花嫁の夢!寿退社のメリット・デメリット&退職時における注意点を大公開
女性の場合、結婚時においての仕事の扱いというのは悩みの種の1つです。
現在、「結婚と同時に寿退社する」という女性は少数派のイメージがありますが、それでも退職が頭をよぎるという人は少なくないのではないでしょうか。
そこで今回の記事では「寿退社」のメリットとデメリット、さらには人に聞きづらい退職時の注意点について解説していきます。
Contents
寿退社する女性の割合は少ない?
今はどちらかというと共働きがスタンダードであり、寿退社は少ないのではないかと思っている人も多いでしょう。
実際に厚生労働省のデータによれば、結婚を理由に仕事を辞めたという女性は、全体の2.6%です。
参考元:厚生労働省「平成30年雇用動向調査結果の概況」
親世代では多数派であった寿退社も、現在ではかなりの少数派のように見えます。
しかし、実際は寿退社であっても退職理由を「一身上の都合」とする場合も多く、結婚をきっかけに仕事を辞めている女性はもっといるだろうとも考えられます。
また、2017年の時点でも3割程度の女性が「専業主婦」というデータもあり、イメージよりも多くの女性が寿退社している可能性が高いかもしれません。
参考元:厚生労働省「共働き等世帯数の年次推移」
GOOD!寿退社のメリット
続いて、寿退社することで得られる具体的なメリットについて見ていきましょう。
退職をするいいきっかけになる
もともと退職を考えていた人にとって寿退社は、絶好の機会といえます。
仕事を辞めたいと思ってはいても、なかなかきっかけがつかめないという人もいるでしょう。
そうした場合は、結婚を理由に退職しやすいというメリットがあります。
とはいえ、これからの2人の生活に関わってくる部分なので、退職を決める前には1人で勝手に判断せずよく話し合うことが大切です。
夫婦の時間を増やせる
寿退社には、夫婦の時間を増やせるというメリットもあります。
お互い仕事をしていると、どうしてもすれ違いが増えてしまい、なかなか2人で過ごせない…ということも多いです。
しかし、女性が寿退社して家にいることができれば、夫婦が一緒にいる時間を増やすことが可能です。
新婚夫婦らしく一緒の時間を過ごしたいという人は、寿退社という選択肢を考えてみてもよいでしょう。
役割が明確になり負担が減る
共働きの場合、家事の分担や仕事との両立はマストです。
そうしたことが負担にならないタイプなら良いですが、中には家事や育児に専念できないこを不満に思う人もいるでしょう。
その一方で、寿退社すれば女性は家事、男性は仕事とお互いの役割が明確になるため、家事分担の手間を省くことができます。
お互い家事や仕事に集中したい、という場合はベストな選択といえるでしょう。
BAD!寿退社のデメリット
寿退社には多くのメリットがある一方、見逃せないデメリットも存在します。
寿退社を考えている場合は、次のようなデメリットについてもよく考えて判断することが必要です。
収入が少なくなる
寿退社で女性側が専業主婦になれば、当然世帯収入は少なくなります。
相手の収入が十分であれば問題ないかもしれませんが、お互いまだ若く収入が低い場合は少々家計が苦しくなる可能性も否定できません。
また、女性からすると自分が直接稼いでいないため、自由にお金が使いづらくなるというデメリットも考えられます。
社会との関りが減り寂しく感じる
会社員時代と比べ、家庭に入ると他人と触れ合う機会は激減します。
家にいる時間が多くなり、会話はほとんど家族とだけ…といった生活にストレスを抱えてしまう人も少なくありません。
社会との関わりに生きがいを感じているタイプの人は、寿退社する前によく考えておくべきでしょう。
各種手当が受け取れない
結婚し相手の扶養に入ると、これまでの社会保険の資格を失うことになります。
そのため、保険や年金、各種手当の体系がガラリと変わります。
勤務先の健康保険からは抜けることになるため、相手の健康保険に扶養家族として加入手続きをする必要があります。
しかし、この健康保険で支給される「傷病手当金」は、扶養家族は対象外です。
また「出産手当金」や雇用保険から発生する育休時の手当金なども、働いていなければ当然受け取れません。
年金は保険料の自己負担のない、国民年金の「第三号被保険者」の扱いになりますが(※扶養者が会社員や公務員の場合)、将来的に受け取れる年金額は会社員よりは少ないです。
寿退社すれば子育てや家事に専念することはできますが、各種手当は受け取れなくなるという点には注意しておくべきです。
寿退社する旨を会社に伝えるタイミング
寿退社を決めたら、まずは会社に伝えなければなりません。
どんな理由の退職であっても、基本的には退職する時期の半年~3ヶ月前までには報告しておく必要があります。
退職前までに仕事の引継ぎや各種手続きなど、やらなければならないことが出てくるため、会社側にも余裕をもって伝えることが大切です。
ここではより具体的に、寿退社を伝えるべき順番や退職報告の例文を紹介していきます。
伝えるべき順番
まず最初に退職の意志を伝えるべき人物は「直属の上司」です。
相手と職場が同じ、という場合はそれぞれの直属の上司に同じタイミングで報告します。
具体的な結婚式の日取りが決まったら、他の上司へ報告。
その後、退職願・退職届を提出するとよいでしょう。
続いて、所属部署のメンバー、同僚や後輩、他部署の人たち、社外や取引先の順で報告するのが一般的です。
会社や職種によって報告の手順が決まっているところもあるため、上司に報告したときに確認をとっておくとベストです。
また、会社に報告する前に注意したいのが、SNSでの取り扱いです。
SNSは誰でも見ることができるツールゆえ、SNSで結婚報告をしてしまうと上司に伝える前に知られてしまう可能性があります。
直接報告する前に耳に入ってしまうと、人によっては気分を害することも…。
閲覧制限を設けるなど、SNSでの報告は慎重におこなうことをおすすめします。
報告の仕方【例文アリ】
結婚・退職の上司への報告の仕方は以下のとおりです。
結婚式は〇月を予定しております。
結婚を機に退職させていただきたいと思っています。
ご迷惑をかけない時期に退職日を決めたいので、また改めてご相談させてください。
ご迷惑をおかけしてしまいますが、今後ともよろしくお願いいたします。
また、結婚式をする場合は、大まかな(決定している場合は具体的な)時期を伝えるとベストです。
円満退社のポイント!寿退社する際の注意点
最後に、円満に寿退社するための注意点を見ていきましょう。
会社の繁忙期に退職するのは控える
退職者が出るというのは、会社にとっても大変なことです。
できるだけ会社側に負担をかけないよう、繁忙期に退職するのは控えましょう。
結婚を理由に退職する際は、体調不良や転職などとは違い、ある程度は調整することが可能なはずです。
そのため、円満に退職するならなるべく忙しくない時期を選ぶのがベストです。
引継ぎは丁寧におこなう
退職する場合、当然これまでやっていた仕事を引き継ぐ必要が出てきます。
どうせ辞めた後は関係ない、と適当に引き継ぐと後任の担当者や同僚が困ってしまいます。
円満退職のためには、トラブルを残さないことが大切です!
仕事内容をマニュアル化しておくなど、引継ぎはなるべく丁寧におこなうことをおすすめします。
寿退社を報告すると同時に結婚式に関することを伝える
寿退社を報告する際には、同時に結婚式についても伝えておくのがおすすめです。
式に関することは、上司はもちろん、同僚などにもしっかりと伝えておきましょう。
とくに招待する場合は、相手のスケジュールの都合もあるため、大体の時期だけでも伝えておく必要があります。
さらにスピーチや余興を頼みたい相手には、そのこともキチンと伝えておくと、スムーズに準備を進められるでしょう。
また、近年では身内だけでの式にして、会社の人を招待しないケースも増えてきました。
そのような場合も退職を報告するタイミングで、「式は身内だけでおこないます」「結婚式はせず、籍を入れるだけです」など、招待しない旨を伝えておくとよいでしょう。
先輩や同期に結婚の話題ばかり出さない
結婚が決まると、ついつい周囲に惚気たくなるかもしれません。
しかし、あまりに結婚の話題ばかりだと、会社の先輩や同期はうんざりしてしまうかもしれません。
場合によっては反感を買う危険性もあるので、結婚については聞かれたら答える程度にすることをおすすめします。
婚約指輪は付けないほうが無難
プロポーズの際に婚約指輪をもらった、という人は注意が必要です。
「肌身離さず付けていたい!」と思うかもしれませんが、実は会社ではNGの可能性も…。
婚約指輪はあくまでアクセサリーの扱いなので、禁止している会社も少なからずあります。
また、周囲から要らぬ嫉妬を買う可能性もあるため、婚約指輪は付けていかないのが無難です。
最終日はお菓子を持って挨拶回りをする
出勤最終日には、お世話になった方々に挨拶回りをしましょう。
その際は、みんなで分けやすい個包装のお菓子を準備しておくとベストです。
挨拶の順番は基本的に上司からですが、忙しそうな場合は手の空いている人からでも問題ありません。
デスクやロッカーは綺麗にして退職する
最後に、自分が使っていたデスクやロッカーはきちんと整頓し、私物はすべて持ち帰るようにしましょう。
借りていた備品も忘れずに返却します。
円満な寿退社のためには、立つ鳥跡を濁さずの精神が大切です。
笑顔で送り出されるような寿退社を目指そう!
現代では、結婚しても仕事を続ける人が多いとはいえ、相手の仕事の都合や家事に集中したいなどの理由から、寿退社をする女性も少なくありません。
せっかく寿退社をするなら、トラブルなく退職したいものです。
幸せな寿退社を考えているなら、退職日までしっかり務めあげることが大切です。
余裕をもって上司に報告し、引継ぎをしっかりすることが円満な寿退社につながります。
ぜひ笑顔で送り出されるよう、スムーズな寿退社を目指してくださいね。