焦りの意味や原因とは?焦りの感情から解放される方法・対処法を解説
仕事や恋愛で「焦り」の感情を経験したことはありませんか?
なんだかソワソワして、いてもたってもいられなくなり、もどかしい気持ちになったことがある人は少なくないでしょう。
同時に、「こんな気持ちになるのはなぜだろう」「平穏な状態に落ち着きたい」と考える方は多いはず。
そこで今回の記事では、焦りの感情の原因と、焦りを手放すための方法について解説していきます。
Contents
焦りの意味とは
まずは、焦りの感情について具体的に理解することからはじめましょう。
辞書的な定義だと、焦りという感情は「思い通りの結果を手にしたいけど、なかなか成就せずに落ち着きがなくなっている」という心理状態を表します。
恋愛面での焦り
恋愛面での焦りとしては、同級生が次々に結婚して子どもを授かっているにも関わらず、自分には子どもどころかパートナーすらいない…という状況が挙げられます。
「私も早く相手を見つけて結婚しなければ」と焦りを感じて、恋活や婚活をはじめる人もいるかもしれません。
クリスマスやバレンタインなど、恋人たちが楽しむイベントを1人で迎えたときにも、大きな焦りを感じることがあるでしょう。
とくに結婚願望が強く「早く結婚相手を見つけないと」と焦っている人の場合、異性に「この人は重そうだな」という印象を与えかねませんので注意が必要です。
不安と恐怖の中間にある心理
焦りは「不安と恐怖の間の感情」と捉えることができます。
時間軸を「過去・現在・未来」の3つにわけてみると、不安は未来に対する感情になります。対して目の前の出来事に対する恐怖は、現在の感情といえるでしょう。
では、焦りはどこに位置するのか?それは、現在と未来の間、いわば「近未来」に対する感情です。
未来への不安が焦りとなって、現実のものとなったときに恐怖に変化します。
近い未来に対してのモヤモヤした感情…それが焦りの正体であり、心理状態なんですね。
焦りを感じてしまう瞬間
それでは具体的に、どんな瞬間に焦りを感じるのかチェックしてみましょう。
仕事編
まずは仕事のシーンでの焦りです。
同僚が昇進していく
同時期に入社したはずの同僚が、自分よりも先に昇進していく…。そんな場面に出くわしたら、誰でも焦りを感じることでしょう。
「同期のはずなのに、どうしてこんなに差がつくんだろう」「もっとがんばって仕事をしなければ」という焦りがストレスとなります。
しかし、人によってはいい意味で集中力を高めてくれることもあるかもしれません。
自分の企画が通らない
自分が提出した企画が通らず、なかなか仕事が進まないときも焦りの感情を抱くはずです。
「もっといいものを作らないと」と焦って、勉強したりアイデアを思考したりして、行動を起こすことが多くなるでしょう。
焦りによって余裕やゆとりはなくなってしまうかもしれませんが、優先順位をつけて仕事に取り組み、やる気も高まるので成果を残せる可能性が高まります。
締め切りに間に合わない
「締め切り効果」という言葉もあるように、締め切り直前は焦りやプレッシャーでいつもとは異なる心理状態になるものです。
「これじゃ納期に間に合わないぞ!」という状況に遭遇して、大きなストレスを抱える一方で自分の力を最大限に発揮できるようになります。
ただし、締め切りに追われる環境に身を置いていると、過度なストレスやプレッシャーでうつになってしまうリスクもあるので注意しましょう。
恋愛・結婚編
続いては、恋愛・結婚に関して焦りを感じるシーンです。
独身の友達が少なくなったとき
身の回りに独身の友達がいなくなり、知り合い全員が既婚者という状態になったとき、大きな焦りを感じることでしょう。
たとえ独身の友達が1人2人いても、「あの人はいつ結婚するんだろうか…」「もうすぐ自分だけ取り残されてしまうかも…」と思ってしまいます。
友達みんなが配偶者や子どもの話をしている中で、独身の自分だけが輪の中に入っていけない…といった状況でも、「早く結婚しなければ」と焦りを実感するはずです。
生涯独身だと思っていた人が結婚したとき
「この人はたぶん一生独身だろう」と思っていた知り合いが、めでたくゴールインして結婚相手を紹介してきた…。
そんな「まさかあの人に先を越されるとは…」という考えが頭をよぎったときにも、自身に対する焦りを感じるでしょう。
もちろん結婚が人生のすべてではなく、最終的なゴールでもありませんが、他人が先に結婚するというのは焦りに直結するものです。
子づくりのリミットを感じたとき
男性でも女性でも、できることなら「若いパパママだね」といわれたいものです。
しかし、30歳を過ぎて40歳が目前になってくると、「もう残されたチャンスは少ないかもしれない」と感じるようになります。
「今がんばらないと子どものいる人生は手に入らないかも…」という不安が、焦りとなっていくのです。
家に帰って一人が寂しいと感じたとき
一人暮らしをしていると、仕事が終わって自宅に帰っても、誰かが出迎えてくれるということはありません。
疲れて帰ったときに、恋人やパートナーが「おかえり!」と迎えてくれることを夢見る独身男女は少なくないはずです。
「こんな生活だったらいいのにな」と、家に帰ってふと想像したときにも、理想と現実のギャップから焦りの感情が芽生えることがあるでしょう。
焦りを感じる原因
この「焦り」という感情は、どんな心理が原因で起こっているのでしょうか?
周りの人を過剰に気にする
焦りが発生してしまう一番の原因は、周りと比較したり周囲の視線を気にしたりすることにあります。
「仕事も恋愛も、自分の意志や気持ちを大切にしたい!」というメンタルの人は、焦ることはまずありません。
「1人だけ取り残されるのはイヤだ」「人よりも劣った評価をつけられるのは腹立たしい」そんな人間関係の悩みが、焦りの感情の根底にあったりするのです。
人のペースに流されやすい
環境に合わせて自分を変えるタイプの人も、焦りを感じることが多くなります。
友人や同僚と一緒にいるときに、マイペースで気楽に過ごすというよりは、相手に合わせて食事や遊びを変える…そんな周りに流されやすい人は焦りを感じやすいです。
もし仕事や恋愛の面で、完全に自分のペースで生きていくことができれば、焦りの感情とは無縁になるでしょう。
ネガティブな方向に考えがち
マイナス思考が強く、ネガティブに考えることも、焦りを感じる原因となります。
ネガティブ思考で自己肯定感が低いと、睡眠不足や食欲不振といった体の不調にも現れてきます。
睡眠や栄養が不足してしまえば心身が正常に働かず、余計にストレスやプレッシャーを感じて焦ってしまう悪循環に陥るのです。
完璧に進めようとする
過度な完璧主義も焦りを生む原因です。
受験や試験勉強でもそうですが、「完璧にやろう!」と考えると、むしろ作業がはかどらず思ったよりも全然進まなかった…という状況になりがちです。
そうではなく、「8割終わらせればOK」「完璧じゃなくても、まずは提出しよう」と考えることが、焦り体質の治療法となるのです。
焦りの感情を解消する解消法・解決策
続いて、焦りの感情を消し去るための対策方法についてお伝えしていきます。
自分の状態を把握する
まずは、自分が今置かれている状況を確認しましょう。
無理に「落ち着け!」と考えるのではなく、
- 今何が問題なのか?
- どうやれば解決するのか?
- 最悪の場合、想定される結果は?
など、冷静に状況を分析することがポイントです。
実際に紙に書き出したりしてみると、「なんだ、別に大したことないじゃん」と思えることもあり、不安定になった感情をコントロールするのに役立ちます。
深呼吸して気持ちを落ち着かせる
焦ったり緊張したりしているときは、無意識に呼吸が浅く、短くなってしまいます。
逆にリラックスして落ち着いているときは、呼吸は深く、長くなることがわかっています。
この呼吸リズムを活用して、意識的に深呼吸して気持ちを落ち着かせてみるというのは効果のある解決法です。
ときには諦める
すべて全力で打ち込むのがベストですが、ときには諦めも肝心です。
どうしても仕事の締め切りに間に合わないときや、結婚相手が見つからないと思ったときには、「もうしょうがない」と切り替えてみましょう。
楽観的になることで、締め切りを少し延ばしてもらえたり、ペットと一緒に生きる人生を見つけたりと、意外な解決策が見つかることもあります。
長期的に考えてみる
焦りというのは、自分の意識が近未来にあることが原因で生まれる感情です。
逆に考えれば、もっと遠い未来に意識を向けて長期的な視点を持つようにすると、「意外とちっぽけな悩みだな」と開き直れることがあります。
また、遠い未来に向けての目標を決めれば、逆算して今から叶えられるプランを練ることもできますよ。
たった1度失敗しても、人生全体で見れば大きな支障にはなりません。目先のことだけを考えず、長いスパンで物事を見つめ直してみましょう。
パニックに陥らないように焦りの感情をコントロールしよう!
「焦り」は、仕事や恋愛で誰しも抱く感情です。心がモヤモヤして居心地が悪く、「この気持ちを消してしまいたい」と感じることもあるでしょう。
そんなときは、この記事で紹介した焦りの原因について振り返ってみてください。自己観察や深呼吸といったテクニックを使いながら解消していきましょう。
焦りの感情の原因や解決法が見えてくれば、上手に感情をコントロールできるようになれるはずですよ。