自暴自棄になってしまう原因・心理とは?立ち直る方法と対処法を解説
ストレスがたまりすぎると、なにもかもがどうでも良くなるという心理状態に陥ってしまうことがあります。
仕事や人間関係などで、「もうどうでもいい」「ここから逃げ出したい」と自暴自棄になってしまった経験がある人もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、自暴自棄になってしまう原因や心理、自暴自棄から立ち直る方法を紹介していきます。
合わせて、自暴自棄になっている人への対処法も解説していますので参考にしてみてください。
Contents
「自暴自棄」とは
「自暴自棄」とは、期待していた結果が得られず、「もうどうでもいい」とやけくそになってしまう心理状態のことです。
無茶苦茶な行動で自分の体を大切にしない「自暴」と、自分で自分を見捨てる「自棄」が合わさって「自暴自棄」という言葉になります。
自暴自棄になると自分自身を大切にしないばかりか、他の人に迷惑をかける行動をとってしまうパターンもあります。
適応障害との違い
自暴自棄と適応障害は、似ているようで少し意味が異なります。
自暴自棄も適応障害も見かけ上の行動は似ているのですが、自暴自棄は心理状態を表す言葉であるのに対し、適応障害は精神疾患の一つです。
適応障害になると、気分が落ち込む、神経質になる、焦り、不安、泣きわめくなどの症状が表れ、日常生活を送るのが困難になります。
自暴自棄が悪化すると、適応障害になってしまうことがありますので、注意しましょう。
自暴自棄になってしまう心理・原因
自暴自棄になってしまう人に共通する特徴はあるのでしょうか。
ここでは、自暴自棄になってしまう心理や原因を解説していきます。
人間関係にストレスを抱えている
人間関係にストレスを抱えていると、自暴自棄になりやすくなってしまいます。
「嫌な上司がいる」「家族仲が良くない」のように日常生活でもっとも関わる人たちとの間にストレスを抱えるとそのストレスは徐々に心を蝕んでいきます。
ストレスが溜まりきって爆発したときに「もうどうでもいい」という気持ちが溢れ出し、自暴自棄になってしまう恐れがあるのです。
自分に失望している
自暴自棄になってしまう人は、自分に失望していることが多いです。
「頑張っても報われない」「努力をしても意味がない」「正しく評価してもらえない」といった状況に陥ると、人は追い詰められやすくなります。
努力が結果に結び付かないという状況が続くと人は自分に失望してしまいます。
結果として、将来への希望を失い、自暴自棄になっていってしまうのです。
心が疲れている
さまざまなストレスの蓄積から心が疲れ、自暴自棄になってしまうことがあります。
「将来が見えない」「自分に自信がない」「現実から逃げたい」と思うことが積み重なると、心が疲れ、気力が失われていきます。
そのうち、「何をやってもうまくいかないし、もうどうでもいい」と考えるようになり、自暴自棄に陥ってしまうのです。
自暴自棄になりやすい人の特徴
なにが起きても平気な人がいる一方、自暴自棄になりやすい人も多くいます。
ここでは、自暴自棄になりやすい人の特徴を紹介するので、自分に当てはまっていないか確認しましょう。
ネガティブ
ネガティブ思考の人は、自暴自棄に陥ってしまいやすいです。
ネガティブ思考がクセになると、物事を悪い方向に考えてしまい、なにか悪いことが起こると人より多くショックを受けて自暴自棄に陥ります。
気分を切り替えるのも不得意なため、ネガティブ思考の人は自暴自棄から抜け出すにも時間がかかってしまいます。
根気がない
根気がない人も、自暴自棄に陥りやすい傾向にあります。
物事を投げ出しがちな人は、努力が実を結ぶ前にやめてしまい、「なにをやっても上手くいかない」と思い込んでしまいます。
成功体験が少ないために諦めグセがついてしまい、自暴自棄になってしまうのです。
自暴自棄から立ち直る方法
もしも自暴自棄に陥ってしまったら、立ち直るためになにをすれば良いのでしょうか。
ここでは、自暴自棄から立ち直るための方法を紹介していきます。
自暴自棄になってしまったときのために、必ず押さえておきましょう。
ありのままを受け入れる
自暴自棄になってしまったら、ありのままを受け入れるようにしましょう。
「どうにもならないことだってある」「世の中そんなもんだ」と、割り切って考えることができるようになれば、一度冷静になることができます。
冷静になった後に、自暴自棄になっている自分をどうすればいいか、どうしたらこの先前にすすめるかを考えて行動に移すことが大切です。
一度、ありのままの自分を受け入れて気持ちをリセットすれば、自暴自棄からの立ち直りも早いでしょう。
好きなことに集中する
好きなことに集中するのも、自暴自棄から抜け出すために有効な方法です。
自暴自棄になってしまうと、ストレスによって怒りや悲しみの感情ばかり湧き上がってしまいます。
自暴自棄の元になっているストレスを発散するために、カラオケやゲーム、スポーツに打ち込んで、好きなことを思い切り楽しみましょう。
好きなことでストレスが解消されれば気持ちが切り替わって、自暴自棄な自分と決別することができます。
体を動かす
体を動かすようにすることも、自暴自棄から抜け出す有効な手段です。
運動には、ストレスの発散や心と体をリラックスさせる効果があります。
ジョギングなどの有酸素運動が最も効果的ですが、家の周りを軽く散歩するだけでも気分転換になります。
自暴自棄から脱却するためにまずは、外に出て体を動かすことから始めてみましょう。
ゆっくり休む
ゆっくり休むことも、自暴自棄になったときに大切です。
心や体の疲れ、睡眠不足も自暴自棄を発生させる原因になります。
休息を取って心と体をリラックスさせ、精神を安定させるようにしましょう。
しっかり休んですっきりすれば、いつの間にか自暴自棄とお別れできているということも多いです。
誰かに話を聞いてもらう
自暴自棄になってしまったら、誰かに話を聞いてもらうのも良いでしょう。
信頼できる人に悩みや不安を話し、自分の素直な思いを聞いてもらいましょう。
自分一人で抱え込むことでネガティブ思考に陥っていたのが、人に話すことで気持ちを軽くすることができます。
友人に話すことが難しければ、カウンセリングサービスなどを受けるのも一つの手です。
自暴自棄になっている人の対処法
周りに自暴自棄になっている人がいれば、なんとかして助けてあげたいですよね。
ここでは、自暴自棄になっている人への対処法を紹介します。
周りに自暴自棄になっている人がいたら、この記事を参考に手を差し伸べてあげましょう。
話を聞いてあげる
自暴自棄になっている人の話を聞いてあげると、自暴自棄から抜け出すきっかけになる可能性があります。
自暴自棄になっている人の多くは、一人でネガティブ思考に陥ってしまっています。
特別になにかをしてあげる必要などはなく、聞き役に徹することが大切です。
「大変だったね」「辛かったね」と話に共感して聞いてあげることで、相手の心を軽くさせることができます。
一緒に遊ぶ
一緒に遊んであげることが、自暴自棄から抜け出す手助けになることがあります。
ご飯に誘ってあげたり、どこか出かけようと提案してみたりと、遊びの誘いをしてみましょう。
楽しいことを全力で行うきっかけを与えてあげられれば、ネガティブな気持ちや抱えているストレスから解放され、自暴自棄から立ち直れるようになります。
存在を肯定する
存在を肯定することも、自暴自棄になっている人にとって良い対処法です。
自暴自棄の人は自信を失い、生きていることが虚しくなっています。
「あなたは素晴らしい人だよ」「あなたは最高の人だよ」などと声をかけてあげると、相手は自分の存在意義を見出せるようになります。
また、自分の感謝の気持ちを相手に伝えるのも良いでしょう。
「いつも〇〇してくれてありがとう」「あなたのおかげで、今の私がいる」など、自己肯定感を高める言葉をかけてあげると、自暴自棄から抜け出すきっかけになるでしょう。
自暴自棄になったときは休息が大切
自暴自棄はストレスの蓄積や、心身の疲れから起きてしまいます。
無理をすると余計に悪化する可能性があるので、まずはストレスの原因から距離を置き、休息を取るようにしましょう。
自分の好きなことに打ち込み、好きな相手とともに遊ぶなど、ストレスを発散することがなによりも大切です。
精神的に落ち着いてから、今後のことや自暴自棄にならないための方法を探っていきましょう。
自暴自棄に陥ってしまったら、この記事に書いてあることを参考にして、徐々に抜け出せるようになりましょう。
- 「自暴自棄」とは、期待していた結果が得られず、「どうでもいいや」とやけくそになってしまうこと
- 自暴自棄になってしまう心理・原因は「人間関係にストレスを抱えている」「自分に失望している」「心が疲れている」
- 自暴自棄になりやすい人の特徴は「ネガティブ」「根気がない」
- 自暴自棄から立ち直る方法は「ありのままを受け入れる」「好きなことに集中する」「体を動かす」など
- 自暴自棄になっている人の対処法は「話を聞いてあげる」「一緒に遊ぶ」「存在を肯定する」