「自己開示」でコミュニケーション力UP!会話力を高める方法を解説
相手との距離を縮めたいけど、会話が盛り上がらなくて困っていませんか?
会話を盛り上げて上手にコミュニケーションをとるには、「自己開示」を活用するのがおすすめです。
自己開示は、心理学の研究で親近感を高めるのに効果的な方法とされています。
このページでは、コミュニケーション力をアップしたい人たちに向けて、自己開示の意味や効果、具体的な自己開示の方法について詳しく解説します。
Contents
自己開示とは
「自己開示」は心理学用語のひとつで、何の意図もなく自分自身の情報をありのままに伝えることです。
まずは、自己開示の2つのパターンと、関連のある「好意の返報性」についてチェックしてみましょう。
情報の自己開示
会話の中で、自分の出身地や学歴、家族構成、趣味など、個人的な「情報」を相手に伝えることがありますよね。
これらの情報を自己開示すると、相手は話している相手の特徴が知ることができるので、安心感を得られます。
感情の自己開示
個人的な情報以外にも、自分の「感情」を相手に伝えるのも自己開示のひとつです。
自分の気持ちや考え方を包み隠さず伝えると、相手に共感や理解をしてもらえます。
ちなみに、自分の存在をアピールするのが目的で、有利になることだけを相手に伝えるのは「自己顕示」といいます。
自己開示は、ありのままに自分の情報や感情を伝えることに意味があるので、間違えないようにしましょう。
心理学「好意の返報性」に通ずる
心理学では、人になにか施しを受けたとき、お返しをしなければいけないという気持ちになることを「返報性の原理(法則)」といいます。
先に相手が自己開示したとき、自分も同程度の情報を開示しようと考えるのは、この返報性の原理によるものです。
また、恋愛で相手に「好き」という気持ちを伝えるのは、感情の自己開示のひとつと考えられます。
好意を伝えると相手も好意を返してくれることを「好意の返報性」といい、恋愛での心理テクニックとして活用できるでしょう。
恋愛でも仕事でもメリットだらけ!自己開示の効果
恋愛や仕事に活用するとメリットの多い自己開示。
どんな効果があるのか見てみましょう。
人間関係が円滑になる
対人関係において、相手の情報を知るほど相手の人柄がわかって安心できますよね。
相手の性格や環境を知っておくと、コミュニケーションがとりやすくなって、人間関係が円滑になります。
自己開示をして自分のことを伝えることは、人付き合いにおいてポジティブな影響を与えるのです。
知りたいことをすんなり聞き出せる
返報性の原理を利用すると、自分のことを話すことで相手も同じくらい情報を話してくれる可能性があります。
そのため、知りたいことがあるときは、その話題についてまず自分から話すと聞き出しやすくなるでしょう。
仕事で用いられることがありますが、恋愛で相手との仲を深めたいときにも使えるテクニックです。
頭の中が整理できる
自分自身の考えをまとめたいとき、人に話をするのはとても有効です。
言葉にすることで自分の意見が明確になり、話しながら頭の中が整理できます。
話し下手な人は自己開示をしながら話をすると、対人関係のコミュニケーションがとりやすくなるでしょう。
信頼関係を構築するのに役立つ
仕事や恋愛で信頼関係を作る上で、自己開示は基本的なコミュニケーション術とされています。
返報性の原理によってお互いに自己開示し合うことで、信頼関係を築きやすくなるでしょう。
個人的な話をするほど相手は信頼感を抱きやすくなるので、心を開いてほしい相手には、自分から自己開示をしていくのがおすすめです。
会話のネタに困らないようになる
自分の情報を話すと相手も話してくれるようになるため、お互いに共通の話題ができて話しやすくなります。
自己開示することで話題を膨らませることもできます。
そのため自己開示をすることが習慣になると、「何を話せばいいかわからない」という悩みはなくなるはずです。
はじめは名前や出身地を知っている程度でも、相手の興味があることを知っていくことで会話のネタが増えていくでしょう。
人から裏切られにくくなる
「自分に個人的な話をするのは、信頼してくれているから」と相手は受け止めます。
自分を信頼してくれている人には応えようとする心理が働くため、裏切られにくくなるのです。
親近感も湧いてくるので、より強い絆が生まれやすくなりますよ。
会話力を高める!具体的な自己開示の方法
それでは、会話力を高めるために、実践しやすい具体的な自己開示の方法を見てみましょう。
こちらから質問をしていく
会話を盛り上げるには、ただ自分のことをベラベラと話すだけでなく、質問をするのが効果的です。
こちらが自己開示をすると、相手も自分の情報を話そうという気持ちになります。
「最近見たアクション映画が面白かったんだよね。あなたはどんな映画が好き?」など、自己開示をしたあとに質問を加えると相手もスムーズに話しやすいでしょう。
こちらの情報を小出しにする
自己開示はお互いを理解するのに役立ちますが、相手との距離を早く縮めようとして一気に情報を出しすぎるのはあまり良くありません。
いきなりたくさんの情報を受け取ってしまうと、相手は戸惑ってしまいます。
コミュニケーションをとるときは、ある程度の時間をかけて相手との関係性を深めるのが大切です。
こちらの情報を小出しにして会話を楽しみましょう。
相手に共感する
自分の話をしたあと、相手も同じように自己開示をしてきてくれるはずです。
相手が自分の情報を教えてくれたとき、話の内容に共感すると親密性をグッと高められます。
「この人とは話しやすいな」と思ってもらえたら、もっと深い話をしてくれるかもしれませんよ。
自己開示を活用する際の注意点
自己開示をうまく活用するには、ちょっとした注意点があります。
良好な関係を作れるように、チェックしておきましょう。
「YES/NO」でしか答えられない質問は極力控える
自己開示をしたあとに質問を付け加えると、会話が進みやすくなります。
しかし、「YES/NO」でしか答えられない質問は、会話が続かなくなってしまう場合があるので注意してください。
会話術のひとつに「オープンクエスチョン」というものがあり、自由に答えられる質問をすると相手の情報や考え方を多く知ることができるといわれています。
質問をするときは、5W1H=「when(いつ)・where(どこで)who(誰)・what(何)・why(なぜ)・how(どうやって)」を使って話してみましょう。
【例】
× 「私はリンゴが好きなんだけど、あなたもリンゴ好き?」
○「私はリンゴが好きなんだけど、あなたは何のフルーツが好き?」
相手が食いついてこない話題は広げない
自分の好きなことであっても、相手にとって面白い内容とは限りません。
興味がないのに長く話されると苦痛に感じることもあるので注意が必要です。
自己開示をしても、相手が興味がなさそうだったり微妙な表情だったりするときは、会話が盛り上がっていない場合があります。
相手が食いついてこないなら、その話題は広げず別の話題に切り替えるのがおすすめです。
自慢話にならないよう意識する
「自分を認めてほしい」「アピールしたい」という気持ちが高まると、自慢話になってしまうことがあります。
過去の武勇伝や経歴、得意なことや好きなことなど、聞き手が自慢話と感じる内容は相手との距離と縮めるのに役立ちません。
自己開示をしているつもりが、自己顕示にならないように注意してくださいね。
相手との仲を深めたかったら積極的に自己開示しよう!
自己開示は基本的なコミュニケーション術で、質問を加えながら話をすると会話が盛り上がりやすくなります。
相手との仲を深めたいなら、まずは自分の情報や感情を伝えてみるのがポイントです。
積極的に自己開示すると、相手も応えてくれる可能性が高いですよ。
とくに恋愛においては、ドキドキして上手に会話ができなくなってしまう場合があります。
今回解説した自己開示の方法を参考にして、気になる相手との距離を近づけてくださいね!
- 自己開示は、何の意図もなく自分自身の情報をありのままに伝えること
- 自己開示をしたとき、相手も同程度の情報を開示してくれることを「返報性の原理」という
- 恋愛の場合、好意を伝えると相手も好意を返してくれる可能性がある
- 自己開示の効果によって、人間関係が円滑になったり会話のネタに困らなくなったりするメリットがある
- 自己開示をするときは、相手が興味のない話題は広げず、自慢話にならないように意識するのが大事