嫉妬とは?考えられる原因は何?嫉妬が起こるメカニズムを詳しく解説
気になる相手が他の異性と仲良くしていると、つい焼きもちを焼いてしまいますよね。
恋愛に限らず、仕事や勉強でも自分よりできる相手に嫉妬したり、逆にされたりすることは日常的によくあります。
なぜ人は嫉妬してしまうのでしょうか。
今回の記事では、嫉妬とは何か、その原因とメカニズムについて詳しく解説します。
Contents
そもそも『嫉妬』とは?
「嫉」と「妬」は、どちらも「ねたむ」「そねむ」という意味があり、他人をうらやんだり妬んだりすることを表す漢字です。
自分より優れている人や自分がほしいものを持っている人を見ると誰もがうらやましく思いますが、そこにネガティブな気持ちが混じると嫉妬になります。
嫉妬とは、悔しさや憎しみ、恨みといった負の感情が羨望を加えたものといえるでしょう。
嫉妬には2種類ある
人を妬む気持ちには大きく分けて2種類あります。
ここでは、嫉妬の種類について見ていきましょう。
嫉妬の種類
嫉妬は大きく分けて「恋愛における嫉妬」と「成功者との比較による嫉妬」の2つがあります。
「恋愛における嫉妬」とは、たとえば好きな人や恋人が他の異性と親しくしているときに抱く負の感情です。
一方で「成功者との比較による嫉妬」は、他人の成功や幸せを目の当たりにしたときに抱く
感情です。
とはいえ誰の目にも明らかに優秀な相手であれば、嫉妬心は湧きませんよね。
自分と同等か自分以下だと思っている相手だからこそ、妬む気持ちが湧いてくるのです。
恋愛における嫉妬とは?
恋愛における嫉妬は、好きな相手に自分だけを見ていてほしいという感情から生まれます。
お互い特別な相手だからこそ恋愛関係が成立するのに、相手が他の異性に目移りしていては特別感が失われてしまうものですよね。
自分が特別な存在になれない、パートナーを失うかもしれないという不安から、相手や他の異性に負の感情が芽生えるのは不思議ではありません。
その場合、相手を羨む気持ちよりも、自分が相手の愛を得られないかもしれない恐れの方が大きいといえるでしょう。
仕事や友人に対する嫉妬とは?
仕事や友人に対する嫉妬は、成功した相手と自分を比べることに起因します。
嫉妬するのは誰もが認める成功者ではなく、自分と同等か自分よりも劣っている相手です。
ただこの場合、自分の方が上という判断自体が「優越の錯覚」である可能性はゼロではありません。
優越の錯覚とは、自分が平均よりも優れていると思い込む心理的バイアスのことです。
自分を過大評価して優秀な相手を格下と思い込めば、本来ならしなくてもいいはずの嫉妬に苛まれることもあります。
嫉妬深くなる原因
嫉妬は自然な感情で誰でも日常的に経験するものですが、なかには人一倍嫉妬深い人もいます。
ここでは、嫉妬深くなる原因を見てみましょう。
自分に自信がない
嫉妬深くなる原因のひとつに、.自分に自信がない点が挙げられます。
たとえ恋人ができても、自分に自信が持てないと、相手の愛情を信じられません。
「こんな自分をいつまでも好きでいてくれるわけがない」と無根拠に思い込み、いつも「恋人が心変わりするのでは」と怯えています。
そのため、会社の同僚であろうがショップの店員であろうが、他の異性と接するだけで取られてしまうと錯覚し、嫉妬心に苛まれてしまうのです。
プライドが高い
嫉妬深さにはプライドの高さも無関係ではありません。
常に自分が一番でなければ気が済まないほどプライドが高いと、ことあるごとに人と比較しては嫉妬心を燃やすことになってしまいます。
プライドの高さは劣等感の裏返しでもあり、彼らは自分を肯定するために他人よりも優れていると確認せずにはいられないのです。
人より劣っていると自己肯定できないため、必死に自分の優位性を見つけようとしますが、常にうまくいくわけではありません。
自分以外の人間の成功を耳にするたびに嫉妬に苛まれてしまいます。
独占欲が強い
恋人や友達を自分だけのものにしたがる独占欲が強い人も、嫉妬深くなりやすい傾向にあります。
彼らは相手を独り占めしたいと願っており、仕事やプライベートで相手が他人と接するたびに、嫉妬の炎を燃やします。
なかには他の人の連絡先を消すよう要求したり、行動を制限したり、束縛がエスカレートしていく人もいるため、注意が必要です。
嫉妬が起こるメカニズム
多くの人を悩ませる嫉妬ですが、どのようにして起こるのでしょうか。
最後に、嫉妬が起こるメカニズムについて解説します。
①負の感情が発生する
嫉妬は人と人との間に発生する感情です。
恋愛の場合は、たいてい自分と恋愛対象の間に、第三者が介入します。
第三者は、ライバルや元恋人、時には架空の存在の場合もあります。
相手がドラマや漫画のキャラクターに関心を持っている場合、充分に嫉妬を引き起こす第三者となり得るわけです。
恋愛以外の嫉妬の場合は、自分と比較対象の二者間で起こることがほとんどでしょう。
どちらの場合も、まず自分と相手の二者間に羨望や憧憬の感情が生まれ、さらに負の感情が発生することになります。
恋愛の場合は第三者によって、それ以外の場合は自分自身の劣等感や優越の錯覚などにより、不安や憤り、悲しみといった感情が生じるのです。
②感情を自分で認知する
第三者や自分の内面の問題から引き起こされた負の感情は、最初のうちは無自覚です。
しかし羨望の感情も共に抱いていると気づくと、感情を自分で認知するようになります。
相手に対して負の感情を抱いていることを自覚するわけですね。
この状態では、相手に対して負の感情を抱く自分自身を責めてしまう人もいます。
③我慢が相手への不満に変わる
恋愛では好きな人のために我慢していることも少なくないでしょう。
それは好きだからこそできる自発的なものですが、相手に対する負の感情が生まれると「自分は我慢しているのに」と不満に感じるようになります。
恋愛以外でも同様で、自分の頑張りは自分のためですが、他人の成功を見ることで「自分はこんなに頑張ったのに」と思うようになりがちです。
ただし相手の成功と自分の努力は何の関係もありません。
しかし、努力が報われないと相手の成功が自分に対するマウントに見えてきてしまうのです。
④相手へ攻撃や束縛をする
心の中で起きていた感情の渦は、やがて行動に影響を及ぼしかねません。
不満がピークに達すると、相手へ攻撃や束縛をするようになってしまいます。
自分は努力も我慢もしてきたのだから、これだけの要求をする権利があるはずだと思い込み、どんどんエスカレートしてしまうのです。
ただ、そうなってしまえば、恋人の場合、関係修復は難しくなってしまうでしょう。
相手から強要されたのなら話は別ですが、自分の嫉妬心で相手を攻撃したり束縛したりしてしまうと、ハッピーエンドは期待できません。
恋愛以外の場合でも、相手を攻撃したところで何も解決しないでしょう。
嫉妬心に苛まれたら、行動に出る前に自分の気持ちと向き合うのがおすすめです。
負の感情は向上心に変えていきましょう。
嫉妬深くなる原因のひとつは自分の心にあるかも
嫉妬心は誰にでもある自然な感情ですから、嫉妬したからといって、自分を責める必要はありません。
とはいえ、嫉妬は辛いものですから、自分の嫉妬心と向き合って上手に解消しましょう。
嫉妬深くなる原因のひとつは自分の心にあるかもしれません。
自分に自信がなかったり独占欲が強かったりすると、嫉妬深くなってしまいます。
自分を好きになれれば、他人と比べようという気持ちは徐々に薄らいでいくはずです。
負の感情が湧いてきたら、嫉妬心に変わる前に、絵を描いたりスポーツに打ち込んだりして、上手に発散していきましょう。
- 嫉妬とは、自分より優れている人や自分がほしいものを持っている人への羨望の気持ちに悔しさや憎しみ、恨みといった負の感情が加わったもの
- 嫉妬には恋愛における嫉妬と仕事や友人に対する嫉妬の2種類がある
- 嫉妬深くなる原因は、自分に自信がない・プライドが高い・独占欲が強い
- 嫉妬が起こるメカニズムは①負の感情が発生する②感情を自分で認知する③我慢が相手への不満に変わる④相手へ攻撃や束縛をする