「忖度する」の正しい意味・使い方・例文！恋愛でも忖度し過ぎがNGな理由

かつての流行語大賞にも選ばれた「忖度」という言葉を聞いたことはありますか？

立場が上の人に対してゴマをするような、何となく悪い印象を抱いている人も多いでしょう。

しかし「忖度」は、本来ゴマすりとは違う意味を持つ用語です。

この記事では「忖度する」の正しい意味や使い方、忖度し過ぎることのデメリットについて解説します。

忖度するとは

まずは「忖度する」という表現の意味と、使い方について知っておきましょう。

また、類語や英語表現についても紹介していきます。

正しい意味・使い方・例文

メディアの影響もあり、マイナスなイメージの強い「忖度する」ですが、辞典に載っている本来の意味は「相手の意向を推し量ること」です。

分かりやすく言えば「この人はどう思っているんだろう？」「どんな考えを持っているんだろう？」と、憶測する行動を指します。

相手の情報が何もない状況で心情を察するなど、エスパーでもない限り無理な話です。

しかし、あえてはっきり言わず、その場の空気を読んで行動することを美徳とする文化のある日本ではよく求められることでしょう。

近年の意味・使い方・例文

「忖度する」の正しい意味について分かりましたが、近年は異なる意味で使用されることが多いと言えます。

事の発端は、2017年に起きた森友学園問題です。

当時の記者会見で「忖度」が数回用いられたことで「国家権力に対してゴマをする」という、本来の意味とは異なるイメージが一気に広まってしまいました。

現在も上司など上層部との関係を良くしようと振る舞う人を「あいつは忖度している」と、下に見るような使い方をすることもあります。

しかし、ビジネスシーンで使われるときは「取引先の気持ちを推し量る」という、本来の意味で使用されることが多いです。

類語

「忖度する」の類語として主に挙げられるのが「推測」「憶測」「斟酌」などです。

これらはすべて「相手の気持ちを推し量る」という意味。

他人に対して良い顔をするというイメージとは異なる使い方が、日本語としてベストです。

反対語

一方、反対語として挙げられるのは「独りよがり」「独善的」「わがまま」などです。

相手の心や都合を考えず、自分本位で行動することを指します。

自分の都合を優先し、相手の立場を推し量れない人は誰からも嫌われるため、非常にネガティブな意味で使われる言葉です。

英語でいうと？

結論から言えば「忖度」の意味にぴったり当てはまる英語表現はありません。

あえて「推測する」という意味では、

• speculative
• guess
• presume
• imagine

などが挙げられます。

相手の気持ちを想像すると言うよりも「今後の展開や事実について、自分で予想立てて考える」といった意味の方が、まだしっくり来ると言えますね。

外国人には理解不能な忖度

英語で直接的に指す言葉がない通り「忖度」は、日本特有のカルチャーです。

日本人にとって、思っていることをズバズバ相手に言うことは失礼に当たります。

ネガティブなことは遠回しに伝えるか、もしくは意見があっても何も言わないのが相手への思いやりなのです。

しかし、外国人は違います。

意見があるときは、相手が上司であろうと遠慮はしません。

むしろ外国人にとって、日本人は「何を考えているか分からない」「空気を読めという考えが理解できない」と、全く印象が異なっています。

「忖度する」は日本人の奥ゆかしさが生み出した、日本独自の文化と言ってよいでしょう。

ビジネスで忖度し過ぎがNGな理由

ビジネスにおいては、上司や取引など相手に気を遣うことが必要不可欠です。

しかし、忖度のし過ぎは業務に支障をきたす原因になり得ます。

この章では、忖度し過ぎることで起こる可能性がある、ビジネスでの失敗とその理由について紹介していきましょう。

多様な人材が揃うと通用しにくい

そもそも人は、成長環境や社会経験などによって考え方もそれぞれ違います。

たとえ自分がビジネスにおいて常識と思っていることでも、相手にとっては常識ではない、という事例はよく起こることです。

もし社内で、考えの異なる人同士が一緒に働こうとすると、何も言われずに相手の考えを推測するのは極めて危険と言えます。

「言わなくても分かるだろ」は、まず通じないと思った方が良いでしょう。

思惑の不一致で時間を浪費する

考えの異なる人と仕事をすれば、当然思惑の不一致が生じることもあり得ますよね。

例えば仕事を頼まれたときに、忖度し過ぎて密に連携を取らなかった結果、全く見当違いな業務を行って時間を無駄にしてしまうなど。

特に新入社員のうちは、つい上司や先輩に忖度し過ぎてしまいがちです。

「仕事ができないやつだと思われる」「何度も聞いたら申し訳ない」と、質問するべきなのについ遠慮してしまうことも。

良かれと思ってしたことが、後になって大問題に発展してしまうこともあるのです。

業務効率の低下を招く

業務の効率を良くするためには、お互いに何も言わなくても理解してほしい、と思うのが本音でしょう。

しかし、何も言われずに相手の心を読むなど、エスパーでもない限り無理です。

効率的に仕事をしようと忖度し過ぎると、時間を浪費したり、結局期限に間に合わなかったりと、逆に効率を低下させてしまうでしょう。

さらに厄介なのが、忖度する人に限って相手にも忖度を求めるようになることです。

「すべて説明しなくても分かって当然」と、期待して仕事を任せてしまうのは、長い目で見れば非効率と言えます。

忖度のし過ぎは時間を無駄にし、かえって効率を悪くする危険性もはらんでいるのです。

恋愛でも忖度し過ぎはNGな理由

ビジネスでは忖度のし過ぎが問題であると書きましたが、恋愛でも同じことが言えます。

「嫌われたくないので、言いたいことも言えない」という現象が起こりやすいからこそ、忖度のし過ぎは禁物です。

では、恋愛においての忖度が良くない理由とは何でしょうか？

詳しく説明していきます。

本音が言えず信頼感が薄くなる

恋人に忖度し過ぎてしまう人は、自分に自信のない人が多いです。

「嫌われたくない」「幻滅させたくない」と思う気持ちが強くなり、相手の思い通りになろうと本音を隠してしまいがち。

しかし、お互いに本音を話せないカップルは信頼感が薄くなります。

本音を隠せば隠すほど「この人は私（僕）を信用してくれてないのかな？」と、相手を不安にさせてしまうものです。

「本音を言わないことが愛」という考えもありますが、本音を言わないことは、自分にも相手にも良い影響を与えないと覚えておきましょう。

不満もたまる

どちらか一方が忖度し過ぎていると、期待通りに動いてくれないことに、不安をため込むようになります。

付き合っているうえで、何かしら不満が出てくるのは当然のことですが、良かれと思って我慢している人は多いですよね。

しかし、度が過ぎると「このくらい言わなくても分かれよ」「何で分かってくれないの？」と、気付けば険悪な雰囲気になってしまうことも。

お互いについて話し合いをせず、不満を放っておくと、遅かれ早かれ別れにつながるでしょう。

感情がなくなっていく

相手に忖度していると、本音を言えなくなり、不満があっても隠すようになるでしょう。

怒りの感情は精神的にも疲れてしまうので、やがて感情を押し殺すことが習慣になってしまうのです。

そのうち相手が何をしようとどうでも良くなり、最終的には無関心になってしまう可能性もあります。

ここまで進行してしまうと、何のために付き合っているのか分からず「別れたい」と、マイナスな方向へ進んでしまう危険もあるでしょう。

恋愛関係を続けたいなら、忖度し過ぎるものではありませんね。

忖度ではなく相手を思いやる恋愛とは？

「思いやり」と「忖度」は、似ているようで実は違います。

忖度ではなく相手を思いやる恋愛をするために、必要なことについて学んでいきましょう。

最後の章では、恋愛を長続きさせる思いやりの方法について紹介します。

自分の思いを言葉にする

まずは、自分の思いを言葉にして伝えることです。

結論から言えば、本音を話すことはわがままとは違います。

「相手がどう思うか」「どういった答えを求めているのか」と考え過ぎてしまうと、やがて自分の気持ちが分からなくなってしまうでしょう。

相手の期待通りに動こうとすることは、思いやりではなく忖度です。

態度や言い方に気をつけながら、本音を言葉にしていくことが大切と言えます。

一人や友人との時間も作れるようにする

恋人と四六時中行動を共にするのではなく、一人や友人との時間も大切にしましょう。

同じ相手といつでもどこでも一緒にいると、自分のために時間を使うことが難しくなります。

例えば「家でゲームしたいけど彼女が寂しがるから会いに行こう」「友達と出かけたいけど彼氏が嫉妬するからやめよう」と、相手を気遣うこともあるでしょう。

しかし、相手を気遣って自分の行動を制限し過ぎることは禁物です。

どんなに相手のためにしていることでも、いつか必ず限界が来ます。

恋愛関係を長く続けたいのであれば、適度な距離を保つことが大切です。

感謝の気持ちを忘れない

付き合いが長くなってくると、どうしても相手の存在が当たり前になりがちですが、感謝の気持ちを常に持つことは大切です。

相手に忖度していると、やがて相手にも忖度を求めてしまう現象は恋愛でも起こります。

「言われなくてもちゃんとしてほしい」と、相手に求めるのではなく、ただそこにいてくれることに感謝してみてください。

例え相手の至らなさに腹が立っても、よっぽどのことがない限り許せるようになるでしょう。

忖度ではなく思いやれる相手を見つけよう！

円滑な人間関係に多少の忖度は必要ですが、恋愛には思いやりが大切です。

忖度ばかりでは息が詰まって一緒にいても楽しくありません。

職場や身の回りでは打ち解けられる出会いがなければ、マッチングアプリを利用してみましょう。

おすすめはマッチングアプリ「ハッピーメール」。

累計会員数2700万を突破しているので理想の相手に出会えるはずです。

ハッピーメールでお互いに思いやれる素敵なパートナーを見つけてみましょう。

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仕事でも恋愛でも忖度し過ぎに気をつけよう！

忖度することは、相手と円滑にコミュニケーションを取るために必要なことだと言われています。

確かに、誰もが相手の立場を考えずに好き勝手に振る舞っていれば、良好な人間関係を築くことは難しいでしょう。

しかし、忖度はやり過ぎると逆に険悪な雰囲気を作り出してしまう原因になることもあります。

まずは、「相手を思いやること」と「忖度すること」は意味が違うと理解しておくのが大切です。

自分の本音を押し殺して相手の思い通りに動くこと、良かれと思って分からない事実を隠すことは、思いやりではなく忖度に当たります。

「最近忖度し過ぎてるかも」と思い当たるのであれば、今から少しずつ本音を周りに伝えていくと良いですよ！