エビネ(海老根)の花言葉に怖い意味はある?特徴・種類や似た花も紹介
エビネ(海老根)は、ラン科エビネ属の地面に生えるランで、花の時期が終わっても翌年また花を咲かせる多年生の植物です。
花は小ぶりで、品種によっていろいろな花色がありますが、花言葉に怖い意味はないのでしょうか。
この記事では、エビネの花言葉と色別の花言葉を解説、さらにエビネの特徴や種類について紹介していきます。
Contents
エビネ(海老根)の花言葉とは?怖い意味はある?
エビネ(海老根)には共通の花言葉と、色別の花言葉があります。
どちらの花言葉も落ち着いた雰囲気のエビネを象徴するような、好感度の高いものばかりで、怖い意味はありません。
まず、エビネの基本的な花言葉と色別の花言葉を紹介しましょう。
エビネの基本的な花言葉
エビネの基本的な花言葉は「誠実」「謙虚」「謙虚な恋」です。
華やかなランの仲間の中でも、エビネの花は小さめで色も落ち着いた印象のものが多く「誠実」な雰囲気があります。
また、樹の幹や岩などに取り付いて育つランとは違って、地面にしっかりと根を下ろして育つ様子にも、ふさわしい花言葉です。
大きめな葉と比較すると花は小さく控えめで、横向きに咲く花姿はまるでお辞儀をしているようなエビネには「謙虚」「謙虚な恋」といった花言葉も似合います。
エビネの色別の花言葉
エビネには、共通する花言葉の他に、色ごとの花言葉があります。
エビネをフラワーギフトやアレンジメントなどにする時、相手のイメージや気分に合った花言葉のカラーで選ぶのも楽しいでしょう。
続いては、エビネの花言葉を色別に紹介します。
白いエビネの花言葉
白いエビネの花言葉は「誠実」「澄んだ瞳」です。
白は、清らかで汚れのないイメージで「誠実」な人柄を連想させるカラー。
ピュアな性格や、まっすぐな性格の人物を連想させ、そんな人物が持つ「澄んだ瞳」も、白いエビネにふさわしい花言葉と言えるでしょう。
海外では「清廉」という花言葉もあります。
白い花を咲かせるエビネの品種には、ツルラン、リュウキュウエビネなどがあります。
緑のエビネの花言葉
緑のエビネの花言葉は「忠実」「あなたらしく」で、これらの花言葉は緑色から発想を得た花言葉でしょう。
緑は平和や調和をイメージするカラーで、常に誠意を持ち決して相手を裏切らない、忠実な人物を連想させます。
また、ナチュラルな雰囲気やリラックスしている気分に合う色で、自分らしくのびのびと過ごしている様子も感じられます。
緑色のエビネの品種は、みずみずしい黄緑色の側花弁を持つサルメンエビネなどです。
ピンクのエビネの花言葉
ピンクのエビネの花言葉は「謙虚な恋」です。
ピンクは恋愛感情や女性らしさを連想する色ですが、エビネの控えめな雰囲気からイメージするのは「謙虚な恋」をしている、しとやかな女性。
「謙虚な恋」はエビネ共通の花言葉でもあり、エビネを代表する花言葉と言えるかもしれません。
海外では、ピンクのエビネの花言葉は「気品」です。
ピンクの花を咲かせるエビネには、オナガエビネ、キリシマエビネなどがあります。
黄色いエビネの花言葉
地味な色が多いエビネの中では珍しく、明るく人目を引くような黄色いエビネの花言葉は「華やかで美しい人」「賑やかな人柄」です。
黄色は周りの注目を集めるような華やかさがあり、豊かさや人気のある人物をイメージさせる色。
また、エビネは自然交配が起こりやすく、新しい品種ができやすいのも花言葉の由来かもしれません。
エビネの花で黄色い花を咲かせる代表的な品種は、キエビネやタカネエビネなどです。
茶色いエビネの花言葉
茶色いエビネの花言葉は「謙虚」「慎ましさ」で、エビネ共通の花言葉と同じです。
もともと自然の中で自生する山野草だったエビネは、他のランとは違う慎ましく謙虚な雰囲気があり、茶色は大地を象徴するカラーなので連想された花言葉でしょう。
白い花の周りに茶色の弁のコントラストが美しいジエビネは、鉢植えやガーデニングで人気の高い品種です。
エビネの花の特徴とは?
山林で可憐な花を咲かせるのに、海の生き物の名前がついているエビネ(海老根)には、どのような特徴があるのでしょうか。
続いては、エビネの誕生花や花名の由来など、エビネの特徴について紹介します。
エビネの誕生花は?
エビネの誕生花は、3月28日、4月26日、5月27日です。
これらの日に生まれた人の誕生日に、プレゼントとしてエビネを贈ると喜ばれるでしょう。
自分の誕生日に該当する場合は、誕生花であるエビネを育ててみるのも面白いかもしれません。
エビネにはいろいろな品種があり、花の色や形もさまざまなので、プレゼントする人のイメージや使うシーンに合わせて選べるという、楽しみがあります。
一般的なエビネは春咲き
エビネには春咲きや夏咲きなど、いろいろな種類や分類がありますが、一般的にエビネと言えば、日本産の春咲きのものを指す場合が多いでしょう。
春咲きのエビネは、春になって気温が上昇すると花茎が伸び始め、4月から5月頃で一斉にたくさんのかわいい花を咲かせます。
エビネは「2つと同じエビネはない」と言われるほど個体差がある上、自然交配したもの、交配種をかけあわせたものなど品種が多く、膨大な種類があります。
名前の由来
エビネの名前の由来は、球根のように見える球茎がいくつも連結して育つ様子が、エビの姿に似ているところからつけられました。
エビネの球茎は地表の近くで横に連なり、古いものだと10年以上残ります。
もともとは林などで自生していた山野草で、あまり日が当たらない土地の、落葉樹の落ち葉が積もったところなどに生えるランで、日当たりが悪い場所を好みます。
属名の「Calanthe」は、ギリシャ語で「美しい花」の意味です。
エビネの花の種類・品種
エビネ(海老根)には多くの種類がありますが、日本で主に流通しているのは、春咲きのエビネの原種数種類と、それらをかけあわせた交配種です。
その他に、ツルランやリュウキュウエビネ、オナガエビネなど、夏咲きのエビネもあります。
次は、春咲きのエビネの花の種類や品種を紹介しましょう。
エビネの原種
現在、日本で流通している春咲きのエビネの原種は、以下の5種です。
- ジエビネ
花色は褐色系を主体に緑、赤、黒でまれに黄色。
奄美大島に自生するジエビネはアマミエビネと呼ばれています。
- キエビネ
花はエビネの中で最も大きく5センチ前後の黄色い花を咲かせます。
- キリシマエビネ
沢沿いの谷や急斜面などに生えるエビネで、花色は白や紫。
花の裏側が強く発色し、唇弁はピンクや紫、黄色です。
- サルメンエビネ
黄緑色の花で、フリル状の赤褐色の唇弁が猿の顔のように見えることから、名前がつけられました。
- ニオイエビネ
ピンクや紫色の花を咲かせるエビネで、まれに濃い紫や白色。
良い香りですが、温度管理が難しい品種です。
エビネの交配種
エビネには、原種のエビネが自然交配してできた交配種がたくさん存在します。
主な交配種は、タカネエビネ、ヒゴエビネ、サツマエビネ、コウズエビネ、イシヅチエビネなどですが、他にも多数の交配種ができました。
さらに、人工的に作られた交配種など、種類が増える一方なので「ジエビネとキリシマエビネが係わると推測されるヒゼン系」など、グループの名前で分類されることもあります。
【おまけ】エビネに似た花の花言葉
エビネ(海老根)が自生しているような公園や林の中には、エビネかどうか判別がつきにくい花もあります。
最後は、エビネに似た花と花言葉を紹介しましょう。
コハクラン
野生のランの仲間であるコハクランは、エビネに似た先が尖った形の葉が一枚の多年草で、花が咲く時期は6月から7月頃です。
花被片が光に透けると琥珀色に見えることから名付けられた、美しく貴重なランで、唇弁は白地にあずき色の複雑な斑点が入っています。
コハクランの花言葉は「純潔」「気品」「清らかな心」です。
サイハイラン
サイハイランは公園や山林などに自生するランで、エビネに似た大きな葉をつける品種です。
1年を通して葉があるエビネと異なり、サイハイランは花の時期が過ぎると葉が枯れて休眠状態になり、夏が終わる頃新しい芽を出します。
5月から6月にかけて下向きに淡紫褐色の花を咲かせ、その形が戦国武将が命令を下す時に振る房のついた棒「采配」に似ていることから、名付けられました。
サイハイランの花言葉は、采配から連想される「人生の大勝負」です。
エビネの花言葉は好感度が高いものばかり!種類が豊富で選ぶ楽しみがある
エビネ(海老根)には基本の花言葉「誠実」「謙虚」「謙虚な恋」の他に、色別の花言葉もあります。
どれも控えめで落ち着いたイメージのエビネにふさわしい、好感度が高い花言葉ばかりで、怖い意味の花言葉はありません。
春咲き、夏咲きなどがありますが一般的なのは春咲きで、名前の由来は球茎が連なった様子が、エビのように見えるからです。
エビネには原種、交配種など膨大な種類があり、エビネに似た花もあります。
色や形など種類が豊富で選ぶ楽しみがあるエビネ。
プレゼントやガーデニングなど、イメージに合う花を選んでみましょう。
- エビネは基本の花言葉と色別の花言葉があるが、怖い意味の花言葉はない
- エビネの花言葉は「誠実」「謙虚」など、控えめな花の様子から連想される良い意味ばかり
- 名前の由来は球根のような根茎がエビのように見えるから
- 春咲き、夏咲き、原種、交配種など多くの種類がある
- 種類が豊富なエビネは、プレゼントにする際に選ぶ楽しみもある