「存じます」の意味や使い方とは？言い換え表現や注意点も含めて解説！

「存じます（ぞんじます）」とは、「知っています」「思います」「承知します」という意味の言葉です。

ビジネスシーンにおいて非常によく使われる言葉なので、正しい使い方を知っておく必要があるでしょう。

この記事では、「存じます」の意味や使う際の注意点を解説していきます。

最後には「存じます」を使った例文も紹介しますので、是非とも参考にしてみてください。

「存じます」の意味

「存じます（ぞんじます）」とは、「知っています」「承知します」「思います」という意味の言葉です。

ビジネスシーンでは、「〜と存じます」「私の存じることを〜」といった使い方をします。

「存じます」は、謙譲語の動詞「存じる」に丁寧さを示す助動詞「ます」がついた形です。

つまり「存じます」とは、「知っています」「思います」「承知します」をへりくだって言う表現になります。

「存じ上げます」との違い

「存じます」に似た言葉に「存じ上げます」が挙げられます。

2つの言葉の意味は同じですが、「存じ上げます」は人に対して使う言葉であり、「存じます」は人以外に使うという違いがあります。

「お名前はかねてより存じています」「商品開発の件、存じ上げております」といった使い方は誤りになりますので気をつけましょう。

「存じ上げます」は謙譲の意味をさらに強めて、目上の人を立てることができる言葉なので覚えておくとよいでしょう。

「存じます」の言い換え表現

「存じます」の言い換え表現には「承知しております」「ございます」「所存です」などが挙げられます。

それぞれの意味を詳しく見ていきましょう。

「承知しております」

「承知しております」は、「知っている」の謙譲表現であり、「存じます」と同じ意味を持ちます。

目上の人に限り使われる言葉です。

ビジネスシーンでは頻繁に登場するワードなのでしっかり使い方を覚えておきましょう。

「ございます」

「ございます」は、「です」「ます」を丁寧にした言い方であり、「存じます」と同じ使い方ができます。

ただし、「存じます」とは違い、へりくだる意味はありません。

丁寧さを増すためだけに使われる言葉です。

語尾に「ございます」をつけることで上司や取引先など、幅広い相手に敬意を表すことができます。

「所存です」

「所存です」は、「思っています」を丁寧にした表現方法です。

「一生懸命取り組む所存です」などといった使い方で、自分の考えや方針を示す場合などによく使われます。

より相手に深い敬意を表したい場合は「所存でございます」といった使い方をしましょう。

「存じます」を使う際の注意点

「存じます」を使ううえでは、いくつか注意すべきポイントがあります。

ここでは、「存じます」を使う際の注意点について解説していきます。

多用は禁物

「存じます」は使いやすい言葉であるため多用しがちですが、使いすぎると相手にくどい印象を与えてしまいます。

「〜であると存じますが、〜していただけると嬉しく存じます」のように、一文で2回以上使うと違和感が出てしまいますので気をつけましょう。

「存じ上げます」と混同しない

「存じます」と「存じ上げます」を、明確に使い分けることも大切です。

「存じ上げます」は、「存じます」を更に丁寧にした言い方であるため、人に対してのみ使うことができます。

「ご多忙のことと存じます」「〇〇様のことは存じ上げております」といったように、「存じます」の対象が人かそれ以外かでしっかりと使い分けるようにしましょう。

【シーン別】「存じます」を使った例文

最後に「存じます」を使った例文をシーン別に紹介していきます。

例文を読み、「存じます」の具体的な使い方を理解しましょう。

意志を伝えたいとき

自分の意志や意見を伝えたいときの「存じます」の例文はこちらです。

この「存じます」は、「私は〇〇だと思います」という意味で使われています。

要望を伝えたいとき

要望を伝えたいときの「存じます」の例文はこちらです。

この「存じます」は、「〇〇してください」という意味で使われています。

命令の意味合いが強い「ください」は目上の相手には不適切なので、「存じます」を使って柔らかい言い回しにするようにしてください。

感謝や謝罪を伝えたいとき

感謝や謝罪を伝えたいときにも「存じます」を使うことができます。

「存じます」を使うことで、より丁寧でかしこまった言い方をすることができます。

目上の相手に提案をするとき

目上の相手に提案するときに「存じます」を使うと、やわらかい印象を与えることができます。

「失礼かと存じますが」は、目上の相手に意見や反論をする際の枕詞として使うことができます。

また、唐突なお願いなどをする際にも「失礼かと存じますが」を使うことが可能です。

「存じます」を正しく使えるようになろう！

「存じます」はビジネスでよく使われる言葉であり、意味や使い方を知っておくと非常に便利です。

「存じます」を使いこなせば、「知っています」「思います」などといった言葉をより丁寧な言い回しで相手に伝えることができるでしょう。

一方で、多用しすぎたり「存じ上げます」と混同したりしないように注意することが必要です。

この記事を参考に、「存じます」の正しい使い方を理解して、ビジネスシーンで活用していきましょう！