キュートアグレッションとは?なりやすい人の特徴や心理的背景も解説
赤ちゃんや動物など可愛いものを見た時に「可愛すぎて噛みつきたい!」といった、攻撃的な感情が湧きあがった経験はありませんか。
可愛く思う反面で攻撃的になるのは、実はキュートアグレッションという現象かもしれません。
この記事では、キュートアグレッションの意味や心理的背景について詳しく解説します。
Contents
キュートアグレッションの意味とは
キュートアグレッションと言われても、どんな意味かピンとこない人もいるでしょう。
まずは、キュートアグレッションの意味やどのような現象なのか解説します。
可愛すぎていじめたくなる衝動のこと
キュートアグレッションとは、可愛いものを見た際に「力いっぱい抱きしめたい」「噛みつきたい」といった衝動に駆られる現象のこと。
「可愛すぎていじめたくなる」という相反する衝動や感情を抱き、赤ちゃんや小動物など無防備で小さい対象に強く思う傾向にあります。
可愛い対象に対して攻撃的な感情を抱く以外にも、歯をくいしばる・自分の手をつねるなどの衝動もキュートアグレッションの1つです。
愛情や興奮が急激に高まることで起きやすい
キュートアグレッションは、心理学的に愛情や興奮が急激に高まることで起きやすいと考えられています。
そのため、自分にとって強烈に好きなものや愛らしいものを目にした時ほど、攻撃的な衝動にかられやすいのです。
可愛いと思っているのに攻撃的な気持ちに襲われるので「自分はおかしいのかも…」と不安に思う人もいるでしょう。
しかし、逆に言えばキュートアグレッションが起きるほど、対象に対して愛情があるということなので安心してくださいね。
キュートアグレッションになりやすい人の特徴

キュートアグレッションは脳の自然な反応なので、誰しもが起きる可能性があります。
しかし、中でもなりやすい人とそうでない人がいるもの。
では、キュートアグレッションになりやすいのは、どのような人でしょうか。
こちらでは、キュートアグレッションになりやすい人の特徴を紹介します。
感受性・共感性が高い
感受性や共感性が高い人は周囲の刺激や感情に敏感で、深く共感する能力も高いです。
可愛いものを目にした時に「可愛い!」と急激に感情が高まりやすく、キュートアグレッションが起きやすいでしょう。
赤ちゃんの無邪気な表情を見て思わず「つねりたい!」と思ったり、飼っているペットの仕草に潰れるほど抱きしめたくなったりします。
こういった衝動は感受性の高さゆえに起こるものです。
ストレスを溜め込みやすい
キュートアグレッションになりやすい人の特徴として、ストレスを溜め込みやすいことがあげられます。
日頃からストレスを抱えている人は、感情の起伏も激しくなる傾向があります。
精神的なバランスも乱れやすく、可愛いものを見た時に普段より強く感情が揺り動かされやすいのです。
仕事から帰ってきた際に、わが子やペットが出迎えてくれた時に強く抱きしめたい衝動に駆られるのも、キュートアグレッションの一種といえるでしょう。
感情の起伏が激しい
キュートアグレッションは感情の急激な変化による反応なので、感情の起伏が激しい人が特になりやすいでしょう。
時には自分で制御できないほど強く感情が動くので、可愛い対象を見た際に興奮を抑えられなくなることも。
感情の乱高下が激しい人ほどなりやすいということを覚えておきましょう。
繊細な性格の持ち主
繊細な性格の人もキュートアグレッションを強く感じやすい傾向にあります。
気持ちや表情の変化に敏感なので、良くも悪くも他人に感情を揺さぶられやすいです。
相手の何気ない一言に強くショックを受けるのと同じように、可愛いものに対して愛情深く受け止めやすいでしょう。
動物や赤ちゃんなど「可愛い」ものが大好き
もともと可愛いものが大好きな人も、キュートアグレッションになりやすいです。
動物や赤ちゃんなど「可愛い」に敏感な人は、可愛いものに触れるたび感情が高まります。
ペットカフェなど可愛い対象に囲まれた際に、「可愛くてギューって抱きしめたい!」などの衝動に駆られた経験はありませんか。
「可愛い」ものが大好きで見かけるたびに興奮する人は、キュートアグレッションになりやすいといえるでしょう。
キュートアグレッションはなぜなる?心理的背景を解説
可愛いものを見た時に衝動的に湧きあがる攻撃的な感情。
一見すると理解しがたい現象ですが、近年では心理学研究によって解明が進み攻撃的な衝動に駆られる仕組みがわかってきました。
こちらでは、キュートアグレッションになる心理的背景を解説します。
感情を調節するため
可愛いものを見ると脳内では快感物質が分泌され、幸福感や癒しを感じます。
しかし感情が高まり、感情メーターが振り切れると脳がパニックを起こすのです。
脳がパニックになる要因の「可愛い」というポジティブな感情を抑制するために、攻撃性のある感情が引き出されます。
キュートアグレッションとは人間の正常な自己防衛反応で、自分の感情のバランスをとるための正常な現象なのです。
「保護したい」という強い気持ちによる過剰反応
キュートアグレッションは深い愛情や保護欲が大きく関係しています。
可愛い対象に対しての「守ってあげたい・保護したい」という深い愛情は、脳が感情を抑えられず急激にポジティブな感情が高まります。
そのため、わが子やペットにキュートアグレッションを起こしやすいのも「保護したい」という愛情の深さが理由です。
いわばキュートアグレッションとは、過度な愛情表現が引き金となる現象といえるでしょう。
精神的に不安定な時に反応が強まりやすい
キュートアグレッションは精神的に不安定な時ほど、反応が強く出やすい傾向にあります。
精神的に不安定な時は感情のコントロールが難しく、些細なことで落ち込んだり過剰に幸福感を感じたりと感情の乱高下が激しくなりがち。
落ち着いている時は感情が高ぶらなかった現象にも、キュートアグレッションが起きやすい状況に陥るのです。
キュートアグレッションが起きた時の対処法

キュートアグレッションは脳の自己防衛反応であり、誰でも起きる可能性があります。
しかし、衝動のままに行動すると、相手を傷つけるだけでなく後悔も大きくなるでしょう。
では、キュートアグレッションが起きた時はどのように対処すればいいのでしょうか。
攻撃的な感情への対処法を知っておけば、キュートアグレッションを恐れる心配はありませんよ。
深呼吸して気持ちを落ち着ける
突然の攻撃的な衝動に駆られた時は、まずはゆっくりと深呼吸して気持ちを落ち着けましょう。
感情が大きく高ぶると、呼吸も浅くなりやすいです。
高ぶった感情を抑えるためにも、しっかりと深い呼吸を意識しましょう。
深呼吸を繰り返すうちに、攻撃的な衝動も落ち着いてきますよ。
可愛い対象から一旦離れる
キュートアグレッションが起きた際は、可愛い対象から一旦距離をとることも大切。
可愛い対象ばかりに集中していると、過剰に感情が高ぶりやすくなります。
気持ちが高まった時はその場から一旦離れたり、視線を外したりして気持ちを落ち着けるようにしましょう。
軽い運動をする
キュートアグレッションが起きた時は、軽い運動も効果的です。
軽く運動することで自律神経のバランスが整い、興奮した感情を落ち着けやすくなります。
キュートアグレッションが起きる時は、頭の中が可愛いでいっぱいの状態です。
軽い運動は興奮した脳内をクールダウンし、衝動を落ち着ける手助けになりますよ。
自分の行動を客観的にみる
キュートアグレッションの衝動を落ち着かせるには、自身の状況を冷静に見ることが大切です。
自分の行動を客観的に見た時に「キュートアグレッションになっている」と自覚できれば、早急に対処できるでしょう。
また、自分を客観視することでパニック状態の脳内も落ち着いてきますよ。
日頃からストレスを溜めないよう工夫する
ストレスはキュートアグレッションが強く出やすい要因の1つ。
日頃からストレスを溜めないよう、適度に発散しておくのも衝動を抑えるポイントです。
適度な運動を習慣にしたり、リラックス時間をとったりするなど、自分なりの方法でストレスと向き合いましょう。
キュートアグレッションが起きる心理を理解して自分の感情と上手く付き合おう!
キュートアグレッションとは、可愛いものに対して攻撃的な衝動が起きる心理現象です。
人間の脳に起こる自己防衛反応で、感情の起伏が激しい人や感受性が高い人がなりやすいといわれています。
キュートアグレッションが起きる心理を理解して、自分の感情と上手く付き合えば心配する必要はありません。
可愛いものに対して攻撃的な衝動にかられた時は、深呼吸して感情の高ぶりを落ち着けることが大切です。
- キュートアグレッションは可愛すぎていじめたくなる衝動のこと
- 感受性が高く繊細な人はキュートアグレッションになりやすい
- キュートアグレッションの心理的背景には保護欲の強さが関係している
- 攻撃的な衝動に駆られた時は深呼吸や軽い運動で感情をコントロールしよう




