人を見下す人の特徴や心理状態とは?撃退法&人を見下す癖の治し方まで紹介
すぐに人を見下す人っていますよね。
そんな相手と会話するのは避けたいものですが、相手が上司や友人の場合は無視できず、他者軽視の傾向がある相手の言動にイライラしてしまいます。
そこで今回は、人を見下す人に対処できるよう、人を見下す人の特徴や心理状態・撃退方法まで徹底解説していきます。
記事後半では、人を見下す癖の治し方も紹介しますので、日頃からつい人を見下してしまう…という人はぜひ参考にしてみてください。
Contents
そもそも見下すとは
そもそも、「見下す」とはどのような行動なのかを知るために、まずは「見下す」の言葉の意味・類語・英語表記・ことわざを見ていきましょう。
言葉の意味
「見下す」とは、「相手をばかにして見る・あなどりみる・見さげる」という意味です。
ちなみに、「下の方を見る・みおろす」なども「見下す」の意味に含まれますが、「人を見下す」という表現において、こちらの意味は当てはまりません。
類語
「見下す」の類語は多々存在します。
いくつか挙げてみると、
- 馬鹿にする
- 軽視する
- 低く見る
- 軽蔑する
- 甘く見る
などの言葉が挙げられます。
英語表記
「見下す」の英語表記は、
- contemn
- scorn
- disdain
- despise
- look down on
などと表現します。
とくに、「look down on」は単語別に分けると「look=見る」「down=下に」という意味になるため、「見下す」の意味を連想しやすいですね。
ことわざ
ことわざの中には、人を見下していることを意味するものがあります。
自分自身が次の言葉を投げかけられた場合は、相手に見下されていると判断して間違いないでしょう。
- 井の中の蛙:「見識が狭い」
- 猫に小判、豚に真珠:「価値が分からない人には価値があるものであっても無意味」
- 独活の大木(うどのたいぼく):「身体の大きさに中身が伴わず、役に立たない」
- 下手の考え休むに似たり:「能力のない者が長く考えても時間を浪費するだけ」
【診断】人を見下す人に見られる特徴
人を見下す人には、以下の特徴が見られます。
周囲の人に当てはまっていないか、自分自身に思い当たる節がないか、診断チェックしてみてください。
自慢話が多くいつも自分語りしている
人を見下す人は、自分が相手よりも優れていることをアピールしたい気持ちが強いため、自慢話が多くいつも自分語りをする傾向があります。
また、自慢話の中に身内や友人のことが含まれることもあります。
たとえば、「知り合いにプロの小説家がいる」「有名な本を書いた著者と友達」など、自分の周りにはすごい人がいるということをアピールしたいのです。
お高くとまっていて負けん気が強い
お高くとまっていて負けん気が強いのも人を見下す人の特徴であり、自分の周りに高く評価される人がいた場合は、その人を敵対視します。
これは、自分が相手に敗北していることを認めたくない気持ちの表れで、相手を見下すことで劣等感を抱くのを回避して、自分のプライドを守っているのです。
周囲からの指摘を素直に受け入れない
人を見下す人は周囲からの指摘を素直に受け入れようとせず、「受け入れる=相手への敗北」とひねくれた解釈をする傾向があります。
もっとも、「最近の日本の若者たちは~」のような、嫌味を込めた指摘なら誰もが拒否したい気持ちになるでしょう。
しかし、人を見下す人は善意による指摘でも受け入れられず、相手が心から心配している気持ちを理解できないがために、アドバイスを有り難く受けとることができないのです。
思いやりがなく協調性に欠ける
人を見下す人は相手のことを考えていないため、思いやりがなく協調性に欠けています。
たとえば、
- チームで研究する際、自分の勝手なルールを周囲に押し付ける
- プロジェクトなどひとつの目標に対してチームで動いているのに、一致団結しようとしない
- 話し合いが必要な場面で、譲り合う気持ちを持っていない
など、周囲に対してこのような行動をとることから、人間関係においてトラブルが起こることも少なくありません。
周りからはわがままなタイプの人と思われていることが多いでしょう。
目上の人に対してはペコペコしがち
人を見下す人は自分に劣る相手やライバルにはきつく接する一方で、目上の人に対してはペコペコしがちです。
この場合、目上の人というのは上司だけとは限りません。
人を見下す人は、学歴や職業などのデータを基準に勝手なランク付けをする傾向があります。
これらの要素を総合的に吟味して自分より劣っていると判断した時点で、相手を見下すようになるのです。
人を見下す人の心理状態は?
人を見下すというのは、どのような心理によって生まれる行動なのでしょうか。
ここでは、人を見下す人の心理状態について解説します。
対抗意識を持っていて嫉妬している
人を見下す人は周囲に対抗意識を持っており、相手が自分より優れていると感じると嫉妬します。
- 自分:イラストを描くのが趣味
- 相手:女性向けコミック・男性向けコミックのプロ漫画家
とくに、このような自分が自信のある分野に対して、相手が勝っていると実感した場合は、激しく嫉妬し冷静な気持ちを保てなくなります。
そんなとき、相手を見下すという方法で自分の劣等感を解消しようとするのです。
周囲を下に見て自己肯定感を高めようとしている
自分に自信がない場合、多くの人は自信を高めるための努力をしますが、人を見下す人は周囲の人の評価を下げることで自己肯定感を高めようとします。
このような人は元々自己肯定感が低く、また他人を信用していないため、「他人は敵で自分は被害者」と考えがちです。
そのため、他人を見下して攻撃することを正しい行動だと思っているのです。
他人と比較して優越感を得ている
人を見下す人は、他人と比較して勝っているところを見つけ、その分野を拡大解釈して見下すことで優越感を得ようとする心理が働いています。
このような心理を仮想的有能感といいます。
このとき、自分より優れた相手と比較すると劣等感を抱いてしまうため、自分より下の相手を探そうとするのが特徴です。
これが習慣化した場合、「自分は偉い」と自己陶酔するようになるケースもあります。
自分のことを過剰に評価している
自分を客観的に見ることのできない人は、「自分は他人より優れている」と思い込んで相手を見下す傾向があります。
- 自分:独学で心理学を学んでいる
- 相手:教育心理学を学んで仕事に活かしている
この場合、実績があるのは明らかに相手の方ですが、自分を過剰に評価する人は「本気で勉強すれば自分の方が上」と思い込んでいるのです。
日頃のストレスを発散している
日頃のストレスを発散したいという心理状態で人を見下す人も意外と多く、自分が望んだ結果が得られない日々のストレスを、「相手を見下す」という攻撃によって発散しています。
また、このような人は自分が評価されないことを他人のせいにし、自分が苦しい状況のときは、相手も苦しまなければアンフェアだと考える傾向があります。
これで解決!人を見下す人への撃退法
周囲に人を見下す人がいる場合、以下の対処法で撃退することができます。
接し方に頭を悩ませている人は、ぜひ実践してみてください。
寛大な心を持って接する
人を見下す人に対しては、「この人は精神的に未熟な人だから仕方ない」と解釈して、寛大な心を持って接するようにしましょう。
自分と同じ社会人と思って接するとイライラしますが、未熟な子どもだと思って接するようにすれば、多少は許せる気持ちになるものです。
なるべく関わらない
人を見下す人には、なるべく関わらないのがベストです。
同じ会社の人間など、相手と距離を置くのが難しい場合は、最低限の会話に留めるようにしましょう。
万が一、見下すような発言をされたとしても、決して真に受けず聞き流すようにしてください。
相手にされないとわかったら、絡んでくることも徐々になくなっていくでしょう。
相手によっては指摘するのもアリ
人を見下す発言が目に余る場合、相手によっては指摘するのもアリでしょう。
もしかすると、相手は自分の発言が周囲を不快にさせていることに気づいていない可能性があります。
その場合、指摘すれば反省して改善しようとしてくれるかもしれません。
会社の同僚や友達など、これからも付き合っていきたいと思う人ならば、指摘してあげるのも親切のひとつですよ。
人を見下す癖をやめたい人へ!治すための方法
人を見下す人は周囲から嫌われてしまいます。
自分が人を見下していることを自覚していて、なおかつそんな自分を改善したいのであれば、以下の方法で治すことをおすすめします。
自分自身と向き合う
「人を見下しているかもしれない…」と思う人は、自分自身と向き合って見つめ直してみましょう。
普段の話し方や口癖、考え方などに問題はないか…今一度見つめ直すことで自分の短所に気づくこともあります。
治すべき部分を自身で把握できれば、人を見下すような言動も自然と減っていくはずです。
相手の立場になって物事を考える
物事に対して相手の立場になって考えるようにすれば、必然的に人を見下す発言はなくなっていきます。
たとえば、相手の発言に対して「現代でその考えは時代遅れ」だと思ったとしても、それをいわれた相手がどう思うかを考えれば、そのような発言は控えるはずです。
意見を発するときには、「相手が不快に思わないか」という点を意識するのを忘れないでくださいね。
相手の短所ではなく長所に着目する
人を見下してしまうのは、相手が自分より劣っている部分を見つけてしまうのが大きな要因です。
そこで、相手の短所ではなく長所に着目するようにしましょう。
相手の優れた部分を見ることができれば、見下す気持ちもなくなります。
短所ばかりに目をつけて見下すのではなく、長所を積極的に褒めていくようにすれば、人間関係も円滑に進んでいきますよ。
どんな場面でも人を見下す言い方・態度はNG!
どんな場面でも、人を見下す言い方・態度は絶対にNGです。
人を見下すのは、周囲に対して自尊感情が高すぎることを示す行為に等しく、相手を不快にさせるのはもちろん、自分自身の価値・評価を下げてしまいます。
人を見下す発言には何ひとつメリットがありません。
人を見下すことで得られる仮想有能感は所詮仮想であり、現実の自己肯定感が高まるわけではなく、虚しい行為といえるでしょう。
周囲に人を見下す人がいる場合は上手に対処し、また、自分自身も人を見下すことがないよう注意してくださいね。
- 見下すとは、「相手をばかにして見る・あなどりみる・見さげる」という意味
- 人を見下す人には、「自慢が多くていつも自分語りをしている」などの特徴が見られる
- 人を見下すのは、「対抗意識を持っていて嫉妬している」などの心理状態が関係している
- 周囲に人を見下す人がいる場合は、「寛大な心を持って接する」などの方法で対応すると良い
- 人を見下す癖は、「自分自身と向き合う」などの方法で改善できる