菊の花に怖い花言葉はある?黄色・ピンク・白など色別に意味を紹介
お金や着物の柄など日本を象徴するアイテムに使われる頻度の高い菊の花。
お葬式やお仏壇に供えられている花というイメージを持つ方も多いかもしれません。
菊の花には実際に怖い意味を持つ花言葉があるのでしょうか。
今回はそんな縁起が悪いと思われがちな菊の花言葉をご紹介。
「菊の花言葉を知りたい」と思っている方や「菊の花は縁起が悪いのでは」と気になっている方はチェックしてみましょう。
Contents
菊はどんな花?特徴や由来をチェック!
菊は硬貨に使われていたり、着物の柄に用いられていたりと日本で古くから親しまれている植物です。
もともと日本にある花だと思う方も多いかもしれませんが、実際はどのような植物なのでしょうか。
まずは菊がどのような植物なのか、特徴や由来を見ていきましょう。
菊の特徴や基本情報
科・属名:キク科キク属
和名:菊
英名:Chrysanthemum
原産地:中国
開花期:9月から11月にかけて
誕生花:9月9日/10月1日/10月27日/11月3日/11月23日/11月27日/12月1日/12月13日
菊は奈良時代の末頃に中国から伝わった植物です。
江戸時代に入ると品種改良が活発になり、日本独自で作られた種類の菊は総じて「和菊」と分類されています。
一方、スプレーマムやピンポンマムなど「マム」と呼ばれる品種の多くは、欧米で品種改良され「洋菊」や「西洋菊」と呼ばれています。
菊の語源と名前の由来
菊の語源には諸説ありますが、中国で呼ばれていた「クク」が由来だという説が有名です。
また、菊は秋から冬という1年の終わりに咲く花であることから、ものごとの終わりや行き詰まりを表す「窮まる(きわまる)」が語源になっているという説もあります。
菊の花言葉に怖い意味はある?縁起が悪いって本当?
お葬式で使われたりお仏壇やお墓に供えたりと、仏花として使われることの多い菊。
死を連想したり不幸なことと結びつけたりして、縁起が悪い花だと感じる方も多いかもしれません。
実際、菊の花には怖い花言葉があるのでしょうか。
菊に怖い花言葉はない
菊は花の色ごとに幅広い意味の花言葉があります。
しかし、死をイメージさせるような怖い意味を持っているものはありません。
仏事に使われる花であるために、不吉な印象がひとり歩きしてしまっているのでしょう。
ただし、このような不吉な印象から縁起が悪いと感じる人が多いのも事実です。
菊を贈られて不快に思う方もいるため、プレゼントで菊を贈るときには注意しなくてはいけません。
お見舞いに菊を贈るのを避けるなど、贈るシーンや相手との関係性などに気をつけて選ぶようにしましょう。
菊が仏事で使われる理由
それではなぜ菊が仏事で使われているのでしょうか。
菊が仏事で使われている理由はその使い勝手の良さにあります。
第一に、菊は日持ちするうえに枯れても散らかりにくいため、お墓にお供えするのに向いているのです。
また、電照栽培で季節を問わずいつでも手に入れられる用意のしやすさも、仏事で使われる理由のひとつでしょう。
そのほかにも、中国で菊は邪気をはらう縁起の良い花だとされています。
つまり、縁起が悪い花として仏事で使われているのではなく、いつでも手に入り便利で縁起の良い花だからこそ菊が仏事で使われているのです。
菊の花言葉の意味を色別に紹介!
菊全般では「高貴」や「高尚」といった上品な意味の花言葉が並びます。
一方、英語では「上機嫌」を表す「Cheerfulness」や「すばらしい友達」という意味の「You’re a wonderful friend」といった元気な花言葉がつけられています。
日本語と英語では対照的なイメージがありますが、それはなぜでしょうか。
その理由として、皇室の紋に菊が使われていることが、日本における菊の花言葉の由来という説があります。
皇族に愛された気品のある花として昔から親しまれてきたからこそ、このような上品な花言葉が与えられているのでしょう。
【赤い菊】の花言葉
バラをはじめ、赤い花には恋愛や愛情に関する花言葉がつけられることが多くあります。
赤い菊も同様に「あなたを愛しています」とロマンチックな意味の花言葉がつけられています。
また、日本の伝統的な色である濃い紅色の菊の花には「愛情」という花言葉も。
愛のメッセージを伝えるシーンにぴったりな花言葉だといえるでしょう。
【ピンクの菊】の花言葉
ピンクの菊には「甘い夢」と、花のかわいらしい印象に合った花言葉があります。
ピンク色をした菊は淡い色から濃い色まで品種によってさまざま。
どれもかわいらしく華やかな印象の花が多く、成人式や結婚式など晴れ着に使われる着物の柄や髪飾りなどにも人気です。
【黄色の菊】の花言葉
黄色の花にはその明るい色味やポジティブな印象とは対照的に、ネガティブな花言葉が多くあります。
黄色の菊も例外ではなく「わずかな愛」「破れた心」といったネガティブな花言葉がつけられています。
一方で、ネガティブな花言葉とは対照的な「長寿と幸福」というポジティブな花言葉も。
中国では長寿の象徴となっている菊なので「長寿」や「幸福」など縁起の良い意味があるのかもしれません。
【白い菊】の花言葉
白い菊の花言葉には「真実」や「慕う」「誠実な心」というメッセージがあります。
葬儀のような故人をしのぶシーンから、結婚式のような華やかなお祝いごとまで使われることの多い白い菊。
嘘偽りのない真っ白な心を証明するような冠婚葬祭にぴったりの花言葉だといえるでしょう。
【紫の菊】の花言葉
紫色の菊には「恋の勝利」や「夢がかなう」といった成功をイメージさせるような花言葉がつけられています。
「私を信頼してください」という自信に満ちたメッセージもあります。
古来日本では、染色する技術と手間が必要だったことから、貴重で高貴な色であった紫色。
実際に聖徳太子が定めた冠位十二階では、最も位の高い人が着ることを許された色でもありました。
そのため、紫の菊には成功者をイメージさせるような花言葉があるのかもしれません。
菊の花言葉がぴったりなおすすめのお祝いシーン!
悪い意味の花言葉がないとはいえ、仏花に使う縁起の悪いイメージを持たれがちな菊。
菊の花を贈るときには注意も必要ですが、プレゼントやお祝いのシーンに適した花言葉が多くあります。
ここからは菊の花を使ったり贈ったりするのに適しているおすすめのシーンをチェックしていきましょう。
和装でおこなう結婚式の装花に
和装の結婚式なら華やかな菊の花がおすすめです。
なかでも「誠実な心」を表す白や「甘い夢」を意味するピンクが、ロマンチックなブライダルのシーンにぴったり。
テーブルを彩る装飾だけではなく、和装の髪飾りやブーケに使っても美しく映えるでしょう。
パートナーに愛情を伝える結婚記念日に
ストレートな愛を伝えるのには赤い菊がうってつけです。
「あなたを愛しています」や「愛情」というロマンチックな花言葉のある赤い菊は、パートナーへ愛情を伝える結婚記念日の贈りものにもってこい。
定番の赤いバラを贈るのではなく赤い菊をプレゼントすると、いつもと違った粋な演出ができるかもしれません。
子どもの成長を祝う七五三に
子どもの成長を祝う七五三にも菊がおすすめです。
子どもの祝い着の着物の柄や髪飾りにしても華やかですが、おすすめする理由はそれだけではありません。
菊は邪気をはらう縁起の良い花とされています。
そのため、子どもの健康や安全を祈る七五三にぴったりなのです。
長寿と幸福を祈る母の日・父の日に
「慕う」という花言葉の白い菊や「長寿と幸福」という花言葉の黄色い菊。
そんな白や黄色の菊は、両親の健康や幸せを願う母の日・父の日の贈りものに向いています。
ただし、白や黄色の菊は仏花として使われることも多い花です。
良い印象を持たない方もいるので、菊だけではなく他の花も一緒になった花束やアレンジメントでプレゼントすると良いでしょう。
邪気をはらって神聖な新年に
邪気をはらうとされる菊の花は、縁起の良い花としておめでたいお正月にもよく用いられます。
皇室の家紋にも使われるほど高貴な花であることに加え、昔から「菊を飾ると福が来る」といった言い伝えもあります。
菊を贈ったり飾ったりして邪気をはらい、福を招くことで気持ちよく新年が迎えられるでしょう。
菊の花には魅力的な花言葉がたくさん!大切な記念日に添えよう
仏事に使われることが多く、縁起が悪いと思われがちな菊の花。
しかし、実際には邪気をはらう縁起の良い花とされています。
また、花の色によって愛情を表す花言葉から成功をイメージさせるもの、長寿や幸せなど、魅力的なメッセージのある花言葉が多くあります。
高貴で上品な菊に気持ちを込めて、粋なプレゼントにしてみてはいかがでしょうか。
- 菊は奈良時代に中国から伝わり江戸時代に日本独自の品種が生まれた
- 花持ちの良さなどから仏事に使われるため縁起が悪いわけではない
- 菊の花全般で「高貴」「高尚」など上品な花言葉がある
- 「愛情」を表す赤い菊や「甘い夢」を表すピンクの菊など、色ごとに花言葉の意味が異なる
- 花言葉に合わせたシーンだけではなく、お正月や七五三などに邪気ばらいとしてもおすすめ