モブキャラとはどういう意味?語源や正しい使い方を分かりやすく解説!
近年、漫画やゲームあるいはSNSなどでよく見かける「モブキャラ」という言葉ですが、正しく使えている自信はありますか?
「モブ顔」に「モブ男」など、モブに関する派生語も多く、しっかり理解しておかないと間違った使い方をしてしまうかもしれません。
そこで今回の記事では「モブキャラ」の意味や語源、正しい使い方について詳しく解説していきます。
Contents
「モブキャラ」とは
「モブキャラ」とは「モブ」と「キャラクター」が合わさってできた言葉です。
一般的には、どこにでもいるようなその他大勢の中の1人・主要人物ではない無個性なキャラクターを意味します。
かつてはフィクションのキャラクターを表していましたが、現在は日常の中の「目立たない人」や「個性のない存在」を指す場合にも使われることが多いです。
「モブ」の意味
日本語における「モブ」は「モブキャラ」「モブキャラクター」とほぼ同じです。
ドラマや映画・アニメといったフィクションの中で、ストーリーの主軸に関わらない「その他大勢のキャラクター」を意味します。
また、派生的な使い方として現実世界での「目立たない人」「集団の中で影の薄い人」を指すこともあります。
しかし特定の人に向けて「モブだね」と評することはきわめて失礼であり、悪口と受け取られる可能性が高いので使い方にはくれぐれも注意しましょう。
「モブ」の語源・由来
モブキャラの「モブ」の語源は英語の「mob」からきています。
本来のmobの意味は野次馬や無秩序な群衆、暴徒などを指す言葉です。
しかし、私たちが日本語で「モブ」「モブキャラ」という場合は攻撃的・無秩序といったニュアンスは含まずに、単なる群衆やその他大勢のキャラを指すことが多いです。
「モブ」の対義語・類義語
モブの対義語は「メイン」あるいは「メインキャラクター」です。
物語の根幹に関わってくる主要なキャラや主役は「メインキャラクター」であり、モブキャラとは対極的に目立つ存在を意味します。
一方、モブの類義語としては「サブ」を挙げることができます。
サブは補欠やメインの下位存在を意味する言葉です。
ただし、サブあるいはサブキャラの場合はモブキャラとは異なり物語に関わってきたり、主役を助ける重要な役割を果たしたりすることもあります。
モブはあくまでその他大勢でしかなく、補完的な役割ではあるものの活躍の可能性があるサブは似て非なるものといえるでしょう。
また、すぐ退場してしまうタイプの「ザコキャラ」、ほぼ通行人のような「背景キャラ」も類義語として使われることがあります。
【例文有り】「モブ」の正しい使い方
続いて「モブ」という言葉の正しい使い方を具体的な例文とともに見ていきましょう。
モブキャラクター
<言葉の意味>
その他大勢のキャラクター・目立たない存在や個性のない人を意味する
<例文>
- モブキャラクターが多すぎて作画が大変だ
- あの人は目立たな過ぎて、クラスの中でもモブキャラのようだ
モブシーン
<言葉の意味>
映画やドラマ・アニメなどの中で、モブキャラクターがたくさん登場するシーンのこと。また、物語においても補完的なシーンであることが多い。
<例文>
- 映画のモブシーンのためにたくさんのエキストラが集められた
- あの俳優はドラマのモブシーンから注目を集めた
モブ顔
<言葉の意味>
その他大勢の個性のないキャラクターの顔。あるいは特徴がなく目立たない顔立ちを意味する
<例文>
- 自分はモブ顔なのでなかなか覚えてもらえない
- このキャラモブ顔だからすぐいなくなると思ったのに、実際はキーパーソンだった
モブオタク
<言葉の意味>
存在感のない平凡なオタクのこと。とくに誉め言葉というわけでもないが、迷惑をかける害悪オタクよりずっと良心的な存在として認識されている。類義語として量産型オタクがある
<例文>
- あの人はモブオタクなのでどの現場にも馴染みやすい
- 悪目立ちするオタクよりもモブオタクでいるほうがずっとましだ
脱モブ
<言葉の意味>
今までモブキャラだったキャラクターがメイン級の活躍を見せることやメインキャラに昇格することを指す。
リアルでは、モブキャラだった人が垢抜けることを意味する
<例文>
- 脱モブのために自分磨きを頑張る
- あのキャラクターは脱モブして人気キャラになった
モブキャラだけど人気がある漫画キャラクター
映画やアニメには欠かせないモブキャラですが、モブだからといって注目を集めないわけではありません。
そこで最後に、モブキャラだけど人気がある漫画キャラクターを紹介します!
立花姫子(「けいおん!!」)
高校の軽音部を舞台とした人気漫画であり、アニメもヒットした『けいおん!!』のメインキャラといえば平沢唯や秋山澪が有名です。
しかし、人気を集めたのは中心となった登場人物だけではありませんでした。
アニメの中で、主人公のとなりの席に座っていたクラスメイトの「立花姫子」は、モブキャラにも関わらず人目を引くキャラデザインで注目を集めたのです。
ちなみに、立花姫子はモブなのにかわいい「モブかわ」という言葉を浸透させた要因の一つだといわれています。
高木刑事(「名探偵コナン」)
『名探偵コナン』の人気キャラクターで女子人気も高い高木刑事は、実はもともとモブキャラだったのはご存じですか?
昔からのファンの間では有名な話ですが、高木刑事の初登場はアニメであり、最初はたくさんいる刑事の中の一人でした。
しかし、アニメから人気に火が付き原作マンガに逆輸入され、今やコナンシリーズに欠かせないメインキャラとなっています。
ちなみに、高木刑事の名前は声を演じている「高木渉」さんからそのまま借用されたそうです。
「モブ」の意味を正しく理解し使いこなそう!
「モブ」「モブキャラ」は話に関係ない、一見どうでもいいキャラクターに思えるもの。
しかしモブの世界は意外と奥深く、あえてモブに注目する人やモブから出世するキャラも少なくありません。
リアルでは相手を「モブ」に例えるのはおすすめできませんが、モブという言葉自体はさまざまなところで活用することが可能です。
ぜひ「モブ」の意味を正しく理解して、さまざまな場面で使いこなしてみてくださいね。
- 「モブ」とは物語に直接関連しない、その他大勢のキャラクターを意味する
- 「モブ」は現実世界における「目立たない人」や「印象に残らない人」を指す場合もある
- 「モブ」の派生語として「モブシーン」「モブ顔」「モブオタク」などがある
- 「モブ」から人気キャラへと出世したケースも!作品を楽しむときはメインキャラ以外のモブキャラにも注目してみよう