幸せ恐怖症とは?不幸から抜け出せない人の特徴や克服する方法を解説

幸せになることを願っているはずなのに、いざ幸せが手に入りそうになると、不安になったり居心地が悪くなったりすることはありませんか?
もしかすると、それは「幸せ恐怖症」かもしれません。
幸せ恐怖症になってしまうと、恋愛や仕事、人間関係など、あらゆる場面で幸福を遠ざけてしまう可能性があります。
この記事では、幸せ恐怖症とは何か、陥りやすい人の特徴と原因、そして克服するための方法を解説します。
幸せ恐怖症とは
「幸せ恐怖症」とは、文字通り「幸せに対して強い不安や恐怖を感じてしまう心理」のことを指します。
単に「幸せになることが怖い」というだけでなく、幸せな出来事を避けようとしたり、せっかく掴んだ幸福を手放したりすることもあるのです。
幸せ恐怖症の根底には、「幸せは長続きしない」「いつか必ず不幸が訪れる」といったネガティブ思考や、過去のトラウマが関わっている場合が多くあります。
【セルフチェック】幸せ恐怖症の特徴
幸せ恐怖症の人には、どのような特徴があるのでしょうか。
ここでは、幸せ恐怖症の特徴を紹介します。
自分に当てはまるものがないかチェックしてみましょう。
恋愛が順調にいかない
幸せ恐怖症の人は、恋愛が順調にいかないことが多いです。
誠実な人との幸せな恋愛に居心地の悪さを感じたり、恋人を束縛して追い詰めてしまったりして、関係が長続きしない傾向があります。
表面的には幸せな恋愛を望んでいるものの、無意識では「自分なんか愛されるはずがない」「浮気されるに決まっている」といったネガティブな考え方を持っているのです。
成功するのが怖い
成功するのが怖いと感じるのも、幸せ恐怖症の人の特徴です。
仕事で成果が出そうになるとプレッシャーを感じたり、成功した後の環境の変化を恐れて現状維持を望んだりすることがあります。
自分の能力や努力を過小評価して「成功を掴む価値がない」と思い込んでいる可能性もあるでしょう。
褒められるのが苦手
幸せ恐怖症の人の中には、褒められるのが苦手な人もいます。
自己肯定感の低さから「どうせお世辞だろう」と、相手の言葉を素直に受け入れることができないのです。
注目を集めることが苦手だったり、期待されることに過度なプレッシャーを感じたりする人に多い特徴といえます。
相手を試す行動を取ってしまう
幸せ恐怖症の人は自分に自信がなく、相手の気持ちがわからないと不安になってしまいます。
そのため、恋人や友達に対して、相手を試すような行動を取ってしまいがちです。
夜中に急に「今から会いたい」と無茶なお願いをしたり、わざと連絡を無視して相手の反応をうかがったりすることもあります。
友達との間に壁を作ってしまう
友達との間に壁を作ってしまうのも、幸せ恐怖症の人の特徴です。
仲良くなるほど関係が壊れたときの喪失感が大きいので、深い関係になることを恐れてしまうのでしょう。
自分の話をしないようにしたり、親しくなった途端に距離を置いたりするようなこともあります。
そのため、信頼できる友達ができず、いつも独りでいることが多いでしょう。
幸せ恐怖症の原因
では、なぜ幸せになることに恐怖を感じてしまうのでしょうか。
ここでは、幸せ恐怖症に陥る原因について解説します。
子供時代の家庭環境に問題があるから
幼少期の家庭環境は、人格形成に大きな影響を与えます。
ネグレクトや虐待など、子供の頃に親から十分な愛情を受けられなかった経験が、幸せに対する恐怖心を植え付けている可能性があるのです。
また、両親の仲が悪かったり離婚していたりすると、「幸せな状態はどうせ長く続かない」という認識を持ってしまうこともあります。
幸せになることに罪悪感があるから
幸せ恐怖症に陥る原因として、幸せになることに罪悪感を抱えているケースも考えられます。
「自分は幸せになってはいけない」「周りの人が不幸なのに自分だけ申し訳ない」といった感情を抱えていて、無意識に幸せを遠ざけてしまっているのです。
家族や友人など、身近な人の不幸を目の当たりにしていると、「自分だけが恵まれた環境にいることが申し訳ない」となって、幸せに罪悪感を覚えてしまうのかもしれません。
過去に大きな喪失体験を味わっているから
失恋のショックや大切な人との死別など、過去の大きな喪失体験は心に深い傷跡を残してしまいます。
「また同じような経験を繰り返すのではないか」という恐怖から、幸せになることを避けてしまうこともあるでしょう。
過去のトラウマを抱えたままでは、新しい幸せに向けて踏み出すことはできません。
過去の喪失体験としっかり向き合う必要があるでしょう。
幸せという未知の領域に踏み込むのが怖いから
現状維持を好む心理から、幸せという未知の領域に対して恐怖を覚えることもあるでしょう。
幸せになるということは、これまでの生活や価値観が変化するということでもあります。
その変化に対して対応できるか不安に感じて、無意識に幸せを遠ざけてしまうこともあるでしょう。
幸せ恐怖症を克服する方法
複雑な心理が絡み合う幸せ恐怖症ですが、素直に幸せを感じられるようになりたいですよね。
最後に、幸せ恐怖症を克服する方法を解説するので、ぜひ参考にして自分自身と向き合ってみましょう。
幸せ恐怖症を自覚して理解する
幸せ恐怖症は無意識に起こるので、本人が自覚していないケースがほとんどです。
まずは、自分が幸せ恐怖症であることを自覚して、問題意識を持つことが克服の第一歩といえます。
自分の言動や思考パターンを客観的に見つめ直してみましょう。
過去の経験や心の奥にある感情に気づくことで、幸せ恐怖症を克服する道が開かれるはずですよ。
幸せな人と接する機会を増やす
幸せそうな人と接する機会を増やすのもおすすめです。
幸せを素直に受け入れられる人が持つポジティブなエネルギーに触れることで、幸せに対するイメージが変わる可能性があります。
また、幸せな人の考え方や行動を参考にすることで、自分自身を変えるヒントが見つかるかもしれませんよ。
自分が幸せになることを許してあげる
幸せ恐怖症の人の中には、「自分には幸せになる価値がない」「幸せになってはいけない」と、幸せになることへの罪悪感を持っている人もいます。
ネガティブな考え方は手放して、自分が幸せになることを許してあげましょう。
良いことがあったときは「嬉しい」「今日は楽しかった」など、素直な気持ちを口に出してみるのもおすすめです。
幸せになることを自分自身に許可することで、徐々に意識が変化して自己肯定感が高まっていくでしょう。
好意や幸せを素直に受け取るように心がける
幸せ恐怖症から抜け出すために、普段から好意や幸せを素直に受け取るように心がけましょう。
人から褒められたときは、「どうせお世辞だから」と否定したり過度に謙遜したりするのではなく、「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えてみてください。
日常生活のちょっとした幸せにも目を向けて、感謝する習慣を身につけることで、幸せを感じ取る感性が育まれていくでしょう。
周りの幸せを心から応援する
周りの人の幸せを素直に喜ぶことも、幸せ恐怖症の克服に繋がります。
他人の幸せそうな姿を妬んだり批判したりするのではなく、「おめでとう」「よかったね」と心から祝福することで、ポジティブな感情が湧いてくるはずです。
自分だけが幸せになることに後ろめたさを感じている人も、「みんなで一緒に幸せになれる」と思えれば、恐怖心も和らいでいくでしょう。
幸せ恐怖症を克服して不幸から抜け出そう
幸せ恐怖症は、自分の幸福を遠ざける心のブレーキのようなものです。
子供時代の家庭環境に問題があった人や、幸せに対して罪悪感がある人などが感じやすい傾向があります。
無意識に抱えている幸せ恐怖症を自覚し、自分自身と向き合うことで、必ず克服することができます。
幸せ恐怖症を克服することができれば、自分らしい人生が開けるはずです。
この記事で紹介した克服法を参考にして、焦らず自分のペースで幸せに向かって進んでいきましょう。
- 幸せ恐怖症とは「幸せに対して強い不安や恐怖を感じてしまう心理」のこと
- 幸せ恐怖症の特徴には「恋愛が順調にいかない」「成功するのが怖い」「褒められるのが苦手」などがある
- 幸せ恐怖症に陥る原因には「子供時代の家庭環境に問題がある」「幸せになることに罪悪感がある」「過去に大きな喪失体験がある」などがある
- 幸せ恐怖症を克服するために「幸せ恐怖症を自覚する」「幸せな人と接する機会を増やす」「周りの幸せを心から応援する」などを心がけよう