SNSで承認欲求は満たされる?その関係性とメリット・デメリットを紹介!
自分の好きな投稿をしたり、様々な人とコミュニケーションがとれるSNSは、便利で現代の社会には欠かせないツールです。
自分の投稿に『いいね』がついただけで嬉しくなりますよね。
これは承認欲求が満たされたことによる快感なのです。
この記事では、そんなSNSと承認欲求の関係性と、承認欲求があることのメリット・デメリットをご紹介します。
Contents
承認欲求とは具体的にどんなもの?
「他人に認められたい」「自分を価値のある存在として認めたい」という欲求のことを承認欲求といいます。
人間なら誰しもが持っている欲求です。
この承認欲求には大きく分けて2つのタイプがあり、『他者承認』と『自己承認』といいます。
「他者から認めてほしい」という欲求のことを他者承認といい、「自分は価値のある存在だと認めたい」という欲求のことを自己承認といいます。
承認欲求があることのメリット・デメリット
承認欲求にはデメリットしかないように思うかもしれませんが、私たちの生活においてメリットをもたらしてくれる場合もあるのです。
いきすぎた承認欲求でなければ、むしろメリットになることも多くあります。
では、承認欲求が存在することによって、私たちにどんなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
承認欲求があることのメリット
承認欲求は、年齢にかかわらず人間なら誰もが持つごく自然な欲求です。
「相手に認められたい」「社会的に価値のある人間になりたい」といった欲求は、あなたにメリットをもたらしてくれることもあります。
承認欲求が良い方向にはたらくのは、いったいどういう場合なのでしょう。
3つのメリットをご紹介します。
自分自身のモチベーションが上がる
「人から褒められたい」「社会に認められたい」という気持ちが強くなってくると、人は褒められ、認められるための行動を起こそうという心理になります。
良い結果を残そうと自然にやる気がでるので、仕事や勉強に打ち込むことが出来るようになるのです。
承認欲求が高まることで、自分のモチベーションが上がり、より行動的になっていきます。
高い目標を設定出来る
承認欲求が高まると、今よりも高い目標を設定出来るようになります。
今よりもっと「褒められたい」「認められたい」という気持ちが芽生えることで、さらに高い目標を達成するための努力が出来るのです。
認められるために努力をして、自分の成長に繋げていける点は、承認欲求のメリットのひとつといえます。
仕事で成果を上げることが出来る
承認欲求をうまく利用することが出来るかどうかで、仕事の成果が変わってきます。
「今よりも組織に認められたい」「もっと良い仕事をして褒められたい」という承認欲求を持って仕事をすると、その欲求を満たすためにより一層努力することが出来るのです。
一般企業に勤めている人は承認欲求をもって仕事をすることで、今よりもっと仕事で成果を上げられるかもしれませんね。
承認欲求があることのデメリット
適度な承認欲求にはメリットがありますが、いきすぎた承認欲求はデメリットになってしまいます。
「誰かに認めてほしい」「価値のある人間だと思われたい」といった欲求がエスカレートしすぎると、仕事や私生活において悪い影響が出てくることも。
強くなりすぎた承認欲求によるデメリットを3つご紹介します。
周りの評価ばかり気にしてしまう
承認欲求が強くなりすぎると、自分で自分を認めることができず、いつも他人の評価を気にして行動するようになります。
「他人が自分をどう見てくれているか」が幸せの判断基準で、自分ひとりでは幸せの価値を感じられないのが承認欲求が強すぎる人の特徴です。
常に周りの評価ばかりを気にして生活しているため、どんどんストレスを抱えていってしまうようになります。
嫉妬の感情が強い
過度に承認欲求が強い人たちは、常に自分のランクを気にして生きています。
他人のこともランク付けして、自分より上か下かをいつも考えてしまうのです。
そのため、自分より力のある価値の高い人を目にすると、強い嫉妬の感情にさいなまれます。
嫉妬の感情が強くなると、色んな人にいちいち劣等感を感じ、羨んだり妬んだりしてしまうため、周囲の人たちとの関係性も悪化してしまいます。
常に心が満たされない
承認欲求が強すぎる人は自己否定を繰り返し、いつも心が満たされていない状態です。
そのため、常に他人に依存して、常に他人の評価が気になってしまいます。
他人に褒めてもらえると心が満たされますが、それも一時的なもの。
結局は自分で自分を認めることができないので、本当の意味でいつも心は満たされず、精神的に不安定になってしまいます。
強い承認欲求はSNSで満たされる?その関係性とは
近年、日本でもすごい勢いで普及したSNSですが、実はユーザーの承認欲求とかなり密接に関係しているのです。
SNS社会と呼ばれるようになった時代背景には、勿論スマートフォンやアプリなどの新しいテクノロジーの出現が関係していると考えられます。
しかし実際にはそれだけでなく、人間の承認欲求も大きく関わって、SNSは爆発的に普及していったのです。
それでは、なぜ人間の強い承認欲求はSNSで満たされるのでしょうか?
次は承認欲求とSNSの関係性を解説します。
手軽に自分をアピール出来る
SNSではオシャレな写真を撮って投稿するだけで、手軽に自分をアピールすることができます。
「私はこんなおいしいものを食べた」「こんな綺麗なところに旅行に行った」など、実生活の会話だとちょっとした自慢に聞こえてしまいますよね。
しかしSNSの場合だと、写真や文章を投稿するだけで簡単にさりげなくリア充アピールをすることが出来るのです。
「いいね」で自分が承認されていると感じる
自分がSNSに投稿した写真に「いいね」がつくと嬉しいですよね。
他人の投稿についた「いいね」の数と、自分の投稿についた「いいね」の数を比べたことがある人も多いのではないでしょうか。
いいねの通知が来るたび、嬉しくてついSNSを開いてしまうという経験が皆さんにもあるかと思います。
いいねの数が多ければ多いほど、「他人が自分を認めてくれている」と感じることが出来るのです。
SNSは承認欲求と回避欲求が満たされる便利なツール
SNSでは承認欲求のほかに、「回避欲求」という欲求も満たすことができます。
回避欲求を簡単に表すと、「他人から拒絶されたくない」という欲求のことです。
会話の中で自慢話や自己アピールばかりしていると、人からだんだん避けられ、拒絶されていきます。
しかしSNSでは、拒絶をされることはありませんよね。
消費者である私たちが何の気なしに使っているSNSは、承認欲求だけでなく回避欲求も同時に満たされるツールなのです。
強すぎる承認欲求が「うざい」と思われることも…
承認欲求は誰しもが持つ欲求ですが、過度な自慢やアピールは「うざい」と思われることもあります。
自慢話や、自分のアピールばかりしていると、投稿を見ている相手は疲れてしまいますし、めんどくさい人と思われて距離を置かれることも。
承認欲求があるのは悪いことではないのですが、承認欲求が強すぎると人間関係を壊してしまうこともあるので気を付けましょう。
承認欲求が弱い人になるための方法
承認欲求が強い人は、「承認欲求を無くしたい」と思っているかもしれませんが、完全に無くすことは残念ながらできません。
もしも承認欲求が全部なくなると、何事にもやる気が起きず、すべてがどうでも良くなり、無気力な人間になってしまうのです。
ここでは、承認欲求が弱い人になるための方法を3つ紹介します。
人は人、自分は自分で分けて考えること
承認欲求を弱めるには、自分と自分以外の人とを分けて考えることが大事です。
誰かと比べるのではなく、「自分は自分」という考えを持つことで他人の言動にいちいち振りまわされることがなくなります。
他人の言動を気にしなくなれば、自分で自分を認められることが出来るようになるでしょう。
ありのままの自分を受け入れること
承認欲求を弱くするために、ありのままの自分を受け入れることも大切です。
「太っている」「コミュ障だ」「仕事ができない」「モテない」などコンプレックスも含めて、自分のすべてを受け入れてみましょう。
自分の嫌いなところを好きになるのは、そうそう簡単に出来ることではありませんが、今の自分を受け入れることで、承認欲求の呪縛から逃れることができるのです。
人に嫌われることを恐れない
人に嫌われることを恐れないのも、承認欲求を弱めるために大事なポイントのひとつです。
他人に好かれるために行動して、いつも誰かからの評価にビクビクしていては自分の人生を生きているとはいえません。
「アドラー心理学」で有名な心理学者のアルフレッド・アドラーが言うように、勇気をもち自分が信じられる道を選んで、生きることが重要なのです。
承認欲求が題材にされた本を紹介
「認められたい」とはどういうことなのかを考え抜いた精神科医・熊代亨さんの著書です。
承認欲求に振りまわされたという熊代先生ご自身の経験から、承認欲求との適切な向き合い方が分かりやすく書かれています。
自分の承認欲求が強すぎて困っている人は、一度読んでみてもいいかもしれません。
SNSは承認欲求を満たすためだけではなく、コミュニティを広げるため上手に有効活用しましょう!
SNSは自由に投稿ができたり、色んな人とコミュニケーションがとれたりと楽しい反面、承認欲求がエスカレートすると危険なものでもあります。
使い方を間違えると「いいね」の数が幸せの基準になり、SNSに依存した生活をおくることになってしまいます。
SNSは承認欲求を満たすためだけではなく、コミュニティを広げるために上手に利用しましょう。