せ
パートナーから過度に束縛されたり、些細なことまで干渉されたりすると嫌気がさしてしまうカップルが多いです。
しかし、共依存の夫婦は相手から依存されていることを「愛されている」と感じているので、強く束縛されることに幸せを感じます。
そのため、周りからみるといびつな関係でも、自分たちは満足しているというケースが多いです。
一人になる恐怖心からYESマンになっている
共依存の夫婦は、相手に嫌われないためにYESマンになっているケースが多いです。
相手に依存しているため、一人になることを過剰に恐れているからです。
「夫のギャンブルが家計を圧迫しているのに、お金を渡し続けてしまう」「アルコール依存症なのにお酒を切らさない」このような状況は良いものとは言えません。
絶対に抜け出すと、強い意志のもと改善するしかないでしょう。
共依存夫婦になってしまう原因
共依存になってしまうのは、さまざまな原因があります。
自分がなぜ依存してしまうのかわからなければ、共依存から抜け出すことは難しくなるでしょう。
「共依存夫婦から改善するため」「自身が陥らないため」に、原因追及をしていきましょう。
子供のころに愛情を受けなかった
共依存になる原因として、子供のころに愛情を受けなかったことが挙げられます。
子供のころに親からの愛情を十分に受けていないと、他人からの愛を欲して依存しやすくなります。
そのため、大人になってからもパートナーに愛を求めて共依存の関係になってしまうのです。
頼られる、感謝されるのが好き
頼られたり、感謝されたりするのが好きで相手に尽くしすぎた結果、共依存になるパターンもあります。
人から感謝されると嬉しい、自分を認めてもらった気持ちになるのは誰にでもある心理でしょう。
しかし、その気持ちが度を超えてしまうと、共依存に発展してしまう可能性があります。
彼色(彼女)色に染まりやすい
恋人ができると、相手に影響されて服装や趣味がガラッと変わる、このようなタイプの人は実は共依存になりやすい傾向があります。
自分が好きかどうかではなく、相手に気に入ってもらえるかが判断基準になるので、自分で考えることをしなくなるからです。
付き合ったら全て恋人の好みに合わせてしまう人は注意しましょう。
お願いごとを断れない
「頼まれると断れない」というのも共依存になる原因の一つ。
相手からのお願い事を断れずに聞いてしまっているうちに、「この人は私がいないとダメなんだ」と感じ、気づいたら離れられなくなっていたというのはよくあるケースです。
メンヘラの傾向がある
ちょっとしたことで病んだり、ネガティブ思考だったりするメンヘラタイプの人は共依存になる可能性が高いです。
「嫌われるのではないか」「浮気されているのではないか」という不安を常に抱えているので、相手のことを強く束縛します。
メンヘラ傾向がある人は、自分が束縛されることで愛を感じやすいことも、共依存になりやすい要因の一つです。
共依存夫婦になってしまった末路とは
共依存の夫婦はお互いがお互いのことを必要としているので、周りからすると仲良し夫婦に見えるでしょう。
しかし、実際に共依存夫婦になってしまうと、悲惨な結末を迎えてしまう可能性が高いです。
ここでは、共依存夫婦の最悪な末路を具体的な例を用いて4つ紹介します。
共依存夫婦の危険性をしっかり把握しておきましょう。
生きがいがパートナーになってしまう
健全な夫婦の場合、それぞれ趣味を楽しんだり、友人と遊びに行ったりと夫婦生活以外に楽しみを持ちます。
しかし、共依存夫婦になると「生きがいがパートナーだけ」というケースがほとんどです。
常に二人だけの世界で生きていくことになるので、依存度は高まる一方。
お互い相手から自立することが不可能になってしまいます。
モラハラが加速し離婚してしまう
共依存夫婦の間では、「相手の要求を断れずなんでも受け入れているうちにモラハラが加速していく」というケースが非常に多いです。
最初は些細な頼みごとだったのが、徐々にエスカレートし、ひどいモラハラやDVに繋がってしまうのです。
その結果、モラハラに耐えきれず離婚してしまう夫婦は少なくありません。
自分の本当の気持ちが見えなくなる
共依存になると常に相手の顔色を伺い、相手ありきの生活になってしまうので、自分の本心がなんなのかが見えなくなってしまいます。
パートナー中心に物事を考えていると、自分自身のことを大事にできなくなってしまうので、嫌なことをされても我慢してしまう傾向にあるのが問題点です。
うつなどの病気に悩まされることも…
共依存になると自立心がなくなるので、精神的にどんどん弱くなっていきます。
精神的に弱くなるとうつなど心の病気にかかりやすくなってしまうでしょう。
また、「捨てられるかも」「嫌われたくない」と常に気にしていることで、ストレスがかかるというのも原因の一つです。
共依存夫婦から克服する方法
共依存夫婦でお互いが満足していれば夫婦円満に思えますが、何かきっかけがあれば共依存状態を不安に感じることになるでしょう。
離婚問題や精神問題も他人事ではないということです。
最後に共依存夫婦から克服する方法を5つ紹介するので、共依存から脱却して自分を大切にできるようになりましょう。
共依存していることを認める
共依存を克服するには、まず共依存していることを認めることが重要です。
とくにモラハラ加害者側は自覚なく依存者になっているケースも少なくありません。
自分の状態をしっかりと自覚することが、共依存脱却への第一歩です。
夫婦でカウンセリングを受診する
共依存になってしまうと、自分たちだけで克服するのは簡単なことではありません。
共依存であると自覚したら、夫婦でカウンセリングを受けることをおすすめします。
第三者の意見を取り入れることで、問題点が明確になり改善に向かいやすくなります。
一人でできることを増やす
共依存になると「相手がいなければ生きていけない」という精神状態になってしまいます。
共依存を克服するためには、自分一人で行動することに少しずつ慣れていく必要があります。
「自分がどうしたいか」を一番に考えて、自分を主語にする癖をつけましょう。
「NO」が言える強い心を持つ
共依存から脱却するためには、しっかりと「NO」と言える強い心を持つことが重要です。
相手に合わせてなんでも受け入れていると、いつまでたっても自立できません。
夫婦なのですから嫌なことは嫌と言える関係を築きましょう。
精神的自立ができるよう努力する
共依存を克服するためには、「相手がいなければ何もできない」という考えを改めなければなりません。
そのためには、依存相手のいないところでもやっていける自信をつける必要があります。
思い切って一度別居してみるなど環境を大きく変えるというのも有効な方法です。
一人でもやっていけたという成功体験を積むことが、共依存を克服するためにはもっとも重要です。
共依存夫婦のほとんどは思い込み!自分らしさを取り戻そう!
共依存夫婦になってしまうと、自分一人では何もできず、常にパートナーと一緒でなければ不安を感じます。
しかし、この「相手がいなければ何もできない」というのは単なる思い込みであることがほとんどです。
共依存から脱却するために大切なのは、「自分がどうしたいか」という思いを尊重することです。
精神的に自立することで共依存を克服して、自分らしく毎日を過ごしましょう!
- 共依存夫婦とはお互いが依存している関係にある夫婦のこと
- 共依存夫婦は「干渉や束縛が強い」「自分より相手を優先する」「一人で判断したり行動したりすることができない」などの特徴がある
- 共依存夫婦になってしまう原因は「子供のころに愛情を受けなかった」「頼られたり感謝されたりするのが好き」「お願い事を断れない」などがある
- 共依存夫婦になってしまうと、最悪の末路を迎える可能性が高まる
- 共依存夫婦を克服するには「共依存していることを認める」「夫婦でカウンセリングを受ける」などの方法が効果的