彼岸花の花言葉に怖い意味はある?なぜ不吉なイメージがあるのか解説
彼岸花は美しい花でありながら、縁起が悪いことで有名です。
この花が不吉なイメージを持つ背景には、なにが隠されているのでしょうか?
今回の記事では、彼岸花の花言葉や別名、怖いイメージがある理由について詳しく解説します。
Contents
彼岸花の花言葉に怖い意味はある?
実は、彼岸花の花言葉に怖い意味はありません。
彼岸花の代表的な花言葉には、以下の5つがあります。
- 悲しき思い出
- あきらめ
- 独立
- 情熱
- 転生
これらの花言葉を見て、故人の死を悲しく思い、懐かしむような印象を感じる人もいるでしょう。
一方で独立や情熱など、新しいことにチャレンジし、熱心に物事に取り組むポジティブな意味合いもありますよね。
したがって、彼岸花には特に怖い意味はなく、その美しい花弁はむしろ愛情や情熱、過去の思い出などを表現するための象徴として捉えられます。
彼岸花に怖いイメージがあるのはなぜ?
彼岸花は赤や白など、さまざまな色を持つ綺麗な花ですが、なぜか不気味なイメージがあります。
ではなぜ、彼岸花にはネガティブなイメージがあるのでしょうか?
その背景には、花の特性や昔からの文化的な意味が関係しているのです。
この章では、彼岸花にまつわる不吉なイメージの由来を紹介します。
彼岸花には毒があるから
彼岸花には毒が含まれており、その毒によって彼岸(あの世)に近づくと信じられていたことが、恐ろしいイメージを持つ原因の一つです。
この毒は花や葉、茎、そして球根にまで含まれています。
その彼岸花の毒を誤って口にしてしまうと、嘔吐や下痢、頭痛などの症状が現れることがあるのです。
このことが、彼岸花に対する不安や恐れを生む原因となっているのでしょう。
お墓の周りに植える習慣があったから
怖いイメージがあるのは、彼岸花をお墓の周りに植える習慣があったからかもしれません。
昔、日本では土葬が一般的であり、お墓に彼岸花が咲いている光景がよく見られました。
これは、土葬の際に墓地がモグラや他の動物に荒らされることを防ぐためのものです。
彼岸花には毒が含まれており、これがモグラなどの動物を寄せ付けない役割を果たします。
そのため、お墓の周りに彼岸花を植えることが一般的となりました。
しかしお墓に植える習慣も相まって、不吉なイメージを生み出す結果となったのです。
「彼岸」=死を連想させるから
彼岸花にネガティブなイメージがあるのは「彼岸」=死を連想させるからです。
仏教において「彼岸」という言葉はご先祖様のいるあの世を指し、私たちが生きる「此岸」とは対照的に位置付けられます。
そう考えると、彼岸花とは死者の世界に咲く花であり、死を連想させる不吉な印象を持たれるのは当然かもしれません。
彼岸花は仏教の考え方と深く関わっています。
彼岸花には怖い別名がある?
彼岸花にはさまざまな別名が存在します。
美しい名前のものもあれば、中には不気味なイメージを連想させるものもあります。
ここでは、彼岸花の別名やその隠された意味について学んでいきましょう。
曼珠沙華
彼岸花の別名として有名なのが「曼殊沙華(まんじゅしゃげ)」です。
曼珠沙華は仏典に登場する花に由来しており、サンスクリット語で「天界に咲く花」という意味を持ちます。
仏典の中では、彼岸花が天から降ってくるとおめでたいことが起こるとされており、楽曲などの題名にも使用されるほどです。
その風雅で美しい姿は、おめでたい出来事の兆しを感じさせるでしょう。
毒花・痺れ花
彼岸花には「毒花」「痺れ花」という別名があります。
これは、彼岸花に含まれるアルカロイドという毒性成分に由来します。
昔はこの毒を抜いて食用にしたり、田畑をモグラや野ネズミから防ぐために植えられたりしていました。
また、田んぼのあぜ道に多く植えられたのも、飢饉に備えるためという説もあるようです。
このような彼岸花の別名から、昔の生活の厳しさや豊かな知恵を想像できますね。
死人花・幽霊花・地獄花
彼岸花には「死人花」「幽霊花」「地獄花」という不気味な別名もあります。
彼岸花は秋のお彼岸に咲くため、死者の世界とつながりやすいと考えられており、昔は墓地に植えられていました。
墓地に植えられた真っ赤な彼岸花は、まるで死者の魂を連想させるようです。
その姿から不吉な呼び名がつけられたのでしょう。
天蓋花・狐の松明・葉見ず花見ず
彼岸花の少し変わった美しい別名として「天蓋花」「狐の松明」「葉見ず花見ず」が挙げられます。
花の姿から生まれたこれらの名前は、彼岸花の神秘的な魅力を表現。
特に「葉見ず花見ず」は、花が咲く時期には葉がなく、葉が茂る時期には花がないという不思議な性質から名付けられました。
これらの呼び名は、彼岸花の変わった成長サイクルと美しい姿から生まれたのです。
プレゼント向き!素敵な花言葉を持つ花
花を贈る際、花言葉は重要な意味を持ちます。
その美しい言葉が込められた花は、贈り物として相手に心温まるメッセージを届けられるのです。
最後に、花言葉が素敵な花を6つ紹介します。
美しい言葉が込められた花を贈って、相手に感謝の気持ちを伝えましょう。
カスミソウ
カスミソウは、ウェディングブーケやアレンジメントとしてよく利用されます。
その花言葉は「感謝」「幸福」などであり、慈悲の心や無邪気な愛を象徴しているのです。
また、春から夏にかけて美しい花を咲かせる姿は、季節の移り変わりと共に訪れる新たな希望や幸せを暗示します。
切り花として利用されることが多く、その清楚で控えめな雰囲気から、年齢や性別を問わず多くの人に喜ばれる花です。
そのため、さまざまな場面で人の心に温かな感動を与える花として親しまれています。
ダリア(ホワイト)
ダリア(ホワイト)は「花の女王」と称されるほどの美しい花です。
ダリアの基本的な花言葉は「華麗」「優雅」「気品」「威厳」といった意味を持ちますが、白いダリアには「感謝」「豊かな愛情」という温かなメッセージが込められています。
特に花嫁の髪飾りとしても人気があり、純白のダリアが折り重なると、存在感のある花束になりますよ。
ただし、白一色だとお葬式をイメージする場合もあるため、高齢者への贈り物には他の色も取り入れるといいかもしれません。
アイスランドポピー
アイスランドポピーは「感謝」「慰め」「眠り」という魅力的な花言葉を持つ花です。
一般的に「ポピー」と呼ばれることが多く、ギリシャ神話では眠りの神ソムアヌが作った花とされています。
蕾の状態で入荷し、開花するまでどの色が咲くかが楽しみな点も魅力の一つです。
比較的リーズナブルな価格で手に入るため、数千円あれば十分なボリュームの花束が作れます。
感謝を伝えたい人に向けて、ぜひポピーの花束を贈ってみましょう。
サルビア
サルビアは「尊敬」「知恵」「家族愛」を象徴する素敵な花言葉を持つ花です。
ハーブの仲間であるセージに属し、赤い花を咲かせる「サルビア・スプレンデンス」と青い花を咲かせる「サルビア・ファリナセア」などが有名。
小さな花が集まって咲く様子から「よい家族」「家族愛」という花言葉が生まれました。
この花は、大人になってからこそ感じる家族への尊敬と感謝を表現するのに最適な花といえるでしょう。
バラ(ピンク)
ピンクのバラは「感謝」「上品さ」「感銘」を表す優雅な花言葉を持っています。
バラは世界中で愛される喜ばれる花です。
その高級感と可愛らしさから、特に女性に愛される花として知られています。
結婚記念日や誕生日などの特別な日に贈られることが多く、一輪の花でも十分に存在感を示しますね。
花束やアレンジメントにする際は、他の花とのバランスを考えると素敵なプレゼントになるでしょう。
その変わらない美しさと豊かな花言葉から、いつでも贈りたい花として人気です。
ミモザ
ミモザは「感謝」「密かな愛情」「友情」を象徴する花言葉を持つ花です。
正式な名前は「ギンヨウアカシア」ですが、一般的には「ミモザ」として親しまれています。
ふわふわと黄色く小さな花が特徴的です。
もちろん花も素敵ですが、葉も銀色で神々しいため、花がなくても観賞用として人気。
また、ミモザは花束やアレンジメントだけでなく、リースやドライフラワーとしても利用され、ナチュラルな雰囲気を演出するのにぴったりです。
補足ですが、ミモザの日として知られる3月8日は、国際女性デーとして祝われ、ミモザの花が女性のシンボルとして称えられます。
彼岸花の花言葉に怖い意味はない!ネガティブなイメージが強いので贈り物には不向きかも
彼岸花は赤くて不気味な印象の強い花ですが、実際には花言葉に怖い意味はなく、むしろポジティブな意味もあります。
たとえば「情熱」「再会」などがあり、日本では意外かもしれませんが、海外では美しい花として人気です。
しかし、どうしても贈り物としては不吉なイメージや怖い別名があり、人によってはネガティブな影響を与える可能性もあります。
そのため、プレゼントとして選ぶ際には相手の好みや文化的な意識を考慮することが大切です。
プレゼント向きの花は他にもたくさんあるので、贈り物として選ぶ際には他の花も検討してみましょう。
- 彼岸花の花言葉には怖い意味は特にない
- 彼岸花に怖いイメージがあるのは、彼岸花には毒がある・お墓の周りに植える習慣があった・「彼岸」=死を連想させるから
- 彼岸花には曼珠沙華、毒花・痺れ花、死人花・幽霊花・地獄花、天蓋花・狐の松明・葉見ず花見ずなどの別名がある
- 誰かにお祝いの花束を贈りたい場合、素敵な花言葉を持つカスミソウやバラを選ぶのがおすすめ