「こそばゆい」は方言?意味や「くすぐったい」との違い&使い方を解説
聞き慣れない言葉に出くわすと「もしかしてどこかの方言なのかな?」と思う人は少なくないでしょう。
「こそばゆい」もそんな言葉の1つといえます。
聞いたことがないという人もいれば、よく耳にするという人もいる「こそばゆい」ですが、果たして本当に方言なのでしょうか?
今回の記事では、「こそばゆい」の意味と「くすぐったい」との違い、「こそばゆい」の使い方について解説します。
Contents
「こそばゆい」の意味
「こそばゆい」という言葉には2つの意味があります。
1つは「くすぐられたようなムズムズした感じ」を意味し、もう1つは「実力以上に高い評価をされるなどして決まりが悪く照れくさい」という意味です。
もともとは肌がムズムズしてくすぐったいことを意味していましたが、次第に精神的に収まりが悪い感覚も表すようになったといわれています。
「こそばゆい」と「くすぐったい」の違い
「こそばゆい」には「くすぐったい」という意味があるので、「こそばゆい」と「くすぐったい」に大きな違いがあるわけではありません。
しかし、体がむずがゆいときは「くすぐったい」の方を使う人が多いといわれています。
また、「こそばゆい」の言葉の使用頻度には地域差があります。
東日本では「くすぐったい」を使う人が圧倒的に多く、「こそばゆい」は滅多に使われません。
一方で、西日本では「こそばゆい」は一般的に使われているお馴染みの表現だといえるでしょう。
「こそばゆい」は方言ではない
西日本で使われることが多いので、「こそばゆい」を方言だと思う人もいるでしょう。
しかし、辞書を調べてみても方言とは記載されておらず、文語の「こそばゆし」の口語形だと解説されています。
つまり、「こそばゆい」は特定の地域で発展してきた方言ではないということです。
「こそばゆい」の使い方・例文

「こそばゆい」は意外とさまざまなシーンで使われています。
ここでは、「こそばゆい」の使い方と例文を見てみましょう。
くすぐったいときの使い方
先述した通り「こそばゆい」には2つの意味があります。
まずは、くすぐったいときの使い方を見てみましょう。
【例文】
- 「何だか背中がこそばゆい」
- 「後れ毛が首筋に当たって、こそばゆかった」
- 「こそばゆいからくすぐるのはやめろ」
恥ずかしいときの使い方
「こそばゆい」は心理的に決まりが悪く、恥ずかしいときにも使われます。
恥ずかしいときの使い方は以下の通りです。
【例文】
- 「大袈裟に褒められて、なんだかこそばゆい」
- 「身に余る評価をされて、こそばゆい思いをした」
- 「これしきのことで礼を言われては、こそばゆくてたまらない」
「こそばゆい」の類語・言い換え表現
「こそばゆい」と似た意味を持つ言葉はいろいろあります。
ここでは、「こそばゆい」の類語・言い換え表現を見ていきましょう。
気恥ずかしい
「こそばゆい」の意味の1つである「照れくさい」と同じ意味を持つのが「気恥ずかしい」です。
恥ずかしがらなければならない明確な理由があるわけではないものの、何となく照れくさくて居心地が悪いときに使われます。
むずがゆい
体がムズムズする意味で使われる「こそばゆい」の類語が「むずがゆい」です。
文字通り、ムズムズするようにかゆい様子を表しています。
「こそばゆい」とは違って意味が1つしかないので、伝わりやすい表現といえるでしょう。
面映い
「面映い」は「おもはゆい」と読み、きまりが悪い・照れくさいという意味の言葉です。
「面」は顔、「映い」は光り輝くことを意味し、「まともに顔を見られない」「顔を合わせるのが恥ずかしい」ということを表しています。
照れくさいニュアンスで使われることが多い「こそばゆい」に比べて、「面映い」はネガティブな場面でも広く使われます。
「くすぐったい」は全国各地でさまざまな言い方がある

くすぐられてムズムズする感覚を表す言葉としては、やはり「くすぐったいの方がなじみ深い」と感じる人は少なくないでしょう。
ただし、全国各地にはそのような感覚を表す言葉が、「こそばゆい」をはじめ、たくさんあるのです。
先述した通り、東日本では「くすぐったい」を使う人が圧倒的に多いといえるでしょう。
しかし、西日本には「こしょばい」「こそばい」「こちょばい」など、「こそばゆい」から派生したと見られる表現が数多く見られます。
くすぐったいときに地元で何と言っていたか、身近な人に尋ねてみるのも面白いでしょう。
相手の地元がわかるかもしれませんし、思いがけない表現が使われていることを発見できるかもしれませんよ。
「こそばゆい」は方言ではなく標準語
「こそばゆい」は、「くすぐったい」と同じ意味を持つ言葉ですが、聞き慣れない響きから方言のように思う人もいるかもしれません。
しかし、「こそばゆい」は方言ではなく標準語です。
もとは、古くからある大和言葉「こそばゆし」が由来だとされています。
言葉は時代とともに変化しますが、その来歴をたどれば、地域や日本の歴史を知ることができるかもしれません。
いわば、言葉はタイムカプセルのようなものなのです。
普段、何気なく使っている言葉にも長い歴史が詰め込まれている可能性があります。
言葉に宿るメッセージを紐解いてみるのも面白いのではないでしょうか。
- 「こそばゆい」の意味は2つあり、1つは「くすぐられたようなムズムズした感じ」を意味し、もう1つは「実力以上に高い評価をされるなどして決まりが悪く照れくさい」という意味
- 「こそばゆい」と「くすぐったい」は意味に大きな違いはないが、東日本では「くすぐったい」が一般的なのに対し、西日本では「こそばゆい」はお馴染みの表現
- 「こそばゆい」の類語・言い換え表現は「気恥ずかしい」「むずがゆい」「面映い」
- くすぐったいことを意味する表現は全国各地でさまざまな言い方がある




