最近よく耳にする自己承認欲求とは?強い人の特徴や原因、対処方法を解説
最近SNSをはじめ、テレビなどでも「自己承認欲求」という言葉をよく耳にしませんか?
自己承認欲求が強いと、自分の感情をコントロールできないだけではなく、生きづらくなることもあるのです。
そのため、恋愛や仕事などの人間関係において、障害になってしまうこともあります。
しかし、自己承認欲求について正しく理解することができれば、自分で改善することも可能なのです。
この記事では、自己承認欲求について解説すると共に、自己承認欲求が強い人の特徴や原因、対処方法を紹介します。
Contents
自己承認欲求とは?どんな意味を持つの?
自己承認欲求とは「自分で自分を認めたい」という欲求のことを指します。
通常の承認欲求では「他人にどう評価されるか」を基準としますが、自己承認欲求では個人の評価が基準になります。
他人から十分な評価を得ても、自分の設定した基準を超えない限り満足できないという特徴を持っています。
自分で自分のことを評価し、モチベーションにつなげていくことができれば、非常にバランスの良い精神状態だといえます。
英語で自己承認欲求とは?
自己承認欲求は英語で「desire for recognition」となります。
desireには希望、recognitionには承認・認知・認識という意味があります。
「desire for recognition」は以下のように使うことができます。
例①:The result of the exam fulfil his/her desire for recognition
意味:このテストの結果は、彼/彼女の自己承認欲求を満たします。
fulfilは「満たす」という意味があります。
「欲求を満たした」と過去形にしたい場合は、fulfiledを使いましょう。
例②:His desire for recognition is too strong and he is never satisfied with himself.
意味:彼の自己承認欲求は強すぎて、彼は自分自身に満足していません。
自己承認欲求が強い時は、strongという単語を使って表現することができます。
また、satisfyには満足させる、という意味があり、文中では受け身のsatisfiedが使用されています。
自己承認欲求の強い人の特徴
自己承認欲求が強い人ときいても、いまいちイメージが掴みにくい人が多いのではないでしょうか?
自己承認欲求は表に出ることはあまりないので、周りの人は気が付かないことがほとんどでしょう。
しかし、自己承認欲求が強い人にはいくつかの心理的共通点があるのです。
ここでは、自己承認欲求の強い人の特徴を5つ紹介します。
人の話を聞かない
自己承認欲求が強い人の特徴として、相手の話や意見を聞かないということが挙げられます。
自己承認欲求が強い人は、自分の中にしっかりとした基準を持っており、周りの人が「それで十分じゃない?」「○○くんはよく頑張ったよ」というような声をかけたとしても、受け入れることができません。
自己承認欲求が強い人にとって、自分の基準に達していない限り満足することができず、周りの人になんといわれても関係ないのです。
そのため、妥協することを知らずに一人で突っ走ってしまう傾向があります。
このような行動は、グループ行動する時などに、チームの輪を乱してしまう可能性もあります。
snsのいいね!の数を気にし過ぎ
自己承認欲求が強い人は、多くの人からの同意を求める傾向があります。
例えばSNSに自分の気に入った写真などを投稿した時に、いいね!の数やコメントが少ないと「どうしてこんなに素敵なのに周りは理解してくれないの?」と不満を持ってしまうのです。
また、周りに批判されるとつい向きになってしまい、攻撃的になる一面も持ち合わせています。
自己承認欲求が強い人は、自分が満足しているものを他人に否定されることを嫌うので注意が必要です。
比較しがち
自己承認欲求が強い人は、他人と比較をして自分の方が勝っていると実感することで、より強い満足感を得ます。
例えばSNSであれば、友達より自分の方がいいね!やコメントをもらっていると満足します。
また、自分の彼氏や彼女が人の恋人よりかっこよかったり、かわいかったりすると、優越感に浸っていることもあるのです。
このように自己承認欲求が強い人は、色んなところで他人と比較をします。
そして、自分の方が勝っていると確認することで、自分の基準が正しかったと決定づけ、自己満足するのです。
過去の栄光・武勇伝にしがみついている
自己承認欲求が強い人は、過去の栄光・武勇伝をいつまでも自慢する傾向があります。
自己承認欲求が強い人にとって、自分の基準を満たすことが最も重要なのですが、自分が出した結果に対して「すごいね!」「さすがだね」という言葉をかけてもらいたいという思いも強く持っているのです。
かまってちゃん
自己承認欲求が強い人には、かまってちゃんが多く、周りに愛されている実感を得ようとする傾向があります。
体調不良を過剰にアピールしたり、自分の不幸話をしたりすることで、周りから「大丈夫?」「つらい思いをしたね」などの優しい言葉をかけてもらいたいのです。
同情されたいがために、ネガティブなことばかり発信する傾向があるので、周りの人たちからはかまってちゃんの印象を持たれやすいのです。
自己承認欲求が強くなる原因とは?
自己承認欲求が強くなる原因には、子供の頃の育った環境や現代社会の風潮など、いろいろなものが絡んでいるといえます。
ここでは、自己承認欲求が強くなる主要な原因を紹介します。
自己肯定感が低い
自己承認欲求が強くなる原因の1つとしては、自己肯定感が低く、自分に自信がない状態であることがいえます。
もしくは、劣等感が強いとも表現できます。
努力してもなかなか自分の思うように進まなかったり、失敗が続いたりすると、どんどん気分が落ち込み自己肯定感が低くなってしまいます。
そのため、「自分の存在価値を見出したい」「目標を達成したい」という義務感に近い感情が生まれ、自己承認欲求が強くなるのです。
つまり、自分に自信がなく不安だからこそ「理想の自分に近づきたい」という欲求が生まれるのです。
インスタなどSNSにとらわれている
自己承認欲求が強い理由として、SNSを日常的に利用していることも原因として挙げられます。
今ではほとんどの人がSNSのアカウントを持っており、日常生活の様子や写真を投稿することが普通になっていますよね。
SNSではいいね!やコメントの数などから「他の人がどれだけ自分に興味があるのか」「自分はどのように評価されているのか」が一目で判断できます。
これが当たり前になると他者からの評価に支配され、自己承認欲求が強くなってしまうのです。
褒められた経験が少ない
子供の頃に親や周りの人から褒められた経験がないと、自己承認欲求が強くなる傾向があります。
他人から褒められないのであれば、自分で自分のことを褒めたり、認めてあげるしか方法はありません。
すると、いつの間にか自分の中の自己評価基準が設定され、それを満たそうという気持ちが強まり、自己承認欲求へとつながるのです。
【診断】自己承認欲求が低い?強い?
ここでは自己承認欲求が低いか強いかを診断してみましょう。
以下の質問にいくつ該当するかを数えてみて下さい。
☐ 寂しいのが苦手な性格である
☐ 自分について語るのが好き
☐ 人に褒められて伸びるタイプである
☐ 努力家である
☐ 過去の栄光や挫折の経験がある
☐ 家族や身内が大好き
☐ 周りの人に優しい言葉をかけてもらいたい
☐ 人のSNSの内容が気になる
☐ SNSで自分の気持ちをつぶやくことが多い
☐ SNSに仕事やプライベートの内容を頻繁にアップする
【当てはまる項目が0~3個】
自己承認欲求がほぼないといえます。
特別に強い欲がなく「自然体で生きている人」がほとんどでしょう。
他人に自己アピールをしたり、かまってほしいという欲がなく、承認欲求に無関心な人だといえます。
【当てはまる項目が4~5個】
自己承認欲求度は低レベルです。
ある程度の自己評価基準は持っていますが、そこまでこだわりがなく柔軟に対応できるタイプだといえます。
特に他人と比較することもないので、バランスがいいでしょう。
【当てはまる項目が6~8個】
承認欲求度は標準レベルです。
周りの人のことが気になり時には比較してしまいますが、極めて健全なレベルだといえます。
しかし、1つのことに固執してしまうと、一気に欲求が高まってしまう可能性があります。
普段からリラックスして、感情的にならないように意識しましょう。
【当てはまる項目が9~10個】
承認欲求度が高レベルといえます。
この段階になると常に周りのことが気になってしまい「自分のことを見てほしい」「自分で自分のことを認めたい」という気持ちが強いといえるでしょう。
自己承認欲求にコントロールされず、マイペースに生きるようにしてみましょう。
なくす方法は?自己承認欲求の対処方法
自己承認欲求が強いと辛いことが多く、人より生きづらいと感じることも少なくないでしょう。
自己承認欲求は気が付かないうちにいつの間にか芽生えているものなので、コントロールするのが難しいのです。
ここでは、自己承認欲求をなくすための改善方法を紹介します。
まずは、自己承認欲求が強いことを認める
自己承認欲求をなくす第一歩は、自己承認欲求が強いことを認めることです。
この記事やその他の関連記事を参考に、自己承認欲求がどのようなものなのか詳しく学ぶといいでしょう。
そして、自分に当てはまる特徴がないか照らし合わせてみてください。
目標設定を低めにする
自己承認欲求が強い人は、自分の中で高い目標設定をすることで「それを達成するために努力しなければいけない」「まだまだ頑張れる」など、欲求が強まってしまいます。
高い目標を設定するのはいいことですが、あまりに高すぎるとストイックになりすぎてしまい自分のことしか考えられず、人の話を聞かなくなったり、自己満足ができなくなってしまう可能性があります。
そのため、身の丈にあった目標を決め、無理のない程度で欲求を満たせるようにしましょう。
環境を変えることも大切
先述した通り、SNSを利用することが当たり前の現代社会だと、環境が原因で自己承認欲求が強くなることもあります。
そのため、思い切って環境を大きく変えてみるのもいいでしょう。
付き合う友達を変えてみたり、日本を飛び出してみたりなど、環境を変える方法はたくさんあります。
新しい環境で新しい人に出会うことで価値観が変化し、自己承認欲求がなくなる可能性もありますよ。
自分をたくさん褒めてあげる
自己承認欲求をなくすためには、自分のことを認めてあげる、つまり褒めてあげることが大切です。
所属企業や組織の表彰制度で賞を受賞した時、自分の決めた目標を達成した時など、大きいことでも小さいことでも構いません。
少しでも頑張った成果があったなら、とにかく自分を褒めてあげましょう。
そうすることで、自然と自己肯定感が強くなり、自己承認欲求がなくなっていきますよ。
論文でも取り上げられる自己承認欲求とSNS。
ハマり過ぎると恋も失うかもしれません…
自己承認欲求は論文でも取り上げられるほど、現代人にとって身近な問題であり、数々のデメリットがあります。
また、自己承認欲求が強すぎると、恋愛や人間関係にも悪影響を及ぼします。
しかし、自己承認欲求が強いことを自覚して適切に対処すれば、自己承認欲求をなくすことも可能なのです。
「もしかしたら自分は自己承認欲求が強いのでは?」と感じたら、この記事で紹介している診断を活用して、承認欲求レベルを確認してみましょう。
もしレベルが高かった場合は、今すぐ対処法を実践してみてください。
自己承認欲求がなくなれば、より快適な生活や理想の恋を手に入れることができますよ。
- 自己承認欲求が強い人は、他人と比較してばかりのかまってちゃんが多い
- 過去の栄光・武勇伝にしがみついているのは、自己承認欲求が強い証拠
- 褒められた経験がなく自己肯定感が低いと、自己承認欲求が強くなる
- 自己承認欲求が強い人は、インスタなどのSNSにとらわれている
- 自己承認欲求をなくすには、目標設定を低くしたり、環境を変えることが大切