空気を読みすぎて疲れてしまう「過剰同調性」とは?その特徴と克服法を解説
恋愛において
「相手に合わせすぎてしまって疲れる」
「相手の機嫌が気になって自分が出せない」
「甘えることができない」
と思ったことはありませんか?
そんな人は、空気を読みすぎる「過剰同調性」かもしれません。
この記事では「過剰同調性」について解説し、その傾向がある人の対策について紹介します。
Contents
そもそも過剰同調性とは?ASDとのつながりとは?
「過剰同調性」とは、「空気が読めない(KY)」と全く逆の人たちのことです。
相手の反応や顔色を伺うことが習慣化して、自分を主張できなくなってしまうのです。
過剰同調性は、人間関係や恋愛においてストレスをかかえてしまう原因となります。
また、他人を優先するあまり、自分がわからなくなってしまうこともあるのです。
過剰同調性とは?
過剰同調性を一言で表すと、空気を読み過ぎることです。
生まれつきの人もいれば、子どもの頃に親から虐待を受けたり、過保護にされすぎる「愛着障害」が原因となる場合もあります。
なお、過剰同調性という言葉は、精神科医の柴山雅俊先生が発案したものであり、正式な病名ではありません。
深刻化すると心身に影響がでる可能性がある症状のことを指します。
過剰同調性とASD(アスペルガー)のつながり
ASD(アスペルガー症候群)の人は「コミュニケーションをとることが苦手」「興味関心に偏りがある」というような特徴があります。
このような特徴を見ると、過剰同調性とは全く関連のないように思えますよね。
しかし、対人関係に苦手意識のある人などは、その特徴をカバーしようとするあまり、共感能力が高まって過剰同調性になってしまうこともあります。
【診断チェック】あなたは当てはまる?過剰同調性の特徴とは
「もしかしたら、自分は過剰同調性なのかもしれない…」と思った人は、人間関係に疲れを感じている人かもしれません。
そんな人のために、過剰同調性かどうかを簡易診断できるセルフチェックリストを紹介します。
恋愛の場面はもちろん、日々の生活の中で下記の5つに当てはまる項目がないか、考えながら読んでみてくださいね。
空気を読みすぎてしまう
過剰同調性の人は「自分のことを知ってほしい」という気持ちよりも「自分が不快な存在になりたくない」という思いが強い傾向があります。
また恋愛となると、空気を読むのはさらに難しくなり、奥手になりがちです。
常に相手の機嫌を気にしてしまう
過剰同調性の人は、相手の機嫌の変化に敏感で、常にアンテナを張っています。
相手の些細な反応に対して「今のコメントはよくなかったかな」と気にしてしまったり、LINEの返信が来ないだけで不安になってしまったりすることもあるのです。
相手が機嫌を損ねず、スムーズなコミュニケーションをとれるよう、最大限の注意を払っているのでしょう。
場の雰囲気を読んで周囲に合わせる
過剰同調性の人は、自分の意思を主張することが苦手です。
自分に自信がなく、場の空気や、集団の輪を乱さないことで、安心感を得ています。
そのため、無理をしてでも周囲に合わせ、気づいたときには人間関係に疲れてしまっている…ということがあるのです。
悪いことがあると自分のせいだと思いがち
過剰同調性の人は、自己肯定感や自己評価が低い傾向にあります。
そのため、何かよくないことが起きたときには「自分自身に原因がある」と思ってしまうのです。
幼少期に優等生タイプだった人も、優等生であるための振舞いに慣れてしまっていて「ワガママが言えない」「できない自分が許せない」という状況に陥る傾向にあります。
相手に嫌われることを恐れている
空気を読むことに細心の注意をはらう過剰同調性の人は、他者に嫌われることを一番恐れます。
「自分の主張に合わせたせいで不快な思いをさせてしまうのであれば、自分が合わせるほうがいい」という考え方で行動します。
過剰同調性の克服法と上手な付き合い方
過剰同調性は直せるものなのでしょうか?
改善できるのであれば、人間関係を楽にして恋愛も楽しめる自分になりたいですよね。
ここでは、過剰同調性の気質と上手に付き合う方法を紹介します。
一人の時間を作ってみる
人間関係に疲れを感じている人は、まずは一人の時間を作ってみましょう。
誰かの感情や機嫌に振り回される状況をリセットし、自分自身の意思や感情で行動してみるといいでしょう。
大切なのは、友人とつながりのあるSNSなどは見ないこと。
どうしても見てしまうようであれば、思いきって退会するのもおすすめです。
少しずつ自分の感情を表現していく
過剰同調性の人のなかには、自分の感情すら分からなくなっている人もいます。
自分の感情を表現する、といっても難しく考える必要はなく「今日は何が食べたいか」などのシンプルなことでいいのです。
自分のワガママを自分自身が許してあげることを積み重ねていきましょう。
ブログやTwitterといったSNSをやめることができない人は、自己開示のトレーニングに活用するのもいいでしょう。
発信する内容は、なんでもOK。
自分の価値観を実際に言葉にして表現したり、見えない読者に認められたりすることで、喜びを感じることができるでしょう。
嫌なことは我慢せずはっきり「ノー」と言う
過剰同調性の人にとって、誰かに「ノー」という意思を表明することはとてもハードルが高く「そんなことできるわけがない!」と思うかもしれません。
しかし、自分自身の「ノー」という気持ちが、必ずしも他者にとって不快であるとは限りません。
相手にとっては大きな問題ではなく、許容範囲であることがほとんどです。
理想は、自分のマイナス感情を打ち明けることができる誰かを見つけること。
その相手が、自分が思いを寄せる異性であればベストです。
相手は相手、自分は自分と切り離して考える
過剰同調性の人は、誰かの悩みや苦しみにも共感し、ストレスを増幅させてしまうことがあります。
共感力が強すぎるあまり、自分の悩みと他人の悩みとの境界線が分からなくなってしまうのです。
そんな時は、自分自身に目を向けることを意識してみましょう。
自分と他人では価値観が違うのは当然のことなのです。
大切なのは「自分が」どう思っているか、どう感じているかということです。
人間関係で疲労を感じている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね♪
まずは自分の感情と正直に向き合おう!上手なコミュニケーションがとれれば恋愛へのつながりも期待できますよ!
過剰同調性の人は
「気になる人ができてもうまくアプローチができない」
「せっかく縁あって付き合えても、自分が出せずに長続きしない」
というような状態に陥りがち。
まずは、自分自身が自分の感情に素直になり、正直に向き合うことが大切です。
自分を認めてあげられない人を、他人が魅力的に思ってくれません。
ありのままの自分を受け入れることで、恋愛を良い方向へと向けてくれるでしょう。
- 過剰同調性とは、空気を読み過ぎる人のことである
- 過剰同調性になると、人間関係だけではなく恋愛においてもストレスを感じることがある
- 過剰同調性になる人には、生まれつきや家庭環境などが原因の場合もある
- 過剰同調性は、自分の感情と向きあったり、自己肯定力を高めたりすることで改善や克服が期待できる