アセビ(馬酔木)の花言葉とは?怖い意味があるかや風水効果も解説
アセビ(馬酔木)は、日本人に昔から親しまれているツツジ科の植物で、早春から晩春にかけて壺のような形の小さい花を咲かせます。
庭木や盆栽などとして人気がありますが、どのような花言葉があるのでしょうか?
もし人に贈るなら、怖い花言葉がないか気になりますよね。
この記事ではアセビの花言葉や豆知識、風水効果などを紹介していきます。
Contents
アセビ(馬酔木)の花言葉と由来
アセビ(馬酔木)の花の色には、白やピンク、赤などの種類がありますが、色別の花言葉はありません。
愛らしい春の花アセビには、花の特徴やギリシャ神話が由来となった花言葉があります。
はじめに、アセビの花言葉やその由来について解説しましょう。
犠牲・献身
アセビの花言葉「犠牲」「献身」は、英語の花名「Japanese Andromeda(ジャパニーズ アンドロメダ)」が由来の花言葉です。
ギリシャ神話に登場する王女アンドロメダは、大変美しい娘でしたが、それを鼻にかけた母の言葉によって、神ポセイドンの怒りを買ってしまいます。
ポセイドンが仕向けた鯨の怪物から国を守るため、アンドロメダは自分を生贄にしようとしますが、危機一髪のところで勇者ペルセウスに救われました。
アンドロメダの話は星座にもなっているほど有名で、他人のために自分を犠牲にしようとしたアンドロメダの気高い精神は、アセビの花言葉として語り継がれています。
清純な心
アセビには「清純な心」という、美しい花言葉もあります。
春に白やピンクなどの小さな花が、きゅっとまとまって咲いている可憐な花姿は、乙女の清純な心を連想させます。
また、人を助けるために自分の身を投げ出そうとした、心優しいアンドロメダの伝説が影響しているのかもしれません。
見た目のかわいらしさから女性に人気のアセビですが、花言葉も清純な心を持つ人へのプレゼントにふさわしい花と言えるでしょう。
あなたと二人で旅をしましょう
アセビの花には「あなたと二人で旅をしましょう」という、ユニークな花言葉があります。
厳しい冬が過ぎて、アセビの花が咲き始める春になると、温かな陽気に誘われてどこかに出かけたくなりますよね?
また、春は新鮮な気持ちになって何かを新しく始めたくなったり、チャレンジしたくなったりする人が多い季節。
「あなたと二人で旅をしましょう」は、アセビの花が咲く初春の活動的なイメージから連想された、おもしろい花言葉です。
危険
かわいらしいアセビの花ですが、見かけによらず強い毒性を持っているため「危険」という恐ろしい花言葉もあります。
アセビの毒性は古くから知られていて、花や茎を煎じたものを使い、農作物の害虫駆除などが行われていました。
虫の中には、アセビを食べて自分の体内に有毒成分を取り入れ、鳥から食べられないようにしている虫もいます。
そんなアセビの毒性から、見かけでは想像できない「危険」という花言葉が生まれました。
アセビの花言葉に怖い意味はある?
アセビ(馬酔木)の花言葉で、怖いイメージがあるものは「犠牲」「危険」です。
「犠牲」は大切な人や物事のために、自分の命や大事なものを捧げることで、恐ろしく感じるかもしれません。
しかし、これはアンドロメダの神話から生まれた美談のこと。
また、アセビの毒性からついた「危険」という花言葉も、意味がわかれば納得できますよね?
アセビには「清純な心」「あなたと一緒に旅をしましょう」など、良い花言葉もあります。
人に贈る場合は、良い方の花言葉を書き添えて、相手に誤解されないように気をつけましょう。
アセビの花の特徴は?毒性があるってホント?
アセビ(馬酔木)というおもしろい名前の花には、どのような特徴があるのでしょうか?
続いては、日本語や英語の名前の由来や、アセビの毒性の話など、アセビにまつわる情報を紹介します。
馬が酔う木と書く理由は?
アセビを漢字で書くと「馬酔木」ですが、どうして馬が酔う木と書くのでしょうか?
これは、アセビの葉に毒性があるため、もし馬がアセビの葉を食べたら、まるで酔っているようにふらついてしまう木、という意味でつけられた名前だと言われています。
毒がある部分は葉、樹皮、茎、花等全株で、中毒症状は血圧低下、腹痛、下痢、嘔吐、呼吸麻痺、神経麻痺などです。
アセビの有毒成分を活かした殺虫剤を、自然農薬として利用する試みも行われています。
奈良公園にたくさん生えている
修学旅行などで、奈良公園を訪れたことがある人も多いのではないでしょうか。
自然豊かな奈良公園には、アセビの木がたくさん生えています。
鹿は木の葉を食べるので、奈良公園にある低い木の葉はほとんど食べられてしまって育たないのですが、アセビだけは毒性があるので、鹿は嫌がって食べません。
その結果、奈良公園にはたくさんのアセビの木が育ちました。
春に奈良公園を訪れる機会があれば、あちこちでアセビのかわいらしい花が見られるでしょう。
万葉集に登場する
日本で最も古い歌集と言われている万葉集には、アセビをテーマにした歌がいくつか納められています。
その一つは大伯皇女(おおくのひめみこ)が詠んだ「磯の上に、生ふる馬酔木を手折らめど、見すべき君が、在りと言はなくに」です。
意味は「水際に生えているアセビを折ってあなたに見せたいのに、誰もあなたがいると言ってくれない」という、物悲しい歌。
アセビの美しさは、飛鳥時代でも歌にされるほどポピュラーだったとは驚きですね。
英語名は「日本のアンドロメダ」
花言葉のところで紹介しましたが、アセビの英語の花名は「Japanese Andromeda(日本のアンドロメダ)」です。
この名前ができた由来は、日本からアセビが西洋に持ち込まれた時に、現地に生えていた姫シャクナゲ(Andromedaアンドロメダ)に似ていると思われたからです。
他には、スズランに似ているので「Japanese lily of the valley(日本のスズラン)」という英名もあります。
アセビの学名の属名Pieris(ピエリス)とは、ギリシャ神話に登場する詩の女神の名前です。
アセビの花は風水効果がある?飾り方は?
風水では、アセビ(馬酔木)には開運と浄化作用の2つの効果があると言われています。
アセビの葉は、招き猫が手を広げたような形で、幸運を引き寄せる縁起の良い木と言われています。
さらに、アセビの白い花は悪い運気の流れを浄化するので、良い運気を引き寄せるでしょう。
風水の効果を高めるために、おすすめの置き場は玄関です。
玄関脇にアセビを植えたり、玄関にアセビを飾ったりすれば、悪い運気を浄化して良い運気を呼び込むでしょう。
また、鬼門にあたる北東の方角にアセビがあると、悪い気を遮断して気の流れを整えます。
アセビの花を贈るのにピッタリなシチュエーション
アセビ(馬酔木)の花を誰かにプレゼントにするなら、どんなシチュエーションで贈るのが合うのでしょうか?
最後は、アセビの花を贈るのにピッタリな、おすすめのシチュエーションを紹介します。
誕生日のプレゼント
誰かにお花をもらうのはいつでも嬉しいものですが、誕生日にもらうお花のプレゼントは、性別や年齢を問わず誰からも喜ばれるでしょう。
特に、アセビが誕生花となる3月9日、3月23日、4月4日生まれの人に贈るフラワーギフトは、誕生日のプレゼントに最適です。
春の訪れを告げるピンクや白の美しいアセビは、春に生まれた人のおめでたい日にふさわしい、センスの良い贈り物になるでしょう。
恋人や気になる人へのプレゼント
可憐なアセビの花は、大切な恋人や気になる異性へのプレゼントにもおすすめです。
アセビの花言葉は「清純な心」なので、ピュアな人への贈り物にも向いていますし、その人に対する真摯な気持ちをアセビの花に託すのも、ロマンチックです。
「あなたと一緒に旅をしましょう」の花言葉なら、相手との親密度を高めます。
アセビを贈る時は「犠牲」「危険」といった怖い花言葉の花だと思われないように、メッセージカードに良い方の花言葉を書いて渡しましょう。
クリスマスシーズンのギフト
アセビには「クリスマスチェアー(クリスマスチアー)」と呼ばれる品種がありますが、名前の通りクリスマスシーズンのギフトにおすすめです。
アセビは一年を通して葉が緑なので、花が咲かない時期も観葉植物として楽しめますが、クリスマスチェアーは、クリスマスの頃に赤く色づいた美しい花芽が楽しめます。
そして冬が過ぎて春になれば、かわいらしいピンクの花が咲き、冬から春にかけてワクワクするプレゼントになるでしょう。
アセビには怖い花言葉もある!プレゼントするなら誤解されないよう気をつけよう
アセビ(馬酔木)の花言葉には、ギリシャ神話に登場するアンドロメダが由来の「犠牲」、毒性からできた「危険」など怖いものがあります。
しかし見た目の可憐さや咲く季節からできた「清純な心」「あなたと一緒に旅をしましょう」など、良い意味の花言葉もあります。
「食べると馬が酔ったようにふらつく」毒性から名前がついたアセビですが、海外では花の形から「日本のアンドロメダ」という高貴な名前も。
風水では、悪い運気を浄化し良い運気を呼び込むと言われる植物です。
可憐な春の花、アセビはギフトにもピッタリですが、怖い花言葉もあるので相手に誤解されないように気をつけましょう。
- アセビの花言葉は怖いものもあるが良い意味のものもある
- アセビの英名アンドロメダはギリシャ神話に登場する王妃で、花言葉の由来にもなっている
- アセビには毒性があり、殺虫剤に使われることもある
- 風水ではアセビには浄化作用があり悪い気を浄化すると言われている
- アセビには怖い花言葉もあるので、プレゼントする時は誤解されないよう注意しよう